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委員会会議録

質問文書

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令和5年12月定例会危機管理くらし環境委員会 質疑・質問
質疑・質問者:土屋 源由 議員
質疑・質問日:12/14/2023
会派名:自民改革会議


○土屋委員
 一問一答方式でお聞きします。
 まず、知事の提出議案の説明の中からお聞きします。
 リニア中央新幹線建設に伴う大井川水系の水資源及び南アルプスの自然環境の保全の中で、田代ダム取水抑制案について大井川利水関係協議会会員の意向を確認するよう要請があり、全会員から了解を得たとJR東海に回答している。しかし確認すべき課題がまだあると知事は発言されました。
 全会員から了解を得たとのことですが、全会員に対してどのような形で説明して了解を得たのか。それと確認すべき課題とは何か説明をお願いします。

○池ヶ谷くらし・環境部理事(南アルプス環境保全担当)
 まず、全委員から了解を取った経緯について御説明させていただきます。
 10月25日にJR東海から要請があり、できる限り早急に意見を取りまとめてお返しするため、対面開催は首長の御都合もあり時期が先送りされる可能性もあることから、会員の皆様に御相談し協議会の開催方法を書面開催としました。
 了解されるかどうか、了解するに当たりこういったことを付け加えて回答したらどうかなど各首長からのいろいろな御意見を調整した上で、11月28日に書面で協議会を開催できた状況です。
 確認すべき課題につきましては、専門部会からの回答にもございますけれども、今後田代ダム取水抑制案の未決定事項を対話してしっかり確認していく必要があるとの御発言だったと認識しております。

○土屋委員
 私たちには、全会員から了解を得たという新聞報道や報告があっただけです。
 了解を得たことは間違いないのでいいのですが、書面開催であれば賛成と丸をするだけでなく、賛成するに当たって本来こういうことも言いたいとの話があるということです。その部分の説明が何もないと、賛成か反対か、10かゼロのような話に聞こえます。本当は問題がたくさんあるけれども今は進めるしかないという気持ちで賛成ということもあり得えます。100%いいです、全面協力しますと了解しているのか、渋々了解しているのかには極端な差があります。私たちは聞く機会がなく、皆さんも今まで求められていないので出していないと思いますが、しっかり情報を流してもらいたいです。
 また、今後確認すべき課題について書いてあるとの答弁がありました。確かに書いてありますが、それは何なのかと説明を求めています。もう一度回答をお願いします。

○池ヶ谷くらし・環境部理事(南アルプス環境保全担当)
 答弁が不足しており申し訳ございませんでした。
 田代ダム取水抑制案の今後確認すべき事項は、冬場に東京電力が取水抑制できない場合などについては今後協議していくとされていますので、JR東海が東京電力と協議しないと確定しない部分については、今後対話の中で確認させていただきたいと考えております。

○土屋委員
 それは確認すべき課題というほどの話ではなく、JR東海から東京電力に話して結論が出るか出ないかだけの話です。もし万が一のことあったら困るというのは当然の話で、少なくとも県側が何かできる話ではないので、その時点で話は終わりだと思います。
 確認すべき課題というのは、クリアする努力をしてもらわないと困ります、それができないのであれば駄目ですという話じゃないですか。まだ課題があると説明するということは、簡単に言えば、みんなが了解してる中で県は100%了解していないとしか私には見えなかったんです。質問の元は県が了解するかしないかの話です。問題はあるけれどこれとこれをクリアしてくれたら県としても了解ですと言うのが一番伝わりやすいと思うのですが、知事の説明はそうではなかったように感じられました。今後しっかりと情報として提供いただきたい。この話はこれで終わります。

 次に、南アルプスの自然環境の保全についてです。
 知事の説明では、当初予測からの変化をフィードバックしていく順応的管理を適切に行うには、事前に代表的な種等への影響を予測することが必要。またトンネル湧水を川に戻す際の水質基準値は生物に影響を与えないようにする必要があるなどの指摘が県の専門部会からあったとしています。
 リニアに関係するエリアについて言っていますから、先ほど7番委員からもあったように南アルプス全域を対象に調査をやれということではないですが、少なくとも代表する種への影響を予測することが必要であれば県が調査しなければ予測できないと思いました。
 県では代表的な種をどのように選別しているのか。昔からこの地域にいたけれどもう絶滅危惧種に近い状態になっているとか、希少植物としてもうこの地域にしかないということを報告してもらいたいんですが、県ではそういう調査を直近でいつやりましたか。

○上家自然保護課長
 県ではレッドデータブックを作成しており、直近では平成30年に動物、令和元年に植物、菌類の公表をしております。県全体に及ぶ調査が必要なため時間がかかり、古いもので10年前、新しければ10年以内など調査時期は様々でございます。

○土屋委員
 南アルプスの一部の地域にこういう動物、こういう植物がいます、貴重なものなのでこれだけは絶対に守ってもらいたいと言えばJR東海は環境影響評価に当たって確実に調べると思います。
 でも、いるかいないか分からないようなものについてはどうやって調査するのかという話にもなってしまう。
 レッドデータブックがあるなら、10年前のものでも構わないので、その中から南アルプスにはこういう動植物がいたとリストアップして提供してもらいたい。その地域に何がいたのか、何があるのかが分からなければ、何が環境に影響するのか分からないからです。もしかしたら鹿や熊しかいないなら今は減らしましょうという話になるかもしれない。
 前回の委員会でも話しましたが、県内全域を毎年全部調べろということではありません。でもレッドデータブックの改定が10年で一回りし、10年間で県内全域を調べられるのであれば、少なくとも毎年何か調査をしているわけですから、一番最近に調べたデータから言えることを情報提供したらいいのではないかと思います。ぜひよろしくお願いいたします。

 また、トンネル湧水を川に戻す際の水質基準値は、生物に影響を与えないようにする必要があると書いてあります。
 どこに基準を据えて値を決めているのか、生物に影響がないとはどの程度の話なのか。県の水質基準の考え方について説明をお願いします。

○宮崎くらし・環境部参事(南アルプス自然保護担当)
 JR東海から基準値として示されているのは、環境基準や水質基準の関係のものです。環境基準における指標のうち、例えばSSは基準値が25mg/Lに対し南アルプスの山奥の自然が守られている環境では1mg/L以下です。
 人に対する影響の基準で対応して本当に生物に影響がないかは判断が難しいところがあるため、今までの実績やほかの地域の実績などと比較しながら、できるだけ水中生物等に影響がない基準を考えてくださいと申し上げているところです。

○土屋委員
 虫や動物が死ぬような水を流したら人間は死んでしまいます。そんな水は誰が考えても流せない。その基準はある。山を掘って重金属や何か悪いものが混ざったらいけないのでしっかり調査する。それは普通のことだと思うんです。
 生物に影響を与えない基準値にする必要があると知事は説明しました。その部分について違和感があったので、今後しっかりと数字も含めて状況を教えてください。よろしくお願いします。

○宮崎くらし・環境部参事(南アルプス自然保護担当)
 先ほどのレッドデータブックの関係について、補足説明させてください。
 当然JR東海も、環境アセスメントの計画を作る際にレッドデータブックを参考に情報を得て重要種を選定しています。
 ただ、細かい沢はそれぞれ地形的な変化があり環境が違うので、影響評価については重要種だけでなくモニタリングしながら生態系の変化を追跡できる指標種、例えば底生動物のカワゲラなどある程度一般的な種も選定して、その変動を見ながら全体の生態系を予測する調査をお願いしております。

○土屋委員
 知事は、リニア中央新幹線の建設と大井川水系の水資源及び南アルプスの自然環境の保全の両立を図るため、国と協力してJR東海と対話を進めると説明しました。
 国との協力関係はどう取れているのか、JR東海とはどう対話を進めていくのか教えてください。

○宮崎くらし・環境部参事(南アルプス自然保護担当)
 国の報告書の中で、国も管理体制に加わって対応していくとあります。管理体制とはJR東海が報告書の手順に沿い必要なことをやっているか評価するものだと思います。
 そこには、県も市も当然JR東海も入ることになると思いますので、その中で我々が認識している課題等への対応を国と調整しながら協力して行っていきたいという意味でございます。

○土屋委員
 国と協力して対応を進めるということですから、ぜひそうしてください。

 次に、桜井議員の一般質問への答弁内容についてお聞きします。
 令和5年9月7日の産経新聞に、リニア中央新幹線静岡工区を巡り水資源への影響などを議論する静岡県の専門部会で部会長を務める森下祐一静岡大学客員教授が、解決策を研究するとして2年前に自身が担当教員となる大学寄附講座の開設をJR東海に持ちかけ、出資を求めていたことが分かった。JR東海は提示を受けたがお断りしたとコメントをしている。その金額は3年間で約1億円との報道があり、知事は森下部会長が寄附を要求したことを承知していたのかという質問がありました。
 それに対して、御質問の新聞報道を受けくらし・環境部内で確認したところ、当時数名の職員が県の専門部会長から寄附講座の提案についての説明を聞いておりましたが、この話をされたのはそのときだけであり、実際に提案したことについても聞いていないとのことでした。知事は、このことを新聞報道で初めて知った、部会長に確認したところ寄附講座の設置について部会長自身の私案を説明しただけである、提案が実現しなかったことはその後の部会運営や発言に何ら影響していないとの認識であると伺っているとの答弁でした。
 これは、高畑くらし・環境部長の答弁ですが、報道後、部内で確認したところ数名の職員が寄附講座の説明を聞いているとしています。聞いた人たちは数名ですので、2年前とはいえここに何人か残っているかと思います。JR東海が絡む寄附講座について聞いた時点で何も意見を言わなかったのか。それはまずいんじゃないですかとか、それいいですねでもいいですけれども、何も言わなかったのか、答えられたらお願いします。

○渡邉くらし・環境部参事(南アルプス担当)
 その内容について、肯定的な見解を森下部会長に話したことはないと伺っております。

○土屋委員
 職員から森下部会長に少なくとも肯定的な話はしていないとのことですが、専門部会の協議を進める座長としていろいろな形で協力頂いている方から県職員が非常に大事な話を聞いていながら、知事に何も言わずにいたということなのか。
 知事は、新聞報道まで知らなかったという話になっています。知事に言わずに終わってしまったのか、言ったけれど知事が忘れているのか説明を求めます。

○渡邉くらし・環境部参事(南アルプス担当)
 当時、知事には報告していないと承知しています。

○土屋委員
 大事な話ではないのですか。実際協力の話が進み、寄附講座で様々な意見をまとめて専門部会に持ち帰ることができるのであればいいのではないかとも思うんですが、知事にそういう提案もしないとは、リニア問題について職員と知事は何のつながりもないままでやっているんですか。リニアについて知事があれだけ言っていますが、皆さんから知事に報告しないのであれば、知事が言っている話はどこから来ているのか。
 僕は知事に文句を言っているわけでも、皆さんに文句を言っているわけでもないです。連携が取れていないことが一番問題だと言いたいだけです。内容よりも大きな問題だと思います。
 しっかりと連携を取って判断は知事にしてもらうべきだと思いますので、意見として言っておきます。

 また、部会長に確認したところ寄附講座の設置について提案が実現しなかったことは、その後の部会運営や発言に何ら影響していないとの認識であると伺っているということは、森下部会長本人にこの後大丈夫ですよね、普通にやってくれますよねと確認しているということです。
 専門部会で話し合う内容の講座をお金をもらってやろうとした人が、本当に公平公正に座長としてやってくれているかどうか疑問に思うのは私だけではないと思いますが、くらし・環境部としてはどう捉えていますか。伺います。

○大石(哲)委員長
 ここでしばらく休憩します。
 再開は15時30分とします。
[15:21]
( 休 憩 )
[15:28]
○大石(哲)委員長
 休憩前に引き続いて委員会を再開します。
 質問を継続します。
 では、発言願います。

○渡邉くらし・環境部参事(南アルプス担当)
 今回森下部会長が行った行為は、私利私欲のためではなく、寄附講座という形式を取ったほうが社会的課題の早期解決につながるのではないかというアイデアレベルのあくまでも私案を伝えたにすぎないと伺っております。
 また、森下部会長の専門部会におけるこれまでの発言あるいは会議の指揮には影響を与えていない、今後も与えないと伺っておりますので、県といたしましては引き続き部会長を行っていただくことで問題はないと考えております。
 ただそうは言いましても、新聞報道に出たことは5番委員がおっしゃったとおり一部に疑念を与えることもありますので、今後誤解を招く行動がないよう口頭でお伝えしているところであります。

○土屋委員
 私も、別に悪気があってやっていることではないと思っています。
 ただし、マスコミから疑惑のような形で出てしまうと、それを見た県民は何だよとなります。今まであえて触れていませんが、やはり知事に近い発言をされている方だと新聞には書いてあり、そう取られてしまうことにもなってしまいます。
 会議運営に問題はなく、森下部会長が公平公正にしっかりと役割を果たしているのであれば、それをしっかりアピールしないと今のままでは後ろ向きに思っている人たちの意見に埋もれてしまいかねません。
 先ほどなるべくいろんな情報を出してもらいたいと話をしました。リニア問題は、常任委員会の1年間だけを切り取ってよかったか悪かったかという話ではないんです。ずっと続いている中でやっと水の問題が少し先が見えてきた。今度は土の問題、自然環境の問題と話がどんどん進んでいくんです。情報がないままでいると常任委員会で最初の頃の話が出てきたりする。やはり長い期間でしっかりと見ていく特別委員会のようなものがつくられないと流れについていけないんです。
 知事がいきなり何か言ってそのことだけが問題になる。でも流れがあることもあるので、ぜひ皆さんには知事の発言も含めて説明責任を果たしていただくことをお願いして質問は終わりにしたいと思います。

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