委員会会議録

質問文書

令和５年12月定例会危機管理くらし環境委員会質疑・質問

	質疑・質問者：	河原﨑　全議員
	質疑・質問日：	12/15/2023
	会派名：	自民改革会議

○河原﨑（全）委員
　一問一答方式でお願いします。
　最初に、危機管理くらし環境委員会説明資料５ページの地震防災強化月間の取組と６ページの地域防災訓練について質問します
　御前崎市も12月３日に予定されていた今年の避難訓練が、津波注意報が出て突然中止になった経緯がございました。
　説明資料５ページの実施項目等の自助の区分の中に、わたしの避難計画の作成及び点検が挙げられています。我が家にも先月わたしの避難計画が届きました。先月届いたのでうちは強化月間に間に合いましたが、これは各市町が印刷して配布することになっていると思います。
　県が今年予定している区域のうち、強化期間までにどれくらい配布できたかお伺いします。

○髙部危機政策課長
　わたしの避難計画は、県が市町と連携協力して作成し、地区の公民館など市町の指定場所に納品しております。その後市町が自治会役員等に各戸への配布をお願いしています。
　市町から配布完了の報告を受けてはいませんが、地域の防災訓練等でのわたしの避難計画の活用状況について市町へ電話等で確認しているところであります。

○河原﨑（全）委員
　分かりました。
　ただ分けただけではそこで終わってしまいます。市町によってはもしかしたら今年度中に作ればいいと思ってるところもあるかもしれません。強化月間の項目に挙げているのであれば、どれくらい記入されているか確認するなど、県として強く働きかけていく必要があると思います。
　また、同じ市町の中でも地域によって中身が違うんですよね。わたしの避難計画にもいろいろな種類があると思います。県内でどういうものが作られているのか、提出してもらうなどして県として状況を把握しておいたほうがいいと思いますので要望いたします。

　わたしの避難計画についてもう１点伺います。
　わたひな普及員の動きが、私の住んでる地域では全く見えてきません。
　普及員への研修も何回か実施されているとのことですが、普及員に対する働きかけの状況をお伺いします。

○髙部危機政策課長
　わたしの避難計画普及員の養成状況ですが、年間300人の目標を立てておりますけれども、これまで牧之原市や伊豆の国市の防災指導員など300人を超える方々に受講頂いております。
　６番委員の地元御前崎市からも要望がございまして今後開催する予定です。
　市町と連携協力いたしまして、地域の防災訓練や講習会等の場で作成支援等を行うわたひな普及員の育成に今後とも取り組んでまいります。

○河原﨑（全）委員
　ありがとうございます。
　実際に動くのは市町だと思いますので、市町との連携を密に取って、県がリーダーシップを発揮していただくのが大事だと思います。よろしくお願いします。

　地震防災強化月間の取組から、もう１点伺います。
　共助の項目に、避難所運営訓練の実施とあります。
　過日、静岡新聞でも避難所運営が定着せずという見出しでかなり大きな記事になっていました。
　私の住む地域では今回防災訓練が中止になりましたが、これまでの経緯を見ても避難所運営訓練はやったことがありません。炊き出しや水出し訓練、テントを立てたり簡易トイレを作るなどの訓練はやりますが、実際避難所になったときにどう運営していくかは地域の人たちに全く伝わっていないような状況です。
　新しい計画では、自主防災組織の避難所運営訓練実施率の目標は100％になっていると思いますが、新聞にも県内での実施は半分以下とあります。
　この結果をどのように受け止めているのか、また今後どうやって実施率を上げていこうと考えているのかお伺いします。

○油井危機情報課長
　第４次地震被害想定において、避難所への避難者は最大130万人を見込んでおります。
　県では、避難所運営を疑似体験頂く避難所運営ゲームＨＵＧを平成19年度に開発しました。７、８人のグループで行うこのゲームにおいても、意見の食い違いなど対応がまとまらないことがあります。実災害となれば、さらに避難者からの要望が殺到し大混乱になることは間違いないと思っております。
　避難所ごとにあらかじめ運営訓練を行っていただき住民理解の促進に努めていくことが大切だと思っておりますが、自主防災組織実態調査では避難所運営訓練の実施が進んでいない結果となっております。
　要因として、運営が多岐にわたって複雑である、地域で避難所運営を支援する人材が不足している、また実施した地域においても運営ノウハウが引き継がれないなどの課題があると認識しております。
　このため県では、市町における避難所運営体制整備の核となる人材を育成する避難所運営研修を令和元年度に開催いたしました。また今年度は国の採択を受け、島田市と共催で避難生活支援リーダーサポーター研修を開催し、災害時の避難生活の質の向上に貢献できる地域人材の育成を図ってまいります。
　また、訓練の実施に当たっては避難所運営マニュアルや防災アプリの運営支援機能の活用などを併せて呼びかけていきたいと考えております。
　なお、自宅を失った方など避難所生活を余儀なくされる方は多くいるとは思いますが、避難所生活は共同生活となり様々な困難があることも県民の皆様には知っていただきたいと思います。
　自宅で避難生活を送っていただけるよう家庭内対策の推進についても取り組んでいきたいと思っております。

○河原﨑（全）委員
　避難所というと、多くの人は大雨などで一時的に避難して１泊、長くても２泊ぐらいでまた元に戻れるイメージを持っていると思います。
　地震等の大きな災害になればもっと長期の避難所生活になることがなかなかイメージできないのではないかと思いますので、ぜひその啓発活動にも取り組んでいただきたいと思います。

　次に、消防の関係で伺います。
　火災予防対策ですが、説明資料８ページに火災の発生状況の推移が出ています。それほど増えていなくて徐々に減っている傾向があると思うのですが、なかなかゼロにはなりません。
　今年度の火災予防対策の重点ポイントを教えていただきたいと思います。

○櫻井消防保安課長
　火災による死者31人のうち17人、６割弱が住宅火災によるものです。
　不明、調査中を除いて住宅火災による死者の発生状況を経過別に見ますと、逃げ遅れが最も多く全体の約８割を占めております。
　夜間など就寝時の逃げ遅れによる死者を１人でも減らすことを目標に、今年度秋の全国火災予防運動を行いました。各消防本部と連携してキャンペーンを実施し、住宅用火災警報器の設置及び取替えを重点的に啓発しております。住宅用火災警報器の設置の義務化から10年以上が経過しており、古くなって交換が必要な機器が増えているため、定期的な点検や適時適切な取替えなどの指導助言を行っているところであります。
　新型コロナウイルス感染症が５類となり、戸別訪問による指導助言が行いやすい環境になっていますので、今後もイベント等と併せて県内市町、消防本部と連携して積極的に啓発活動を行ってまいります。

○河原﨑（全）委員
　住宅用火災警報器の設置を１つのポイントにされているとのことですが、設置状況の推移を見ると令和４年と令和５年であまり変化がないように見えますので、ぜひ設置率が上がるよう取組をお願いをしたいと思います。

　最後に、原子力の関係で伺います。
　過日一般質問の中で、原子力発電所の再稼働についての質問がございました。そのとき知事からは静岡県防災・原子力学術会議を年明けに開催したいと答弁がありましたが、具体的にはいつ頃、どんな内容で行う予定ですか。

○神村原子力安全対策課長
　年明けに、原子力分科会と地震・火山対策分科会の合同で開催する予定でございます。
　現在、分科会長や各委員と最終的な調整をしており、固まり次第日程も含め皆様方にお知らせしたいと考えております。
　議題につきましては、今年９月に原子力規制委員会の新規制基準適合性審査で了承された原子力発電所において想定される地震による最大の揺れであり発電所の耐震設計の基準となる基準地震動の内容を中部電力が説明し、各委員に各御専門の立場から御議論頂きたいと考えております。

○河原﨑（全）委員
　知事も年明けに開催するとおっしゃっていましたが、１月ということでしょうか。

○神村原子力安全対策課長
　最終調整中でございまして、少なくとも年内には日程を固め、皆様に御案内したいと考えております。

○河原﨑（全）委員
　知事の答弁からもう１つ伺います。
　具体的で実効性の高い広域避難計画の実現に向けて取り組んでいくという答弁がありました。
　実効性を上げるための取組について、先ほども幾つか説明がありましたが、実効性が高まったことはどう判断するのか基準をお聞かせ頂きたいと思います。

○神村原子力安全対策課長
　実効性に係る課題について、県や関係市町と連携して取り組んでいるところでございますが、その課題について関係者と調整ができ、県や関係市町の広域避難計画に盛り込んだりマニュアル化するなど、まずは運用体制が確立されることが実効性の向上の一定の目安だと思っております。
　そこから、原子力防災訓練等によりさらに検証を重ね、住民の方々へ周知させていただくことも含めて、不断の努力で広域避難計画の実効性を高めてまいりたいと考えております。

○河原﨑（全）委員
　行政が立てる計画が、地域住民にどれだけ下りていっているかが１つのポイントだと思います。いろんなことを計画していただいても、そこに暮らしている人が自覚していなかったり分かっていなかったりすると、いざというときに全く動けないような気がします。
　取組をしていただくのは大変ありがたいんですが、それがそこのエリアの人たちに十分周知、理解されるようお願いしたいと思います。

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