本会議会議録
質問文書
令和6年9月定例会産業委員会 質疑・質問
![]() | 質疑・質問者: | 野田 治久 議員 |
![]() | 質疑・質問日: | 10/04/2024 |
![]() | 会派名: | 自民改革会議 |
○野田委員
一問一答方式で質問します。
まず、令和5年度決算に対する評価を伺います。
○岩井経営課長
令和5年度の3会計の決算概要ですが、工業用水道事業と水道事業については黒字を確保いたしました。工業用水道事業については、令和4年度と比較して動力費として電気料金が落ち着き維持管理費の減少や土地売却により7億1800万円の黒字でございます。水道事業についても動力費の減少などがあり、利益としては7億6500万円の黒字でございます。
地域振興整備事業会計については、今回浜松市坪井のバイオマス発電関連施設の用地の引渡しを行ったのですが、新たな事業の掘り起こしに係る費用などを含め7200万円の赤字となっております。
○野田委員
産業委員会提出資料にもあるとおり、企業局は独立採算ということで官民連携などいろいろな努力をされて決算に至っているとのことですが、この黒字はどのような処分をされるのか伺います。
○岩井経営課長
基本的には将来の施設更新に備えた資金として、内部留保という形で確保を考えています。
ただ、工業用水道事業は水需要が減少傾向にありますので、将来の内部留保を確保するためにも赤字にならないようにしっかり経営していくことを考えております。
○野田委員
企業局の上水道は水源が取れない地域だけに使われているのですか。それ以外のところでも使うケースはあるのでしょうか。
○岩井経営課長
企業局が経営する水道事業は水源が確保できない市町に広域的に水を供給するもので、遠州水道は遠州地域の4市1町、榛南水道は牧之原市、御前崎市の2市、駿豆水道は熱海市、三島市、函南町に給水エリアが限定されています。
○野田委員
水道料金は市町によって全然金額が違いますが、企業局が市町に供給している水道料金と比較されたことはありますか。ちょっと高めであるとか低めだとかお分かりでしょうか。
○岩井経営課長
企業局は用水供給事業者として市町に水を売っていまして、県内の各市町は末端給水として各家庭に水を供給しており、単純に比較できないところがあります。企業局が水を供給している市町の水道料金には企業局にお支払い頂く水道料金が原価に含まれています。
○野田委員
何でそんなことを聞いたかといいますと、配管が通っているので災害が起こったときや管が破損したり、老朽化したり、事故があったときは、企業局の分は企業局で修理されるのかお聞きします。
○小南水道企画課長
災害時については、基本的には企業局が管理している管は企業局で対応いたします。
○野田委員
かつて静岡市では台風により浄水場にごみが詰まって水道がしばらく使えなかったときも、たしか企業局の水を回して急場をしのいだこともあったと思うのですが、実は伊豆半島のインフラはもうがたがたで、今度の能登半島の地震を見ても、同じような地震が起これば水道が相当やられて、一番大きな問題になると思っています。
私の地元の伊豆市は、4つの町が合併して面積が非常に広く人口が2万6500人ぐらいですので、非常に効率が悪い水道事業をやっております。それからかなり老朽化が進んで、水道の配管を全部敷設替えするだけで400億円かかると。ところが年間2億円しか予算が回らなくて敷設事業に200年かかり実はもうお手上げです。
災害が起こっても市町ではどうにもできない状況ですから、企業局の非常に優秀な数字を見て自力でやっている過疎自治体の水道事業の苦しさとの乖離の大きさを感じております。今後の対策として、企業局が手を伸ばすことはないのでしょうが何か打つ手といいますかお考えはあるのでしょうか。
○小南水道企画課長
企業局はほかの水道事業体と同じく水道の維持管理、更新にかかる費用を全て水道料金で賄っております。企業局でも収益は近年減少傾向にある上に、近い将来大規模な更新時期を迎えることはほかの市町と同様の状況にあります。企業局では最新技術などを取り入れて、経営改善に取り組んでいます。
今年3月に完了したAIを活用した管路の老朽化診断では、管路を露出させることなく環境データなどをAIに学習させ老朽箇所を抽出し将来の更新計画に活用することを考えております。
この取組につきましては、受水市町を対象として毎年開かれる2つの水道担当課長会議の中で情報提供しております。また県内の水道事業体に向けては、日本水道協会静岡県支部が主催する水道技術者実務講習会、県内市町等の水道行政全般を所管するくらし・環境部水資源課が主催する静岡県水道広域連絡全体会議で情報提供する予定です。
企業局では、今後も新たな取組により効果が確認された際にはいろいろな機会を捉えて県内市町などに情報提供して、伊豆地域を含む水道事業体の経営改善に寄与できればと考えております。
○野田委員
私の先輩が、企業局がしっかりしている県は財政が安泰だと申しておりました。かつて松下企業局長がいつも誇らしげにお話ししていたことを思い出します。
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