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委員会会議録

質問文書

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令和5年9月定例会建設委員会 質疑・質問
質疑・質問者:佐地 茂人 議員
質疑・質問日:10/04/2023
会派名:自民改革会議


○佐地委員
 それでは、一問一答方式でよろしくお願いします。
 まず、建設委員会説明資料35ページ建設発生土の処理に関する基本方針についてお伺いします。
 資源でもある建設発生土を適切に処理するために盛土条例施行後、建設工事から発注する土砂の処分先等についての基本方針を先ほど説明のとおり策定するとあります。基本方針に基づく取組状況を改めてお伺いします。どのようになっていますか。

○柳原技術調査課長
 本年3月に策定いたしました基本方針による発生抑制、利活用促進、適正処分の3つの柱に基づき取組を進めています。このうち今年度は特に利活用促進に力を入れており、ストックヤードモデル事業を3か所で実施しモデル事業の成果を踏まえストックヤードの整備の手引書を作成いたします。
 また、ウェブ上での建設発生土のマッチングができる静岡県建設発生土マッチングシステムを改修し、文字による説明だけでなく利用者が土の性状を確認できるよう画像や動画データの掲載を可能といたしました。
 建設発生土の適正処分では、処理施設の整備を検討している事業者への伴走型支援として技術相談窓口を通じ技術的な相談に応じており、これまでに35件の相談がありました。引き続き産学官で構成するみらいの県土研究会を通じ民間事業者と連携して取り組んでまいります。

○佐地委員
 ありがとうございます。
 今、性状を確認するとのお話がありました。当然建設発生土でありますのでいろんな土が出てくることもあるとは思うんですが、ストックヤードですので土の内容については調べなくてもいいのかもしれませんが、建設発生土の成分等の確認はどうされるのか分かったら教えてください。

○柳原技術調査課長
 ストックヤードへ搬入する土に関係しましては、盛土条例では環境基準に基づくものになっておりますが、県が施行するものについては盛土条例とは関係せずにできます。
 ただ、入ってくる土についてはその場所の地歴等を確認しながらストックヤードの運営をしたいと考えております。

○佐地委員
 民間だけでなく公共もそうなんですが、しっかりとした形で確認する場があるといいなとは思っていますので、また今後御検討をしっかりお願いできればと思います。

 36ページに建設発生土処理官民連携推進事業費の説明があります。
 ただいま御答弁頂きました建設発生土の利活用を促進するためにストックヤード事業を東・中・西部3か所で実施し、その成果をもって整備計画を策定すると伺っております。3か所の整備状況と今後の整備計画策定についてどのような状況であるか教えてください。

○柳原技術調査課長
 建設発生土の有効利用に向けて土の搬出入の時期、土の量や質を調整するストックヤードの整備は有効な手段であります。県内3か所で行うモデル事業は年内の運用開始に向け準備を進めております。
 モデル事業の整備状況につきましては、東部では沼津土木事務所管内の長泉町内の県有地で計画しており、関係者の合意に向けて騒音、振動の調査を進めております。中部では静岡土木事務所管内におきまして、事業用地の選定を含め建設発生土の利活用に関する技術提案の公募手続を進めております。西部では浜松土木事務所管内の浜松市南区の県有地において、土の搬入工程の調整などが整い次第運用を開始いたします。
 今後の整備計画の策定につきましては、県内各地区にストックヤードの設置を進めていくための手引書として立地に関する関係法令、配置計画の考え方、運用上のルールなどモデル事業の成果を盛り込み年度内の策定を進めております。

○佐地委員
 ありがとうございます。
 東部、中部という形で今お話を頂きました。西部はどこになるのか教えてください。
 それからもう1つ、もう募集をかけているので確認したいんですが、この試験的なストックヤード事業はどの程度の敷地でどの程度の量を想定しているのか教えてください。

○柳原技術調査課長
 西部につきましては浜松市南区の県有地の海岸に設置を考えております。静岡市の事業用地でございます。もともとは県有地で想定しておりましたが確保できないことから民間用地を考えております。現在公募条件といたしましては、ストックヤードの面積約1ヘクタールと考えていますが、公募に関しては幅広く応募者を募りたいことから0.5ヘクタール以上の要件としております。

○佐地委員
 ありがとうございます。
 盛土条例に絡んでくると0.5ヘクタールだと個人的には小さいかなと思ってるんですが、回転をよくしていくイメージを期待しているところです。

こうした事業を計画している中で、実は静岡市長が記者会見で市も最終処分場であったりストックヤードの募集を先週からかけていると言っているんですね。私は県もやってもいいし市もやってもいいと思っているのでありがたいことだと思うのですが、すみ分け、連携は取れているのかどうかを教えてください。

○柳原技術調査課長
 静岡市においては、昨年9月の台風15号の関係で災害発生土の置場に苦慮したことをきっかけに、さらなる災害に備えるための建設発生土の処理地を公募していると聞いております。
 一方、県におきましては最終処分場ではなくストックヤードの設置を考えております。引き続き静岡市と連携を取りながら進めていきたいと考えております。

○佐地委員
 ありがとうございます。
 続きまして説明資料80ページになりますが、杉尾・日向地区における不適切盛土への対応についてであります。
 非常にスピーディーに対応されていると私は思っているわけですが、まずお伺いしたいのは砂防指定地内の不適切盛土について事業者へ原状回復命令を行ったがこれに従わず行政代執行の事前手続、義務履行の督促である戒告を行ったと説明資料に書いてあります。杉尾地区・日向地区における対応状況について今後の行政代執行のスケジュール等についてお伺いします。
 また、これについては既に発注しているところもあると伺っているのですが、金額、それから盛土の敷地内に河川や赤線も存在していると思うので、そうしたところの状況も確認を取っているのか知りたいです。あわせて土地所有者の方々に対しての説明や理解等もどうなっているのかも伺います。

○鍋田河川砂防管理課長
 スケジュールの手続面についてお答えします。
 杉尾地区については、3番委員のお話のとおり戒告を行っているところです。
 戒告内容としては、監督処分の命令の期限までの履行を求め期限を10月16日に設定しております。期限までに履行されない場合は行政代執行を行う旨の通知とともに、工事施工業者の入札等を決定するための手続を行っているところであります。10月16日の期限までに履行されない場合は、業者と契約して11月中旬には工事着手したいと考えております。
 また、日向地区については土壌汚染対策法上の物質が検出されたことから、同法土壌汚染対策法を所管する静岡市と対応について調整しているところであります。
 まずは、試掘した結果を基に静岡市とさらなる調査が必要なのか、検出された土壌への対応はどうするのかめどがつき次第、杉尾地区と同じように戒告の上、業者決定の手続を進めていきたいと考えております。

○阿部委員長
 土地所有者にも説明しているかについて答弁漏れです。

○鍋田河川砂防管理課長
 杉尾地区につきましては、事業者以外に土地所有者が複数名いると確認しております。
 今後現地の境界確認を行う予定ですので、その境界を確認して行政代執行の対象となる土地と所有者が分かり次第説明に入ることを考えております。
 日向地区につきましては所有者以外1名ほか2名だったかと思いますけれども、工事内容がまだはっきりしていないところもありますので、判明次第説明に入ることを考えております。

○杉本参事兼砂防課長
 赤線と河川の関係についてお答えいたします。
 この地域の公図を見ますと水とか道の赤線、青線があることは確認しております。そこの地域に盛られている盛土については、行政代執行で県が盛土を撤去することになります。

○佐地委員
 今、工事の量と金額は言ってくれましたか。処理したいと思っている量とそれから金額を分かるところで。

○杉本参事兼砂防課長
 杉尾地区の代執行につきましては、今工事の公告中でございますので具体的な工事金額をこの場で述べることは難しいのですが、この工事の参加業者のランクはA業者、B業者が対象となっていますので、その業者が参加可能となる金額での発注となっております。

○佐地委員
 この杉尾地区の計画では5万立米のうち、例えばこっちで2万立米こっちで2万立米とか地区全体としてはどのぐらいの量を代執行として撤去したいと考えているのか。
 それと今すごく細かく説明していただいたんですけれど、当然議会にも関わってくる話なんで大体どれぐらいの量でどれぐらいの金額をかけるかアバウトで結構なんで教えてください。

○杉本参事兼砂防課長
 杉尾地区につきましては、設計等が大分進んできましたのでただいま金額の精査をしております。
 3番委員がおっしゃったように、この地区の土量については西側と東側に分かれます。まず静岡市との協議が済んだ東地区を先行して行います。この地区には約2万立米の盛土を把握しております。そのうちの一部を今回第1回目の工事として発注しますが、撤去残土を民間処分場に持っていくこともございまして、立米当たり大体2万立米強の金額がかかりますので、全体の工事費はかなりの額の工賃がかかる見込みとなっております。

○佐地委員
 部分発注という手法で大体見えてきたのですけれど、代執行ですのでできるだけお金をかけないことも大事な反面、やるならしっかりやってもらいたいところもあります。

 それでは、この内容の大きなテーマとしてもう1点質問させてもらいます。
 杉尾・日向地区における砂防指定地内の不適切盛土から土壌汚染対策法上の基準を超える物質が検出されたと伺っています。当局からも鉛、フッ素、シアン等が検出され同法を所管する静岡市と調整していると説明がありましたけれども、両地区における土壌汚染の調査状況についてもう少し詳しく教えてください。

○杉本参事兼砂防課長
 まず、杉尾地区東側の盛土の土壌調査を行ったところ土壌汚染対策法の基準を超える物質は確認されませんでしたが、西側の盛土内では土砂と異なるタイプの層から土壌汚染対策法の基準を超える鉛が確認されました。土壌汚染への対応を静岡市と協議した結果、堆肥層については廃棄物処理法の観点から産業廃棄物処理施設に搬出し、堆肥層の下側の土砂については土壌対策法に基づく土壌調査を行い基準を超える土砂が確認されたら区域指定を受けるとともに、必要な届出手続を経て汚染土壌処理施設に搬出いたします。
 続きまして日向地区につきましては、盛土の一部から土壌汚染対策法の基準を超えるフッ素とシアンが検出されました。現在フッ素とシアンが鉛直方向でどの深度にあるか確認するための試掘調査を進めており、土砂の掘削範囲に基準値を超える土砂が確認されたら静岡市と協議の上、土壌汚染対策法に基づく土壌調査を行うことになっております。

○佐地委員
 土壌汚染対策法と廃棄物処理法の対処の仕方がよく分かりました。御承知のとおり熱海市の事例で処理の仕方によって金額も処理の手法も変わってくると非常に勉強になりました。
 そういった中で、現在ボーリング調査をしていると思うのですが、堆肥が出てるということは当然廃棄物処理の関係になってくると思うので、例えば試掘調査して土の成分、地層、地質にどんなものが入っているか成分を調べるのも大切だと思うんです。その点はどのようにお考えなのか教えてください。

○杉本参事兼砂防課長
 今年の7月から8月にかけて試掘調査を行い、堆肥層が含まれているエリアの特定が終わっております。
 何の成分が含まれているかについては、土壌汚染対策法に基づく調査として溶出試験と含有試験によりそれぞれの成分の特定を行ったところでございます。

○佐地委員
 分かりました。
 土壌汚染対策法と廃棄物処理法に基づく処理は非常に違うことを私も理解しているつもりです。ボーリング調査というと土の地質や硬さを調査するイメージですが、今回の不適切盛土は山奥に隠したような形で置いてある残土もしくは廃棄物であると想定されるので、残土成分についてしっかりと確認して相手方の事業者に対しても内容をちゃんと示す必要があると思っています。今後私もしっかりと研究していきたいと思います。

 では次の質問です。
 お手元の説明資料の中では確認できなかったんですが、静岡県砂防指定地管理条例の改正について伺いたいと思います。
 砂防指定地管理条例については、杉尾・日向地区の不適切盛土の知事の記者会見で罰則強化に向けた条例改正を検討する旨の発言がありました。現在パブリックコメントをやっているのかちょっと分かりませんが、条例改正に当たり発生抑制と管理体制強化の検討状況についてお伺いします。

○鍋田河川砂防管理課長
 砂防指定地管理条例の改正ですが、3番委員御指摘のとおりまずは罰則強化と処分した際の公表規定の追加、またある一定規模以上の土地を改変した場合の検査内容を検討しており、これまでに法務課の法令審査や静岡検察庁との協議が終了し現在パブリックコメントを実施しているところであります。
 今後、パブリックコメントを反映した上で12月議会に条例改正の議案を提出し御審議頂きたいと考えております。できれば来年4月の施行を考えております。

○佐地委員
 ありがとうございます。
 この改正案等については次回の議会で議案として提出するとのことなので、また質問する時間があればさせていただきます。

 1点だけ、変更する内容ですけれども、盛土条例第9条はリニアの関係で今非常に問題になっています。一部知事の認めるものについてはよし、公共以外は駄目という条文なんですね。それを逆手に取るわけじゃないんですが、条例によって規則の文面をつくったんです。もしかしたら私が感情移入してるのかもしれませんが、あたかもリニア工事に該当する内容については規則の中で駄目だと定めているわけなんですね。
 先ほど御説明頂いたとおり、この砂防指定地管理条例の改正案は罰則強化と公表であり今後の対応としては抑制や取締りに非常に重要なことだと思うのですが、第11条に知事の検査を受けなければならない。何で知事の検査を受けなければならないのか。第13条2項に知事は当該公表に係るものについて意見陳述のための手続を取らなければならないとあります。この内容についてはまだしっかり確認してないのですが、知事が知事がと規則の中で縛りつけをしているわけですね。土地の面積は2ヘクタール以上であるもの。ちょっとこれは違う内容だと思うんですけど、この知事という条例改正それから規則、それに伴う規則の縛りつけ、2ヘクタールについて何らかの思いがやっぱりあるのかなってどうしても推察してしまうんですよ。なのでこの知事と記載して規則を縛りつけることについて、改めてどう思っているのか教えてもらいたい。

○鍋田河川砂防管理課長
 砂防指定地管理条例の基となる砂防法の中で、治水上砂防で制限することができる行為は都道府県知事が決めるとする条文があります。ですから条例上の構成として主語が知事となります。砂防法から都道府県知事を持ってきていることから特に他意はございません。

○佐地委員
 盛土条例等については我が会派の中でも今様々な議論をしています。その経過も踏まえながらこの砂防法の関係で知事がという文面についても少し研究していきたいと思っているので、御指導頂ければと思います。

 続きまして、説明資料81ページ、具体的には87ページからになりますが清水港について1問ずつ3点お伺いします。
 清水港では、清水港の持つ美しい環境の中で人々が心豊かに幸せに暮らせる港、スマートガーデンポートを基本理念とする港湾計画を令和3年に改定いたしました。その中で物流、にぎわい、防災の観点等からあらゆる取組がエリアごとに計画されているのですが、その中で大きく3地区についてお伺いします。
 まずクルーズ船が多く寄港する日の出地区における取組について伺います。
 日の出地区は、国際旅客船ターミナルを活用した交流、にぎわいの創出を目指す地区として港湾計画でクルーズの拠点化が位置づけられており、国際旅客船拠点形成港湾としてクルーズ船が寄港した際に利用するCIQ施設、バスシェルター、緑地の整備をしてきたとありますが、クルーズ船客が周辺で買物をする場所を探したりすると買物ができる場所が少ないと耳にしているところでございます。
 委員会の説明資料でも、旧4号上屋を待合場所に改修してにぎわい創出の事業を検討中とありますが、今後日の出地区においてクルーズ客に立ち寄っていただけるようなにぎわい創出と商業機能等の充実についてどのような取組を行っていくのかお伺いします。

○吉住港湾振興課長
 県は、日の出地区においてクルーズ客が散策したりあるいは地域の皆様と交流していただけるような時間を過ごす空間づくりを目指しております。岸壁の周辺では旧6号上屋を旅客ターミナルとして改修し、今年3月の国際クルーズの寄港の再開後には先ほど3番委員がおっしゃったように入国審査、税関や検疫などの寄港手続を行う玄関口として多くのお客様を迎えております。
 また、旧4号上屋は商業機能付の待合所として改修したところで、民間活力の導入を前提して今年度から来年度にかけサウンディングなども実施した上で具体的な活用を検討していく予定でございます。
 一方で、安全・安心に交流していただくための防潮堤整備も進めております。来月オープン予定の民間商業施設に隣接する区画には、官と民の協力により防潮堤であることを感じさせない緑地空間が整備されます。さらに岸壁に隣接した場所には、静岡市による(仮称)静岡市海洋・地球総合ミュージアムの建設が決定し令和8年度にオープン予定ですので、この地域の核となる施設になると期待されております。
 こうした県、市、民間の整備によって日の出地区の魅力を高め、回遊性を向上させていくことでクルーズ客を中心としたにぎわいの創出につなげたいと考えております。

○佐地委員
 ありがとうございます。
 れんが型倉庫というんですかね、倉庫も有効活用ができると思うので、港湾管理者や港湾を使っている人たちと静岡市とも連携しながらいい形で人が集まる場所としての手だてを県としてもお手伝いしていただきたいと思っております。期待してますのでぜひよろしくお願いします。

 その中で、国際旅客船拠点形成計画を基に連携しているクルーズ船社のゲンティン香港が会社清算中とのことであります。一方で郵船クルーズ株式会社が飛鳥Vを新造し2025年夏頃に就航予定とのことであります。新造船ができた後もただいま運行中の飛鳥Uは残るとのことでありますので、ぜひ清水港に飛鳥Uの拠点を持ってくることを期待してるわけですが、そのような内容等について県の考え方をお伺いします。

○吉住港湾振興課長
 現在、ゲンティン香港は清代理人による清算が進められております。会社自体が消滅するのか、あるいは第三者への売却等によりクルーズ事業が存続されるのかも含め処理方針が不明でございますので、現在清算の状況を注視しているところでございます。
 ただ一方、ゲンティン香港との連携をきっかけに県が国庫補助事業を活用してクルーズ拠点化に向けた施設整備を行い、先ほど申しましたように今年3月の国際クルーズ再開後は整備した施設を十分に活用して順調にクルーズ船の寄港受入れを行っております。今年の寄港数は過去最高、最多となることも見込まれております。
 そうした中で、ゲンティン香港との連携がなくなることが確定した場合には、こうした現状も踏まえながら国をはじめとした関係者と協議して慎重に検討してまいりたいと考えております。

○佐地委員
 ありがとうございます。
 2つ目、折戸地区についてです。
 折戸湾は、かつては貯木場として利用されていたわけですが、その役割も終えて水面を活用したリゾートの形成等を目指す地区として指定されています。数年前に地元経済界や折戸湾沿岸部の地権者や地元の方から提出された防災対策やにぎわい創出に関する折戸湾再開発に関する提言書を踏まえて計画が改定されておりまして、私もそのときに一度質問させていただいています。
 そこで、折戸地区において交流にぎわいの拠点の創出に向けて提言書をまとめた地元経済界や地域の方々と共に、今後具体的にどのような形でこの地区をつくっていくのかお伺いいたします。

○市野港湾企画課長
 県は、地元経済界や地権者による提言書も踏まえ折戸地区について水面を活用したリゾート形成を目指すよう、民間がリゾート開発可能となる土地利用計画の変更や水際を散策できる緑道の整備などを令和3年改定の港湾計画に位置づけました。その後も引き続き地元経済界が中心となって再開発の実現可能性に向けた検討が進められてきましたが、今年度はエリアの魅力を最大限に引き出すよう地元企業が中心となって陸域だけではなく水域も活用した再開発の検討が進められております。
 この検討には県も国や市と共にオブザーバーとして加わっており、水域や陸域の再開発、そしてその際に必要とされる例えば水質浄化などの環境改善などにも官民一体となって議論を進め、今年度末には検討成果が取りまとめられることとなっております。
 今後は、この成果を基に官民一体となって可能となるエリアから再開発を進めてまいりたいと考えております。
 あわせて、本年3月に策定された清水港のカーボンニュートラルポート形成計画におきましても、折戸湾において温室効果ガスの吸収源となる藻場造成が計画に位置づけられております。この藻場造成は折戸湾の水質改善や水際の環境改善にも寄与しますので、県ではMaOI機構や大学等研究機関とも十分連携してこの取組を進めていきたいと考えております。

○佐地委員
 ありがとうございます。
 今年度の経過、成果についてはまた教えてください。
 それから、水域についてのカーボンニュートラルは新しい産業も含めながら県も一緒になって進めていっていただきたいと思ってます。

 それでは最後の質問ですが、海洋研究・開発拠点の形成に向けた貝島地区における取組について伺います。
 清水港の海前にある駿河湾は、御承知のとおり一番深層部で2,500メートルと日本一深く、富士山は一番高いので高低差はおよそ6,000メートル以上になります。ブルーエコノミー等でも勉強させていただいておるんですが、この特殊な地形等から豊かで多様な海洋環境を有する駿河湾はこの全体計画ですごく期待されております。清水港には東海大学海洋学部など海洋関連の研究開発機関や企業、大学等が多く集積しているところであり、皆さんの御努力もあってJAMSTECの地球深部探査船「ちきゅう」が実質的に清水港を母港として利用しています。清水港が母港になるための貝島地区の開発と理解しておりますが、令和元年にはMaOI機構が設立され、海洋研究の開発と産業運用を促進する取組も進められており、この港湾計画の中では貝島地区に海洋研究・開発拠点の形成が位置づけられているところであります。
 そこでお伺いいたしますが、貝島地区における港湾計画の具体的な計画内容と現在の進捗状況について教えてください。

○市野港湾企画課長
 貝島地区につきましては、港内のしゅんせつ土砂等を処理する場所として30年以上前から埋立てを進めてきております。令和3年に港湾計画を改定した際には、貝島地区を海洋研究・開発の拠点場所として地球深部探査船「ちきゅう」をはじめとした海洋研究関連の船舶が長期停留可能な岸壁や関連施設の基盤となる用地整備を港湾計画に位置づけております。
 港内のしゅんせつ土砂を処理してきた経緯などから埋立て完了後も軟弱地盤対策として地盤改良等の造成工事が必要となるなど、全体的な土地利用には日時を要することが見込まれております。このため埋立てが完了し海洋研究・開発の拠点として土地利用のニーズが高まったエリアから、順次土地の造成工事を進め部分供用しながら拡張していきたいと考えております。
 また岸壁につきましても、既に清水港に入港しております中型の海洋研究船「みらい」等が来港しておりますけれども、そういった船が利用できるよう暫定的な岸壁整備を進め早期の供用開始に努めてまいりたいと考えております。

○佐地委員
 ありがとうございます。
 貝島地区は、しゅんせつや埋立て等で環境的なものも含めて時間を要する可能性もあり一番大変と思っているのですが、土地利用ができることを皆さんで考えていただきながら静岡市と民間事業所と協力してほかのエリアと同じぐらいのスピードで整備していただけることを期待して質問を終わります。

○阿部委員長
 ここでしばらく休憩します。
 再開は14時45分でお願いします。

( 休 憩 )

○阿部委員長
 休憩前に引き続いて委員会を再開します。
 質疑等を継続します。
 では、発言願います。

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