本会議会議録
質問文書
令和6年決算特別委員会総務分科会 質疑・質問
![]() | 質疑・質問者: | 塚本 大 議員 |
![]() | 質疑・質問日: | 10/29/2025 |
![]() | 会派名: | 無所属 |
○塚本委員
分割質問方式で質問させていただきます。
主要な施策の成果及び予算の執行実績についての説明書229ページからの選挙管理委員会関係についてです。
説明資料にも書いてありますが、静岡県議会議員選挙は4月にありました。ただ4月は年度初めですから、令和5年度の皆さんの取組にはそんなに影響していないというか、期間が短いわけです。そうするとその選挙が終わってから選挙がないものですから、選挙がないときの取組がどうだったかという話のほうが大きいと思います。
投票率アップの取組が選挙管理委員会の仕事なのかについて常任委員会でも何回か取り上げさせてもらっていますが、それは選管の役割であって投票率アップの取組として実施している事業をこれまで説明頂いております。
令和5年度も投票率アップに向けて日常の業務としていろいろやってくれたでしょうから、どういうことをやったのか教えてください。
○磯崎選挙管理委員会総括書記長補佐
常時の啓発事業としまして、県内のみならず全国的にも認知に至っている若者選挙パートナーを募集して、高校等に出前授業に出向き高校生も投票に参加しやすい環境づくりに取り組んでおります。
令和6年度につきましても、特に若い世代の政治への参加意欲を高める取組を継続しております。
○塚本委員
1年間でいろんなことをやってくれたのでしょうが、主な取組を紹介してくれたと思います。
次に、投票率アップについて大事だと思うことがあるので質問します。
投票率アップの取組は、市区町の選管との連携が必要な中で投票所の場所があまりよくないという課題もあると思います。駐車場が少なく混雑して行くのが嫌になったり、投票日の日曜日に行く方はほかの用事も入っている場合もあるので、投票しようと思ったけれども駐車場がいっぱいで入れずほかの用事を先にこなしている間に投票に行くことを忘れてしまったなどの話を聞きます。投票所として適していない場所があると思うんです。
選挙直前にいい場所を見つけようとしても簡単には見つからないと思います。そうすると日常業務の1つとして常日頃からこの市のここの投票所だけ何で際立って投票率が低いんだろうと関心を持ってもらって、投票所の場所が悪いことが原因ならばほかに適した場所がないか日常的に探すこともやらないとならないと私はいつも思っています。若者の啓発活動もすごく大事だと思いますがそれ以上に有権者の方々が権利を行使しにくい場所に投票所があることは最優先で改善しないといけないと思うんです。
今の答弁では、令和5年度にそういう取組を行ったかどうか触れられていませんでした。取り組んだけれども大きな成果が上がらなかったから紹介しなかったのか、そういったことは県ではやらないという考えなのか。
投票所の場所の改善の取組を令和5年度は行ったのか行わなかったのか、その状況をお聞かせください。
○磯崎選挙管理委員会総括書記長補佐
6番委員御指摘のとおり、投票環境を整えて投票率の向上につなげることは重要だと考えております。
選挙前は市区町選挙管理委員会に対し期日前投票所の設置や移動投票所の導入を働きかけております。それ以外にも毎年2回ほど研修会等を実施しており、その中で同様に期日前投票所の設置や移動投票所の導入といった投票環境の整備促進を市区町選管に働きかけております。
ただ、実際に個別の投票所についてまではなかなか踏み込んで議論したり意見交換するには至らないので、令和6年度から6番委員に頂いた御意見も参考にしながら市区町の各投票所に改善の必要があるかどうかもしっかり考えてもらえる取組をしてまいりたいと考えております。
○塚本委員
令和6年度から、日常業務の中でも力を入れるとの答弁があったので意見を言います。
8番委員が、9月定例会総務委員会で投票所が減ってきているから増やしたほうが投票率向上につながるのではないかという観点で質問されました。それを聞くまで投票所数は人口規模や有権者の数によってある程度決められているものだと思っていましたが、決してそうではなく、今回事前に調べてもらったら増やすことは可能らしいですね。
ただ、増やせば増やすほど経費もかかりますからやみくもには増やせないでしょうけれども、投票率の低い投票所の改善と併せて投票場所を新たに設けることも検討してもらいたいと思っています。
やっぱり人口規模に合わせて投票所を設けている市町が多いでしょうから、市街化区域に比べて市街化調整区域では広い面積に対して投票所が1つしかない場合もあります。そうすると年配の方々がそこまで行くことが大変なんです。いろいろな方に投票を呼びかける中で、息子夫婦に送ってもらえれば投票所に行ける、つまり誰かが車に乗せてくれたら行けるけれども、そうでないと行けないと言うのです。御家族の方も土日にはほかの用事もあって高齢のお父さんお母さんを乗せて投票所に行くのは大変だ、その時間がないという方もいらっしゃいます。年配の方々のほうが投票率が高いことからも分かるように、投票しなきゃという意識は高く歩いて行ける場所にあれば行こうという気持ちの方々です。けれども体力の衰えとともに投票に行くことが難しくなっている現状もありますから、投票所を近くに設けることは大事だと思います。
また、昔と今とで地域の道路整備などの状況が変わっていることがあります。ある方に話を聞くと、昔は投票所まで歩いて行けたけど今は行けない。何でですかと聞くと、大きな道路ができて歩道橋を上らなければ渡れなくなったが階段の上り下りなんかとてもできないという方がいらっしゃるんです。大きい道路ができたら地域の実情が変わります。歩道橋を上らなくても行ける場所に投票所を設けるといった考えも必要になってくると思います。
現時点で投票率の低いところについては、原因を究明して解消する作業を日頃から行い、加えて道路整備などの地形的な変化に対応して投票所の数を増やす工夫もしないと投票率は上がらないと思います。権利を行使したくてもできない場所にしか投票所がないのは、やっぱりよくないと思います。一生懸命やってくれる市町もあればやってくれない市町もあるでしょうから、市町と連携を取りながら投票所の不便さを解消する取組をどのくらいやっているかの進捗を常に管理し、市町に働きかけて県内の投票率が均一に上がるよう調整していくことも県の役割ではないかと思います。令和6年度からそういった活動も今まで以上に積極的にやっていただきたいと意見させていただきます。
次に、説明資料214ページの(4)広域連携による地域課題の解決のうちイ地域サミット、ウ移動知事室を中心に評価と課題と改善点についてもう少し詳しく教えてください。
説明資料217ページの改善に、県内4圏域ごとに開催するとあります。4圏域にこだわる理由があるのかもお聞きします。
○坂本地域振興課長
移動知事室につきましては、知事が県内各地域の重点取組や政策課題等を現場で確認し意見交換を行っております。地域サミットでは知事が市町長と各地域の課題について忌憚のない意見交換を行っており、知事自身、非常に重要な場と捉えております。
当課としましては、これらを通じて得られた地域の特性を生かした取組や首長から提案された課題を庁内関係部局としっかり共有し、スピード感を持って施策に反映していくことが大変重要な課題と捉えております。
また、地域サミット等におきまして、一部の首長から過去の提言を政策へどう反映したかもより見える形で教えてほしいという意見を頂いておりますので、着実なフィードバックも課題と考えております。
それから、地域サミットを4圏域に分けて行っていることについては、これまで総合計画でも4つの圏域に地域を分けていたこともありこの形で開催しております。けれども今後取組を重ねていく中で、その時々の課題に合わせた開催方法や対象の見直し等も検討していかなくてはならないと捉えております。
○塚本委員
まず、意見交換の際に首長から出た内容にきちんと回答するのは当然のことだと思います。何を言っても全然県政に反映してくれないとなると、言ってもしようがないという話になりかねず、開催する意味がなくなってしまいます。直接知事と話すことに価値があるという翌年の会議への意欲につながりますので、まずはきちんと回答していただきたいと思います。
また、総合計画でこの4圏域で分けているからというお話でしたが、現場の首長の方々と意見交換する際の枠組みはそれとはまた違うと思います。総合計画とかいろいろ計画を立てるときに、皆さんが便宜的に圏域を分けるのはいいのですが、現場からすると抱えている地域課題によって別の枠組みがいい場合が結構あります。
例えば、焼津は中部圏域に入ると思いますが、政令指定都市の静岡市と志太榛原地域の市町とでは抱えてる課題が違うことがあると思います。しかし政令指定都市の静岡市長がいる場では話したくても志太榛原地域の課題を議題に出しにくいのではないでしょうか。中部地域の課題を中部地域の枠組みで話し合うことは大事だと思いますが、政策課題ごととか別の枠組みでもやってもらいたいなと思います。
特に、政令指定都市にはそれなりに権限と財源が移譲されていて、全く一緒とは言わないまでも県と同じぐらいの立場という感覚もあります。それと比較すると志太榛原地域の市町は県と連携することで地域の発展をさせていきたい思いが政令指定都市以上にあると思います。
共通課題を話し合うときには、中部地域では志太榛原地域という枠組みも検討してもらいたいと思います。また志太地域と榛原地域でも違う課題があって、志太地域からすると榛原地域の人たちがいると取り上げにくい課題があるかもしれませんし、逆もあるかもしれません。
現場の意向を酌み取って県政に反映しようという気持ちがあるならば、移動知事室や地域サミットなどの枠組みも検討してほしいと意見させていただきたいと思います。
次に、説明資料22ページ、イ県民の日事業費に記載のあるこども県議会についてお聞きします。
9月定例会の総務委員会でも取り上げましたが、令和5年度で終わってしまった事業なんですよね。こども県議会について、評価と課題と改善点を詳しくお聞かせ頂きたいと思います。
○望月広聴広報課長
まず、評価について、令和5年度は県内各市町の中学生45名が出席して議会形式で実施しました。実施後のアンケートでは回答者の90%以上、出席者全体の70%以上が参加したことで静岡県への関心を高めることができた、静岡県を誇りに思う気持ちを高めることができたと回答しており、県の未来を考え語ることを通じて静岡県や県政について関心を高めてもらうという開催目的を達することができたと評価しております。
次に、課題について、時間的な制約もあることから質問者として発言できるのは45名中5名と限られ、参加者からは一人一人に平等な発言権がなかった、質問者以外の生徒の意見も聞きたかった、こども議員同士の交流の時間があるとよかった等の意見を頂戴しており、こうしたことが課題であると認識しております。
それを受けて令和6年度は、できる限り多くの方が意見を言える機会を設けること、知事と直接意見交換ができること、参加者同士が交流を図れること、それから広聴広報課の特性を生かすといった点を重視して、広聴広報課1Day体験を実施しました。
○塚本委員
1点確認ですが、こども県議会は私も何回か見ています。発言人数が5人との答弁でしたけれども、勘違いがあると困るので聞きますが、将来の静岡県をこうしたいなどについて登壇して10秒か15秒ぐらい語る時間が全員にあった気がしますがどうでしたか。
○望月広聴広報課長
6番委員御指摘のとおり、全く発言がないということではなく、質問者以外の方には自己紹介を兼ねて壇上に上がっていただいて40秒程度ずつ発言していただいておりました。
○塚本委員
今年度行った事業がいいか悪いかは置いておいて、私としてはこども県議会が令和5年度で終わってしまって大変残念という思いがあります。できるならば今年度行った広聴広報課1Day体験と併せて、こども県議会も復活してほしいと思います。
中学生など若い人たちに県政への関心を持ってもらう方法はいろいろあると思います。今御答弁頂いたように、知事と少しでも長い時間意見交換することも関心を持ってもらうための1つの方法だと思いますが、こども県議会は静岡県議会の本会議場を会場として使っていて、場所というのは私は物すごく重要だと思います。静岡県議会の本会議場に子供たちが関心を持ってくれるかは人それぞれかもしれませんが、1つ事例を紹介させていただくと我々議員は質問に立つ際に地元の方に傍聴に来ていただくことがあります。友達から誘われて嫌々来る方もいらっしゃるのですが、後で話を聞くとみんなよかったって言ってくれます。皆さんの関心のあることを質問できたのかなと思っていると決してそうではなくて、もちろん当局サイドの答弁がよかったということでもないです。何がよかったかと聞くと、県庁はこういう機会でないと行けないと思って行ってみたら、本会議場が立派だったとみんな言うんですよ。そういうところはみんな関心を持つんですよね。40秒でも議会で登壇して発言する疑似体験は、若い方々にとってすごく刺激を受けることであって、もしかしたらそこから県政に関心を持ったり将来県庁で働こうと思うきっかけになったりするかもしれません。知事と長い時間意見交換することもそう簡単にできることではなく大切な経験だと思いますが、こども県議会がよかったのは、あの場所を活用できたことだと私は思っています。
広聴広報課1Day体験を本会議場でやればいいとなればそれはそれでいいと思います。若い方々にわざわざ県庁に来てもらうのなら、歴史的な建造物の本会議場でイベントをやって刺激を受けてもらうことも大事だと思いますので意見とさせていただきます。若い世代の方々に関心を持ってもらう取組を今後も続けていただきたいと思います。
このページに関するお問い合わせ
静岡県議会事務局議事課
〒420-8601 静岡市葵区追手町9-6
電話番号:054-221-3482
ファクス番号:054-221-3179
gikai_giji@pref.shizuoka.lg.jp