本会議会議録
質問文書
令和6年12月定例会文化観光委員会 質疑・質問
![]() | 質疑・質問者: | 天野 一 議員 |
![]() | 質疑・質問日: | 12/13/2024 |
![]() | 会派名: | 自民改革会議 |
○天野(一)委員
一問一答方式でお願いします。
まず、文化観光委員会説明資料12ページのしずおかスポーツ産業ビジョンに関連して伺います。
今スポーツは、産業とか新しい意味でクローズアップされていますが、県が県民一人一人にスポーツの効能やスポーツの在り方について伝えることが大事ではないかと思います。そういった意味からすると、今県民がスポーツに対してどういった考え方を持ってスポーツをどういう形で享受しているのかがすごく大事ではないかと思うのですが、その点についてお伺いしたいと思います。
○小林スポーツ政策課長
説明資料にあるスポーツの成長産業化につきましては、あくまでスポーツ施策の一部分だと考えております。当然ながらスポーツの効能は、健康づくりや社会参加、競技力の向上などいろいろな施策が多岐にわたっておりますので、そういうものは全てやった上で新たな視点として地域と経済の活性化に使っていきたいという思いでこの施策について提案させていただいているところです。
先日開催した有識者会議での説明でも、競技力向上や健康づくりなど皆さんがスポーツに親しむことをやった上で持続的に回すためには、先生たちのボランティアだけでは回らない部分、ある程度の費用が必要な部分は委員に承知していただいていますので、そういった部分を県民に御理解頂きながら皆さんがスポーツを継続して楽しむ文化や社会をつくれればいいという認識で進めています。
○天野(一)委員
過去に県民1人1スポーツという啓発運動がありました。しかし最近は県民に対してスポーツの啓発の言葉は全くない。産業やビジネス、そういった形の行政の発表が多い。スポーツを幼児からお年寄りまで楽しむための場所の提供や健康とどう関わっていくかが県の行政では一番大事なことであるにもかかわらず、この10年そういったことについてはほとんど発信されていません。県民が高齢化社会の中で孤立化してきて幼児も少なくなっていますから、幼児がスポーツを楽しむための施策が大事だと思いますが、どういった形で進めようとしているかお伺いしたいと思います。
○大村スポーツ振興課長
毎年10月をスポーツ推進月間と定めまして、週に1度はスポーツをしようとキャンペーンを展開しているところでございます。
ただ、県民に行き届いていないところもあるものですから反省していますが、PRも含めてしっかりやっていきたいと考えています。
それから、2番委員からもお話がございましたが、幼児からスポーツに親しみ高齢になっても生涯にわたってスポーツに親しんでいくことは、県民一人一人が心も体も健康に過ごしていく上で非常に重要なことだと考えていますので、やはりスポーツ競技だけではなくスポーツレクリエーションをはじめ、様々なスポーツに親しんでいただける機会の提供に努めていきたいと考えています。
○天野(一)委員
説明資料11ページのスポーツ医科学機能推進事業の取組は、自転車に特化してまずモデルプログラムを行うとありますが、このスポーツ医・科学支援を県民の健康と結びつける発想が見られません。県民の健康につなげるスポーツ医・科学支援についてどう考えるかお伺いします。
○小林スポーツ政策課長
スポーツ医・科学支援の関係について、今回我々が進めている事業は競技力の向上という観点から入ってしまったものですから、このような事業立てになっております。
2番委員御指摘の健康につなげるスポーツ医・科学は大事だと思っていまして、例えば健康福祉部が所管する社会健康医学大学院大学においても健康づくりに向けた研究を行っており、研究機関と連携して健康プログラムなどを普及していただくこともできると考えておりますので、調整、研究していきたいと思います。
○大石スポーツ・文化観光部参事
スポーツ医・科学支援について補足します。
現在行っているハイパフォーマンスセンターとの連携では、いわゆるOT、PTのうちPTとの連携について対応しているところです。先ほど小林スポーツ政策課長が申しましたが、順天堂大学医学部附属静岡病院もそうですけれど、医療法人社団R&Oもリハビリテーションです。それから中東遠総合医療センターもPTが多くいるため連携を図っていきたいと思っております。ひいてはPTのレベルが上がることによって、リハビリという観点からも、いわゆる長寿社会への貢献も行えると思っておりますので、一義的には競技力の向上ですが、全体のPTそれから医療機関のレベルアップに貢献していきたいと考えています。
○天野(一)委員
次に、説明資料37ページの富士山静岡空港の利用状況について15年間の状況は分かりますが、もう15年後の30年目の目標を考えていますか。当初国内線と国際線は100万人を目標に立てていたと思いますが、コロナの問題も含めてなかなか達成できなかったです。今富士山静岡空港の国内線と国際線は何を目標にしているのかが全く見えない。それと同時に15年間で富士山静岡空港に投資した金額はどのくらいで、静岡県内に空港ができたことによって経済効果はどうなったのかを県民に対して公表すべきではないかと思いますが、その点についてお伺いします。
○瀧口空港管理課長
令和元年度から、富士山静岡空港につきましては運営権者による運営となっています。運営権者のほうでは運営移行後の20年間で135万人という目標を掲げておりますので、県も運営権者と共に目標を達成するよう頑張っていきたいと考えております。
文化観光委員会説明資料40ページのとおり令和5年度の経済効果が271億円となりまして、直近で集計したものと足したら、令和2年度から4年度は未集計ですが、その期間を除いた令和5年度までの累計額が約3388億円となっております。富士山静岡空港が県内にもたらす経済波及効果は非常に大きいと考えておりますので、ユーザーとしての空港の意義や役割についてホームページなどで公表するとともに、地元説明会においても周知していきたいと考えています。
6月定例会の委員会のときに15年間の事業費を出しましたが、そのときには大体約400億円でした。
○天野(一)委員
今、空港直下型の駅を造ろうという話になっているのですが、例えばあと15年後の空港利用者、特に外国から来る人も含めて新幹線新駅をどのくらいの人が利活用するかを考えたときに空港新駅を造るのかどうか。それが静岡県に経済効果があるのか考えたことがあるかお伺いしたいです。
○瀧口空港管理課長
空港新駅につきましては当課の所管ではないですが、東海道新幹線静岡空港駅設置期成同盟会の担当課として空港新駅につきましては富士山静岡空港の発展に資するものと考えています。
○天野(一)委員
次に、説明資料25ページの富士山の登山規制について質問します。
富士山は普通の山とは違い信仰の問題とか文化も観光と同じぐらいウエートが高い。今回の料金設定も登山や観光の問題だけではなくて世界文化遺産という位置づけからすると、それを守るために登山者に協力してもらう、ただ登るだけではないという理解とマナーを守ってもらうことはすごく大事だと思います。料金だけが先行するべきではないと思います。私はこの富士登山については、そういった畏敬、精神的なことについてもっとPRすべきであるし、その上で富士山の遺産を将来に向かって守るための協力金として料金設定をすべきだと思うのですが、そういったことについての議論はしたのかお伺いします。
○大石富士山世界遺産課長
今回の料金設定につきましては、地方自治法上 の手数料という性質もあり、5合目より上に登る登山者の安全対策やルール、マナーの周知徹底を義務づけるための経費に充てるものと考えています。
一方で、今回世界文化遺産としての富士山として登山規制を考えているものですから、信仰の対象としての価値も十分に知ってもらった上で登ってもらう。事前学習においてそういったところも反映できると考えております。
そういった意味で、今回の料金設定はあくまでも登山に関わるところですが、信仰の対象としての富士山を守る視点は十分意識して検討しています。
○天野(一)委員
ぜひ料金設定のときには、そのことももっと分かりやすく説明してほしいと要望しておきます。
最後に、文化財について質問します。
インバウンド観光客が日本に来るときに、地域の文化的な行事や文化財が非常に注目されています。私は地域の文化財をしっかり守り、次の世代に引き継ぐことこそ文化観光の振興につながると思います。そういった意味からすると、お客を今すぐ呼ぶことだけではなくて、静岡県にある地域の文化財それから文化行事を育てることが大変大事だと思います。そのことにもっと投資すべきだと思います。文化財保護のために毎年2億円しか投資していませんが、もっと静岡県の文化を育て発掘することが大事だと思います。今までの延長線ではなくて、観光振興のためにも地域の文化財、文化行事にもっと力を入れるべきではないかと思いますが、その点についてお伺いします。
○鈴木文化財課長
文化財に関する補助金につきましては、2番委員のおっしゃるとおり、毎年地域の貴重な資源としてこれからも生かす点を念頭に確保しているところです。来年度予算につきましても、国が必要と認めたものに関しては必ず県も随伴できるように、県指定に関して必要性を確認したものについてはきちんと補助ができるように十分に予算確保をしたいと頑張っている最中です。
なお、近年の大規模修繕として、例えば海外の方にも非常にインパクトがある重要な日本の文化遺産である静岡浅間神社は18年間にもわたって漆を塗り替えている最中で継続的にお金を入れていかなければならないと考えております。年度の予算だけでなく年次計画での予算確保を要望しています。
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