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委員会会議録

質問文書

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令和5年9月定例会文教警察委員会 質疑・質問
質疑・質問者:天野 多美子 議員
質疑・質問日:10/04/2023
会派名:自民改革会議


○天野(多)委員
 一括質問方式でお願いします。
 まず、議案第104号の債務負担行為についてです。
 先ほど池上教育長から、令和6年度に実施する予定の高圧受変電設備及び受水槽の工期が延びる見込みとなり、完了時期を遅らせないよう令和5年度に工事を前倒しにするため債務負担行為を設定するとの趣旨の御説明がありました。当初予定から工期が延びる見込みとなった理由についてお伺いいたします。
 
 次に、女子中高生の生理中のプールの授業について御質問します。
 最近7月28日の静岡新聞でも取り上げられましたが、生理のため見学する女子生徒に対して、体調不良や水着を忘れたことなどと同列に扱い、補習として別日に何百メートルもの距離を泳ぐとか、腕立て、腹筋など筋トレやレポート提出など課せられているそうです。それが嫌で無理にプールに入る女子生徒もいますが、生理は非常に個人差があり思春期の女子にとっては言いにくいことでもあります。もちろんずる休み防止としての対策の側面はあると思うのですが、生理と言えずに無理してプールに入る生徒や嘘をついて体調不良と言って休む思春期の女子生徒の気持ちを考えると何か方法はないものかと思います。
 例えば、先生方の御判断の指針――特に男性の先生にはちょっと分からないと思いますので――や養護教諭などを通じて言いやすい仕組みなどをつくることで先生や生徒の負担を軽減できると思うのですが、県の所見をお伺いします。
 
 次に、発達検査、例えばWISCなどの実施についてお伺いします。
 多様化する今後の教育シーンにおいて任意による発達検査の診断を提案します。少子化が進むにつれ少数精鋭と生き残りをかけた時代に突入している今、これまでの子供たちも抱えてきた課題に具体的にアプローチするツールとして発達検査のテストは客観的な判断ができるとても有効なものと思われます。
 先ほどから出ましたゲームやスマホ依存、集中力の欠如をはじめ、暴力、いじめ、不登校など即座に解決できるものではありませんが、例えば何度言っても理解できない児童やゲームに集中してやめられない子など、その特性を知ることでその対策につなげる可能性があります。
 よく誤解を受けますが、発達検査は単純にIQの数字で頭のよしあしを測ったり、人としての価値を判断するものではありません。テストによって違いますが、例えば歴史も長く世界で一番多く用いられているWISCでは、言語理解、知覚推理、処理速度、ワーキングメモリー、4つの指標と知能指数を数値化する検査で、その子の得意な部分と苦手な部分からよりよい支援の手がかりを得ることを目的として行う検査です。
 子育てに正解はなく、親は常に子供たちと向き合う中で何が正解か自問自答しています。親にとっても個々の強みや弱みを知り、その子供にとってどう指導するのが最適かを探りやすくするためのものとして大変有効であると思われるので、誰一人取り残さない教育の現実に寄与すると思われますが、教育委員会としてどう捉えますか。
 また一方で、現代では発達診断をすると発達障害というレッテルにつながりやすい側面があります。発達に問題があると思った場合に学校から促されるケースが多いからです。そのため、周囲から発達障害のレッテルを貼られることを恐れて受けたがらない保護者もいます。また実際に受けてみようと思っても、学校、カウンセラー、相談センター、病院での診断と、テストまでの道のりが長く途中で心が折れてしまう可能性も大いにあります。しかし希望者の誰もがテストを受けやすい環境を整えることによって児童の特性に合った指導につなげられる可能性が高まり、誰一人取り残さない教育に近づけることができると思いますが、県としての所見を伺います。
 また、私が子供の頃は学校でそのようなテストをやっていたと思うのですがいつの間にかなくなっていると聞いています。いつ頃どのような理由でやめたのか伺います。
 
 最後に、フッ化物洗口についての御質問をします。学童期の子供たちの歯と口の健康についての質問です。
 県民の健康な暮らしの施策として、口と歯の健康を守ることが全身の健康やクオリティーオブライフ、生活の質の向上に大きく寄与します。
 静岡県では、毎年の歯科健診や食事の指導などで、私が子供の頃に比べたら虫歯だらけの子供は随分減ったと感じています。その虫歯予防に有効な1つとしてフッ素を用いた取組が注目されています。歯医者さんでフッ素を塗ったりフッ素入り歯磨き粉を使うなどは広く知られていますが、学校におけるフッ化物洗口は御存じでしょうか。
 フッ化物洗口とは、一定濃度のフッ化ナトリウム溶液を用いて1分間ぶくぶくうがいを行うことで、永久歯の虫歯予防の手段の1つとして推奨されています。平成30年度の小学校における実施状況を都道府県別に見ると静岡県は22番目、学校数単位で見る普及率は9.3%ですが、実際のところ実施している学校は小規模校が多いため、児童数で見ればもっとパーセンテージは少ないと思われます。しかし静岡市内の幼稚園やこども園では、ぶくぶくが難しいと言われている未就学児でも75%の施設で実施されています。その効果を実感する父兄も多く小学校での実施を希望する声もよく耳にします。
 このフッ化物洗口を行うための薬剤の費用負担は子供1人当たりで1年で300円から400円程度ですので、その後長い人生にわたって予想される医療費や生活の質の向上などを考えると十分に価値を生むものと思われます。またこの方法を学校で実施していただくことで、家庭環境による差異がなく全ての子供たちの歯と口の健康を守るために大変有効だと思います。
 私の次男は現在長崎県におり小学校4年生の頃から在学しておりますが、長崎県は学校での実施率は100%です。現在中学1年生の次男が多少乳歯の頃にあった虫歯も永久歯に生え変わってからはなくなりました。もともとはフッ化物洗口について知識のなかった私ですが、歯並びが悪く虫歯になりやすかった次男がなぜ虫歯にならないのか地域の方と話をしたところ、フッ化物洗口のおかげで長崎県では虫歯が少ないとお聞きしてこの効果に驚いたものです。
 小中学校は市町の管轄ではありますが、健康長寿の第一歩として、オール静岡として学童期に取り組む価値があると思われます。県教育委員会のフッ化物洗口についての御認識を伺います。

○山川教育施設課長
 静岡東高校の建築工事において、工期が延びることになった理由についてお答えいたします。
 高圧受変電設備及び受水槽については設備機器をメーカーの工場で製作し、その後に現場に搬入して施工者が据え付ける工程となっております。 当初は昨年度に施工した同種工事の実績等を基に工場での製作期間を高圧受変電設備は六、七か月、受水槽は6か月程度と見込んでおりましたが、その後確認したところ高圧受変電設備は12か月、受水槽は8か月ほどかかる見通しであることが判明いたしました。理由につきましては近年の世界情勢による半導体不足、需給バランスが崩れたことによる納期の遅れであって、全国的な傾向であると聞いております。

○夏目健康体育課長
 2番目の女子中高生の生理中のプールの授業についてと4番目のフッ化物洗口について答弁させていただきます。
 まず、プールの授業については、文科省が発行する水泳指導の手引がございます。この中では、月経は生理的現象ではあるけれどもまず不安を抱く必要がないものであること、さらには症状には個人によって違いがあり、中には月経困難症などによって水泳の授業に個別に考慮する必要があることが述べられております。月経中の水泳を全面的に禁止とは言っていないですけれども、その場合であっても心理的要素を含めて諸症状によって個々に適宜判断すると書かれております。
 こういったことを考えますと、まず指針について一律につくることがかえっていいのかどうかという議論も当然あると思いますので、その辺の検討がまず必要になると思います。
 さらには、生理的現象についての心情的なところも個人によって非常に考え方が様々なものであると思っていますので、水泳の授業を受けるという教育の保障と併せて心理的なものも考慮しながら対応していくことが必要になってくるかと思います。6番委員御指摘のとおり、各学校では養護教諭や女性の体育教員に相談することも日常的に行われているかと思いますので、いずれにしても教育の保障と心情的な配慮をしながら進めていきたいと考えています。
 
 それから、フッ化物洗口を小中学校の学齢期で実施すること――いわゆる虫歯療法については大変有効であると思っております。県内では令和4年度で6市5町、小学校で48校、中学校10校で実施しております。フッ化物洗口については、各自治体、歯科医師会、学校との協議の上で行っておりますけれども、各学校においてはそもそも薬剤を使うことについての不安がありますし、実施に当たっては個別にコップを配ったり薬品の配付といった様々な業務が伴いますので、時間の確保の困難性や働き方改革に取り組んでいる中で教員の負担感が課題になってくると思います。とはいうもののフッ化物洗口については有効なものでありますので、今後市町に対して実際の取組等を研修等の場で紹介していければと思っております。

○江本義務教育課指導監
 知能検査には様々な方法があり、目的に応じて利用されています。学校で利用されている例としては、児童生徒の得意不得意や発達状況を把握するためのWISC検査等があります。この検査を行うことで、見た目では判断が難しい子供の実態を把握でき適切な支援につなげることが可能となっています。
 また、特別支援学級や特別支援学校へ通う場合には、客観的な根拠として知能検査の結果が求められることがあります。知的障害の程度を測り、学級や学校に通う該当者であるかを判断することに利用されていることがあります。
 このような学校現場での利用については、6番委員の御指摘のとおり、誰一人取り残さない教育の実現において有効な手段だと考えております。検査を必要とする子供や保護者があった場合、学校に相談をすることによって、特別支援教育コーディネーターやスクールソーシャルワーカーが検査機関とつなぐことが可能です。現状このように誰でも検査が受けられる体制は整っていると認識していますが、先ほどありましたようにレッテルを貼られることやいじめの配慮や本当に必要かどうかも含めて、保護者との十分な話合いを重ね必要な検査が行えるように学校が協力することが必要だと考えます。そのような学校の関わりについて今後も市町教育委員会に指導、助言をしていきたいと思います。
 最後に、以前学校で行っていた検査についての御意見がありました。かつて一斉に知能検査を実施した例は把握しています。教育現場では時代とともに一人一人の子供のニーズに応じた支援が行えるように、平成19年頃から特別支援教育が推進されてきた背景があります。確かな理由は確認できなかったのですが、知能等の状況が相対的にどうであるかや全体の状況がどうであるかということよりも、個々の実態に必要な支援を考えるための調査が重視されてきており、おのずと一斉に行う検査は減ってきたのではないかと推測をしております。

○天野(多)委員
 まず、プールの授業のことですが、確かに個々の対応になるので一律にするのは難しいのは分かるのですが、新聞にもありましたし、実際にそういう相談が多かったり、私も直接耳にしております。生理で休んだら何百メートル泳ぐことがすごく負担になっていると聞いており、何とか是正できないものかなと思って質問しました。今後も引き続き検討をお願いします。
 フッ化物洗口に関しては、学校の時間の確保が難しいとか、薬剤を取り扱うのが不安だという声も実際に耳にしております。先生の負担が増える部分ではあると思います。全体でいきなり実施するのは難しいと思いますので、小規模校などを対象にテストマーケティング的にその効果を測るのはいかがでしょうか。これも要望として申し上げます。
 WISCに関してですが、今答弁がありましたように、特別支援とか特別支援学級、特別支援学校などへつなげていくための客観的な判断としているのは確かにそうだと思います。実際、私は自分の子供を受けさせたことがあるのですが、結局は普通の学級に進んで今普通に生活しています。先生から言われてテストを受けるまでが、すごくハードルが高かったです。これは地域によっても違うと最近耳にしました。自分も研究不足ですが、テストにつなげていく経緯をもっと簡単にしてほしいことと、広く受けられる可能性があればありがたいと思っております。
 最後に、昔実施していたテストに関してですが、私は昭和の子供ですから、昭和の時代の話だと思います。平成19年だと最近ですので違うのではと思いました。この辺は改めて教えてください。

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