本会議会議録
質問文書
令和6年決算特別委員会文化観光分科会 質疑・質問
![]() | 質疑・質問者: | 河原崎 聖 議員 |
![]() | 質疑・質問日: | 10/29/2024 |
![]() | 会派名: | 自民改革会議 |
○河原崎(聖)委員
一問一答方式でお願いします。
主要な施策の成果及び予算の執行実績についての説明書9ページからの黄金KAIDOですが、こちらに限らず前知事が目玉としていた事業がたくさん出ていますが、決算として一旦前知事がやってきた事業全体の評価もするべきではないかと9月定例会の委員会でも申し上げました。決算特別委員会分科会でもそういった視点でお伺いできればと思っています。
黄金KAIDOについて結局成果があったのでしょうか。一般の人に聞いても全然定着している話ではありませんし、佐渡金山が黄金といっても静岡と何の関係があるのかぴんとくる人はほとんどいないと思いますので、実際どのような成果があったのか伺いたいと思います。
○秋定観光振興課長
黄金KAIDOプロジェクトで昨年度NEXCOと連携して実施した定額乗り放題のドライブプランについては、7月から2月末までの利用が5,339台ありました。域内の周遊促進と域外からの誘客促進につながったと考えております。
また黄金KAIDOに係るツアーの造成やその支援を実施したことにより、県境を越えた黄金KAIDOを巡るツアーについて2本造成されたと聞いております。昨年度は取組が始まったばかりですのでなかなか周知が進まなく満足いくものではなかったのですが、2年目となる今年度についてはこれまでの取組の周知がある程度進んだことから、県内旅行会社1社が県内初の旅行商品を販売しているほか、団体ツアーの取扱いが多い大手旅行会社3社が北海道や首都圏、中京圏、関西圏からのツアー商品の販売をしており、徐々に黄金KAIDOの認知が進んでいると考えております。引き続き認知度向上と情報発信、商品造成支援に取り組んでいきたいと考えております。
○河原崎(聖)委員
船に乗ったりいろいろな形で関連事業に予算をかけていますが、それに見合う経済効果があったと考えていますか。
○秋定観光振興課長
コロナ禍においても、4県は中央4県サミットという枠組みの中で様々な取組を進めてまいりました。2021年8月の中部横断道全線開通により新潟県、長野県、山梨県を含めた4県の交通利便性が向上し観光周遊エリアの結びつきが強くなったことから、この地域の観光情報の発信と周遊イベントを一体的に行うことにより誘客効果が見込めると考え取り組んでおります。詳細な数字として経済効果をはかっておりませんが、引き続きこのイベントを4県連携して取り組んでまいりたいと考えております。
○河原崎(聖)委員
裏づけは分かりました。効果があるから今後も続けたい考えということですね。
昨年、非常に特徴的だったのは東アジア文化都市だと思います。レガシー云々の話もありますが、結局どのような成果があって何を残すべきか、今後継続的に何をするのか改めて伺いたいと思います。
○鈴木文化政策課長
東アジア文化都市は1年限りの国からの委託事業でしたが、県としても積極的に取り組みました。
まず、文化を非常に広く捉えてスポーツはもちろん食や産業といった広い範囲で事業が実施し、それによって静岡県の多彩な可能性を内外に示すことができたと考えております。
特に、民間や市町が関係する認証事業を979件実施したことにより、県内の文化活動が非常に活発化して県民の皆さんが取り組むきっかけになったと考えております。
今後に残すべき取組ですが、県民の自主的な文化活動や創造的活動を引き続き県内で活発に行っていけるよう、今年はアーツカウンシルを少し拡大して支援し、地域とつながる民間の様々な取組を支援していきたいと思っております。
○河原崎(聖)委員
地道な地域の活動を支援していくのはいいと思いますが、正直それと東アジア文化都市が直接関係あるのかという気もします。静岡が日本の文化首都になったとかよく分からない話がありました。成果としてイベントに集まった人数の報告がされていて、直接あまり関係ないものもたくさん取り込んだため、かえって本質的なところが見えなくなったので、その辺をもう少し整理したものを示す必要があると思います。
説明資料69ページの富士山の関係です。
昨日も世界遺産の番組が放送されていて、富士山の紹介の際に昔は静岡県、山梨県と出ていたと思うのですが、最近は山梨県、静岡県のパターンが増えてきた印象です。当然静岡県から見る富士山のほうがいいと思っていますが、静岡県側から見る富士山のアピールがどうしても弱い。浮世絵も海から見た富士山があり、そちらのほうが当然外国人にも認知されているかと思えばさにあらずです。やはり静岡県から見た富士山に対するPRが弱過ぎる感じがしますが、そういった面についての取組はあったのでしょうか。
○大石富士山世界遺産課長
富士山世界遺産課としては、日本富士山協会において山梨県と一体で様々な価値を発信しています。
一方で、静岡県における富士山も非常に貴重な文化資源、観光資源であるためPRを今取り組んでいるところです。
令和5年度の山麓周遊での取組では、人気アニメゆるキャン等とコラボしたスタンプラリーやSNSのインスタキャンペーンで静岡を訪れた方、在住の方によるいろいろな角度から見た富士山の投稿で静岡県側からの美しい富士山を発掘してもらっており、年々参加者も多くなっています。
また、静岡県側の富士山を見ながら楽しめる伊豆半島の温泉やスポーツなどの資源とリンクしながら地元観光団体の富士山観光交流ビューロー等と意見交換しております。
富士山を登るだけではなく、山麓から見ることを静岡の観光資源とリンクさせた魅力発信にこれからも取り組んでいく考えです。
○河原崎(聖)委員
一発何かやればどうにかなるわけでもないのですが、やはり今までと根本的に認識を変えていく必要があると思っています。特にこれだけ円安が定着し物が値上がりして経済がうまく回らない状況が続いている中では、インバウンドの獲得は非常に大きな要素だと思います。富士山は静岡県にとって非常に大きな資源ですが、これまであまり活用されてこなかったと思います。
以前、経済産業部お茶振興課の職員から富士山がある静岡県のお茶を買いたい外国人がいる話を聞きまして、これはとても大きなポイントになると思いました。富士山はただ観光というだけではなく、世界における静岡のポジションをつくるための大きな役割を果たしてくれると思います。ガツガツしないのが静岡県のよさだったかもしれませんが、いつまでもそう言っていられない状況になってきていますので危機感や取組に対する厳しさが必要だと御認識頂きたいと思います。
また、インバウンドでは富士山静岡空港の国際線の回復はいろいろな要素があってできないことは重々聞いています。やはり先ほど来申し上げているとおり、インバウンドの獲得が静岡県にとってかなり大きな要素になっています。国際線の回復に向けてほかの県、ほかの空港との競争も当然あると思いますが、昨年度特に重点的に実施したことがあれば答弁をお願いしたいと思います。
○小野空港振興課長
5番委員御指摘のとおり、コロナ禍が明けて昨年度は地方空港間の競争、誘致合戦が激化したと思います。その中で富士山静岡空港においては過去も東アジアを中心に多くの路線が就航しており、かつ航空会社は富士山という地域の魅力を理解しています。
一方、他空港よりも優れた支援策や我々の誘致活動が非常に重要であると捉えております。昨年度は9月から中国東方航空の上海線が復便して、さらにチェジュ航空が増便しました。こういった成功事例をもって、引き続き東アジアからのインバウンド需要が非常に旺盛な状況を背景に路線誘致をさらに進めていきたいと思っています。
○河原崎(聖)委員
努力されているのはある程度承知していますが、具体的に成果につながったことがあれば教えてください。
○小野空港振興課長
昨年度は、航空会社からグランドハンドリングなどの運航支援を非常に強く求められたことから、富士山静岡空港における他空港よりも優れた支援策を航空会社にセールスしてまいりました。こうした施策が路線の復便に非常に大きく影響したと考えております。
○河原崎(聖)委員
分かりました。
具体的で強く出す施策については今後とも実施していただければと思います。
空港周辺整備に係る周辺市町への補助について自治体によってかなり消化率が違っているようですが、島田市は大分前に使い切って足りないと言っています。ほかの自治体はまだ消化し切れていない状況のようですが、その現状と今後の取組について伺いたいと思います。
○瀧口空港管理課長
空港隣接地域賑わい空間創生事業は、5番委員御指摘のとおり空港周辺の2市1町が行う事業に助成するものです。これまで各市町の要望に沿った執行をしており、補助対象期間は今年度までですが、各市町とも配分額につきましては今年度使い切る予定となっております。
○河原崎(聖)委員
配分額を残している自治体があると聞いたので伺ったのですが、計画どおり執行できているならそれで結構です。
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