本会議会議録
質問文書
令和6年9月定例会建設委員会 質疑・質問
![]() | 質疑・質問者: | 鈴木 啓嗣 議員 |
![]() | 質疑・質問日: | 10/03/2024 |
![]() | 会派名: | 自民改革会議 |
○鈴木(啓)委員
それでは、一問一答方式でお伺いさせていただきます。
初めに盛土の関係ですが、盛土条例に関しましては所管が交通基盤部ではなく、くらし・環境部ということは承知しておりますが、令和5年5月に盛土規制法が施行され、県の条例につきましても本定例会で盛土等の規制に関する条例等検証特別委員会から提言が出されました。内容としましては、条例の見直し、関係機関との連携、県の組織体制の強化、県民への周知と協力関係の整備、建設発生土の適切な処理の推進といったことが提言されましたが、この中の県の組織体制の強化で触れられている部分で、現在申請に関する業務につきましては、所管はくらし・環境部ですが、現場で直接申請を受ける受付業務は交通基盤部の出先機関である各土木事務所で行っているとのことで、これは本庁と出先機関で所管する部局が異なっている状態かと思います。
そこで今現在、受付業務から許可までの役割分担がどのような形になっているのか、お伺いさせていただきます。
○青木総務課長
盛土規制につきましては、令和4年度に盛土等の規制や監視に係る業務を一元的に担う専任の組織として、くらし・環境部に盛土対策課が設置されました。令和4年7月の条例施行に伴い、盛り土110番に様々な通報が入ることが予想されたため、より現場に近く技術的な知見を有する土木事務所、農林事務所、健康福祉センターの職員に盛土対策課業務の一部を兼務させることで、盛土対策課では迅速に対処できない110番事案に対処できる体制となっております。
また、盛土総点検等で不備、不具合があるとされました盛土及び今後新たに監視対象となる盛土のうち緊急度の低い比較的安定している盛土につきまして、不適切盛土の拡大防止及び災害防止のために兼務職員が定期的に監視を行う体制を整えております。
さらに、令和5年度から盛土申請許可窓口を8土木事務所に設置し、申請者の利便性向上を図っているところであります。
○鈴木(啓)委員
御答弁ありがとうございます。
受付業務について、受付から許可が出るまで時間をかなり要するといった御意見を様々な団体から頂いております。受付から許可が出るまでの審査に安全面と環境面がありますので、環境面まで全て交通基盤部の出先機関である土木事務所で対応しているとはなかなか考えにくいですが、全体としてここからここまでは交通基盤部の土木事務所が担っており、環境関係のこういった部分についてはくらし・環境部が担っていますといった役割分担についてお聞かせ願います。
○青木総務課長
受付窓口については、会計年度職員等が配置されておりまして、形式的な審査については受付の窓口で行っております。内容に係る審査については、本庁において実施する体制になっております。
○鈴木(啓)委員
ありがとうございます。
そうすると、形式的な審査と実質的な審査は別々で、本庁で実質的な審査として多くの部分をやられているとのことですが、この事務処理が長くなれば様々な経済活動のチャンスを逃してしまう可能性も出てくるかと思います。これまでに団体から、費用もかかる、時間もかかる、なかなか物事が進まないという御意見も伺っておりますので、少しでも事務処理の期間を短くしていく努力が必要ではないかと思います。
この件の所管はくらし・環境部なので、なかなか全体のことはお答えしづらい部分もあるかと思いますが、交通基盤部として全体的な事務処理の時間を短くするための工夫や努力としてどういったものが考えられるか、お聞かせ頂きたいと思います。
○青木総務課長
現時点では、受付を行う窓口を置く形で体制が整えられておりまして、その部分については適切に処理を進めていると聞いておりますので、審査に係るスピード感について、申し訳ありませんが交通基盤部では全体を承知しておりません。
○鈴木(啓)委員
ありがとうございます。
やはり所管がくらし・環境部ということで、全体的な流れについてはお答えが難しいとは思いますが、提言の中でもその部分については課題ではないかと触れられています。先ほども申し上げましたとおり、様々な経済活動を進めていく中で、時間はすごく大切なものだと私は考えておりますので、ぜひ交通基盤部とくらし・環境部がしっかり連携して少しでも改善できるような取組を進めていただければと思いますので要望とさせていただきます。
次に台風10号の際の焼津市の梅田川水門についてお伺いさせていただきます。
今年8月29日の台風10号による豪雨時に、焼津市において幹線道路である国道150号と県道焼津森線で道路冠水の被害が発生したとのことです。このとき瀬戸川から梅田川への逆流を防止するために、梅田川水門が閉じたと伺っております。この水門は瀬戸川の水位が上がると閉じて、梅田川の水位が上がると開くと承知していますが、これが梅田川の水位が上昇した後も水門のゲートが2時間ほど開けられない状態が続いたと聞いております。
治水目的で設置された水門操作に異常があった場合は、しっかり原因究明をして対策を検討することが大切だと思います。これはそこに暮らす県民の皆さんの安心・安全な暮らしにも確実につながっていくことになりますので、ぜひやっていただきたいと思っております。
また、これについては焼津市長も13日に県庁を訪れまして森本交通基盤部長に要望書を手渡しされているかと思います。
県はこの水門が開かなくなった原因を調査するとのことですが、現時点での調査の状況についてお伺いさせてください。
○百瀬河川海岸整備課長
原因の調査につきましては、9月11日に水門の保守点検業者による点検を実施いたしました。この梅田川水門は、洪水時に瀬戸川から梅田川への逆流による氾濫を防ぐための操作を、水位や流れの方向のデータを基に自動で制御する仕組みとなっております。この点検の結果、自動操作により水門を閉鎖した後、現地の施設で安全装置が働いたことにより操作ができなくなったことが確認されております。この安全装置は、水門等の機械設備が正常に動作できなくなるような事象が発生した際に、その設備を保護するために強制的に動作を停止する装置でございます。現在、この安全装置が働いた原因について調査を進めている状況でございます。
○鈴木(啓)委員
ありがとうございます。
そうしますと、本来は制御されていて自動的に動かなければいけないものが動かなかったとのことで、このままの状況では次の災害がいつ発生するか分からない中で住民の方々は不安を抱えたまま生活しなければいけないのではないかと感じるところですが、この自動操作に起因する異常について現時点で何らかの対策を考えているのかお伺いさせていただきます。
○百瀬河川海岸整備課長
現時点での対策につきましては、今回の自動操作時に操作ができなくなったことを受けまして、原因の究明及び対策が完了するまでの間は、自動操作による操作を行わず、島田土木事務所の職員が水位を監視しながら遠隔で操作を行う運用をすることとしております。
○鈴木(啓)委員
ありがとうございます。
手動ではなく遠隔で操作するとのことですが、その場合においても何らかの不具合が起こらないようにチェックしながらしっかりと体制を整えていただきたいと思います。
また、地域の皆様の不安を解消していくためには、原因の調査も当然ですが現在の状況や今後の対策等を説明していくことがすごく重要だと考えておりますが、どのように進めていくかお伺いさせていただきます。
○百瀬河川海岸整備課長
住民への御説明につきましては、焼津市とも連携しまして、地元の意向も踏まえてきめ細かに対応していきたいと考えております。
1番委員御指摘のとおり、早期に住民の不安を解消するためにも、なるべく早く実施してまいりたいと考えております。
○鈴木(啓)委員
ありがとうございます。
少しでも早く、そこに住まわれる皆様の安心・安全を確保することが行政の大事な役割だと思いますので、ぜひよろしくお願いいたします。
また、こういった災害対策の施設のうち交通基盤部が所管しているものが県内に数多くあると思います。これらは地域の皆様の暮らしに直結する大事な施設であり、そこに不具合があったとなりますと行政の信頼にも影響することになりますので、しっかりとチェックして間違いのない形を取っていっていただきたいと思います。そこで、その他の水門におけるチェックや確認体制について、今後どのように進めていくのかお伺いします。
○百瀬河川海岸整備課長
県が管理する河川水門は31基ございます。このうち、洪水時の逆流による氾濫を防止するための水門は14基となっております。この14基のうち操作室以外から遠隔操作ができる水門は、堀留川水門や入野富士見水門など5基ございます。さらに自動操作を行う水門は、今回の梅田川水門のほか、石脇川水門、石脇川新水門の3基となっております。これらの水門につきましては、毎年それぞれ年4回の定期点検を実施しておりまして、現時点で異常を確認した施設はございません。
なお、今回の梅田川水門の異常動作の原因の究明を行った後、その原因がほかの水門でも起こり得るような原因であれば、他の水門でも臨時の点検等を実施してまいりたいと思います。
水門を管理する県といたしましては、今後もより一層、水門の適切な管理に努めてまいりたいと思います。
○鈴木(啓)委員
ありがとうございます。
今お答え頂いたように、しっかりと点検をして皆さんが安心して暮らせる状況を確保していただきたいと思います。
ただ、今回のように想定外のことが起きる可能性はあります。そのときに今回は2時間ほどで水門が開いたとのことですが、それがもう30分遅かったら、なかなか厳しい状況になった可能性もあります。そういったことが起きた場合には、その場所や状況によって違うかと思いますが、ここについてはこういったやり方ができる、ここについてはまたこういった違うやり方ができると、しっかり想定しながら準備していただくよう、ぜひよろしくお願いいたします。
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