• 携帯電話向けページ
  • Other language
  • 文字サイズ・色合いの変更
  • 組織(部署)から探す
  • リンク集
  • サイトマップ
  • ホーム
  • くらし・環境
  • 健康・福祉
  • 教育・文化
  • 産業・雇用
  • 交流・まちづくり
  • 県政情報

ホーム > 静岡県議会 > 委員会会議録 > 質問文書

ここから本文です。

委員会会議録

質問文書

開催別議員別委員会別検索用


令和5年9月定例会文教警察委員会 質疑・質問
質疑・質問者:小長井 由雄 議員
質疑・質問日:10/04/2023
会派名:ふじのくに県民クラブ


○小長井委員
 それでは、一問一答方式で4問お伺いします。
 まず最初に、文教警察委員会説明資料6ページの学校における業務改革プランの進捗状況についてお伺いいたします。
 これまでも教員の多忙化の解消が大きな課題として長年言われてきています。それに対して教育委員会も本当に一生懸命いろんな形で取り組んでいただいていることは承知しておりますが、なかなか多忙化の解消につながっていかないということですね。
 今回の説明資料1主な数値目標の進捗状況の傾向等で、児童生徒と向き合う時間が高校では増加、精神疾患による30日以上の特別休暇及び休職者の在職者比率が特別支援学校で増加、時間外在校等時間が月45時間を超えている教員の割合が、小・中・特支で減少したら高校で増加したとなっておりますが、理由、要因についてお聞かせください。

○中山高校教育課長
 まず、児童生徒と向き合う時間と時間外在校時間が高校で増加した部分について御回答します。
 まず、小・中との比較というよりは高校としての話をさせていただきます。コロナが明けまして今部活動がかなり自由にできる状況になってきております。高校におきましては、基本的に専門性が高い1人の先生が1つの教科を担任することになりますので、授業とかホームルームでの関わりは小・中に比べると恐らく少し落ちる。そうすると部活動における関わりが非常に大きいと思います。
 部活動が増えたことで児童生徒に向き合う時間の増加になると思いますが、その一方で部活動が増えて通常に戻ったことにより時間外在校等時間が45時間を超える教員の割合も増えて、この2つが連動して同じような指標の動きをしているのではないかと考えられます。

○小長井委員
 主な数値目標の進捗状況の中に、自宅へ持ち帰っての仕事の時間が抜けていると思うんです。先般発表された文科省の発表によると、中学校で32分、小学校で37分増えてると報告があるんですけど、この調査ではそういうことをやっていないんでしょうか。

○秋野教育政策課長
 毎年度学校を対象に各課と連携して実施している調査の中で、自宅に持ち帰っての仕事時間ということでは調査をしていないのですけれども、勤務時間内では仕事が終わらず家に持ち帰って仕事をすることがあるかどうかについては調査を実施しております。
 抽出調査の結果ですけれども、小学校、中学校で約7割、高等学校、特別支援学校で約6割、全体で7割弱の教員がかなり当てはまる、まあ当てはまるという回答をしております。

○内山教育厚生課長
 特別支援学校での特別休暇及び休職者の在職者比率増加についてお答えいたします。
 教職員全体としては在職者比率1.08%、この中で特別支援学校では2.33%と非常に高い状況となってございます。
 原因として業務の多忙化もございますけれども、新型コロナウイルスの発生に伴い児童生徒に感染させてはならないという非常に高い緊張感それからプレッシャーの中で業務に当たっていたことが考えられます。
 もう1つ、同じく新型コロナウイルス発生の中で感染させないため授業形態を細分化して実施したといったこともございまして、教職員の業務の負担増加が伴ったことにより比率が増加したと考えております。

○小長井委員
 確かに、今回の新型コロナウイルス感染症は教育関係の皆さんにも大変大きな御負担をさせて本当に御苦労が多かったんではないかと思います。
 自宅に持ち帰って仕事をどのくらいやってるか調査をしていないと思うのですけど、調査をしても答える側が果たしてどのくらい正確に答えるか。土曜日とか日曜日に学校へ来て仕事をされている先生方も確かにいらっしゃると思うんです。
 そういった方の時間等も考えると、本当に時間外の在校時間は非常に大きな時間になるのだろうと思います。文部科学省の方では数字を発表しておりますが、正確なものをつかもうとすると大変ですので今お答え頂いたことになるのかなと思っております。
 
同じく学校における業務改革プランのうち、2令和5年度における主な取組に文書事務の軽減が挙がっております。
 山梨県では大変進んでいて、新年度になってから2週間で前年と比べて78件中38件削減したと報告されていたと思うのですけど、静岡県においてはもう半年たつわけですがそういった数字があるかどうか、あるようでしたらお聞かせください。

○大澤教育DX推進課長
 9番委員御指摘のように山梨県の取組を参考にさせていただきまして、今月から具体的に文書の削減に向けた取組を始めようとしているところでございます。
 これまで県教育委員会から発信される文書の種類や量を定点的に調査をして、それに基づいてルールの検討を行ってきたところです。
 具体的には、文書そのものの総量を減らす取組と、文書として残ったものを学校側が受け取ったときにその受け取った文書の処理を簡便化するための取組の、大きく分けて2つの柱でルールを決めて今月からいよいよ取組を進めようというところでございます。
 あわせて、文書の削減という意味におきましては知事部局それから関連団体に対してのチラシや案内などの廃止またはデジタル化について既に要請していて、このあたりを含めて今後学校現場で処理しなければいけない文書事務の軽減を図っていければと思っています。

○小長井委員
 この文書事務は非常に膨大な量だと聞いております。山梨県では2週間で78件のうち38件を削減したということで、かなり下まで下ろさなくてもいい文書がたくさんあるんのではないかと思いますので、ぜひ思い切ってやっていただきたい。
 
 また、学校における業務改革プランの中で、スクール・サポート・スタッフを配置しています。これは非常に有効で全校配置で2023年度は週20時間の配置時間と聞いております。
 スタッフの配置や増員、それから配置時間の延長といったものが必要ではないかと思いますが、この点についてのお考えをお聞かせください。

○植松義務教育課人事監
 スクール・サポート・スタッフの配置について申し上げます。
 スクール・サポート・スタッフにつきましては今や学校にはなくてはならない存在となっております。平成30年以降全校配置をしてきてから毎年確実に週当たりの教員の勤務時間の縮減に役立っているという実績が報告されております。
 スクール・サポート・スタッフが働いたことによって時間が減ったということもあるかと思いますが、それ以上に教職員の働き方改革に対する意識改革につながっている面が一番多いのではないかと考えております。今後もスクール・サポート・スタッフの配置拡充について努力してまいりたいと思います。

○小長井委員
 今のお答えのような声を聞くことが多いものですから、ぜひ進めて充実させていただきたいと思います。
 
 それでは、説明資料7ページ8ページの令和6年度静岡県公立学校教員採用選考試験結果についてお伺いさせていただきます。
 教員の人材不足成り手不足を受けて、来年度から試験日程を2か月前倒しで実施する方針と聞いております。これがどういう結果になるか。これによって希望者が増えれば本当にありがたいことだなと思います。
 最終合格者の表を見ると、志願者、受験者、最終合格者とも前年度実績よりも減少しているとあるわけですけど、4月の段階になったら最終的に採用合格者の辞退もあるのではないかと思いますが、この辺の実態についてお聞かせください。

○植松義務教育課人事監
 令和5年度の採用実績で申し上げますと、小中学校につきましては299名が採用され現場で働いております。
 合格発表後辞退は小学校においては28名、中学校においては14名ございましたが、それらにつきましては補欠合格者が繰り上がりで採用されておりますので、辞退による穴が開いている状況はございません。

○小長井委員
 補欠で採るということで穴は開いていないというお答えであったと思いますが、そうしますと教員の定数の未配置は起こっていないと理解してよろしいでしょうか。

○植松義務教育課人事監
 小中学校で答えさせていただきますと、予定する採用数については確保できておりますので、そのことによる未補充という状況は起きていないと考えております。ただ実態として、特休で休んでいる者の代替者が見つからないであるとか、義務教育に関しては5月1日に学級数が確定することによって国からの教員数、配当数が確定するものですから、一定数臨時が必要になってまいります。その部分が確保できていないという状況はございます。

○小長井委員
 一時的に定数が配置されていない時期があるということでよろしいですか。

○植松義務教育課人事監
 一時的といいましょうか、特休者や育休者が随時発生するものですからそれを年度中途で確保したり、地域によってはもう人材が全くいない状況もあるということになります。

○小長井委員
 小学校で28名、中学校で14名の辞退が出ているというお答えでした。
 辞退が出るということは、ほかの会社の試験に受かったらそっちへ行くとか、あるいは家庭の事情、試験の後病気になったとかいろんな理由もあろうかと思いますが、受けて合格はしたけれど教員という仕事が先ほど質問させていただいたように非常に多忙化もあるという話から辞退をするケースもあるんじゃないかなと思いますので、ぜひとも業務改革については力を入れていただきたいと思っております。
 
 それから、本年4月から定年の延長が実施されると思います。定年延長された方の給与はどうなるのか教えてください。

○井出教育総務課長
 定年引上げ後の給与についてお答えします。
 定年引上げにつきましては、教諭から教諭の方、また管理職から教諭になる方、いろんなパターンございます。いずれにつきましても原則として7割水準となってまいります。

○小長井委員
 やる仕事は定年延長したからといって、量が減るとかもっと楽なものに移ることではなくて多分同じ仕事をされると思うんです。それが7割というと非常に不平等感を感じるわけですけれど、この辺についてのお考えはいかがですか。

○井出教育総務課長
 7割の水準につきましては、9番委員御指摘のとおり様々な御意見があるかと思います。
 この決め方は、人事院におきまして民間の給与との比較の中で行政職に限らず一般の職員も含め7割で設定しています。地方公務員法上の制度下においてやむを得ずこういった形になっているかと思います。

○小長井委員
 制度で7割ですけれど、やってる仕事は同じだということで非常に気の毒に思うわけですけど、定年延長されてそのまま勤務したいという方と、半分の午前中や午後だけならいいという方もいると聞いておりますが、そういった勤務形態はできるんですか。

○井出教育総務課長
 制度面からお答えします。
 基本的には9番委員御指摘のとおり60歳で一旦退職するのですが、60歳以降定年前再任用短時間勤務制度により短時間で勤務することはあります。その場合は退職金をもらって退職した上で短時間勤務することが制度上は可能になっています。

○小長井委員
 できるということは県でもやろうとするわけですか。

○井出教育総務課長
 それにつきましてはそれぞれの現場で、例えば小学校ですと担任制がございます。そういったことも含めて各学校においてどういった形で配置をしていくか。短時間ずつ置くことも可能と思うのですが、それを無制限認めてしまうと恐らく学校の運営がままならない部分がございますので、学校運営とのバランスの中で決めていく形になるかと思います。

○小長井委員
 確かに1時間2時間という短い時間だとおっしゃるようなことになろうかと思うのですけど、半日単位ぐらいでしたら教員の確保という面から有効ではないかと思いますので、県単の事業としてぜひ実施していただきたいと要望しておきます。
 
 それから、これも教えてほしいのですけれど、文科省は教員の確保について特定地域の教員を目指す地域枠を設けるということですが、この地域枠とは具体的にどのような制度なのかお聞かせください。

○植松義務教育課人事監
 8月の初旬に文科省でそのような方針が出たかと思いますが、特定の地域の教員になることを目指している高校生等に対して地域の大学において働く先生になる採用枠を設けるとのことです。大学と県の教育委員会が協力をして、文科省がそれを支え特定の地域で働く教員を確保していく制度であると理解しております。

○小長井委員
 お医者さんの制度で助成、支援すると何年間かは一定の期間その地域で勤務する制度があります。例えばこの地域枠で勤務されるとなると、何年間かは静岡県内で働くとか勤務することでいいのでしょうか。

○植松義務教育課人事監
 確かなことは申し上げられないのですが、そこまで強い縛りがあるとは思いません。とにかくそこの大学に入って、大学と県の教育委員会が互いに質の高い教員を確保していこうという制度と理解しております。

○小長井委員
 ありがとうございます。
 8月にということだったものですから、まだ具体的にはこれからということになりますかね。分かりました。
 
 それでは次に移ります。
 学校の施設における木材の活用についてお伺いします。
 静岡県は県産材の活用を推進しているところでして、また今後の取組として推進していかなければいけないのは脱炭素化――これはもう国全体、世界全体での大きな課題としてです――となるわけですけれど、木材の活用というのはそういった面からいっても非常に重要であると考えます。
 先般、県内視察をこの文教警察委員会で実施した折に、訪問した高等学校や特別支援学校において内装、廊下に木材が使われておりまして、木が持つ香りとか温かみや感触あるいは高い吸湿性を持ったものになっていて、いいもんだな、潤いのある学習や生活環境を確保しているなと感じたわけです。木は二酸化炭素を吸収するなど非常に環境に優しい素材だということでありまして、人間の見る、嗅ぐ、それから触れるという感覚に対しても非常によい影響になるといった調査もあります。
 学校の校舎の建設あるいは改築において、可能な限り木材の活用を推進すべきではないかと考えますが、このことについてどのようにお考えかお聞かせください。

○山川教育施設課長
 学校施設の木造化、木質化についてお答えします。
 現在、県教育委員会では“ふじのくに”公共建築物木使い推進プランに基づき、学校施設の整備において木造化、木質化に取り組んでおります。
 先ほど9番委員からの御指摘もありましたように、学校施設の木材利用につきましては、文部科学省の試験データからも、子供たちのストレスを緩和させて授業での集中力が増す効果があると示されています。あと心理、情緒、健康面へのよい効果も認められていますので、県立学校施設の建て替えについても今推進をしているところです。
 木質化に関しましては、これまで設計や工事で得られました知見を基に天井、腰壁、このほかに普通教室の床のフローリングの機材、それからコンクリート型枠等に活用することが適していることが分かってまいりましたので、令和3年度以降に設計着手した13棟の建物からは、県産材利用の目標値である1平方メートル当たり0.01立方メートルを達成する見込みとなっております。
 また木造化に関しましては、耐火性能やコストそれから維持管理などの観点から様々な検討をする必要があると考えておりまして、他県の事例などを参考にしながら、木造校舎に適した規模や用途といったものを具体的な木造化の条件として検討してまいりたいと考えております。
 なお、これまでに特別支援学校4校及び高等学校1校の体育館について木造で建築しております。
 それから、令和8年度完成予定のふじのくに国際高等学校に設置するバカロレアホールにつきましては木造で建築をしたいと考えております。
 また、先ほど御指摘がありましたが、脱炭素に関しても木材は製造工程での排出量、炭素排出量が少なくて、炭素の長期間貯蔵が可能であることが分かっておりますので、木造化、木質化は脱炭素社会の実現に有効であり、新築の校舎については木質化による木材利用を今進めております。
 令和4年度に完成しました沼津工業高校ほか2棟に関しましては、令和5年度から新しくできた制度ですが、ふじのくに炭素貯蔵建築物認定制度において、県産材を10立方メートル以上使用した建物として、29.6トンCO₂を貯蔵できることで認定がされました。

○小長井委員
 木造化、木質化については非常に前向きに取り組んでいただいていると受け止めました。
 木の効用としては何回も言うようですけど、ヒノキの香りをかいだ後とそうでない場合は、脳の反応速度が非常に速くなると聞いています。それから木の香りは記憶していた情報を引き出しやすくする、あるいは木を見ると気持ちが落ち着き血圧も安定するとも言われております。
 静岡大学だったと思いますが、マウスの実験で木製と金属製とコンクリート製のケージでは、成長率、生存率ともに木製のケージが圧倒的に高かった実験結果が出ていますので、教育施設での木質化は教育の面からも非常に有効だと思います。
 新潟県の魚津市の星の杜小学校は3階建てで280人の生徒が入るとのことですが、オール木造で建てた結果児童のけがが激減した、あるいは風邪を引く児童が減少した、また落ち着いて学習する児童の率が増加したと報告されております。ぜひとも静岡県においてもさらに木造化、木質化を進めていただくようお願いしたいと思います。
 
 次に、これはニュースでもありましたが、グラウンドの安全確保についてです。
何十年か前には、グラウンドに石灰で線を引く代わりにくぎを打ってひもを通してコースが分かるようにしていた時期があったと思います。そのときに打ったくぎが残っていてけがをしたニュースがございましたけれど、静岡県においてそういった事例があるのか。あるいは静岡県においてそういったくぎの処理についてどんなふうに対応しているのか。グラウンドの危険なものを取り除いているかどうか。その辺についてお聞かせください。

○夏目健康体育課長
 グラウンドの安全確保ということですけれども、この5月にも新聞報道があったかと思います。学校においては、例えば体育祭とかそういったときに目印としてひもをつけてグラウンドにくぎを打ち込むようなことは過去多々あったかと思います。それにつきましては、文科省の方から学校安全指導という資料がございまして、その中で運動場等についてはガラスとかくぎに限らず、危険物の有無を日常的に確認することが決められています。
 今回こういった事例があった中で、文科省からの通知が来ており、その通知を各市町教育委員会宛てに発出したところでございます。
 聞き取った状況の中では、具体的にけが等があったという情報はありませんが、市町の中には学校へ通知するのはもちろんですが、金属探知機を購入して各学校に貸し出して対応するところもございましたので、そういった事例を各市町にも紹介していきたいと思っております。

○小長井委員
 今の学校のグラウンドというのは非常に整備されてよくなって、私が小学校の頃なんかサッカーやるときに石ころだらけなもんですから、スライディングをするとこの辺がもう血だらけになってそれをビフテキと言ったんですけど、今はそういう状況はないと。芝生のグラウンドも増えてきております。ぜひとも学校のグラウンドの安全性について気配りをしていただくようにお願いをいたしまして質問を終わります。

お問い合わせ

静岡県議会事務局議事課

静岡市葵区追手町9-6

電話番号:054-221-3482

ファックス番号:054-221-3179

メール:gikai_giji@pref.shizuoka.lg.jp