本会議会議録


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令和6年9月定例会産業委員会 質疑・質問
質疑・質問者:小長井 由雄 議員
質疑・質問日:10/04/2024
会派名:ふじのくに県民クラブ


○小長井委員
 それでは、一問一答方式で数点伺います。
 まず、企業局におかれましては日常事業の効率化やコスト削減にしっかりと取り組んでおり、また企業局の取組が他の事業へ横展されていることで非常に評価されていることに心から敬意を表したいと思います。
 それでは、産業委員会提出資料5ページ、ふじさん工業用水事業の官民連携手法の導入について何点かお伺いします。
 まず、事業者の選定について、大豊建設と前田建設工業のグループ2社が提案書を出したとのことですが、水道事業に参入している民間企業はなかなか少ないと思います。工業用水の情報を持っていないのでよく分かりませんが、民間が参入している上水道はまだまだ少ないとのことでありますが、この2社のこれまでの水道事業の実績についてお聞かせください。

○岩井経営課長
 まず、大豊建設のグループは、上下水道部門では最大の売上げを持っている建設会社でございます。グループの構成企業である株式会社ウォーターエージェンシーは、下水道のコンセッションもやっておりますし、包括的な民間委託の官民連携は企業局が今回やろうとしているレベルより少し落ちますが、100件ぐらいの受注状況でございます。
 前田建設工業は、大阪市の工業用水事業のコンセッションを手がけています。

○小長井委員
 今の御説明は浄水場等の運転維持管理について、株式会社ウォーターエージェンシーが100件ぐらいの契約という理解でよろしいですね。

 それでは次の質問です。
 4官民連携手法の導入により見込まれる効果で新ポンプ場の整備については削減額が18億1000万円、運転維持管理については1.4億円と非常に削減が大きく官民連携の効果が出ていると思います。私はあまり経営は詳しくないのですが、ポンプ場の整備については削減率は27%と大きいですが、ポンプ場の整備は官でも民でもそんなに違わないんじゃないかという感覚を持っております。先ほどからお話にあるように、浄水場等の運転や維持管理は民間でやるとなると企業は遠隔操作や自動制御による省人化やDX技術の活用面で削減努力をすると思うので、この削減額を見ると私の感覚では小さいと思うのですが、この辺はどう理解したらよろしいですか。

○岩井経営課長
 まず、今回新ポンプ場整備のコスト削減効果がかなり出たことをグループに確認したところ、電気設備工事部分の削減については、構成企業の主力工場で電気設備の大半を製造し各工程を一元的に管理することや外注設備の一括発注によりコスト削減が図られるとのことでした。
 それから、新ポンプ場の整備をJVとして一括受注することでそれぞれ工事に係る間接経費が削減されました。
 運転維持管理は今回コスト削減効果が3.2%でしたけれども、ほかの官民連携の事例から考えても大体これぐらいが一般的だと考えております。
 一方で、現在物価や賃金が上昇している中でこれだけのコスト削減の努力をしたことについては民間活力、創意工夫といった提案の成果と評価しています。

○小長井委員
 運転維持管理の削減額が1.4億円と比較的少ないことに関しては、多分企業局はこれまで運転維持管理のコスト削減に努めて効率を図ってきた努力の成果で、民間に類することを一生懸命頑張って取り組んできてくれたからではないかと思っておりますので、今回官民手法の導入効果が出ていることは評価することだと思います。

 今回この官民連携事業において民が行うことはこれまでの説明等でありましたけれども、官が行うことはどういった部分になりますか。

○岩井経営課長
 官の役割としましては、企業局が設定した要求水準を満たす事業を受注者自らがまずモニタリングし、その結果を受けて県側でもモニタリングする部分が官側の大きな役割と捉えます。
 電気代や薬品の調達、既存施設の更新のための建設改良工事については、事業範囲の中に入っておりませんので官でやります。
 また、民間とのヒアリングの中で管路の部分は埋設しているので今回の事業に含めることはリスクがあるとお話がありましたので、管路に関する業務は今回の事業には入っておらず官で行うことになります。

○小長井委員
 初めての手法の導入でございますので、今後どんな展開をするか注視していただきたいと思います。

 次に、説明資料7ページの動力費削減を目的としたデマンドレスポンスの取組についてお伺いします。
 電力使用量を抑えることにより水の供給に何か影響が出ることはないのでしょうか。

○小南水道企画課長
 電力を抑える方法ですが、基本的に夜間はあまり電力を使わないものですから、夜間にポンプで配水池に水をためて電気料の高い時間帯を避ける工夫をしていますので、水自体の影響はございません。

○小長井委員
 一番心配するのはユーザーへの影響ですが、影響は全くないと考えていいですね。

 それでは、次に説明資料8ページの浄水場等の施設と管路の耐震化です。
 一昨年の台風15号により静岡市の水道が停止したときに工業用水をつないで供給した事例がありましたが、これは清水区の工業用水と配水池が比較的つなぎやすい構造のためできたのだろうと思います。
 例えば県の工業用水の関係性は、地震等で市町の水道に被害が出たときに県の工業用水は管路の整備が市町より格段に進んでいると思いますので、県が影響を受けずに市町が影響を受けたときにつなげる可能性のある工業用水で応援できる点はあるのでしょうか。

○小南水道企画課長
 令和4年9月の台風15号では、静岡市清水区にある谷津浄水場がふじさん工業用水のユーザーであり、配管が工業用水と既につながっていたため時間がかかったと言われるかもしれませんけれども、短期間で工業用水を水道原水としてすぐに融通できました。
 現状、同様の措置が可能となっている場所はございません。

○小長井委員
 遅れたと言うけれど、県が遅れたんじゃなくて市の要請が遅れたということですよね。

 今同じような状況になっているところはないとのことですが、市町からそういった要望は上がっていないですか。

○小南水道企画課長
 現在そういった要望は特には聞いておりません。

○小長井委員
 要望が上がっていないのでしたらそれまでです。
 水道事業につきましては企業局は本当にしっかり取り組んでいますので、また今後とも御努力頂きますことをお願いします。

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