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委員会会議録

質問文書

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令和5年12月定例会文教警察委員会 質疑・質問
質疑・質問者:田中 照彦 議員
質疑・質問日:12/14/2023
会派名:ふじのくに県民クラブ


○田中委員
 一問一答方式で2点質問させていただきます。
 最初に、第176号議案「令和5年度静岡県一般会計補正予算」のDXハイスクール推進事業について伺います。
 こちらは国の補正予算に呼応した対応ということですが、国の経済対策補正予算の概要について伺います。

○中山高校教育課長
 国の経済対策補正予算ですが、DXハイスクールに関しまして、高校段階におけるデジタル等の成長分野を支える人材育成を抜本的に強化する目的でございます。そのため情報、数学、理科といった教育を重視するカリキュラムの充実やICTを活用した文理横断的な探究的な学びの強化、また大学等と連携した専門的教科指導実施などに対して環境整備に必要な経費を今回支援したという内容でございます。

○田中委員
 こちら1校当たり1000万円で20校程度とのことですが、今回の対象校についてお伺いします。

○中山高校教育課長
 現時点で文部科学省から実施要綱が示されておらず1月頃に届くということで不確定な要素は多いですが、県立高校88校を対象に学校から申請を頂き、高校教育課が指定校を精査したいと考えております。最終的な学校の指定は文部科学省が行います。全国の高校5,000校程度から1,000校を指定する想定が示されておりますので、本県は20校程度の指定を頂けるのではないかと見込んでいます。

○田中委員
 より高度な専門教科指導を実施するための環境整備とのことでありますが、具体的にどのような活用を想定しているのか。整備内容を見るとハイスペックパソコンや3Dプリンター等ということですけれども、そのあたりをお伺いします。

○中山高校教育課長
 事業目的は文理横断的な探究的な学びの推進でございますので、高性能パソコンを使い、例えばデータ分析をして地域活性化策を検討するとかCADや3Dプリンターを使っていろいろな商品開発をしたり、また離れた高校間や高校と大学をつないだ遠隔学習も想定されるのではないかと考えています。

○田中委員
 国のスキームがまだ見えにくいところでもありますが、学校の学習環境自体が改善されるのはすごくいいことだと感じますし学校現場にしっかりお金を使うことは私も大賛成ですけれども、せっかく機械を整備しても有効に使われずに宝の持ち腐れになってしまうのでは元も子もないと思います。また20校程度しか選定されないとのことで、当然学校間の格差も生じてくると思います。選定理由もしっかり明確化していただくことも必要だと思います。いずれにしても採択された暁にはこの予算の効果が最大限に発揮されるように、また執行に当たっては購入する機器等の選定も十分に行っていただくようお願いします。

 次に、気づきカフェについてお伺いします。
 県では、令和4年度より不登校の発生を未然に防ぐために学校内に居場所カフェを設置する事業を行っていると承知しています。令和4年度は静岡中央高校、本年度から三島長陵高校、浜松大平台高校の3校で実施されていますが、具体的な中身としては、カフェ自体は学校が直接関わるのではなく外部のNPO法人に委託して、またNPOのスタッフとの会話を通して生徒の課題や悩み等の情報を収集し、学校の教員やスクールカウンセラーにつなげて課題を早期解決すると理解しています。
先日私も三島長陵高校と浜松大平台高校を訪れました。学校の先生方やNPOのスタッフにいろいろお話を伺いました。また三島長陵高校では、実際に参加している生徒と一緒にゲームをしながらいろいろな話をしました。最初はなかなか打ち解けることができなくて会話も続かなかったのですが、ジェンガをやりながら非常に盛り上がりましてだんだん心を開いてくれるようになって、自分の母親が介護士をやってる影響もあって自分も介護士になりたいんだという、そんな自分の夢も明るく語ってくれたり非常に有効な時間を過ごすことができたと感じています。またほかの生徒がNPOのスタッフに自分が今やってるダンスのことをすごく明るく大きな声で話している姿を見てすごく印象的でした。事業自体いい取組だなと率直に感じました。
 県としてまだ2年目の事業とのことですが、現段階でどのように評価しているのかをお伺いしたいと思います。

○井島高校教育課指導監
 この事業ですが、静岡中央高校では試験的なことも含めて平成29年度から実施しております。週1の頻度で行っており、昨年度は1回当たり66人が参加することもございました。8番委員御指摘のとおり、学校の教員は履修の修得に関わっているため生徒との人間関係という面で難しいですが、生徒と直接的な人間関係がないNPOの方がとても丁寧に携わってくださっていることもあって、よい相談相手になったり、そこで新しいコミュニティーみたいなものができたりすることで、実際に不登校の予防や生徒相談につながる事業となっているところを大変高く評価しています。
 それを踏まえて、今年度からは1校から3校に増やしました。そのような場でのコミュニケーションに限らず、国家資格のキャリアコンサルタントをNPOが雇っていることもありますので、進路未決定者や進路の明確でない者に寄り添った指導や就労支援、生活支援等の必要な支援につなげていく効果もあり、現状は登校している生徒の居場所として十分機能していると考えております。

○田中委員
 私もいろいろお話をさせていただいて、三島長陵高校では夜間中学の生徒も参加されていました。最初伺ったときには正直数名でやっているのかなと思ったのですけれど、参加者が思った以上にいてすごく和気あいあいとしていて、いい意味で大変驚きました。大変高い評価をされているとのことですが、今後の展開として、例えば全日制の高校にまで広げていくような考えはないのかお伺いします。

○井島高校教育課指導監
 今申し上げたように高い評価をしておりますが、1点課題として思っているところもございます。実際学校に来ている生徒の居場所としての機能はありますが、学校に来られていない子たちにそれをどう周知していくのか。授業に参加できていない子がこの気づきカフェには来られるというような学校とつなぐ窓口になることも期待しているところです。現状では全日制の高校にまで広げるところまでまだ議論が進んでおりませんけれども、この取組は全国的にも静岡県がトップランナーであるとも聞いていますので、全国の動向なども踏まえながら、さらに広げていくかどうかについて検討していきたいと思っております。

○田中委員
 課題も十分承知しました。確かにいろいろ学校の先生方にお話を伺って、広げていくのがなかなか難しいということは実感しました。
 また別の話になりますが、例えば令和4年度の不登校児童生徒数は約9,900人と伺っています。またこれから増加する可能性も十分ありますし、大変深刻な問題だと承知していますが、その対策として私は校内カフェというのは大変有効な取組だと感じました。まだ高校もこういう状況なので難しいとは思うのですが、今後義務教育課程にこういったものを取り入れる考えはないか伺います。

○戸塚義務教育課長
 気づきカフェの目的である悩みを早期に発見し解決を図り児童生徒の居場所をつくって孤立させないといったことにつきましては、義務教育の段階でも大変重要と考えております。現状では似たような形でサポートルームと呼ばれる校内に別室の居場所をつくってスクールカウンセラーなどが相談に乗る体制を整えているところです。中身につきましては各市町教育委員会で工夫して運営しているところですが、今後県立学校での成果を十分に分析して対応を検討してまいりたいと考えております。

○田中委員
 先日、国が校内フリースクールの充実を検討しているとの報道を目にしましたけれども、学校に行きたくない児童生徒を校内のフリースクールに通わせるのはハードルがちょっと高いなという思いがあります。一度不登校になってしまうとなかなか復帰するのは難しいと思っているのですが、今サポートルームという話もありましたが、子供たちの寄りどころを校内に設置して未然にSOSを察知することは大変有効な手だてだと思います。
 スタッフについては、地域の方々に助けを求めることも有効だと思います。例えば地区社協の方やシニアクラブの方などが力を貸していただけるのではないかなと思います。
 大平台高校で活動されているNPOの方にもいろいろと話を伺ったのですが、他の自治体でも義務教育の段階でこれを取り入れているところもあると伺ったものですから、またそういったことも含めて今後御検討頂けたらと思います。よろしくお願いします。以上で質問を終わります。

お問い合わせ

静岡県議会事務局議事課

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