本会議会議録


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令和6年12月定例会厚生委員会 質疑・質問
質疑・質問者:木内 満 議員
質疑・質問日:12/13/2024
会派名:自民改革会議


○木内委員
 1問だけ母子避難所についてお伺いします。
 先日、自民改革会議の厚生問題対策協議会において助産師会から母子避難所を検討し、もっと積極的に取り組んでほしいと要望がありました。
 母子避難所については、10番委員も大変積極的に取り組んでおられて、富士市は富士市立看護専門学校と協定を結んで母子避難所にするとのことで既に取り組んでいるようですが、私の認識だと静岡県としては福祉避難所の中に妊産婦の枠があると承知しています。
 この福祉避難所の中に妊産婦の枠があるものを、私としてはできれば福祉避難所は福祉避難所、妊産婦及び小さな子供がいる御家庭は母子避難所または子供を抱える方、妊産婦のための避難所として別の形として考えてもらいたいなと思って質問しています。
 妊産婦や小さい子供を抱えたお母さんと言っても、お父さんもいるかもしれないんですけれども、現状は自分たちが災害弱者であるとの認識を持っていないことが非常に多いと思います。
 東日本大震災の体験談などをいろいろ読むと、妊婦が避難所で私は妊娠していますと言い出せなかった事例がたくさんあります。家族が亡くなって苦しんでいる、悲しんでいる方がいる。誰も彼もが困難な状況の中で、私だけ特別に助けてくださいと受け取られるようなことは言い出せなかったとあります。妊産婦は2人分の命を預かっていますのでしっかりとしたケアが必要だと思いますし、なかなか理解されず周りから見て分かりやすい弱者ではないことが逆に大きな妨げになっていると認識します。
 この件がだんだん話題になってきたのは、熊本地震後の母子や妊産婦の体験談です。結局小さい子供を抱えていたり妊産婦の避難先で一番多かったのが避難所にいられず車の中に避難していたとのデータがあります。
 ただでさえみんなイライラしているのに、子供が泣いてしまうと周りに迷惑をかけてしまって周りの目が怖いといったことがあります。
 静岡県としては、避難所の一部を区切って要配慮の方のために使う三島モデルがありますけれど、泣き声などは周りに要配慮者がいれば、その方に対しても気を遣ってしまいます。要配慮者と母子なり小さい子供を抱えた御家庭、妊産婦は別だよと明確に言っていかないと駄目なんじゃないかなとの印象を受けます。
 1月1日の能登半島地震でも、確か1月中に母子の災害に対するサイトが立ち上がり、助産師会が中心になって母子避難所を立ち上げています。そこまでは多くの方が車の中での避難を余儀なくされていた実態がありました。母子避難所が社会的に認められ、母子は優先的に母子避難所に避難するのが社会的なコンセンサスとして示さないといけないことが、熊本地震や能登半島地震を通じて明らかになってきたんじゃないかなと思っています。
 今日ここでこの話をして、すぐ取り組むかどうかは分からないですけれども、福祉避難所の枠の中で妊産婦を置く考え方ではなく、福祉避難所は福祉避難所とする。福祉避難所は周りから見ると車椅子や寝たきりの方、1人でなかなか生活が難しい方のためと思われがちですので、それとは別に母子避難所をやはり県としてぜひ打ち出してもらいたいと思っています。何か意見があればお願いします。

○村松企画政策課長
 企画政策課では、御指摘のあった福祉避難所全体を所管しております。そういった意味で広く要配慮者支援の取組を続けてまいりましたが、5番委員御指摘のとおり母子支援に特化した避難所となりますと令和3年に県立看護専門学校と清水町で妊産婦、母子のための福祉避難所としての協定を結ぶなど県立施設での個別の取組はありましたが、全県を挙げて取り組んでいく状況には至っていないのが実情であります。
 妊産婦や乳幼児を受け入れることを主眼とした避難所について現在具体的に検討を進めている市町が多いわけではない実情は承知しているところです。
 そういった施設数を増やしていかなければならない、増やす必要があるのは同感です。個別避難や福祉避難所に関する意見交換会を頻繁に市町と行っておりますので、今後の市町との意見交換会で積極的に母子避難所や助産師会との連携について議論を行い、指定の増加に向けて働きかけてまいりたいと考えております。

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