本会議会議録
質問文書
平成30年10月多様な働き方推進特別委員会 質疑・質問
質疑・質問者: | 天野 一 議員 | |
質疑・質問日: | 10/05/2018 | |
会派名: | 自民改革会議 |
○天野(一)委員
今、国も日本の社会も働き方改革って猫もしゃくしも言い出してるんですけども、浅野さんから見て、その働き方改革についてね、今国がやろうとしていることと現実と、どうギャップがあると感じてますか。
○浅野秀浩氏
安倍さんが唱えていることは、私たちもしっかりやっていきたいことで、地方でもちゃんと、国が進む方向性に対しては実直に努力していこうというところはありますが、実際、私たちもワークライフバランスとか働き方改革を見て、その地域でどういう動きをしてるかなと横目で見ますと、やってる企業さんはもちろんあるんですが、先ほども言いました、産業別に言うと、比較的BtoCですね、顧客に対してのアプローチをする企業さんは、働き方改革というのを、顧客が見てる部分もあってやっているんですが、BtoB、製造業に関しては、何もやってないじゃないかと。何もやってないことはないんですけども、景気がよくて空前の利益が出てるという割には何も進んでないじゃないかというところはですね、国として、なぜそういうとこに対してもう少しやるように指示を出していかないのかなと、我々の立場といいましょうか、地方の中小企業からしたら、そう思うところもあります。
また、進めるには、なかなか一筋縄ではいかないといいましょうか。大体、県も市もそうなんですけども、きょうはざっくばらんにお話させてもらいますが、ワーク・ライフ・バランスを定着させるためにいろんな支援制度をつくって、その支援する人が中小企業診断士だったり、あるいは社会保険労務士だったり、そういう人たちに指導させていってるんですが。
実は、私、今ふじのくに医療勤務環境改善の支援者をやっていて、おとといもですね、市内のある医療機関に、社労士さんとワークライフバランス定着のために行ってきましたが、やはり社労士さんとかは、話せるのは制度だけなんですよね。今、労働基準法はこういうふうに変わって、同一労働、同一賃金というのはこういうことだから、こういうふうにしなきゃいけないよというんですけども、実際それが働き方改革のアドバイスになっているかといったら、本を読めばわかる内容のことしか指導できてないと。要するに、先ほど言った、スモールステップ、ビッグステップ、1階建ての部分、2階建ての部分じゃないんですけども、その2階建ての部分をちゃんと教えられる人をですね、県も社労士だからできると思っていますが、あの人たちは絶対できない。事例や情報はいっぱい持っていて、それを伝えることはできるんですけども、実際企業の中まで入り込んでしっかり説明できる人というと、その人たちじゃないんですね。そこは、じゃあ誰かというと、上からいくとビッグネームのコンサルティングファーム、マッキンゼーとか、ああいう人たちはもちろんできます。だけど、それは現実的な話ではない。その下では何があるかというと、やはり地域の経営者で、私とは言いませんけども、私の友達もかなり業務に切り込める人たちがいます。例えば私は小売業なので、小売業にワーク・ライフ・バランスを導入するのに社会保険労務士を送るのではなくて、やはりそこの業界で、ある程度実績を出している人たちをチームに入れて、それも製造業だったら製造業の人。いろんな分野に分けて、そういう人たちをチームを組んで実際の働き方改革に対するアドバイスをやっていかないと、本当に論理性が強いというか独自性が強い部分もありますので、なかなか進まないだろうと。それはもう10年前からわかっていることなんですけども、いまだにそれをやっていないのが、もう少し現実を見なきゃいけないところじゃないかなと思います。
もう1つですね。さらに雇用の場を創出するとか、高齢者の雇用を創出するという部分では、既存の事業所に雇用を促すというよりは、先ほど深澤委員からもあったんですけど、新しいお店つくったときに、その新しいところは同じような働き方は定着できるんですよね。それはですね、既存で動いている事業所よりも新しくつくった事業所というのは、結構柔軟性が強いんですね。例えば、静岡のスマートインターとかね。あの周りに何かつくりましょうとか、いろいろありますよね。そこへ、今は田畑しかありませんので、新しい事業者が来るという話でしたね。そこに、高齢者の新しい働き方としての――これは厚労省から言わせると、義務化するのは難しいんだという話になりますけれども――例えばそこに土地利用に関して、認可などを与える部分があるとすれば、そこに高齢者の雇用も盛り込んで、その認可の中の1つの材料として位置づけたりとか、とにかく新しくやる事業とか新しく業を起こす場合、工場もそうですけど、比較的簡単に事は進むので、そういったところでも加速できるような材料はあるのかなと思っています
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