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委員会会議録

質問文書

開催別議員別委員会別検索用


平成27年9月定例会文化観光委員会 質疑・質問
質疑・質問者:植田 徹 議員
質疑・質問日:10/07/2015
会派名:自民改革会議


○植田委員
 おはようございます。分割質問方式で質問させていただきます。
 今回、この委員会で委員長と私が東部の選出の議員でありまして、東部の質問者は私だけなものですから、特に富士山の見える富士市の選出議員として質問させていただきます。
 まず、総合戦略案の173ページに東部地域の観光交流客数というところでございますけれども、平成31年度、5100万人となっております。委員会説明資料の17ページには富士地域が3200万人となっておりますけれども、この東部地域5100万人のうち、富士地域としての目標値はどのぐらいの数値を目標としているのか教えていただきたい。

 2番目に、補正予算主要事業参考資料の8ページの3事業概要に5100万円計上とあります。幾つかの機能が期待されています。機能を組み込むこととはどのようになっているのかお聞きしたいと思います。特に機能を組み込む決定事項の決定した経緯を教えていただきたい。

 次に、沼津市の「プラサ ヴェルデ」のことですけれども、ようやく開館から1年が経過いたしました。この1年間の実績に対する当局としての評価をお聞きしたい。とりあえずそのことについてお尋ねします。

○杉本観光政策課長
 まず、1点目の富士地域の観光交流客数の目標数値でございます。
 東部地域全体で、資料の中で出ているものとして平成31年度、5100万人という数字がございます。これは東部地域の6市4町の数字でございますが、富士地域の観光交流客数は平成25年度、3143万人ということで、観光交流客数の数字を平成31年度の目標値にしますと、3872万人ということで、年々3%ずつ、国の名目経済成長率と連動しまして、観光交流客数の目標数値を定めるということで、富士地域の平成31年度の目標数値は3872万人ということで、4市2町の数字になります。それが1点目になります。

 続きまして、2点目の補正予算主要事業参考資料の8ページにあります富士山アプリの関係――富士登山の観光・安全総合情報システム開発事業費の中の機能を決定した経緯でございます。
 このシステムでございますが、これは富士登山者を対象に防災情報並びに富士登山に必要な情報を提供するということで、富士登山を楽しんでいただいた後、周辺の観光も楽しんでいただくということで、富士登山に必要な情報を提供することにしておりまして、アクセスや天候、ルート、登山のマナーなど、そういう情報を盛り込むことにしております。これを決定した経緯につきましては、このアプリの開発に当たりまして、情報政策課、危機情報課、そして富士山世界遺産課並びに観光政策課で協議いたしまして、また連携先の山梨県とも協議しまして、今既存の富士山に関する観光情報のウエブサイトもたくさんありますので、その中から人気のあるものを複数選んで、登山者に必要な情報を整理したものでございます。ということで、関係者で検討して、今実際に富士登山者が閲覧しているようなサイトを確認した上で決定したものでございます。

 続きまして、3点目の「プラサ ヴェルデ」の評価についてでございます。
 「プラサ ヴェルデ」につきましては、昨年7月20日に会議場――施設がオープンいたしまして、平成26年度は70万人の来場者目標に対しまして、実績は56万8000人でございました。目標に対して81%ということでございました。「プラサ ヴェルデ」の運営につきましては、指定管理者の管理状況を外部委員が評価するプラサヴェルデ評価懇話会というものを県と沼津市と一緒に実施しておりまして8月25日に実施したわけですが、委員からはよく取り組んでいるという評価がございました。昨年度は県を初め、かなり大きなイベントも、オープン1年目ということで利用がございましたが、2年目以降が本当に、これからが勝負の時かなと思っております。
 まずは、1年目は順調な滑り出しをしましたが、今後誘致に取り組んでいきたいということで、今毎月、広報営業連絡調整会議ということで、県、沼津市、指定管理者並びにコンベンションビューローなどの関係者で情報交換をしておりまして、指定管理者も県内外の企業とか学会などへの営業活動を進めております。会議場、展示場、ホテルと一体となった施設ということで、また周辺には観光地もたくさんございますので、そういう特徴をアピールしまして、今後も関係者で利用促進に努めてまいりたいと考えております。

○植田委員
 ありがとうございます。
 5100万人のうち3800万人が富士地域ということでかなりの割合を占めておりますけれども、私は富士市に在住しておりまして、稜線がはっきり見えるのは富士市、富士宮市の岳南地域だけなんです。そういうことを踏まえまして、もっとこの数字が努力次第で上がるのではないかという期待をしております。
 後ほどお伺いしますけど、例えばクルーズ船で、船で海上から富士山を見て、ああきれいだなと、富士山静岡空港からおりて、清水港へ行って伊豆に向かう船中で確かにきれいな富士山が見えます。ただそれだけですと、富士山がきれいだなということだけで終わってしまいます。ですから我々岳南地域の住人としては、その方々に来ていただいて、実際に富士山の火山灰を触っていただいて、そこでお金を落としてもらって初めて、この富士山静岡空港と富士山の世界文化遺産登録が実のあるものになると私は考えています。ぜひ静岡県にとっても有利なお金の落ちる工夫を、全員で知恵を出して、これから進んでいっていただきたいと思います。これは要望にしておきます。

 概要のいろいろな中で、観光面からこのアプリがあるというお話です。実際、できますればこのアプリを今後、どのように持っていくかということだけ、もう一度お聞かせください。

○杉本観光政策課長
 今回この富士山を先行モデルといたしまして、登山者に安全・安心と観光情報をあわせて提供するという取り組みでございますが、今回多言語対応にすることで、国内外からさらなる来訪者の増加が期待できます。また山梨県と一緒にやることによりまして、山梨県からの観光情報ともつながるということで、両方にとってさらなる観光振興につながるかなとは思いますが、将来的には、例えばほかの山でも同じような取り組みを考えることによって、山を核にした観光振興につなげていきたいと考えています。

○植田委員
 ありがとうございます。
 ぜひ、有効に活用していただきたいと思います。

 次の質問に入ります。
 委員会説明資料の13ページ、富士山の保全状況報告書を改善するとなっております。そのことについてお伺いします。
 分厚い冊子の富士山包括的保存管理計画書の冒頭に改訂ということが書いてあります。この主な改訂内容についてお伺いいたします。

 2点目、この委員会説明資料の中に有識者による学術委員から助言を得ながら、お墨つきをもらっていると私は考えますけれども、今までに学術委員からどのような助言をいただいたか、その経緯をお聞かせください。

 次に、この保全状況報告書ですけれども、このまま推移して、来年の2月1日に向けて期限等、問題はないのかお伺いいたします。
 それから、この提出先のイコモスに富士山の静岡県のほうはこういう状況になっていますとかという、内々の打ち合わせ等はしているのか、していないのか、そういうことはあってはならないのか、あるのかということもお聞かせください。

○小坂富士山世界遺産課長
 富士山包括的保存管理計画の主な改訂内容についてお答えしたいと思います。
 世界遺産委員会の登録時の決議におきまして、ユネスコの世界遺産センターに保全状況報告書を提出するようにと言われております。それには文化的景観の手法を反映した資産の全体構想のビジョンと来訪者管理戦略を初めとした各種戦略をつくって、その進展状況を示すと同時に、こちらの包括的保存管理計画は推薦のときに一度お出ししたものでございますけれども、それをまた改訂して提出するようにと言われているものでございます。
 この改訂でございますけれども、まずビジョンを今後の資産の管理ということでつくりなさいと言われておりまして、こちらの資料もお手元に配付させていただいたところでありますけれども、まずビジョンの考え方としまして、25に点在している構成資産を一体的に管理していく必要があると、一まとまりとして考えていくようにというところの管理。また一体的な文化的景観ということで、構成資産だけではなくて、その周辺にバッファーゾーンということで緩衝地帯を設けております。それらも一体として管理していくようにということで言われております。
 それらを管理していく上では、行政だけではなくて、地域社会の皆様に、その保存と活用に積極的に貢献していただく、参画していただくということが言われておりまして、そういう趣旨でビジョンをまず定めたと。そのビジョンをこちらの包括的保存管理計画に反映させるということで、改訂しております。
 各種戦略を立てなさいということで、来訪者管理戦略を初めとした戦略を立てておりますけれども、それらも包括的保存管理計画の改訂に反映させておりまして、特に第9章というところで個別の事業につきまして実施主体を明確にするでありますとか、内容と工程等も期限を明確に示しながら、個別に説明するという形で改訂の作業を進めさせていただきました。

 次に、有識者の方からの、学術委員会の助言というところでございますけれども、これまでに先週10月1日の学術委員会が第6回でございまして、登録後開催してまいりました。その中では、まず一番注目でありましたのが、来訪者管理の戦略の考え方でございますけれども、やはり現場の状況を十分調査して今後のあり方を検討するというところでアドバイスをいただきまして、GPSを初めとした調査も昨年から展開しているところでございます。
 今回の来訪者管理戦略の中では、ことしから3年かけて各登山道を初めとして、登山者数を、数値目標とすることを初めとして、いろいろな指標をつくって、全体として来訪者の管理をしていくということでまとめたところでございます。
 また先ほど議論いただきました、スマートフォンの活用でございますけれども、登山者の管理という中で、スマートフォンを活用して、登山届の提出も促進したらどうかというような御意見もいただきまして、そういう御意見も反映して今回、スマートフォン、登山届を登山者の方に出していただくためのツールとして観光情報も盛り込むなどして、システム化を検討しているところでございます。

 今後、2月1日に向けてでございますけれども、今月10月23日の世界遺産協議会の中で御承認をいただきたいと思っております。これまでに、昨年ビジョン、戦略の途中の状況をイコモスに照会しまして、アドバイスをいただいております。そういう意味で、イコモスと事前の調整を行っているところでございます。アドバイスをいただいたところも反映しながら、ビジョン、戦略をまとめ、包括的保存管理計画の改訂にも反映させているところでございます。
 今後、この承認をいただきました後、文化庁を中心に保全状況報告書の本文は提出様式が決められたものがございまして、それを国がかがみとしてまとめるようなことがありまして、今お手元のビジョン戦略に国作成の本文が乗っかるという形で、一まとまりのものが保全状況報告書という形で、2月1日までに提出されるという予定になっております。
 その間、文化庁では、文化審議会の世界文化遺産特別委員会等でも報告されるということで、2月1日を迎えるというようなスケジュールになっております。よろしくお願いいたします。

○植田委員
 ありがとうございます。
 改訂の内容についてはお伺いしました。その中で、小坂富士山世界遺産課長が構成資産のみならず、周りに緩衝地帯もあるというお話をされました。実際、富士市には構成資産が今のところ1つもありませんけれども、かつて富士山が文化遺産となるきっかけとなりました信仰の海岸から山頂まで登ったあたりを、富士山の文化遺産登録が決定した後に、前々から富士市の住人は知っておったんですけれども、実際に富士市鈴川の海岸から山頂に登ったという文献も出てきたし、実際にその道もあるということもわかりまして、そういうものは後からも追加したら、なり得るのかどうなのか。緩衝地帯の中だけで済ませるのか。緩衝地帯というだけでおさめてしまうのか、どうかということについてもちょっとお尋ねしたいと思います。

○小坂富士山世界遺産課長
 今回の各種戦略を取りまとめるに当たりまして、戦略の中に下のほうの斜面における巡礼路の特定というような戦略も1つまとめているところでございます。今後調査研究いたしまして、5合目までまだ描き出されていない部分について、調査研究をして巡礼路として描き出すような作業をいろいろな部分で、富士山に限らず須山でありますとか、須走口も含めまして調査研究をしていかなければいけないと考えているところでございます。
 また、そちらが描き出されてきた中で、構成資産としての追加に値するといいますか、かなうものであれば、そういうところは検討をしていきたいと思っておりますけれども、今のところはまだ描き出されていないところを今後何年かかけて調査研究していくことを考えております。

○植田委員
 わかりました。ありがとうございます。

 次の質問に入ります。次に委員会説明資料の14ページの富士山の保全協力金であります。
 ここに協力率46.7%となっております。山梨県はどんな程度でしょうか、お伺いします。

○小坂富士山世界遺産課長
 静岡県側が12時間ということで、徴収コストの関係で限定した時間で対応しております。その結果をこちらに掲げさせていただきます、ことしの場合は46.7%ということで、24時間ベースに直した場合の数字になりますけれども、山梨県は24時間、富士吉田口を中心にしてやられておりまして、ことしの率は52.9%でございます。ちなみに昨年は68.0%でございまして、15ポイントほど下がっているというような傾向でございます。

○植田委員
 ありがとうございます。
 ことごとくさように、山梨県に負けていることは事実であります。諸外国に行くと、富士山は山梨県にあると、写真あるいは絵画、全部、山梨県からとった構図では情けない。静岡県ももっと協力金についても、全てのことについて頑張らなくてはいけないと、そのように思います。要望にします。

 次に、委員会説明資料の25ページに富士山静岡空港の運航計画が載っておりますけれども、いわゆる中国路線の見直しが出ております。ぱっと見て減便になっていることが目につきます。中国のいろいろな状況、これから先も不安材料がたくさんあります。運休あるいは就航の先送りということが生じているという状況ですけれども、今後の中国路線の見通しをお伺いしたいと思います。

○板垣空港利用促進課長
 富士山静岡空港におけます中国路線の見通しということでございます。
 実際、委員会説明資料の25ページをごらんいただきますと、夏ダイヤでは中国路線が全部で14路線あったんですけれども、冬ダイヤになりまして11路線ということで、3路線の減少となっております。夏ダイヤに比べますと、冬ダイヤ期間というのはどうしても閑散期であるということもありますけれども、主に路線が減ったことについては中国南方航空の長沙線、鄭州線の運休と、あと武漢、南寧線が一本化されたことの中での3路線の減少となっております。
 この要因につきまして、中国南方航空からは羽田の発着枠の確保を得て、成田、羽田へ限られた機材をどう配分するかという中で、そちらへ集中化させたいということで、羽田、成田へのシフト、経営戦略の変更だと伺っております。
 また、中国東方航空の杭州線につきましても、最初10月の頭から就航という話もあったんですけれども、これにつきましても国慶節の関係で中国国内のチャーター需要が非常に高まって、そちらに振りかえたいというお話があって、若干おくれているというような状況でございます。
 全国的な状況につきましては、3番委員からも先行きが不安な材料というのは、中国経済の株価の下落等による不安材料ということだとは思いますけれども、9月の中旬に訪日外国人数の報道が政府観光庁から発表された際に、中国からの訪日旅客については今のところ大きな影響は見られていなくて、さらに今後伸びるのではないかという見解も示されたところでございますが、静岡空港におきましても国際線の搭乗者数なんですが、5月から4カ月連続で過去最高を記録しているということで、国際線については多くが中国路線ということになっておりますので、引き続き訪日需要は強いのかなと考えております。
 また、就航している航空会社にもヒアリングをさせてもらっておりますけれども、依然として訪日需要は高いというような見通しを示しているところでございまして、沿岸部から内陸部にも需要が拡大しているというような見方も示されているところでございます。
 かと言っても、今後の旅客動向については注視していかなければいけないなと思っておりますし、インバウンド需要を確実に取り込むために、観光関係とも連携しながらしっかりと需要を確保していきたいと思っておりますし、また路線の安定のためにはアウトバウンド需要の創出というのが重要になりますので、観光需要のみならずビジネスでありますとか、あとは地域間交流などの底がたい需要の確保に向けまして、利用促進策に取り組みまして、路線の安定化を図っていきたいと考えております。

○植田委員
 ありがとうございます。
 中華人民共和国の皆さんが今こぞって静岡空港を使用して来ていただいていることはありがたいことですけれども、中国の経済状況を見ますと完全に不安でございます。一過性になって、例えば富士山静岡空港が今大きな改修もしております。それが中華人民共和国の皆さんが来なくなったときに、後のことも考えて、その辺のことも将来の見通しをよく注視していっていただきたいと思います。要望にします。

 最後です。
 補正予算主要事業参考資料の4ページ。ここに清水港を活用したツアー造成なんて書いてあります。それから、美しい“ふじのくに”まち・ひと・しごと創生総合戦略案の88ページにも出ております。クルーズ船の寄港隻数は平成27年――今年度から平成31年度が95隻となっておりますが、これは全部清水港でしょうか。そのことをお尋ねします。

○神山観光振興課長
 クルーズ船の誘致を所管しております交通基盤部に尋ねましたところ、清水港ばかりでなくて、県内の主要な6港を対象としまして、クルーズ船の誘致を考えておるということで聞いておりますので、この数字につきましても清水港ばかりではなくて、ほかの港でもクルーズ船の誘致ということを考えております。

○植田委員
 ありがとうございます。
 私は当然富士市ですから、田子の浦港のことを聞きたかった。それでいいと思います。田子の浦港はかつて9メートルの水深が今12メートル。3万トンの大型船が停泊するバースもようやくできました。3万トンというと、かなりの大型船です。これが入港することが可能になったということで、これは交通基盤部の管轄かもしれませんけれども、観光という面からぜひ清水港のみならず、ほかの港も利用して、特に田子の浦港は和歌にも出てくる「田子の浦ゆうち出でてみれば真白にぞ富士の高嶺に雪は降りける」。川勝平太知事じゃありませんけど、この言葉にもありますように、殊さら富士山を象徴したような港ですから、この港を大いに利用していただきたい。そのことを要望して終わります。ありがとうございました。

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