本会議会議録


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令和3年2月定例会文教警察委員会 質疑・質問
質疑・質問者:天野 一 議員
質疑・質問日:03/08/2021
会派名:自民改革会議


○天野委員
 一括質問方式で1点質問したいと思っています。
 コンプライアンスの推進で、先生方の不祥事がたくさん出ているわけです。教育長が校長先生にいろんなことを言っても、多分抜本的な解決にはならないと思います。一番の問題は、学校現場の校長先生の責任がどこまでなのか。
 例えば、不祥事が起こったときに教育委員会が謝って現場の学校の校長先生が謝っていないんですね。僕は学校現場の校長先生に一番責任があると思う。その点についてお伺いしたいと思います。

○本多高校教育課長
 今、マスコミの前で謝罪するのが校長であるべきだというお話ございましたが、わいせつ事案を含めて学校名を公表しない場合が多くなっております。これは生徒の保護という観点から学校名を公表しておりません。校長がここで謝罪するとなると、事案がその学校で発生してしまったことが分かってしまいます。教育委員会で発表するときにも東・中・西と、中部地区の高校という表現にとどめておるのはそういうことでございます。当然校長が権限を持って当たるべきだと思っておりますけれども、外向けの会見についてはそういう状況があります。

○谷義務教育課人事監
 義務教育の小中学校についても全く同じでございます。所属長として校長が学校で行われる全ての教育活動、また職員に対しての責任はやはり一番ある者でございます。ただ子供たちや保護者への影響等を考えたときに所属名や教職員の氏名等が公表できない場合がございます。そういった意味で任命権者である教育委員会が謝罪会見で頭を下げている状況がございます。
 ただ、所属長としての責任は当然ありますので、保護者への説明とか児童生徒への説明については校長が責任を持って謝罪するし、頭を下げている状況がございます。

○天野委員
 分かりました。
 校長先生の管理責任は、どの程度ペナルティーがつけられるのか教えてください。

○谷義務教育課人事監
 当然事案の内容にもよりますけれども、特に管理監督下、つまり勤務中の不祥事であった場合、学校で起きた不祥事であった場合には当然管理監督者として校長も懲戒処分の対象になっております。それが戒告、減給であったりという場合もあります。
 義務の小中学校の場合、懲戒処分にまでは至らないけれども管理監督者として指導が必要な場合には、服務監督権者である市町教育委員会が指導措置で厳重注意や訓告をしています。

○本多高校教育課長
 高校につきましても義務と同様でございます。学校内で起きた事案につきましては、当然管理監督者としての責任は負うことになります。
 具体的には、該当の職員と共にこちらに来ていただいて、毎回その事案のたびに私から内容をしっかりとお伝えして、校長に対しても注意してございます。

○天野委員
 ありがとうございました。
 私は、校長先生にそうやってペナルティーをつけろということではなくて、今の管理職――校長、教頭、副校長の責任と義務が非常に曖昧で、本来学校で起こった問題、例えばセクハラ、パワハラ、いじめの問題、学校全体の運営から管理で管理者としての責任が問われるんです。
 学校の管理者の任期は、例えば義務教育で校長先生は1つの学校で平均何年なのか、それから高校は何年なのかお伺いしたいと思います。

○谷義務教育課人事監
 公立の小中学校の校長の1校に勤務する年数ですけれども、令和3年度に向けた人事異動における校長異動者の現在の学校の在職年数は平均が2.6年になっております。3年弱でございます。

○本多高校教育課長
 高校につきましては、校長の在職期間は平均2.8年で、やはり3年弱となっております。

○天野委員
 私は、校長先生の任期が2年ちょっとというのが問題だと思っております。欧米では5年から6年なんですね。赴任して1年は学校のことがあまりよく分からない。校長先生は腰かけなんですよ。学校の経営を任せるには5年とか6年。それから管理能力のある人とない人、逆に私は管理職にならないけどスペシャリストでいきたいという先生もいると思うんですね。ある程度歳を取ったから校長先生になるんじゃなくて、学校の管理、校長に若い人でもやりたいと意欲のある人たちを抜てきする仕組み。今までの人事のやり方では、校長先生は2年半では学校の中のことやどういう人なのかが分からない。2年半ばかりでは腰かけでいなくなっちゃうんですね。
 このセクハラ、パワハラの問題は、あなたやりなさいよって言っても職員の中身を十分に知らない校長先生は管理できないと思うんですね。そういった意味で教育委員会は学校運営の在り方、校長先生の任期の問題と責任、教育委員会があまりにも現場を知らなくて持ち過ぎていると。

 もう一度聞きたいんですけれども、学校の先生はどういった形で人事異動しているのか、義務教育と高校について教えてください。

○谷義務教育課人事監
 義務教育における小中学校の教職員の人事異動に関してですけれども、市町教育委員会の内申を待って任命権者である教育委員会が人事異動を行うと定められております。
 実質的に、どこの学校に誰がという人員の配置につきましては市町教育委員会が決めて、県教育委員会がそれを調整していく役割を果たしております。

○本多高校教育課長
 高校についてお答えいたします。
 教職員全般ですと、各学校からの内申に基づき私ども高校教育課で原案をつくって教育部内で調整していきます。校長につきましては、当然校長から家庭の状況等は把握しますけれども、主には教育委員会教育部の中で配置についてどれが最適か検討しながら案を決めていきます。

○天野委員
 今、教育委員会の不祥事が出ていますが、学校の現場の管理監督は、教育委員会でなくてもっと学校の現場、校長先生と管理職と一緒になってやる形にしないとこの問題は解決しないんじゃないかと思うんですね。もう一度例えば校長とか教頭の仕組み、それから学校の個性。町なかの学校と山の学校と違うわけですね。校長先生の考え方とかある程度個性があって、校長先生でその学校のいろんなことが変わる。そういったことも含めてもう一度教育委員会は人事のやり方、校長先生の在職年数、それから若手の人を校長先生に、例えば15年経験したら、校長先生や管理職になりたい人にはそういった道が早く開けるような仕組みがこれから求められてくるんじゃないかと。教育委員会の改革は、今までの延長線上の改革ではなくて、新しい時代に即応したものをぜひ検討してほしいと要望しておきます。ありがとうございました。

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