本会議会議録
質問文書
令和2年2月定例会建設委員会 質疑・質問
質疑・質問者: | 落合 愼悟 議員 | |
質疑・質問日: | 03/10/2020 | |
会派名: | 自民改革会議 |
○落合委員
一問一答方式で数件伺いたいと思います。
まず最初に、建設委員会説明資料27ページですが、働き方改革に関係して県の入札条件に週休2日制を導入すると載っております。県の公共工事に対してどのように取り入れていくのか。土曜日、日曜日でないと仕事ができないとか、職人なのか監督なのかなどに対してもいろいろ検討されていると思いますので教えていただきたいと思います。
○廣瀬建設技術企画課長
県発注の週休2日制工事の拡大に向けた取り組みについて回答いたします。
県では、平成27年度より休日確保型入札の試行を実施しており、今まで休日に配慮した入札を実施してきました。週休2日制工事のさらなる普及促進のため令和2年度から全ての工事を対象としますが、例外規定を設けるとともに、激変緩和措置として受注者希望型を加え、段階的に拡大していくとしております。
また、それに合わせ工事成績については週休2日制工事の4週6休から8休へと達成程度に応じて加点し、総合評価については4週6休相当で加点するなど業者に対するインセンティブを導入し、さらなる浸透を図っていきます。
週休2日工事につきましては、工事現場単位で現場が閉所になったか確認したいと思っております。
県といたしましては、これらの取り組みにより良好な労働環境整備や担い手確保にもつなげるため、週休2日制工事の実施件数の拡大を図ってまいりたいと考えております。
○落合委員
今加点の話がありました。
週休2日制工事をやっているところ、土曜日に休まないところ、月に2日休むところといろいろあり、それによって加点するとのことですがどのようにして調べるんですか。自己申告なんですか。
○廣瀬建設技術企画課長
今現在、この加点は工事現場ごとに行われています。工事が終わった段階で工事日報により週休2日制が達成されたか確認し工事成績に加点します。
○落合委員
学校などで夏休みにしか工事ができないときに、やむを得なく休みなしでやったけれども職人たちや監督は完全に休めていないですよね。その場合はどうなるんですか。
○廣瀬建設技術企画課長
週休2日制の確認につきましては、4週8休の割合で休んでもらえればいいと。平日休んで土日出る振りかえ等も考慮しております。
○落合委員
そこに携わる人たちが必ず週休2日とっているのであれば加点するでいいですね。現場はずっと動いているもんね。それを考慮してあげないといかんよね。
○廣瀬建設技術企画課長
作業員が交互に休むのは現在認められていないものですから、月、火、休んで土、日出るなど現場単位の閉所の形で考えております。
○落合委員
現場においては少し問題があるかと思いますので、検討していただきたいと思います。どうしても工期が夏休み中という期限があります。それまでに終わらせるには休みをとったらできなくなっちゃう現場が出てくると思います。そうした部分の考慮も必要かなと思いますので検討をお願いしたいと思います。
○鈴木建設支援局長
休日確保型入札は原則実施ですけれども、例えば災害復旧事業ですとか、3番委員のお話にあったとおり中には工期がかなりタイトで週休2日は難しい工事もあります。そういったものは発注者の判断で週休2日工事を導入しなくてもいい例外になりますので、我々もきちんと週2日休める工期をとって発注すると。工期がタイトなものについては最初から例外で取り扱いたいと思います。
○落合委員
工事価格への上乗せもあります。労働者、作業員は月給の人、日給月給の人、日給の人もおり非常に混乱する部分があるのでしっかり考慮してやっていただきたいなと思います。日給制の場合は休めばそれだけ収入が減ります。その分の上乗せができるかどうか。なかなか難しいんじゃないかなと思いますので考慮して検討をお願いしたいと思います。
同じく説明資料27ページです。
静岡県建設産業ビジョン2019の関係ですけれども、年間労働時間は4週5休が現状です。これを5年後の2022年末までに2,100時間、10年後の2027年度末に1,900時間、完全週休2日と目標を決めております。余りにも向こうに行き過ぎちゃうんじゃないかんと思うんですが、せっかく公共工事を週休2日にするとのことでありますから、できるだけ早いうちに週休2日になるよう考えていただきたいと思います。
今言った日給の人と月給の人とでは全然違うものですから改革が必要だと思うんですよね。できれば月給制にかえてもらう努力が必要かなと思います。そうしないと若い人たちがなかなか入ってこれない環境じゃないかなと思います。
生産性を向上しながら、建設産業ビジョンについて何か考えていることがありましたら、お聞きしたいと思います。
○井口建設業課長
建設産業ビジョン2019では年間労働時間について、5年後に4週6休程度、10年後に完全週休2日との数値目標を立てております。これは平成29年度の現状値が2,200時間、4週5休程度であることを勘案いたしまして5年後、10年後の目標を立てたものです。
これにつきましては、毎年建設業審議会で進捗状況の確認とともに、場合によれば目標値の前倒しも現状を踏まえて審議していただくことになろうかと思います。
ちなみに平成30年度の現状値ですけれども、ビジョン策定時が2,220時間でしたが、平成30年度の国のデータでは約60時間短縮されています。まだ5年後の目標値を達成しておりませんので、現時点では目標値を変更する状況にはないかと思いますけれども、必要に応じて建設業審議会で審議していただくと思っております。
それから、日給月給の話ですけれども、建設産業ビジョン2019で企業の取り組みとしてできるだけ担い手の確保・育成に資するように月給制に移行する努力をしていただくと。非常に難しい課題であることは我々も承知をしておりますけれども、努力していただいてできるところから月給制に移行していただくことをうたっておりますので、我々もできることはしていきたいと考えております。
○落合委員
少なくとも公共事業に参加する業種について、月給制の場合は加点できるようにしていただければ徐々に広がっていくんじゃないかなと思います。いろんな手があると思いますので、ぜひ作業員たちを守るためにお願いしたいと思います。
次に移ります。
説明資料58ページの静岡県地震・津波対策アクションプログラム2013についてです。
L1津波に対して防護が必要な海岸が290.8キロメートルでありますが、静岡県は海岸が全部で500キロメートルぐらいあるんです。290キロメートルとしてあるのは、ほかのところは大丈夫だということでしょうか。
○光信河川企画課長
防護の考え方についてお答えします。
静岡県の海岸は全部で約505キロメートルありますけれども、そのうち290.8キロメートルを防護が必要な海岸としてカウントしています。それ以外の海岸については、例えばがけであったり、民家がないなど防護の必要がないので外しております。
○落合委員
その中で津波を防ぐ、要はかさ上げが必要な延長が117.1キロメートル、それから耐震化などに必要な延長が116.3キロメートルで、同じように粘り強い構造への改良が158.8キロメートルとのことでありました。
数値目標は68%、197キロメートルですね。令和元年度の進捗が67%のことですが、いつになったら100%になるんですか。
○光信河川企画課長
海岸堤防の整備についてお答えいたします。
アクションプログラム2013では令和4年までに68%の整備率達成としております。100%になるのがいつかとの御質問ですけれども、今回のアクションプログラムが終わった後に恐らく次の対策をどうするかといった検討をしていくことになりますので、その中で検討していきたいと考えております。
○落合委員
巨大地震のときに静岡県で10万9000人の死者が出るだろうとのことです。今大分改善されたとのことですが、堤防ができて改善されたんじゃないですね。海岸端にあるビルを津波避難ビルに指定したことによって今4万幾人になったのかな。だもんで、ほとんど何もしていないんですね。
今回、遠州灘の防潮堤ができ上がりました。それで8割は守られるよときょうの新聞に載っていましたけどね。静岡県の考え方は8割の人が助かればいいといった考え方なんです。和歌山県、高知県では1人も死者は出したくない、出さない政策をしております。高知県へ行くと海岸端はもう津波避難タワーだらけです。すぐに逃げられる。和歌山県へ行っても同じです。避難誘導がもうずっとついています。静岡県は2割の人は死んでもいいよといった考えの中でやっているのかなと。これは危機管理部門の話だから、余りここで言っても仕方がないですけれどもね。
ただ、本当に必要な部分については防潮堤をやっていかなければならないし、この68%はもうちょっと何とかならんのかなという気がするわけです。後の人に任せるよじゃなくて、何かいい考えとかありましたら教えていただいて、私の質問を終わりたいと思います。
○太田河川砂防局長
防潮堤の整備についてお答えします。
基本的に今想定する津波はL2津波で、巨大南海トラフ等大きな地震を考えていますが、それに対して施設整備はL1レベルの津波高で整備を進めています。したがってL2津波が来た場合は仮にL1堤防ができていても乗り越えてしまうので、ソフト対策と合わせてやっていかなければならないことになります。しかしながら堤防をつくることで避難の時間を稼ぐとか資産を守ることもありますので、施設整備は事前防災として引き続き力を入れてやっていく必要があると思っています。
アクションプログラム2013は、防潮堤の整備においては10年間で58%から68%までの10%のアップを図っており、そのペースであとどれくらいかかるのかになりますが、一刻も早くまたプライオリティの高いところから優先的にやる形で頑張っていきたいと思っています。
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