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委員会会議録

質問文書

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令和3年9月定例会文化観光委員会 質疑・質問
質疑・質問者:大石 健司 議員
質疑・質問日:10/08/2021
会派名:無所属


○大石(健)委員
 一問一答方式で、4問ほど質問させていただきます。
 まずは、文化観光委員会説明資料9ページからの東京2020オリンピック・パラリンピック自転車競技開催結果等について伺わさせていただきます。
 1年延期したにもかかわらず、予想もしなかった大変なコロナ禍が発生しまして、特にパラリンピックは大変なことでした。
 オリ・パラともに先ほど御説明頂き、今日配付頂きました資料のように本県ゆかりの選手の活躍が目覚ましかったことは大変すばらしく、全ての県民にとって誇らしい結果だったと思います。
とはいうものの、前回もこの場でちょっと言いましたが、自転車女子オムニアム銀メダルの梶原選手などの一部の例外を除いて、本県出身の選手が幼少期から10代ぐらいにかけて練習や競技環境に恵まれた他の都道府県に流出して、素質を磨き才能を開花させ世界最高峰の舞台で結果を出したという現実もございます。
県として、突出した活躍を見せたこれらの選手たちのゆかりやルーツがあるそれぞれの市町の競技の現状や県内のプレー環境について、今の時点でどのような認識や問題意識を持っているかを伺います。

○高松スポーツ振興課長
 今回のオリンピック・パラリンピックでは、合わせて金メダル11個を含みます25個のメダルを獲得し、35人の選手が入賞するなど目覚ましい活躍がございました。
 6番委員御指摘のとおり、例えば卓球混合ダブルスで金メダルを獲得しました水谷隼選手、伊藤美誠選手は県内の公立小学校を卒業後中学からは県外の強豪校に進学して、その後御案内のとおりの活躍をされています。そういった有力選手が中学、高校から県外に流出することは、やはり本県の競技力向上にとって課題であると考えております。
 一方で、例えば今回のオリンピックに出ましたサッカーの旗手怜央選手ですとか女子サッカーの杉田妃和選手のように県外から全国屈指の実績を誇ります県内の高等学校に進学されて活躍している事例もあります。
 そういった中で、県といたしましては、これまで県内の競技団体から推薦を受けました本県ゆかりの選手――今回のオリンピック・パラリンピックで活躍されました本県ゆかりの選手――を指定強化選手といたしまして、選手の強化活動の支援を実施してまいりました。このような支援が今回のオリンピック・パラリンピックでの活躍につながったと考えております。
 また、こういったトップアスリートの支援に加えまして、次世代を担うジュニアアスリートの支援につきましても支援を手厚くすることによって有望な選手がなるべく県外等々に流出することがなるべくないように、これまで以上にジュニアアスリートの支援を注視させていただきまして、競技団体とも十分連携して今後の強化活動支援を図ってまいりたいと考えております。

○大石(健)委員
 いろいろな競技がありますけれども、特にプロがあるスポーツであったり、オリンピックで日本の大きい会社が力を入れてお金を出してという環境が必要な競技もあります。一概にずっと静岡で生まれ育ったんだからずっと静岡でやってもらうような環境をつくれと僕は言っているわけではございません。にもかかわらず静岡県からたくさんの選手が出た、帰ってきて県民栄誉賞、市民栄誉賞をもらったというニュースはバンバン出ますよね。そうすると、この事情をよく分かっていない一般の県民にしてみたら、その人たちは静岡県で生まれ育って今も住んでいるのという感じもあると思うんです。

 最初に頂いた資料と今日また配られた資料を見ても、それぞれの選手のお名前しか載っていないんですね。こんなにスカスカのスペースがあるのであれば、備考欄でもいいのでどこの出身であるとか、どこの少年団でやっていたとか、この人はよそから来たけれども今ここで働いていますということがないと、ただ静岡県の人がメダルを取りましたという一覧表を見せられても全然興味のない人にとっては何の興味も湧かないんですよね。そういうところの工夫が必要かなと思うんですが、私の意見は極端でしょうか。

○横井オリンピック・パラリンピック推進課長
 6番委員のおっしゃられたとおりだと思います。取り急ぎ選手の活躍を写真にまとめて配付する目的で作っておりますので、また改めて本県ゆかりの選手をPRする機会も考えているものですから、そういったところでも使えるように、どこの出身であるとか、こういう関わりがあるということも含めたものも検討したいと考えております。

○大石(健)委員
 ぜひお願いします。これは印刷するにも高いお金がかかっているのだから、ここに入れるべきだったと私は思います。名前だけでは分からない人がいっぱいいますので、この人はどこの生まれでこういうことをやったんだよというのがなければ、静岡県全体としてよかったよかったという話にはならないと思います。ぜひ改善していただくようにお願いします。

 次に行きます。
 説明資料14ページの東京2020オリ・パラのレガシー創出に向けた取組について伺います。
 皆さん御承知のとおりレガシーというのは遺産という意味でございますが、今回のオリンピックから正式種目になったとはいえ自転車競技の中で唯一本県で開催されなかったBMXについて、サイクルスポーツの聖地を目指す本県として他の自転車競技と同様にレガシーの方向性を検討するということで、今回500万円の調査費がついたと説明を受けました。
 ということは、本県で開催されたほかの自転車競技に関しては実際に開催したんだから、調査をしなくても今後は問題なくレガシーの整備なり活動が進んでいくことは確定しているという判断でよろしいですか。BMXだけは本県でやらなかったんで、静岡県は自転車全体のレガシーをつくりたいんだよという意図として受け取ったんですが、ほかの競技は全部大丈夫ということなのか確認します。

○大石スポーツ政策課長
 BMX以外の競技に関しましては、これまで機運醸成、それからいろいろなイベントやレースの開催などで競技団体とも連携しながら着々とレガシーに向けての準備をやってきたところであります。また今までもそれぞれの競技で実際に国際大会が行われたり、唯一行われていなかったマウンテンバイクに関しましても、3月にジャパンマウンテンバイクカップというUCIレースを開催しようと、いろいろなレガシーづくりに励んでおります。
 ただBMXに関しましては、本県で行われず私たちもオリンピックの準備としてこれ以外の3競技に邁進しておりましたが、オリンピックの自転車競技のレガシーと言われたときにはBMXも含めての話になると思いますので、その辺の状況につきまして今回調査費を計上させていただいたところであります。ほかの3競技については、十分な知見と実際の計画を持ってやっていると御理解頂きたいと思います。

○大石(健)委員
 よく分かりました。ありがとうございます。
 オリンピック・パラリンピックでこの種目をここでやったレガシーとして、みんなで共有して、その競技を若い子がこれからもやるというだけじゃないですよね。自転車競技をやったのが静岡県で、自転車競技の環境がすばらしい、山もあり、川もあり、道もあり、すばらしい景色もある、観光にもつながる、すばらしい静岡県を売り出すためにやっているわけですよね。レガシーの銅像を建てたり、記念碑を作るためにやっているわけじゃないものですから。
 そうなると、今回開催されたのは静岡県の東部ですよ。伊豆や富士山の周辺ですけれども、中部であったり、浜名湖周辺だったり、前回言いましたように太平洋岸自転車道もナショナルサイクルルートになりました。そういう全ての自転車環境を整えることも併せてやっていただかないと、そんな競技を2021年に静岡県でやったっけと、私がおじいさんになったときや死んでから話題になっても、あまり意味がないかと思いますので、そこは要望いたします。

 次に行きます。
 説明資料16ページの「ふじのくに#エールアートプロジェクト」の成果についてお願いします。
 先ほど植田スポーツ・文化観光部長から説明がありましたように、出口の見えないコロナ禍の中で活動縮小や自粛を余儀なくされている文化や芸術の関係者の支援のために、静岡県が先頭に立って立ち上げて、この施策を推し進めたことはすばらしいことだったと私は大変評価しております。
 1期、2期合わせて109件もの助成が行われたことも喜ばしいとは思っておるんですけれども、一部のマスコミや助成対象団体がPRして、いろんなマスコミや新聞で取り上げられたものはあるんですが、109もの助成が行われて成果があったことが一般県民に対してはほとんど伝わっていないんじゃないかと危惧しています。県が最大100万円も出して助成して応援していることを訴えれば静岡県のPRにもなりますし、その文化芸術団体にとっても、その作品にとってもすばらしいPR効果になるし、今はインターネットの時代ですから全国、全世界に向けて移動しなくてもPRできると思います。
 そういったことで、告知や宣伝まで県が率先して行ってもっともっと外に広めてこそ、初めて成功したんだと胸を張れるのではないかと私は考えますけれども、今回の成果、まだ道半ばだと私は感じたんですが、担当者の方はどう思われているかを伺います。

○室伏文化政策課長
 「ふじのくに#エールアートプロジェクト」は、コロナ禍の影響を受けている多くのプロのアーティストを支援して、ウイズコロナ時代に多くの新しい表現方法が生み出されました。県としましては、まずはこの中で得られた新しい手法や成果を県内の文化芸術団体などにしっかりと波及させていきたいと考えております。
 御質問の県民に対する広報につきましては、大体2週間前には全ての行事を報道機関に提供しているんですが、結果としては20事業ぐらいの報道しかありませんでした。現在「ふじのくに#エールアートプロジェクト」を運営している静岡県文化財団のホームページで、幾つかなんですが、新しい表現方法を提案して実践したアーティストや団体の動画を紹介しております。さらに1期と2期の109件の好事例をまとめまして発信していけるように検討しているところでございます。

○大石(健)委員
 全部出しているけれども、マスコミが精査して面白そうなものしか飛びついてくれなかったということですよね。でも県が自信を持って109件を決めたんだから、例えば一気にドンと記者に渡しても新聞やテレビは紙面や放送時間の制約がありますから面白そうなものからいくのは当たり前なので、そこは担当する室伏文化政策課長以下の皆さんがうまく出し方を考えていただいて、暇ネタとして使ってくださいでもいいですから、どんどん出していかなければいけないかなと思います。

 全体を紹介する場をつくるというのは、ホームページの中にその1ページを作るということですか。

○室伏文化政策課長
 演劇や音楽などの分野ごとに新しい表現方法がいろいろ生み出されているので、それをまとめて県内のアマチュアの人たちにも、こういったやり方があるよという形でホームページになるのか紙になるのか検討中ですが、何とか伝えていきたいと思っております。

○大石(健)委員
 なるべく分かりやすく的確な告知をして県民に周知していただきたいです。これは来年度以降も3期、4期を考えていらっしゃいますか。

○室伏文化政策課長
 「ふじのくに#エールアートプロジェクト」は、コロナ禍で本当に困っているプロのアーティストの活動再開の一歩を何とか進んでもらいたいということで昨年度と今年度に助成しているものですから、ある程度は進んでいると考えて、3期、4期の支援は今のところ考えておりません。

○大石(健)委員
 分かりました。これはこれで一つ区切りがついたということなので、まだコロナで苦しんでいる方がいらっしゃいますので、ぜひいろんな施策をよろしくお願いします。

 所管事項として個人的に興味があることを1つだけ伺って終わりにします。
 いろいろな伝統行事や文化芸術のイベントや催し以外にも静岡県や全国各地に残っている無形文化財、伝統芸能、奇祭――珍しいお祭り、神事みたいなものが、コロナ禍だからという理由で1年どころか2年連続して中止になっていると見聞きいたします。
 ただでさえ少子化や過疎化が進む現代では継承者不足で、もうそういうのはやめましょうとか、消滅の危機にあるいろいろなお祭りや儀式があるわけですが、コロナがやっと収まってきたとはいえ、今後も地域の担い手不足により消滅の危機は内在していると思います。県はそういう絶滅寸前の無形文化財や伝統芸能、奇祭等への支援策についてどのようにお考えかお聞かせください。

○三保文化財課長
 県内各地に伝承されております祭りや神事などの無形の民俗文化財につきましては、かねてより過疎化、少子高齢化により継承が懸念されておりましたが、6番委員懸念のとおり新型コロナウイルスによりまして、さらなる影響を受けている状況です。
 どのような影響かを確認するために、県では昨年度末に県内の国指定、県指定の無形民俗文化財の保存団体61団体を対象に実施状況の調査をいたしました。その結果例年どおり実施したのは3件のみでありまして、およそ3分の2に当たる37件が休止、延期。18件につきましては規模を縮小して実施でした。今年度におきましては、感染対策を講じた上で規模を縮小して実施するところも増えてきてはおりますが、引き続き休止、延期が多数ある状況であります。
 このような状況を受けまして、県では今年度新たに民俗芸能の継承に関する専門家を保存団体に派遣いたしまして、実際の継承に関する問題につきまして細かく聴き取りをいたしまして、課題解決に向けたアドバイスを行う事業を実施するところであります。また保存団体が課題解決に向けて情報共有を図るために、地域ごとに保存団体によるネットワークを設立することとしております。
 また、民俗芸能を上演する機会の確保や県民の皆様に知っていただくために、今年度まで文化プログラムの一環で静岡県文化財団による民俗芸能フェスティバルが開催されてまいりました。出演する団体や鑑賞した県民の皆さんからは大変な好評を得たところであります。県ではこのレガシーを継承いたしまして、来年度以降も民俗芸能フェスティバルを継続して開催していきたいと考えております。
 加えて、先月下旬から県のウェブサイト――静岡県文化財ナビにおきまして、県内の国指定、県指定の祭りや芸能、行事などの映像を配信しているところです。今後も民俗芸能に対する県民の皆様の関心と保存団体のモチベーションの向上を図るために取り組んでまいります。

○大石(健)委員
 ありがとうございます。まさにそのウェブサイトを昨日見させていただきました。県のトップページからたどって、令和3年度無形民俗文化財公開スケジュールがありました。これは9月24日時点で、コロナの緊急事態宣言解除の前にスケジュールをつくった保存団体が多かったと思うので、10月はもう真っ赤っかなんですよ、全部中止、中止。
 これは備考欄に中止と書けばいいものじゃなくて、緊急事態が終わってそろそろそろりというふうに、そろりスタートと知事もおっしゃって飲食店とかに関しては制限が撤廃されるんですけれども、保存団体の人たちは準備もあるし、大変だし、何かあったらたたかれるから早々に年内までもう真っ赤っか、ほぼ全部中止という状況なんですが、そろりスタートなんでそろそろなんですけれども、これを受けて担当課として、こういう状況ならやりませんかというお達しなり、お願いなり、アドバイスは考えていますか。

○三保文化財課長
 伝統芸能や祭りの実施に向けましては、各保存団体におきまして様々な議論が行われていると聞いております。保存団体の構成メンバーだけではなくて、やはり御家族の方、高校生、中学生もいらっしゃいます。あと勤務先もあります。そういった関係の制限などもあり、いろんな事情を抱えている中で保存団体の皆様はいろんな議論を交わしておりまして、どんな形であっても実施したいと考える方もいらっしゃいますし、今までと同じ形でなければ実施する意味がないんじゃないかという形で意見が割れて、保存団体自体の関係性が悪化する事例も聞いているところです。そういった状況におきまして、県としてはなかなか実施を促すことはしづらいところがあると考えております。

○大石(健)委員
 よく分かります。ただ私は実施を促せと言っているんじゃなくて、様々な考え方があるんですけれども、そもそもこういうお祭りや無形文化は五穀豊穣であったり、疫病退散であったり、ずっと続いてきた人の営みの歴史であるので、ぜひ残したほうがいい。少子化や過疎化が進んでどうしてもなくなってしまうものもあると思うんですが、それをきっちり記録にとどめて、映像にとどめて、ちゃんとした資料とすることを静岡県はすごくやっていると思うんですよ。それは私もよく存じております。
 ただ、昨年も御相談したんですけれども、一部の愛好家の方が撮ったビデオをそこの保存団体の人たちが受け取って公開していたものを、県がフェスティバルに使うからとか、県で紹介するからと言って、その保存団体だけの許可をもらってそのまま公開してしまったということもあるんですね。これだけのすばらしいライブラリーがあるわけなので、県で管理している以上一つ一つを精査しながら、もうなくなってしまうものもあると思いますが記録にとどめて、映像にとどめて、何らかの形で人々がいつでも接することができるような形をつくっていただきたいことを要望して私の質問を終わります。

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