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委員会会議録

質問文書

開催別議員別委員会別検索用


平成28年6月定例会文化観光委員会 質疑・質問
質疑・質問者:大石 裕之 議員
質疑・質問日:07/11/2016
会派名:無所属の会・責任世代


○大石(裕)委員
 では、私からも文化観光委員会説明資料に沿う形で質問させていただきます。
 分割質問方式でやらせていただきます。
 まずは、県立美術館の件でございますが、開館30周年を迎えるということで、非常に長い間いろいろな事業をしてきていただいていると思います。30年ということで1つの区切りでもございますので、毎年、運営に当たっては第三者委員会――静岡県立美術館評価委員会で継続的に経営改善をするための審議、議論をされているのは承知しておりますが、この30年という節目の中で今までやってきたことの総括と今後の取り組みをどのようにお考えかお聞かせください。

○小泉文化政策課長
 それでは、県立美術館の30周年の総括ということでございます。
 昭和61年に開館いたしまして、ちょうどこの4月に30周年を迎えたわけでございます。県立美術館はもともと風景画の美術館ということと、あとは富士山とかロダンということでやってまいりまして、美術館の機能といたしましては、1つは収蔵機能、これは県民の財産として美術品を収集し後世に引き継ぎながら活動すること。もう1つが展覧会機能であります。あとは貸館の機能や教育普及がございますが、主に収蔵と展示になりますけれども、収蔵の点につきましては、2,600点の収蔵にまで至ったということでございまして、しかもそのうち半分近い1,100点余が、実は県民の方を中心とした方からの寄贈によるものでございます。そういう意味では、県民の方々からの貴重な美術品を後世に引き継ぐために、県立美術館として頂戴しまして引き継いでいくということでございまして、まず2,600点の美術品の収蔵にまで至ったことがございます。
 それと、年間の観覧者数が累計で560万人に達しまして、これも各県の美術館を見てまいりますと、東京都は別でございますが、各県の美術館の平均でまいりますと、大体年間10万人くらいの入館者数が平均値で出ております。そういう点では累計で560万人を30年で達したということでございますので、観覧の点でも成果が出ていると総括しているところでございます。
 今後は、こういった収蔵の充実も図ってまいりますとともに、展覧会につきましても少しめり張りをつけまして、やはり県民の方に広く美術館に来ていただく意味での親しみやすい展覧会と、美術史としてある程度質の高いもの。また季節的には、夏場についてはやはり子供に焦点を当てるとか、秋についてはシニアの方にも当てるとか、そういった企画展の運営につきましてめり張りをつけた形での運営を図ってまいりたいと思っております。

○大石(裕)委員
 ありがとうございました。
 県民に広く親しみやすい美術館ということで、認知も相当されておりますし、そういった意味ではいろいろ頑張ってきてくださっていると思います。

 出前の展示会を時々やられているのを私も存じ上げております。こういったのも私、前に見させてもらったのは、焼津市で石田徹也さんの移動美術展を見させていただきまして、焼津市出身ということもあるんですけど、ほかの地域で、特に東部、西部はどうしても距離が遠いこともありますし、県民に広く親しみやすい意味で出前の展示会が遠くでも何回も開かれることは県民に広くという意味ではいいのかなと思っております。
 そこら辺の今後の考え方と、あともう一度30年たったということで、歴史として30年を刻んできたのは非常にすばらしいことなんですが、美術館という建物として特にいろんなものが収蔵されている中でございますので、老朽化も当然30年を迎えた意味でいうと同時にあると思いますが、そこら辺の老朽化に対してもどのように考えていらっしゃるかお尋ねいたします。

○小泉文化政策課長
 まず、いわゆる移動美術展と申しておりまして、6番委員から昨年度、焼津文化会館で開催いたしました移動美術展もごらんいただいたということで、昨年は浜松市と焼津市でやらせていただきました。今年度につきましては島田市と富士市でございます。富士市につきましてはロゼシアターをお借りするということで、島田市につきましては島田市博物館で開催させていただくことを予定しております。県の中部にございます関係で、また静岡市にあるということがございますので、どうしても静岡市や中部の方がお客様としては多い状況でございますけれども、やはり県内各地で移動美術展を開催することによりまして、特に県民の財産として収蔵しておりますこの収蔵品をぜひ県民の皆さんに広く見ていただくということでございますので、今後も移動美術展につきましてはできるだけ県内くまなくといいますか、広く多くの場所で展開していくようにやってまいりたいということでございます。
 また、もう1点設備でございます。
 ちょうど30年たちまして、県内の他の美術館や他県も見ますと、大体30年を過ぎますと本格的な修繕、日常的な修繕以外のものをやっていかないといけないということがございます。他県の美術館では収蔵品展の途中に設備が故障して、収蔵品展が中止になって損害賠償の問題出ることもありますし、また県内の市町立美術館でも重要文化財等を置くことについては一定の設備管理の条件がございまして、それを老朽化によって維持できないために企画展の開催が制約される点もございます。そういう点では30年過ぎましたので、修繕の計画を今後策定いたしまして、計画的に休館も含めた修繕を検討してまいりたいと思います。

○大石(裕)委員
 ありがとうございます。
 修繕に関しましては瑕疵がないようにしなきゃならんというのも当然ございます。また県民、そしてその代表である我々議会も、そういう意味でしっかり理解できる形で計画的に進めていただきたいと思います。それは要望とさせていただきます。

 次に、グランシップの関係でございますが、私事前に資料いただいたんですが、稼働率がどうかと思いまして資料をいただき見させていただきました。全体的には高い稼働率を誇っており、70%、80%、90%という数字が並んでおります。ただ1つだけ、映像ホールだけが極めて低い。平成27年度で30.6%という稼働率でございまして、これはどういった理由でこうなっているのかということと、その対策をどのように考えていらっしゃるのかお聞かせいただきたいと思います。

○小泉文化政策課長
 グランシップの施設稼働率についてでございます。
 稼働率につきましては、全体では平均で80%を超えるということでございまして、開館時の63%からだんだん上がってまいりまして、今81%まで上がってきているわけでございます。そういった中で6番委員御指摘のとおり、映像ホールにつきましては逆に開館時は56%だったものが今30%まで落ちてきているということでございまして、この原因につきましては、もともと映像関係は部屋に固定した設備でやるのが一般的でございましたのでそういう形になっておりますが、実は移動式の映像設備、すなわち会議室に持ち込めば映像ができると、しかも移動式の映像装置の精度が非常に上がりまして、そういった意味では映像専用ホールで固定した設備でやらなくても、グランシップの中の同じ100人規模の会議室で移動式の映像機を導入すれば、ほぼ同様のものができてしまう状況にございます。
 そういった意味では、映像専用ホールそのものの設備のあり方やホールの使い方につきましては、見直しも検討していく必要があるのではないかと考えております。そういった中で見直すことになりますと、やはり設備の更新も今後必要になってくるんではないかと考えております。

○大石(裕)委員
 ありがとうございます。
 確かに映像ホールが非常に低い稼働率でございまして、逆に一番高い稼働率ですと練習室が92.5%でございます。多分これくらいの高い稼働率だと、なかなか新たにそこでやりたい人は入れない状況なんだろうなと思いますので、そういったところである意味の決断をして、何か練習室的なものが映像ホールに改築されるとかも含めて、県民の皆さんに使い勝手のいい形で改善されればいいなと思いますのでよろしくお願いしたいと思います。

 次に、ふじのくに地球環境史ミュージアムについてお尋ねいたします。
 まだオープンして数カ月ではございますが、オープンしたということでいろいろな課題等も見えてきているところもあるのかなと思います。
 まず、そもそも論として、この地球環境史ミュージアムの主なターゲットはどこに置いていらっしゃるのかお尋ねいたします。

○小泉文化政策課長
 ふじのくに地球環境史ミュージアムの特性といたしましては、見る博物館だけでなくて考える博物館というコンセプトにしてございます。来た方に展示を見ていただいて学んでいただくだけでなくて、そこで少し考えていただくということでございます。そういった意味ではよく自然系の博物館と申しますのは、どうしても小学校の方、特に小学校の中でも実は低学年の方のほうが、親御様と御一緒に来る点で実はお客様が一般的に多いと承知しております。そういった中でふじのくに地球環境史ミュージアムにつきましては、小学校の高学年から中学生、場合によっては高校生や大学生ということも考えております。なかなか高校生についてはいろいろどこの館も難しいところはございますけれども、できれば小学校、中学校、また当然親御さんとか一般の方につきましても、この地球環境や自然史について問題意識を持って考えていただきたいことがございますので、そういう意味ではこのふじのくに地球環境史ミュージアムの特徴といたしましては、一般の方はもちろんでございますが、いわゆるお子様方につきましては、年齢層を上目に設定した形でやっておるということでございます。

○大石(裕)委員
 ありがとうございます。
 今のお話ですと子供たちの年齢の上目ということでございます。資料を取り寄せて来館者の年代別で見させていただいているんですが、小学生とか未就学の子供たちは24.2%でそれなりに全体の中の比率では大変多い。中学生、高校生が3.9%で非常に少ない数字になっておりまして、大学生も2.2%なんですが、今一般の方はもちろん58.3%で大変多いわけですけども、ターゲットとしているはずの中学生、高校生、特に私は中学生ぐらいまでが一番いいターゲットなんじゃないかと思っているんですが、非常に少ないというところはまだ始まったばっかりだとはいえ、数字的には課題としてあぶり出てきているのかなと感じております。そこの対策について、方向性についてお伺いいたします。

○小泉文化政策課長
 まさに6番委員御指摘のとおりでございまして、中学生の部分がございます。地球環境史ミュージアムでは移動式のミュージアムという形で、県内の中学校や小学校を中心に回っておりまして、そういった中で1つはぜひ見てくださいという活動を開館前からやっておりますけれども、やはり中学校への訪問に力を入れましてPRをしてまいりたいと思います。
 また、特にことしどうしているのかでございますけれども、夏場の土日を使いまして、7月から8月でございますが、その間、体験型の学習、特に中学校向けの夏休みの宿題を1つ想定いたしまして、そのための1つの標本づくりでありますとか、解剖でありますとかどちらかといえば中学生以上を基本に対象にしているものを盛り込みまして、小学校高学年から中学生向けを中心にやって、これを県内の全ての学校に配布いたしました。そういう意味ではまず夏休みの中学校の宿題や小学校高学年の宿題も含めて関心を持っていただいて、来ていただく取り組みを今後もやってまいりたいと思っております。

○大石(裕)委員
 ありがとうございます。
 ぜひそこら辺の対策をしっかりやっていただいて、子供たちにも教育施設としても大変にいい施設に育てていっていただきたいと思います。

○田内委員長
 ここでしばらく休憩といたします。
 再開は13時30分します。
( 休 憩 )
○田内委員長
 休憩前に引き続いて委員会を再開します。
 質疑等を継続します。
 では、発言願います。

○大石(裕)委員
 では、引き続き質問させていただきます。
 まず、サイクルスポーツを通じた交流促進でサイクリストの憧れを呼ぶ聖地ふじのくにの実現を図るとうたっています。この聖地という場力をつくるのは力の入れ方も含めて大変に時間もかかるし、大変な力が必要になろうと思いますが、それをやろうということでございますので、その工程表と具体策みたいなものがあると思いますのでそこら辺をお話いただきたいです。

 そして、あと富士山静岡空港のターミナル西側用地の民間事業者の公募の件なんですが、契約期間それぞれ格納庫用地とサービス産業施設用地と両方あるんですが、業者とどれくらいの契約期間で考えていらっしゃるのか。それとあとは借地料なんかもどれくらいの数字で、周辺のところと比べてどうなのかお尋ねいたします。

○山本スポーツ交流課長兼オリンピック推進室長
 サイクリストの聖地についての御質問でございます。
 まず、静岡県はサイクリングということで、恐らくは静岡県内、伊豆地域であるとか、富士山地域であるとか、浜名湖であるとかそれぞれサイクリングに適していると思います。
 ここで、サイクリストの資料にもございますサイクリストの憧れを呼ぶ聖地ということで、ちょうど2020年東京オリンピック・パラリンピック開催地でございます。これを契機に日本全国、海外からも、日本で自転車が最も盛んなところは自転車開催地である伊豆及び静岡県ということで、注目度が集まるということで、今、我々としてまずは日本全国にいるサイクリストがいつでも、伊豆も含めて静岡県に来ていただく、これは日本全国からもそうなんですけども、一応外国からもそうでございますけども、来ていただくためにどういう環境を整えていったらいいのか、まずそれが一番重要なことではないかと考えてございます。
 そのために、説明資料18ページにございますけども、まずは県も含めて、自転車競技、サイクリング普及団体、国の機関、県の機関も含めて全県を挙げた静岡県サイクルスポーツ協議会を今年度設置しまして、これからオリンピックを契機にサイクリング愛好者の普及拡大、安全で快適なサイクリングの走行環境の整備、当然サイクリストということで、人が集まることで観光振興にもつながりますので、観光交流客の拡大であるとかそのほか県でもいろんなサイクリングのイベント等を開催して地域振興をやることがございますけど、これから2020年に向けていろんな関係者がどういう形でやっていこうかなとようやく協議し始めたところでございます。その中で2回協議会を開催しまして、ことし実際に県内5圏域をサイクリスト目線で実走してみて、どういうふうにこれから静岡県全体で受け入れ体制を進めていったらいいか、まさに着手しているところでございます。
 その一方で静岡県サイクルスポーツセンター、伊豆ベロドロームなど全国的な拠点がございますので、やはりサイクリストが憧れるだけではなくて、そこに住む県民は当然、自転車、サイクリストもやると。逆に静岡県で行われているいろんな大会にみずから参加すると。自転車への興味を持っていくことが必要であることから、まずは機運の醸成ということで、これからサイクルスポーツセンター等で夏向けに自転車教室を開催したり、伊豆ベロドロームで開催されるいろんな自転車の大会等で競技の理解を深めるために、いろんな競技大会の資料を配布するといったところから地道にやってまいります。

○大橋空港運営課長
 空港ターミナル地区西側の公募事業者の契約等の諸条件について回答いたします。
 まず、空港ターミナル地区西側ですが、民間事業者を公募いたしまして、県が土地を貸し付ける、民間事業者がその土地を使いまして、投資して運用するスキームを考えております。
 土地の使用料につきましては、固定資産税の評価額がベースになっておりまして、それぞれ3%、4%に交付金相当額を加えたり、ホテル事業者につきましては利用料にプラス上乗せの提案をいただく形になっております。
 契約期間につきましては、運営権者の譲渡を予定しておりますので、おおむね3年で契約を結びまして、その後契約が今の諸条件を引き継ぎながら運営権者を引き継ぎまして、借地借家法の適用を受けまして、30年継続するものと考えております。

○大石(裕)委員
 ありがとうございます。
 まずサイクルスポーツですが、サイクリストの皆さんにとってこの地域がどれだけすばらしい聖地になり得るのかと、あとは地元の皆さんがどれだけそこに対して思いを寄せていただけるのかが非常に大事なのかなと思います。まだこれからですので、そこら辺も軸をしっかり持って進めていただきたいと思います。
 ただ1つ、私は、サイクルスポーツは、そういう競技者と関係者もいるんですが、ほかのスポーツに比べると、メーカーの関与というか部品メーカーとか、サイクルメーカーの関与が大変大きい競技だと思っております。そういった意味で聖地と呼ばれるところの実現という意味で言うと、そういったメーカーの皆さんとの協力も1つ軸として必要な面があるんじゃないかなと思いますので、そこら辺も含めて今後協議して環境づくりをしていただきたいと思います。これは要望でお願いします。

 そして、次に空港の西側の用地なんですが、これも固定資産税の3%から4%ということで、契約期間も3年を基本としていろいろあるよということでございました。やはり民間の皆さんが出やすい環境をつくっていただくことが大変重要であろうと思います。そこのところの環境整備をしっかりやっていただくことが大事だと思いますので、要望としてお願いしたいと思います。

 次に、DMOの関連のお話をさせていただきます。
 全県のDMOの支援ということで、静岡ツーリズムビューローがやられるDMOの支援をされる予算も含めて明記されておりますが、今この全県のDMO、各地域であるのはもちろん承知しておりますけれども、この全県でDMOというところでマーケティング等が中心になろうかとは思いますが、あり方としてほかのものと比べると異質なんだろうとは思いますが、現状とこれからの取り組み状況を教えていただきたいと思います。

○小坂観光政策課長
 全県のDMOの現状と今後でございますけれども、DMOにつきましては広域で、今、伊豆、中部志太榛原と浜名湖の各地域で取り組みが進められているところでございます。そういった中で全県DMOがどういうところを目指していくのがいいかというところで、今役割分担でありますとかすみ分けにつきまして、4月以降また改めて市町でありますとか、市町の観光協会との意見交換会を皮切りにしまして、民間事業者を交えたミーティングなども重ねておりまして、そういうところで役割分担とか組織機能の整備などをしているところでございます。またその中の意見としまして、私どもが各エリアでは難しいんではないかと思っておりますインバウンド対応につきまして、やはり県で対応してもらえないかという意見が出ておりますので、インバウンドを中心にする形で整理していきたいと思っているところでございます。
 また、DMOを立ち上げるにおきましては、専門的な人材がどうしても必要になるというところで、総括マネジャーでありますとか、データ分析、戦略策定の中心となります専門家、各地域からの問い合わせ等にも対応するワンストップ窓口もつくりたいというところで、そのあたりの人材を新たに採用したいというところで、今後その採用の手続にも速やかに入っていきたいと考えているところでございます。

○大石(裕)委員
 ありがとうございました。
 静岡ツーリズムビューローはDMOとして、基本的にDMOは自立するのが大事だと思っていまして、自立する中でしっかりもうける、それで地域の産業等に寄与する中で県の支援、国の支援なんかもあったりするんですけれども、全県でやる静岡ツーリズムビューローは採算性というか、これからしっかりとっていけるのかどうか、そこら辺の状況を教えていただきたいということと、あと5市2町で今静岡市を中心として、私の地元の吉田町も含めて、焼津市、藤枝市、島田市、牧之原市、静岡市、川根本町と吉田町の5市2町でこの中部エリアはやることになっています。
 そこのDMOに関して、あくまで市とそれぞれがやるんですけども、県としてどういう支援を考えていらっしゃるのか、もしくはそれがないのか、そこのところを御質問いたします。

○滝浪観光交流局長
 6番委員の質問のうちの自立についてお答えさせていただきます。
 県版DMOと地域連携DMO、また地域DMOといって市町単位で、今5つの日本版DMOの登録がございますけれども、それをどうやって連携させるか。やはり県はいかに地域に稼いでいただくか、地域を活性化していただくか、県版DMOがもうける仕組みよりも地域連携DMOが活躍できる場をつくっていきたいと考えています。
 先ほど言ったように、まず海外のマーケティングについては、海外の情報が足りないもんですからマーケティングを中心に行って、全て情報提供していきたいというのがまず1点。
 もう1つは、やはり県版でプロモーションを行って、地域で行うんじゃなくて県としてプロモーションを全世界に向けてやる仕組みを考えていきたいと思っています。それにはやっぱり地域からの商品造成のものをもらって、着地型とか体験型のものとか周遊コースをもらって、それをアピールしたい考えでおります。それが1点です。
 要は県がやろうと思えばもうけることもきっと可能なのかなと思います、いろんな意味で商品を売ったとこの手数料とか、広告収入とかいろんなことが考えられるんですけれども、ただやはり地域を活性化させて、最終的には地域活性化、人口減少対策につながる取り組みをしていきたいと考えていますので、県の役割ってきっとそこにあるのかなと。だから今までも観光業界に会費収入をいただいていますけども、そういったとこで賄って、全てのデータとかいろんな情報とかプロモーションを県が、あとは人材育成をやっていきたいと考えています。

○小坂観光政策課長
 中部志太榛原地域のDMOの状況について、また県のかかわりについて御質問いただきました。
 今、中部地域のエリアのDMOにつきましては、先週DMOの専門委員会が開催をされまして、ことしの事業計画などが採択をされたというところでございます。その中でこれまで既に大井川流域でありますとかそれぞれの地域で、エリアの中でもさらに小さい地域でそれぞれ活動されているというところをどうDMOで、また中部志太榛原エリアという形でまとめていくのかが議論になりましたし、また先ほど県でもマーケティングの人材の採用というお話をさせていただきましたが、中部のエリアにつきましても専門人材の採用を今後考えて募集に入っていきたいというお話も出ております。
 県といたしましては、今回のこの専門委員会ではオブザーバーとしてとりあえずは参加させていただいております。今後また議論が煮詰まって盛り上がっていく中で、どういった支援ができていくのか検討していきたいと思っています。

○大石(裕)委員
 ありがとうございます。
 せんだって行われた実務者会議、専門委員会ですか、当日私も予定があって出席はできなかったんですが、資料もいただいて市に伺っていろいろ状況もお聞きしてきております。そういう中でこの5市2町でやるものも、話を聞いていると私はスピード感がちょっと足りないかなと思っているんです。結局日本全国にいろんなところのDMOがあって、それが全部ライバルなわけでして、そういった中でスピードが命だろうと、早くやったもん勝ちみたいなところがあると思うので、そこのところはぜひ中にいらっしゃる方、皆さん努力されているんですが、やはりスピード感をもう一度ぜひ県からもしっかり伝えていただくことが必要なのかなと思います。それは要望としてお願いしたいと思います。

 あと、先ほどの静岡ツーリズムビューローですが、事務局が観光協会になっているのが私は前から一番ひっかかっているところでございます。これは結果としてそうなってしまったのも理解しておりますが、そもそもDMOは今ある観光協会のあり方じゃだめだから、DMOをつくって地域活性化をしてもうけてもらう仕組みをつくろうというのがそもそもの発想だったわけでして、それをまた観光協会にやってもらうというのは、本当はもとのもくあみになっていく状況があると思います。ただそれぞれの地域の実情に応じてやるということで、こうなっているのも理解しておりますが、そういう中で先ほどおっしゃっておりましたけど、人材育成でそれも広く県全体を活性化していくんだと。地域地域でやってもらうところに情報提供して、全体を統括していくんだということであればそこに徹底していただきたいと思います。
 逆に言うと、どういうデータが必要なのかということも、先んじてどんどんやっていただく。それをしっかり使えるところは使う、使ってもらう。使えないところはある意味立ちおくれていることだと思います。そこで競争原理が働くのは仕方がないとは思います。そこのところは逆に先ほど5市2町のほうでも申し上げたスピード感を持って県全体の静岡ツーリズムビューローが率先してやっていただくことで、ほかの地域DMOの人たちにも相当な刺激になってくるし、そうやらなきゃ立ちおくれちゃうんだというぐらいのことだと思います。そこら辺の御認識を一度確認させていただきたいと思います。

○滝浪観光交流局長
 まさしく6番委員のおっしゃるとおり、今全国でDMOが立ち上がった中で恐らく脱落していくDMOや予算確保でDMOの登録をしているとこも全国の中にいっぱいあるんじゃないかと思っています。先ほど言ったようにうちのところは地域をメーンに、いろんなものが本当に県下一丸となってやれる仕組みを早急に立ち上げて、他の地域のいいものは取り入れながら進めていきたいと考えています。全国に負けない観光の推進を目指していきますので、どうぞ御協力よろしくお願いいたします。

○大石(裕)委員
 ありがとうございます。
 私たちも議会の立場として協力させていただきますし、いろんな意味でしっかりチェックもさせていただきますんで、ぜひよろしくお願いしたいと思います。

 次の質問に移りますが、日本平山頂シンボル施設の整備ということで資料もいただいておりますけれども、これをつくることになった経緯と目的を確認させていただきたいと思います。私4年間留守にしておりましたんで、そこら辺も含めてわからないところもございますので、確認させていただきたいと思います。

○小坂観光政策課長
 日本平山頂シンボル施設の整備の経緯と目的でございますけれども、日本平につきましてはもともと名勝日本平の保存管理計画というところで公園の整備等がされておりまして、その中で静岡市が政令市化するときに、県から公園整備の権限が市に移譲される形になりまして、市で公園の整備計画をつくられて整備していく形になりました。ただ思うように進んでいかない中で、日本平の景観のすばらしいところを何とか生かしていきたいという中で、公園整備計画の中のシンボル施設と回廊の整備につきましては計画ができ上がっていたわけなんですけれども、それを具体化させるというところで改めて県と市が協力してやっていきましょうという中で、シンボル施設につきましては県が担当して、シンボル施設から出ている回廊につきましては静岡市が対応する形での役割分担が整備される中で建築が進められたということになります。
 有識者の構想会議を立ち上げまして、日本平のシンボル施設の構想がつくられまして、それに基づきまして建築のプロポーザルを行いまして、進められている状況になっております。

○大石(裕)委員
 ありがとうございます。これは、設計の絵を見させていただくと、基本的には回廊と施設があってということだと思うんですけど、これは施設の中に集客できるとか、にぎわいをつくれる仕組みはどういったものがあるのか具体的に教えていただきたいのと、あと目標の来場者数がもしあるようであれば、現状日本平の山頂にはどれくらいの人が来ていて、これができた平成30年の春以降はどれくらいの見込みをされているのか教えていただきたいです。お願いします。

○小坂観光政策課長
 日本平山頂のシンボル施設の機能でございますけれども、大きく3つの機能を設けておりまして、快適な眺望と日本平の価値の情報発信と、また来訪者への気遣いをする形になっております。眺望につきましては富士山だけではなく駿河湾から南アルプスまで360度眺望できるようデジタル鉄塔を囲むように展望回廊をつくりますし、またシンボル施設につきましても3階建ての3階が展望フロアになっている状況でございます。また価値の発信ということで、一部の展示施設を1階のフロアを中心に設けたいと思っております。また来訪者への気遣いということで、2階部分にラウンジでありますとか、1階にコンシェルジュという案内人的な職員を配置する形で訪れていただく方に楽しんでいただける施設をつくっていきたいと考えているところでございます。
 また、来訪者数でございますけれども、現在の静岡市の統計でいきますと、日本平には年間約150万人ほどの方が見えられていると聞いております。こちらの山頂のシンボル施設と展望回廊にどれだけお客様を呼ぶかという具体的な数字目標はまだ立てておりませんけれども、山頂に訪れていただく方のほとんどの方に来ていただく、さらにふえて来ていただける施設となるように努めていきたいと考えております。

○大石(裕)委員
 ありがとうございます。目標はまだだということでございます。
 これは多分施設として、基本的にはいわゆる箱物という形なのかなと思いますが、やはりソフト、もう少しにぎわいができるものを地域の皆さんとか、静岡市内の皆さんとかいろんなところで考えていただくことも大事だろうと思いますし、まさしくこれもDMOの1つとしてやっていける部分が当然出てくるわけでございます。そういったのも人材だと思いますし、その人材を発掘できるのかというのがまさしく今求められていることなんだろうと思いますので、こういうのもDMOと絡めて考えていただく必要があるかと思いますし、さっき言った箱だけではなくて、にぎわいづくりもトータルで考えていただけると大変ありがたいと思います。ぜひそこは要望でよろしくお願いしたいと思います。

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