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委員会会議録

質問文書

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平成29年2月定例会文化観光委員会 質疑・質問
質疑・質問者:大石 裕之 議員
質疑・質問日:03/07/2017
会派名:無所属の会・責任世代


○田内委員長
 休憩前に引き続いて委員会を再開します。
 質疑等を継続します。
 では、発言願います。

○大石(裕)委員
 では、分割質問方式で質問させていただきます。
 まず、空港関連から質問いたします。
 完全民営化に向けた運営体制の構築で議案も出ておりますけれども、私の地元には空港対策協議会――空対協がございまして空対協でいろんな議論をして、県と交渉したり折衝したりすることで地域のいろんな声を吸い上げる形になっておりますが、完全民営化に伴い空対協との関係性について交渉の場であるとかが変化、もしくは契約なりのあり方の見直しが伴うのかどうなのかについて質問いたします。

 この間の新聞記事にございましたけれど、国土交通省がオーバーラン対策として2013年に新たにガイドラインを制定され、全国97空港のうち富士山静岡空港を含めて73空港で滑走路の安全区域の長さが90メートル以上の基準を満たしていないと報道されておりました。富士山静岡空港は50メートル足りないとなっておりますけれども、県としてはどのように対応されるのか、国が具体的に指示を出すのかもしれませんけれども、特に富士山静岡空港は前とか後ろの土地がないので対策するにしてもお金がどのぐらいかかるのかなと、対策によっては大きなお金がかかるんじゃないかなと思うところもあります。また工事をやるにしても運航への影響も含めて答弁願います。

○板垣空港政策課長
 民営化後の地元空対協などの団体との関係性のことだと思います。
 富士山静岡空港につきましては、地元の皆様に御理解、御協力をいただいて今日があると考えておりますので、冒頭感謝申し上げます。
 運営権制度が導入された後でございますけれども、県としては空港設置者としての立場に全く変わりがございませんので、空対協を初めとした地元の団体と締結しております協定書に基づく事業を担う立場に変わりはございません。一方で空港の管理運営を行います運営権者に対しましても、航空機騒音対策事業に係る協定書を踏まえて事業を行っていただく。例えば騒音測定業務等も運営権者にやっていただきますし、結果について地元の皆様に御説明することも担っていただこうと思っております。
 いずれにしても、運営権制度導入があっても地元との信頼関係を保ちながら、富士山静岡空港を発展させていくことに変わりはないと思っておりますので、引き続き地元と意思疎通を図りながらやっていきたいと思います。

○大橋空港運営課長
 滑走路の端の安全区域について回答いたします。
 6番委員御指摘のとおり、全国73空港でRESA――滑走路の端の安全区域が確保されていないことについては全国的な問題と認識しております。国では現在整備方針を取りまとめている状況でございますので、富士山静岡空港においても整備方針に従って対応していきたいと考えております。現況でございますが、西側は既にRESAが確保できている状況でございます。東側については6番委員御指摘のとおり足りない状況ですので、国の指針に従いまして対応していきたいと思います。
 現在の滑走路でございますけれど、トリプルセブンの大型機まで対応できる2,500メートルの滑走路で現在就航している飛行機はほとんど小型旅客機となっており、長さは足りている状況でございます。

○大石(裕)委員
 ありがとうございます。
 わかりました、オーバーラン対策等をやるにしても土地がないですから、どのような対策ができるかについては推移を見守りたいと思います。

 空対協の件ですが、答弁では騒音測定とかも運営権者でやってもらうお話だったんですが、騒音測定は今でも県でいろいろやってもらっていますけれどもお金がかかる。測定するにもお金がかかるし、運営権者としてはできりゃやりたくないお話になってくるのと思います。これでも飛行機の便数がふえればふえるほど騒音の数値は上がることになりますので、地元の意思をしっかりくんでいただけるように、ある意味で運営権者がやるんだから県としてあんまり口は出せませんという話になっても困るし、対応についてはどのようにお考えになりますでしょうか。

○板垣空港政策課長
 協定については、空対協と県で結んでいるものでございますし、運営権者に向けては契約とか要求水準で一定レベルを保った事業をやってくださいとその中でもしっかりと業務はうたっていきたいと思っております。運営権者が定まったとしましても運営は運営権者にやっていただきます。設置は静岡県でございまして先ほども申し上げましたが立場は変わりませんので、全てを運営権者任せではなくて、県としても地元としっかり向き合い一緒に手を携えながら富士山静岡空港の発展につながるよう努力していきたいと思っております。

○大石(裕)委員
 わかりました。
 空港に関して、地元ももちろんしっかり対策も講じていただいている中でどのように発展させていくのか、利活用しようという思いはございますので、お互いに協力しながら完全民営化された後々もしっかり担保していただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

 次に、午前中も議論がありましたホテル等の宿泊物販施設整備の関係でございます。
 当初、11月末に事業提案書が提出され、できれば年度中に決定したいというお話でございましたけれど、年度中も難しいということでございました。特にせかすつもりもないし、いいものをつくってもらう、活用してもらえるものをつくってもらうということですが、時間のおくれに関してどのような状況なのか、特に問題ありませんということなのか、見通しや御認識を伺いたいのと具体的な事業者名はいいんですが、どういう部分について検討し調整されているのかを教えていただくことが可能かどうかについてお尋ねいたします。

○大橋空港運営課長
 ホテルの事業年度につきましては、2020年のオリンピックを掲げておりますので事業開始に間に合うよう早急に検討して決着をつけていくよう努めていきたいと考えております。
 要望に関する交渉状況については、先ほど申し上げましたとおり先方の不利益になることもございますので御理解いただきたいと考えております。

○大石(裕)委員
 わかりました。
 基本的にはいい施設ができればと思っていますし、空港の活性化につながるようにしていただきたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。

 では、次の質問に移ります。
 富士山世界遺産センターの件について御質問いたします。
 議案第72号議案について、建築工事の請負契約の一部変更で925万円ぐらいのプラスになっています。このこと自体は今まで文化観光委員会でも議論があったところで承知しておりますが、最近よく言われている瑕疵担保責任のお話になるんですが、土地を借り受ける状況の中で新たに埋設物等が出てきたことで、契約の中身は瑕疵担保責任がない契約になっていると承知しておりますけれども、契約の経緯を教えていただきたい。

○落合世界遺産センター整備課長
 世界遺産センター建設地の瑕疵担保の件ですが、もともと民間の土地でございまして、市が買収して更地にして県に引き渡すという経緯をたどっております。瑕疵担保責任については契約の第10条で述べられておりまして、乙である富士宮市は契約締結後に当該土地でその他隠れた瑕疵等を発見しても、減額保証、損害賠償の請求または契約解除その他一切請求することはできないとなっています。第6条に富士宮市は当該土地の瑕疵に係る損害については一切その責任を負わない契約になっており、私もこの件がありましたときに法規的にどうなっているんだろうと法務文書課にいろいろ相談して検討したところ、無償で借りる立場ですから、そういう善良な意思のもとでなされ、なおかつわからなかった瑕疵についてはやはり請求できないのではないかということです。それから第10条の条文につきましては県側が実際に売る場合もよくあるということで要するに契約ですので、お互いのプラスとマイナスでプラスを得る側が譲歩する条項になっていると法務文書課から見解を聞いております。

○大石(裕)委員
 今の契約は、事前にお互い協議する中で決めていったと認識していますけれども、協議の中で埋設物がありそうだという予測や議論はあったんでしょうか。

○落合世界遺産センター整備課長
 条文については、無償で借りることが協議で決まったわけですが、もともとは商店が建っておりまして商店の基礎も全部取り壊して更地にして渡されているわけでございます。今回発見された昭和40年以前の基礎は深さ50センチメートル以下にあったものですから、当然もともとあった建物を全部壊して基礎までさらって更地にしてそういうものが出てくるとはなかなか想像しがたかったということでございます。

○大石(裕)委員
 わかりました。
 900万円という大きい金額がプラスでかかってしまうこと、県民の税金で1円たりとも無駄にできないという中で質問させていただきましたけれども、仕方がないことだと思います。それはそれでいいものをつくっていただくための1つの投資との認識を持ってこれからの整備を期待しておりますのでよろしくお願いします。

 次に、県立美術館の平成29年度展覧会計画でお尋ねいたします。
 大河ドラマ「おんな城主直虎」の特別展を8月から52日間実施する計画になっておりますが、入場料はとられるのかどうなのか開催方法をお尋ねします。

 あわせて、興味で聞かせていただくんですが、7月から国立カイロ博物館所蔵の黄金のファラオと大ピラミッド展も行われますけれども、ツタンカーメンの黄金のマスク自体が静岡県立美術館に来るのかを質問いたします。

○小泉文化政策課長
 まず、大河ドラマ展でございますが、大河ドラマ展や6番委員からもう1つ御紹介いただき関心を持っていただきました大ファラオ展といった全国で幾つか開催するものにつきましては、美術館主催と違いまして大体どこの美術館も展覧会ごとに実行委員会があります。マスコミがメーンになるんですが、マスコミと県が組みまして開催の経費も折半だとかの割合を決めます。そのかわりに入場料等の収入も折半ですから、もうかった場合もその割合で出ますし、足りなかった場合もそれぞれで負担する実行委員会形式で開催しております。御質問がございましたNHK大河ドラマ展につきましてもマスコミとの共催で実行委員会形式となっております。
 それで、静岡県ではもう発表になっていますが、中日新聞と組むことによりましてさらに拡大しているわけでございますが、一方でNHKともタイアップしており、NHKとの関係で東京と静岡県と彦根市の3カ所でやる形になっています。そういった全体の枠組みの中で入場料につきましては、大河ドラマ展が1,200円で前売り券を買っていただきますと1,000円になっております。

 もう1つ、国立カイロ博物館所蔵の黄金のファラオと大ピラミッド展ではカイロ博物館所蔵の本物が来ます。全国何カ所かでやる中の1つでございますけれども、黄金のマスクはいわゆる世界3大黄金マスクがございまして、ツタンカーメンにつきましては数年前に47年ぶりに上野博物館だとか大阪など日本に参りまして、今回はアメンエムオペト王の黄金のマスク――3大マスクの1つが参りますし、彩色になったひつぎなど本物が参ります。

○大石(裕)委員
 ありがとうございます。
 私は、ピラミッドとかが大好きで実は先月ツタンカーメンの本物とかをいろいろ見てきたんですけれど、ツタンカーメンは来ないんですね。わかりました、それはそれで個人的には楽しみにさせてもらいます。
 直虎の件ですが、私はそういう形でやるのは知らなかったんですけれど、県立美術館でやるもので入場料を取らないとやりにくいところはあるんでしょうが、静岡県を挙げて直虎を1つの看板にして全県下的に活性化の1つにしようと取り組んでいるもんですから、メニューの1つというよりも全体を盛り上げるための起爆剤の1つという捉え方をすれば、例えば入場料を取らずに多くの人に見に来ていただいて、その上で県内のいろんなところをめぐってもらう仕掛けの1つに役立てられないのかなと思ったんです。
 入場料を取る形になると、メニューの1つになっちゃうのでそこから派生はないとは言えないんですが、そういう意味合いになっちゃうなと思ったんですけれども、マスコミとの共催になるとなかなか難しいことになってしまうんだろうと理解いたします。私としてはそういう意見を持っていることで仕掛けなりが県独自でできればいいなと、売り上げにはつながりませんけれど県全体のいろんなところでたくさんお金を落としてもらう、もしくはいろんなものが盛り上がるきっかけになると思います。
 直虎のように大河ドラマの撮影場所になることはなかなかあるもんじゃありませんので、仕掛けとしていろんなところで考えていただければと思います。

 次に、SPACの事業計画に関してお尋ねいたします。
 リーディング・カフェや出前講演などの資料もいただいているんですけれども、特にSPACが県内市町に出向くことで本物を見てもらうことはSPACの存続も含めて事業として大変重要と考えております。現状はどんな形で取り組んでらっしゃるのかについてお尋ねいたします。

○小泉文化政策課長
 SPACの出前公演など静岡芸術劇場が地域へ出ていくことが重要との御指摘について御答弁させていただきます。
 委員会説明資料等にもございますけれども、いろんな活動をやっていく中で特に人材育成等の観点で子供たちや地域と連携してということでございます。例えば6番委員からもお話がございましたが、リーディング・カフェも平成28年度は33カ所で開催しており、県内各地で県民に参加いただきまして、実際に静岡芸術劇場等でやっております演目のせりふを俳優と一緒になってやるものでございます。
 また、子供ですと一番のメーンが中高生鑑賞事業で来年度計画において75校、59公演を予定させていただいており、大体定着してきているところでございます。今年度につきましても大体1万4000人ぐらいが公演を中高生鑑賞でやっております。宮城監督はできるだけ地域の人材とか、地域の活性化と結びつく形で、できるだけ地域へ出ていくことに力を入れまして、奥野さんという俳優につきましてもSPACの直営事業とは別にことしも8回ほど静岡県で活動しておりますので、今後さらに充実するように努めてまいりたいと思っています。

○大石(裕)委員
 ありがとうございます。
 リーディング・カフェは、結構たくさんやられていて非常に小ぢんまりとしていて評判もいいと参加者から聞いたりもしておりますし、中高生の公演もいいと思うんですが、コンベンションセンターの出前公演をもっとやっていただきたいなと思っているんですが、まだ数が少ないのかなと感じております。
 県内の隅々まで、ふだんなかなか見られない地域に出向いていただいてSPACやそういった活動、もしくは本物の演劇とか舞台が見られる機会を積極的につくっていただきたいと思いますし、向こうからやりたいよということではなくて積極的に売り込んで開催しましょうと仕掛けていただきたいと思っているんですけれども、取り組みをお聞かせください。

○小泉文化政策課長
 出前公演でございますけれども、6番委員から御指摘いただきましたように今年度も開催しており、もともとは平成26年のグランシップ休館期間中にグランシップで行っていたものを地域の会館でやろうということで開催しまして、富士市ロゼシアターとか御殿場市民文化会館で能楽をやったり、各地でいろいろやりました。改修が終わったら全部をグランシップへ戻す予定でいたところ、地域の会館としてはなかなか呼んでこられないのでぜひまたやってほしいという声が多数寄せられたことから、平成27年度から全部を戻すんではなくて、出前公演は平成26年度に9カ所でやったんですが、そのうちの4つを戻して5つぐらいは地域を回ろうということで、ことしも下田市民文化会館や御殿場市民会館など県内各地6カ所ほどで開催しているところであります。
 また、来年度は委員会説明資料の11ページにございますけれども、掛川市、菊川市、裾野市、三島市、御殿場市等の各地で開催することとしており、グランシップとしましても市町の会館との連携でやっていくことに力を入れていきたいということで6番委員の御指摘も踏まえまして出前公演の充実を図っていくよう努めてまいりたいと思っています。

○大石(裕)委員
 ありがとうございます。
 ふだんそういったものを見やすい環境にない市町に例えば2年とか3年かけて全部を回る計画になると今度は会場の問題が出てくると思うんですが、会場の問題であれがだめこれがだめと言っていると田舎には設備が整っている会場はありません。そういう中でも少しずつやり方を変えればやれることってたくさんあるし、多分プロはそういったことも経験されていると思いますので、そういったことがハードルにならないように、市町にちょっとした舞台があればどこでもやれるんだという形で全県下くまなく回っていただきたいと要望させていただきます。

 あと、私は音楽関係の文化政策が欠けているのかなと思っております。現状は音楽文化の振興を文化政策班でもやっていらっしゃいます。予算もつけて静岡交響楽団とか浜松フィルハーモニーとかにも補助して演奏会等をやっていらっしゃいますけれども、そういったものはそれでいいと思うんです。私が思うのは地域で例えば茶摘み歌、童謡とか地域や集落で歌われていた歌がたくさんあるんですよね。私も知り合いからそういう話をいろいろ聞いていると、どこまでさかのぼれるかにもよりますけれど相当いろんなものがあるんだと思います。歌える人や歌詞がわかる人も年々少なくなってきている中で、私は静岡県がそういったこともしっかり情報の集積なり調査も含めてするべきだと思っているんですけれども、取り組みについてお伺いいたします。

○小泉文化政策課長
 音楽関係で、特に童謡の関係でございます。
 童謡は、子供たちにとっても情操教育などの意味で非常にいい点と高齢者も気持ちが安らぐといった意味で童謡は非常に人気もあり、重要だと思っているところでございます。
 交響楽団等の支援につきましては、楽団の支援というよりも楽団が実際に学校を訪問して体験プログラムや演奏会をやる学校向けの事業に限っているものでございます。童謡につきましては、静岡県には童謡の会という非常に活動歴が長く地道な活動をやっておられる団体があり、童謡の普及や作詞コンクール等に加え、新たな童謡も地域でつくっていて全県的な広がりを持った活動でございます。
 先週の土曜でございますけれども、県文化財団がふじのくに文化活動賞という形で活動を奨励しており、今年度の文化活動賞にこの団体が選ばれておりまして賞金も若干ですが出ています。こういった童謡の関係になりますと地域に根差した団体に担っていただくことが一番重要かと思っており、今後も地域の団体の活動を支援し、育成に努めてまいりたい思っています。

○大石(裕)委員
 ありがとうございます。
 童謡の会の活動をサポートしていただくのも結構ですし、そういったところがあれば、活動内容とか県内ではどういった童謡とか歌があって、紹介する場とか各団体がオリジナルでつくる、独自でつくっていくだけではなかなか大変なのかなと思いますので、サポートもぜひ積極的にやっていただきたいなと思います。

 次に、ふじのくに地球環境史ミュージアムについて質問させていただきます。
 来年度の事業で予算も出ておりますが、主要事業参考資料で調査研究として997万6000円が計上されておりますけれども、具体的に調査研究としてどういうことをやるのか、実験したり、それとも資料を集めたりする経費なのか、どういった経費として計上されているのか中身を知りたいのが1つです。

 もう1つは、細かいですけれども主要事業参考資料には移動ミュージアムを県内約30カ所で順次展開と書いてあり、委員会説明資料だとミュージアムキャラバンが25カ所程度と書いてあるんですよね。出てきたのは委員会説明資料が新しいので25カ所が正しいのか、30カ所と25カ所と数字が違うので、違いについてあわせて説明いただきたいと思います。

○小泉文化政策課長
 まず、ふじのくに地球環境史ミュージアムの研究内容でございますけれども、ふじのくに地球環境史ミュージアムには館長1名と生物系とか考古学系といった分野で6名の教授、准教授、研究者がおりまして7名でやっております。
 博物館のうち、展示や教育普及もございますが調査研究も1つの柱になっております。具体的にはそれぞれ専門がございまして、例えば魚類関係の研究になりますと静岡県における魚類についてどんな特性があって今まででまだ生息が確認されていないものがどんなところにいる可能性があって、そして実際にいるかを研究しております。平成28年度ですと、今まで浜名湖にいることが承知されていなかったハゼ科の魚類がいることを確認して、いそうなところを調査し、実際に仕掛けたり検証したりとか、一々申しますといろいろありますが、植物ですと南アルプスで新しいハネカクシ目がいたとか、静岡県をフィールドとして今まで解明、発見や解明整理できていなかったものを実際に調査し、静岡県の自然環境の実態を学術的に明らかにしていくことがございます。
 これは、1つはふじのくに地球環境史ミュージアムの展示や企画展に生かされるわけですが、もう一方ではくらし・環境部の自然保護課でレッドデータブックといいまして、どこにどんな生物系が生存しているかを調査し、保護する活動をやっており、自然保護行政からの依頼や連携もございまして反映していくことで取り組んでいるところでございます。
 研究費の使い方としましては、実際に行って仕掛けて調査や分析することもございますし、学会を引っ張ってきまして共同で研究会をやる開催経費が結構ございます。

 ミュージアムキャラバンにつきましては、6番委員から御指摘のとおり時点がずれておりまして、主要事業参考資料は予算要求したときの段階のもので記者発表資料と一致しております。移動ミュージアムは約30カ所でございます。委員会説明資料はその後実際に学校等とやっていく中で移動ミュージアムの内数としてミュージアムキャラバンが25カ所、ミニ博物館といいましてパネル展示等の標本展示が10カ所で合せて35カ所でございますので、主要事業参考資料の30カ所が現時点では35カ所にふえているのが実態でございます。

○大石(裕)委員
 わかりました。
 調査研究の内容がなかなかわかりにくかったんでお尋ねしたんですけれど、展示とか教育にしっかり役立てていただきたいと思います。

 次に、静岡県立大学と文化芸術大学における平成29年3月卒業予定者の就職内定状況についてお尋ねいたします。
 県大と文芸大の県内就職と県外就職の就職率が参考に出ているんですけれども、平成26年3月の文芸大卒業者は県内63.1%、県外36.9%の就職状況で平成25年も同じぐらいの数字ですけれど、平成27年から急に逆転するんですね。県内就職が39.4%、県外就職が60%で平成28年3月卒も同じ傾向にあり、理由をお聞かせいただきたい。

 あと、求人開拓員の配置で県大が2人、文芸大は1人でやられていますが、企業訪問数は平成28年度に関して県内でゼロとなっております。これ以前の数字もいただいており、文芸大は県内企業に関しては平成25年度と平成26年度もゼロですけれども、ゼロ社という数字についてどのように見ればいいのかを御説明いただきたいと思います。

○木大学課長
 文化芸術大学の県内就職率についての御質問にお答えします。
 文化芸術大学は、委員会説明資料にありますとおり平成26年3月卒までは60%以上の県内就職率があって平成27年から40%を切りますが、平成22年4月にそれまで公設民営だったのが独法化していわゆる公立大学になりました。やはり公立大学、県立大学になりますと全国的レベルになってくることで平成21年、平成22年当時の入学者の県内割合が文芸大では8割ぐらいでありましたが、平成22年4月に公立大学法人化して全国レベルになったときに69%、平成23年からは44%と県内学生の率が減ってきている事実があります。そうしますと4年後の卒業になってやはりどうしても地元ということがありますので、相対的に県内就職率が下がったと思います。
 ちなみに、文化芸術大学は近くに愛知県豊橋市もありますから県立大学と比較しましても県外出身者の率が多うございます。例えば入学者割合で県立大学は65%ぐらいが県内出身者、文芸大は44%ぐらいで推移しています。特に文芸大は浜松市にあるという事情があるのかなと思っています。例えば県立大学の場合、静岡県以外の学生の第2位は愛知県です。ただ全体での比率は7%弱です。ところが文化芸術大学の第2位がやはり愛知県で比率は22%ぐらいもあり、こういった事情があって県内就職率での逆転が起こったのかと思います。

 就職開拓員につきましては、文化芸術大学では以前は91%ぐらいの就職内定率だったわけですが、どうしても愛知県の学生の就職が難しいということで大学としては全体の就職率を上げるため、愛知県の企業開拓に力を入れたことになると思います。就職開拓員とはいってもゼロはやはり今回の文化芸術大学の中期目標、中期計画でも県内の就職率を上げることを言っておりますので、我々としても積極的に県内を回るようお話しましたし、また3月には県内を回ると聞いており、結果をそれぞれの事業評価で確認していきたいと思っています。

○大石(裕)委員
 ありがとうございます。
 独法化して結果として県外からたくさん生徒が入るようになって、その人たちが結局県外に戻っていくことで数字がこうなっているんだと思います。

 先ほど、西田文化・観光部長の説明で学生の県内定着に向けた取り組みを一生懸命やっていると御説明がございました。県内の子供たちの入学が減っていて、子供たちが県内にとどまるのも結果として減ってしまっている状況ならば、そこのところだけをとれば独法化自体どうだったのかという話にもなろうかと思うんですけれども、全体での考え方はいろいろあることを承知の上で申しております。
 県内大学ですから、県がもともと相当に力を入れてやってきていることも含めて、県内に就職していただくのは1つの大変大きな要素かと思います。そういった中でそのこと自体どのように捉えてらっしゃるのか。
 また、先ほどの結果として求人開拓員が1人しかいないから県内を回り切れない状況もあるのかどうなのか、もう1人ふやしたほうがいいのかも含めて分析をお尋ねいたします。

○木大学課長
 文化芸術大学の県内出身者の割合を上げることは、今後競争が激しくなっていく中で地元の高校生がしっかり入ってこないと将来的に課題になっていくことで、県内高校を回って学生に入っていただく努力をしております。なおかつ先ほど申し上げました第2期の中期目標、中期計画においても学生の県内就職数を上げることになっています。県外から来ている人も出来るだけ県内に就職できるように、例えば授業科目でいきますと地域の課題演習とかを入れまして学生と地域が非常になじむ授業や教育もしていくなど学生に自分たちの選択として出来るだけ地域企業を選んでいただく取り組みをしているところです。
 就職支援におきましては、就職開拓員以外に地元の商工会議所の連携とか職員がいろんな企業訪問もしていますので、相対の中で就職支援しているところだと理解しております。ただ先ほど申し上げた大きな目標として県内就職率を上げることがありますので、今後は1名の就職開拓員も積極的に県内を回るように文芸大にも働きかけていきたいと思っております。

○大石(裕)委員
 ありがとうございます。
 私もこんな質問をしながらですね、文芸大ですから芸術系とか芸術政策といった仕事になると正直、県内にどんだけあるんだというのもある意味わかっているんです、私も芸大出身なんで。逆に言うと文芸大は就職率が高いなと感心するぐらいです。私の出身大学なんかある意味専門のことをやりたいがためにほとんど就職活動もしないところが正直ありましたので、そういった意味では立派な数字だなと思いながらもあえて質問させていただきました。
 企業ともしっかり話をして、そういった人材を企業が欲しがっているところもありますし、ただ採用枠として何年に一遍出るか出ないかをしっかり逃さないようにしていただく必要はあろうかと思いますので、求人開拓員の能力も非常に試されるところがあるかなと思っております。ぜひしっかりやっていただきたいと思います。

 次に、サイクルスポーツ県づくりについて質問いたします。
 いろいろ以前から議論がありますが、サイクリストの憧れを呼ぶ聖地ふじのくにをつくるということで静岡県サイクルスポーツ協議会を設置して議論がされています。協議会で整理された課題が載っておりますが、こういう取り組みで今後オリンピックまでの期間、それ以降も含めて本当に静岡県が憧れを呼ぶ聖地になり得るかどうかは競技人口もそうですけれども、直接関係しない一般県民もサイクルスポーツを理解して応援して支えてもらう環境をつくっていくことが非常に大事だと思うし、それがないと県が言う聖地と呼ばれるエリアにはならないと考えております。
 競技人口をふやそうという議論は協議会でもされていて、こういった取り組みをすることで県民に対して広く啓蒙していくお考えかもしれませんけれども、協議会で議論されている中身も見させていただく中ではその視点が欠けているんじゃないかなと思います。もっと県民全体、直接サイクルに関係がない人たちに対してもスポーツ自体とか取り組みも含めてみんなで応援していきましょうという空気づくりが大事だと思っておりますけれども、取り組みについていかがお考えかをお尋ねいたします。

○山本スポーツ交流課長兼オリンピック推進室長
 サイクルスポーツ県づくりについてお答えします。
 サイクルスポーツ協議会で実走調査をやり、実走調査の主体は競技者ではなくスポーツバイクとかのサイクリスト、旅行とかではサイクリングをする方を中心に取り組みをやってきたんですけれど、実際に協議会でこれからサイクルスポーツの聖地を目指すときに当然サイクリストの上は競技者から下は一般県民まででございます。これからは一般県民とか、観光で静岡県を訪れる方々といった裾野の方々にも自転車の安全な乗り方であるとか自転車になれ親しむ機会をつくっていくことがサイクルスポーツの聖地をつくっていく上で非常に重要であると思っています。
 平成29年度の予算事業にもございますけれども、自転車に乗らない人でも自転車になれ親しむイベントを共催して県民に自転車のおもしろさを知ってもらえる取り組みを進めてまいりたいと思っています。

○大石(裕)委員
 ありがとうございました。
 県民を挙げてのおもてなしだったり、サイクルスポーツに対する理解だったり、選手の交流も含めていろいろやれることがあるんだろうなと想像もできます。本当に聖地として静岡県が選ばれ、聖地と呼ばれる地域をつくっていただけますように我々も協力してまいりますのでよろしくお願いして質問を終わります。ありがとうございました。

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