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委員会会議録

質問文書

開催別議員別委員会別検索用


令和6年2月定例会産業委員会 質疑・質問
質疑・質問者:増田 享大 議員
質疑・質問日:03/07/2024
会派名:自民改革会議


○増田委員

 分割質問方式でお願いします。

 産業委員会提出案件の概要及び報告事項51ページの若者のUIターン就職支援について、私は昨年6月の委員会審議で奨学金返還支援制度の検討をぜひお願いしたいと要望させていただきました。その後我が会派の赤堀議員が一般質問で、また今議会で公明党の牧野議員が質問していただいて、だんだん機運が醸成されてきたのではないかと感じております。

 経済産業部としての前向きなお答えを頂きたいと思っておりますが、本会議でも支援制度の内容は自治体ごとに様々で多くの観点から検討が必要と答弁があり、それはそうだなとは思っておりますが、具体的に他県の制度はどうなっていて、どのような観点での検討が必要か教えてください。

○八木労働雇用政策課長

 奨学金返還支援制度は、現在36都府県で実施または実施予定となっておりますが、対象とする業種に関しては16都県が業種を限定しており20府県では限定されておりません。

 財源につきましては、基金を設置している24県のうち19県が産業界から寄附等を求めておりまして5県では負担を求めておりません。

 支援の対象といたしましては、25都県が奨学金返還を行う個人に対して支援しており、11府県が従業員への返還支援を行う企業に対して支援しております。

 こういった状況を踏まえ、どのような手法が学生のUIターン就職への動機づけに有効であるかといった観点から、制度の在り方について検討を進めてまいりたいと考えております。

○増田委員

 ありがとうございました。

今後、それらを踏まえながら検討会等の設置を含めて意見を聞く機会を設けるとのことでありましたけれども、具体的にはいつ頃どのような場での検討を想定しているのか確認させてください。

○八木労働雇用政策課長

 検討に当たりましては、県内市町や産業界等から広く意見を伺う必要があると考えております。このような方々を構成員とした検討会を設置する、あるいは既に構成員となっている方が産業人材確保・育成対策県民会議やふじのくにに住みかえる推進本部のような仕組みを活用するなど、今後開催時期等を含めて検討してまいりたいと考えております。

○増田委員

 本県が移住先ランキングで1位になっている一方、若者、女性の県外流出がすごく、現状ではいろいろな課題があって、本県にとっても重要なテーマだと思っております。

 昨年6月にも言いましたけれども、福井県が上限100万円で奨学金返還支援制度を実施しています。過去の資料では3年間で80人ぐらいなので県が予算を出していますが、企業からも基金を募っているのでそんなに費用がかかっていません。

 そのような中で、地元の皆さん、企業経営者の皆さんは働き方改革もあって人材不足がすごく著しくなっているし、海外に人材を求めようとしても海外の賃金もすごく上がってきている。

 ショックだったのは、タイでは日本の初任給を超えており、昔みたいに外国から人を入れたらいいという簡単な時代ではなくなってきていると思っています。

 今年度、他会派の代表の方にも御理解頂いて、議会はインドへの海外調査を検討しています。もちろん車や産業についてもやるのですが、人材確保についても調査を考えています。インドもすごく給料が上がってきており、隣のバングラデシュぐらいでないとわざわざ日本に来て働いてもらうメリットを感じてもらえなくて、人材確保策は本当に難しいし切実な課題だと思っています。

 私は2年ぐらい前から言っていますが、そのときの課の皆さんも奨学金返還制度で成果が得られるかどうか難しく分からないというお話があったのですが、お金を応援してあげて5人でも10人でも若者が帰ってきやすいようになればいいと思うんです。

 3月だからということもありますが、移動シーズンなので東京のマンションの部屋代がすごく上がっていて、賃上げはこれからかもしれませんが経済面で都内で生活する大変さは如実になってくると思うんです。

 静岡県のよさは、住みやすさとか移住先のイメージかもしれませんが、経済的なサポートがあればもっと背中を押せるのではないかなと思っていますので、ぜひ継続して前向きに検討頂いて、県の予算を使わずとも恐らく経済界の皆さんも応援してくれるところが多いと思いますし、ふるさと納税を使っている自治体もあります。いろんな工面をすればいいスキームができると思うし、それをアピールすることは静岡県にとってよいことだと思いますので、ぜひ前向きに事業を進めていただきますよう要望させていただきます。

 次に、個人的に静岡経済研究所に行って勉強したい旨を横山部付主幹に相談し、手配頂いた上で渥美産業政策課長も同席頂きありがとうございました。

 個人的にもすごく勉強になりましたし、聞けば聞くほど静岡県の経済状況の先行きが非常に大変だという思いをしましたが、そんな中でもやっていかなければいけない感じを持っております。

 御一緒に行っていただいた渥美産業政策課長がいろいろ質問してくれたのも非常に参考になって本当に助かったのですが、改めてそのときの感想など御所見を頂ければと思います。

○渥美産業政策課長

 先般の意見交換には同席させていただき大変ありがとうございました。その場では本県の強みや弱み、長期的なスパンでの経済変動といった意見交換をさせていただき非常に勉強になりました。

 所感になってしまうのですが、今後持続的に経済成長していくには、業界としての好不調や自然災害など読み切れないものがある一方で、席上で話が出ましたけれども過去の国の施策などをうまく活用することで追い風として伸びている事例も御紹介頂き、その辺りが私としても非常に印象に残っております。

 そういう意味では、足元では重要物資の生産拠点の支援、中堅企業の重点支援など国としても新しい方向を打ち出しているところなので、アンテナを高く情報を収集しながら対応していきたいと考えております。

○増田委員

 コロナや震災があって、何かそういう頭で私も行きましたが、実はリーマンショックから静岡県の大変な時代が始まっていて非常に長いことが印象的でした。渥美産業政策課長がおっしゃったとおりエコポイントや家電、車の制度など国がその都度経済対策を出してきた中で、伸びている県というか、国の政策をすごくうまく活用して国費もうまく使いながらやっている県では経済の下がり方が緩やかで比較的経済の回復が早かったのと比較すると、静岡県はなかなかそこの数字が伸びていなかったりしたとも伺いました。

 先ほどの若者もそうですし、学生の動向も長い目で見れば非常に大事だということもある中で、今静岡県には国から来てくれる役人が大分減っていますけれども、国との連携はすごく大事だと思いました。

 産業成長戦略会議は、静岡経済研究所のトップの方も入っているのでしょうし、そういう会議の意見も大事だと思うのですが、現場の課長あるいは職員の皆さんが自分たちで情報収集して、その知見を生かしたものが部とか課の政策方針になるのがよりいい形だと思っていますので、職員の皆様方の研さんも継続頂いて本県経済の復活に向けて御尽力頂ければと思っております。

 お茶のお話を2つ伺います。

 説明資料の72ページに、茶業研究センターの整備の話が載っていて新研究棟ではAIやゲノム解析等を活用した育種研究やお茶の付加価値向上などの研究機能を強化するとありますが、具体的にどのような研究を行うのか教えてください。

○中尾農業戦略課長

 茶業研究センターの再整備に係る新研究棟での具体的な研究内容についてお答えいたします。

 茶業研究センターの再整備に当たり、新研究棟では新品種の育成と新商品開発の研究を集約していきます。

 一方で、病害虫や土壌肥料分野といった従来から行っております基盤研究につきましては、既存庁舎に集約して研究を進めていく考え方でおります。

 新研究棟で行う具体的な育種研究につきましては、本県の茶業研究センターは国の研究所である農研機構に次ぐ約3,000系統もの遺伝資源を保有しており、大きな強みとなっております。

 さらに、静岡大学との共同研究を通じて静岡大学がお茶のカテキンなどの機能性成分量をDNA情報から予測する技術を確立しており、このような技術を活用することでカテキンの多い品質や病害に強い品種など25年から30年をかけて品種開発を進めていたわけですが、それを10年から15年ぐらいに短縮していく取組を進めております。

 育種分野につきましては、他県に先駆けた最先端を進めており、こういったことで育種体制の構築を進めていきたいと思っております。

 また、新商品開発研究については機能性や香味成分などを分析する機器を配置することで新商品開発に取り組むとともに、付加価値の高い茶の栽培・製造技術の開発を進めてまいります。

 具体的には、機能性成分であるGABAを多く含む商品を開発するために、茶葉の被覆時期や適度にしおれさせる萎凋方法など、GABAの含量を高める最適な条件の解明に取り組んでまいりたいと考えております。

 このように、機能性成分や香り成分に関する研究開発を進めることで、実需者のニーズに対応した新商品開発に取り組み、研究成果を茶業関係者   に迅速に発信してまいりたいと考えています。

○増田委員

 あと、整備内容につきましては新研究棟には研究スペースのほかに交流スペースや応接スペースがあるとのことですが、これらを整備する必要性や具体的な使用方法について教えてください。

○中尾農業戦略課長

 茶業研究センターには、これまでも生産者、茶業関係者をはじめとして機械メーカーや飲料メーカー、大学の研究者など様々な分野の方々が訪問されています。また昨年4月に既存施設を改修したChaOIファクトリーでは、これまでの発酵茶ラボに加え、食品や化粧品の原料となる茶のエキスパウダーなどの試作を行うことができる機械を導入し一般に開放しております。

 こうしたことで、茶業研究センターはこれまで以上に様々な方が参集する場所となると考えております。

 説明資料74ページに新研究等の概要図を今回お示しさせていただいておりますが、1階には交流スペースとして研究成果の動画や書籍、茶の新商品の展示など、来訪された方に研究成果や茶業に関する情報を共有できるスペースを造る予定です。

 また、最大約100名収容できるカンファレンスホールを設けまして、セミナーや学会の開催、団体視察の受入れなどに対応していきたいと考えております。

 3階に設置予定の応接スペースにつきましては、国内外の研究者や茶業関係企業、バイヤーなどの来訪者への対応スペースとして活用してまいりたいと考えております。

 コロナ禍から回復していく中で、海外の茶業関係者がセンターを視察するケースも増えておりまして、令和5年度には海外輸出に取り組む国内の茶商などとともに、中国や韓国、フランス、トルコなどから外国人のバイヤーや研究者も訪れております。

 今後、お茶につきましては海外輸出による販路拡大を一層進めるため、茶業研究センターとしても海外からの来訪者を積極的に受け入れていく必要があると考えております。

 こうした来訪者に対しまして、富士山や茶園の景観を楽しんでいただきながら、研究成果やその成果を生かした新商品の紹介、県内の茶産地の動向といった情報共有を行って来訪者に茶どころ静岡を印象づけるとともに、茶の新たな販路拡大に結びつけるなど茶業振興の一端を担う場として活用していきたいと考えております。

○増田委員

 私の地元は、生産者も茶商さんも非常に多いエリアですから、秋冬番茶が終わってから次の年の春までは他県の人がかなり掛川市に来てくれます。午前中に来て大体鰻屋さんに行くのですがそれはなぜか。その後いろいろ茶園を見てもらったりしますが、実は御案内するところがない。お茶のお客さんを掛川城に連れて行っても仕方がないので、新しくきれいになった茶業研究センターに寄っていただき、ミュージアムと併せて静岡県のお茶の歴史やいろいろな研究状況などを見ていただくことは、非常にありがたいと思っています。

 どうかこの施設内容を生産者や一般の人、いろいろな方が入りやすいように、現状を聞いて使いやすい形にしていただけるとありがたいなと思っています。

 言葉とか数字、設計図面があれば多分議会報告は足りるとは思いますが、例えば教育委員会の図書館ではイメージパースや立体的な映像、絵などを結構早くから何回もやり取りして、こういうのいいね、こういうのいいねとずっとやらせてもらっていて、そういうのがもう少しあったほうが理解も深まるしアイデアも出やすいと思います。

 後でChaOIのことも言いますが、今生産者は肥料の制限が非常にこたえていて、簡単に言えば肥料をたくさんやればやるほどおいしくて相場的に高いお茶が作れるのですが、アッパーを決めて止めてしまっている静岡県農業の状況があるので、肥料の研究をぜひやっていただきたい。環境への配慮として時代的には少しきつめにしなければいけないねという意見もある中で、今はやり過ぎじゃないかという説もあって、もう少し緩めてもいいのではないかという研究もしていただけると非常にありがたいと思っていますので、ぜひお願いしたいと思います。

 次に、説明資料80ページのChaOIプロジェクトは今年5年目になりますが、これまでの成果とこれからの進め方について、今どんどんきつい状況になっている中で今後の展開を教えてください。

○佐田お茶振興課長

 ChaOIプロジェクトの推進に当たっては指針を設けており、マーケティングの専門家で構成されるChaOIプロジェクト戦略推進委員会で、静岡茶の新たな価値と需要の創出、茶産地の構造改革の推進、海外販路の拡大の3本柱を静岡茶の出口戦略として策定して推進しています。

 その戦略の1つである新たな価値と需要の創出では、民間事業者の新商品開発を支援し、これまでにも13件が商品化、事業化されており、食品や観光、美容などの他産業と連携した新たな需要が創出されております。

 また、掛川市の生産者は茶販売事業者と連携しまして掛川茶を使ったスパークリングのお酒を開発しました。お茶の色とうまみを特徴とした乾杯酒として高級スーパー等で販売しており、これは生産者の事業拡大、経営の多角化につながった成功事例と考えております。

 さらに、令和5年度に採択した新商品開発の事業では、半分以上が茶業界以外の事業者が主体となって取り組んでおります。こういったことから茶業界の外から静岡茶を盛り上げる機運が高まっていると考えております。

 一方で、生産構造転換による生産振興支援につきましては、以前お答えしておりますが、事業実施後に生産者の販売額が増加しているため、引き続き国や県のこの事業を使って生産構造の転換、経営力強化の支援を進めていきたいと考えております。

○増田委員

 予算も最初より増やしていただいて、すごくありがたいと思っています。

 ただ、現実はそれ以上に厳しいものですから、ここ一、二年どんどん地域のお茶農家さんが減り生産量などに影響がでるのかなと思っておりますので、引き続き現状に即した御支援を頂きたいと思っています。

 外部有識者が査定する具体的な点数は分からないですが、職員の方はなかなか情報提供は難しいと思っています。ひとつずっと疑問に思っているのが、農林事務所の職員の皆さんが日々きつい生産現場や茶商を回っていろいろ調べてきて県のメニューがこうあってこれはいけると応援してくれる人がいっぱいいますが、その提案が成就しないというか、落ちちゃう現実を何回も見てきて、すごく不思議というか理不尽さを感じています。県職員はやっぱり冷静に見ていて、恐らくお金を投入してプラスにならなければ税金を入れない考え方はごもっともですが、現場の職員さんがこういうところは応援してあげたほうがこれからの茶業のためにいいのではないかと数か月間サポートと指導をして手を挙げたところがまず大体落ちています。いずれは受かるところもありますが、外部有識者が求めているところと現場の実情が離れ過ぎていないかなという思いがしていますので、ぜひ御勘案していただきたいと思っております。

 最後にお茶の要望で、これは農地局になるかもしれませんが、毎年私たち掛川市選出の県議はお茶の若手生産者の皆さんと定期的に意見交換会をして毎年要望、相談のオンパレードなんですけれども、この前2時間半ずっとそういう窮状を聞いていました。

 今までは、大変だからとか、こういうのを楽にしてほしいといった前向きな後押ししてほしい要望が結構多かったんですが、お茶をやめるために農地のお茶の木を抜根するなどのやめるための補助金はないですかと言われたときにはショックでした。

 今までは、機械でやりたいので重油とかの燃料費の維持管理系の要望も聞きましたし、前に細野豪志衆議院議員にもお世話になって草刈りのこととかすごく負担が大変だからという要望も多かったけれど、この前やったときにはもうやめるにやめられない人が多くて、世間体もあるしお金もかかるし荒らしちゃうと怒られるし先祖代々の農地だしというのがあって、少し何か応援してくれるとやめられるという人がかなりいるとの話を聞きました。

 今、農地局で農地台帳を作りながら農地の集約化をいろいろされていると思うんですが、現場ではそういう現状もあります。農業をやめることを推奨するのは絶対できないはずなのでむちゃな話だとは思いますけれども、現状を鑑みていただいて荒れ地になるのではなくて何か新しい作物に転換するとか、本当は農地を求めている人がそこが空くのなら貸して欲しいという人もいるので、その辺をコーディネートしてうまく研究とかサポートしてあげるとありがたいなと思っています。

 僕らは茶業や農協の青年部と話すのですが、中でもやる気がある若手なんです。一応掛川市の生産者の中でもやる気があって郷土のために踏ん張ってやらなきゃいけないという二、三十人の会なんですけれども、その皆さんがそう言うのでよっぽどだなと思っていまして、うまい知恵を考えていただきながら何とか農地、茶畑を残してやる気のある人に引き継ぐ道筋ができれば――放っておくと全部荒れ地になって有害鳥獣の温床になったりもしますので――うまく結びつけていただけるとありがたいなと思いますので、御支援を要望させていただいて質問を終わります。

○市川委員長

 ここでしばらく休憩とします。

再開は15時15分といたします。

( 休 憩 )

○市川委員長

 休憩前に引き続いて、委員会を再開します。

 質疑等を継続します。

 では、発言願います。

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