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委員会会議録

質問文書

開催別議員別委員会別検索用


令和6年2月定例会産業委員会 質疑・質問
質疑・質問者:加畑 毅 議員
質疑・質問日:03/07/2024
会派名:自民改革会議


○加畑委員

 一括質問方式にて質問させていただきます。質問は3点あります。

 1番目は、産業委員会提出案件の概要及び報告事項の50ページ、117ページに記載のカーボンクレジットの創出の取組についてです。

 大企業を中心に、カーボンクレジット購入への関心が高まりつつあります。その需要に対して供給が不足している中で、経済産業部では産業分野におけるクレジットの創出支援に取り組んでいると伺っておりますが、2点質問したいと思います。

 6月の産業委員会において、本年度の森林分野の取組について質問した際に、当局側から県営林においてカーボンクレジットの認証取得に取り組むとの回答がありましたが、今年度の進捗状況と来年度の具体的な取組内容を伺います。

 海洋分野では、昨年度に榛南地域で藻場再生の活動が県内初のJブルークレジット認証を受けていると聞きましたが、伊豆地域は磯焼け被害が拡大しておりとてもクレジットを獲得する状況ではなく、榛南地域の認証に非常に興味があります。その取組は榛南地域以外でも広がっているのか伺いたいと思います。

 あわせて、ブルーカーボンの今年度の進捗状況と来年度の取組を伺います。

 2番目は、一般質問で我が会派の相坂議員から出た海づくり県民税の創設についてです。

 説明資料50ページ、110ページ、116ページになりますが、今申したように伊豆地域では黒潮大蛇行の影響で藻場の衰退が非常に大きく、もりづくり県民税と同じようにいよいよ海づくり県民税の創設が必要ではないかという時期に入っています。

これにつきましては、他県事例があるのかということと、静岡県においてはもりづくり県民税の先行事例がありますので、例えばこの条例を制定するまでにどれだけの期間を要するのか、問題があるのかを聞きたいと思います。これは酸素供給機能についても関連することですので、カーボンクレジットの内容という形で聞きたいと思います。

 3番目ですが、説明資料47ページの温泉の関連でICOIプロジェクトについてです。この事業の市町の活用状況を聞きたいと思います。民間業者のフォーラムが開催されるとのことでしたが、どんな方向性で開催していくのかも分かれば併せて聞きたいと思います。

○中山森林計画課長

 森林分野におけるカーボンクレジットの認証取得の進捗状況と来年度の取組についてお答えいたします。

 本年度は、下田市の稲梓県営林約280ヘクタールにおいてJクレジットのプロジェクト登録に取り組み約4,800トンの二酸化炭素吸収量がこの3月中旬に登録される見込みとなっております。

 来年度は、プロジェクト登録した稲梓県営林において県がクレジットの発行、販売に取り組む予定です。

 また、本県の強みである3次元点群データの解析により二酸化炭素吸収量を簡易に算定する手法などをセミナー等で普及し、カーボンクレジットの創出に意欲のある市町や林業経営体などの取組を後押ししてまいります。

○伊藤水産資源課長

 海洋分野におけるカーボンクレジットについてお話させていただきます。

 榛南地域においては昨年度に引き続き今年度もJブルークレジットを申請し認証を受けておりますが、他地域にはまだ広がっておりません。

 その理由としては、クレジットの申請は活動によってその藻場の維持あるいは拡大が必要であり、その後にJブルークレジットを申請することになりますので、まずは磯焼け対策が非常に重要と考えております。

 伊豆半島で発生している磯焼けは、高い水温と食害の2点が大きな原因になっております。今年度につきましては、伊豆半島地域も榛南地域も食害魚の駆除を支援しています。またこの高水温下でも生き残ることができる代替海藻としてアントクメを選定しその生育環境等を調べるとともに、移殖適地を探索しているところです。

 来年度は、アントクメの種苗生産のため発芽等の生育条件の解明と移殖適地の選定を行うと同時に、移殖用基質の開発を予定しております。また移殖をした上で、その周りの食害魚の駆除もやっていこうと思っています。

 また、食害の駆除を進めるにはその利活用も検討しなければいけないため、来年は魚に限らず食害原因のウニの利活用についても検討していこうと思っています。

 藻場の回復が図られた後には、地元漁協にJブルークレジットの申請を働きかけていきたいと思っております。

○山下水産・海洋局長兼水産振興課長

 海づくり県民税の関係でお答えします。

 まず、1点目の参考となる先例ですが、私どもが承知している範囲ですと海づくりや水産・海洋に焦点を当てたものはないと承知しております。

 もりづくり県民税は、平成18年4月から条例が施行されております。導入に当たりましては平成14年度に静岡県森林・林業基本方針を策定しまして、平成14年後半から有識者で構成する森づくり百年の計委員会を設置し、翌年度に中間の取りまとめを行いました。その後タウンミーティングやアンケートを経て森づくり百年の計委員会の提言がまとまっております。

 税制度につきましては、委員会の提言ができた平成16年度から議会や市町、関係団体へ説明するとともに、県民の皆様の理解促進のための講演会やシンポジウムを2か年にわたり実施し、県民の皆様の理解醸成と合意形成に取り組み、4年弱の歳月を要して平成17年12月に議会に上程した経緯があります。

 海づくりの県民税につきましても、県議会の皆様から様々な形で問題意識持っていただき本当にありがたいと思っております。

 ただ、税の話になりますと県民の皆様から御負担を頂く形になるものですから、公益的な問題やどういったものに使うかを丁寧な形でやっていく必要があると思っております。

 本当に税方式がいいのかという点と県民の皆様の理解が大きな課題だと思っております。

○小笠原新産業集積課長

 ICOIプロジェクトのうち、支援制度等の市町での活用状況についてお答えいたします。

 支援制度は補助事業と実証事業とがありまして、補助事業では昨年度三島市、函南町、伊豆の国市、伊豆市から構成された駿豆線沿線地域活性化協議会で申請があり、伊豆箱根鉄道沿線の温泉地のマップ作成、スタンプラリー、温泉ヘルスケアの調査等を実施頂いたところです。

 西伊豆町では、県内のベルテックス、ブルーレヴズといったプロスポーツチームと連携し、温泉プールを使ったトレーニングメニューを開発しました。今年度も実証事業で東海大学と連携し、温泉プールのトレーニングメニューを組み込んだスポーツ合宿プランを開発し、合宿誘致のビジネスモデルの構築に取り組んでいただいているところです。

 2点目の民間業者のフォーラムの様子ですが、今年度は温泉を活用した支援事業を検討する方、あるいは異業種との意見交換を希望される宿泊施設を対象としてマッチングイベントを伊豆の国市、東伊豆町、下田市で3回開催しております。

 2月に下田市で開催したマッチングイベントでは、下田市や南伊豆町の宿泊業者、県内外のヘルスケア事業者、金融機関、市町職員にも参加頂き、医療と連携した宿泊プランの提案や温泉を活用したサイクリストの疲労回復といった活発な事業アイデアの構築に向けた議論が行われたところです。

○加畑委員

 海づくり県民税とICOIプロジェクトについて意見を述べ、カーボンクレジットの件で再質問を2つさせていただきます。

 まず意見ですが、海づくり県民税は他県事例がなかなかないとのことなので、森の力再生事業といった静岡県で実施したものを参考にするのかなと思います。確かに課税することに関して県民の皆さんの反発は予想されますが、非常に困っている問題なので何とか成功させなければならないと思っていますので、ぜひとも推進していただきたいと思います。よろしくお願いします。

 それから、説明がありましたICOIプロジェクトですが、今聞いておいてよかったです。

 私は町議時代にかなり質問したこともあったのですが、ピンときませんでした。温泉地というと皆さん沐浴にしか使わない感じで行政側も何かうまく進んでいないところがあったのですが、事例を聞いていろいろ使っていると、非常に参考になりました。引き続きよろしくお願いします。

 カーボンクレジットについて2点質問ですが、まず森林分野でカーボンクレジットの販売を県が手がけていこうという話ですが、販売先は決まっているのか聞いておきたいです。

 次に海のほうですが、これも謎が解明しました。藻場が再生していないのに何で認証を受けられるのかは私の誤解で、認証は受けても回復しなければ申請はうまくいかない解釈でいいのかなと思いました。

 今後、磯焼けがひどいところは、クレジットを申請するところまでいく見込みがあるのかをもう1回聞かせてください。以上2点を再質問させていただます。

○中山森林計画課長

 森林クレジットの販売先については、来年度に入札を行い決定する段取りになっております。

○伊藤水産資源課長

 Jブルークレジットの申請については、もともとあったところから活動により増えた分が認証の対象になります。そのため活動しても全く増えていない状態では認証を受けることができません。

 榛南地域では海藻のカジメが一切なくなった状態からスタートしたので、今から生えてくる分は全部活動によって得られたことになります。

 伊豆半島地域についても、カジメがほぼない状態なので、認証がゼロになってしまうのでクレジットは認証されません。これから増える分は活動によって得られたと今後申請できると思いますので、今どういう状態かを水産・海洋技術研究所伊豆分場で調べています。

お問い合わせ

静岡県議会事務局議事課

静岡市葵区追手町9-6

電話番号:054-221-3482

ファックス番号:054-221-3179

メール:gikai_giji@pref.shizuoka.lg.jp