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委員会会議録

質問文書

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令和3年2月定例会危機管理くらし環境委員会 質疑・質問
質疑・質問者:阿部 卓也 議員
質疑・質問日:03/09/2021
会派名:ふじのくに県民クラブ


○阿部委員
 それでは分割質問方式で。
 昨日のリニア集中調査の中で1点疑義が生じた部分がありますので、この際お聞きしておきたいと思います。
 JR東海が主張している湧水が発生した際のポンプアップ能力について確認したいんですが、県としてはどのくらいの能力があると認識しているかお聞きします。

○市川水利用課長
 第9回の国の有識者会議ですと、青函トンネルの事例を参考に毎秒1トン、毎分60トンの想定で静岡県からの下り勾配について検討していて、そこでは処理が非常に厳しいとの答えがあったと認識しております。
 ただ、これまでJR東海の説明の中では、去年ですか、毎秒3トンで千石斜坑では対応するという説明もあったものですから、そこら辺がダブルスタンダード的な説明であるのかなと疑問があります。

○阿部委員
 市川水利用課長がお答えになったとおりだと思います。私もどんなポンプを使っているのか資料を遡って調べたのですが、多分市川水利用課長のおっしゃっているのと一緒だと思います。
 令和元年10月18日にJR東海が提出した資料の中で、市川水利用課長の御指摘のとおり千石非常口等々でのポンプアップの能力は――そのまま読みますと――万が一毎秒3トンの湧き水が1つの非常口から発生した場合、毎分10トンのくみ上げ能力があるポンプを使用すると約20台設置すればくみ上げ可能と。しかも御丁寧にそのポンプの仕様もつけてありまして、このポンプは出力が185キロワット、大型のポンプですね。ところが同じ資料の中で県境部分については毎秒1トン、毎分60トンと言っている。何でだろうと思ったら、わざわざ小さいポンプを使っていて、出力が55キロワットのポンプを使いますという資料が出ています。これではまさに市川水利用課長がおっしゃるとおり矛盾しているなという気持ちがしますし、非常口と山梨県境のポンプが違うのはJRが自分たちに都合のいいように説明するために使い分けているという疑いを持たれても致し方ないと私は感じました。県としてこれに関する見解とJRへの対処をどうするか、お伺いします。

○市川水利用課長
 まず県境の湧水については、県の専門部会、国の有識者会議等でも地質調査が不十分で湧水量が不確実ではないかとの指摘もあります。先ほど申し上げましたようにJRは青函トンネルの事例を用いて毎分60トンと言っておりますが、我々もその値が本当にそれでいいのか疑問を持っております。
 それに加えて御指摘のありましたポンプは、JRは毎分10トンぐらいのポンプを基本に計算していると思うんですが、確かにそれを幾つも積み上げていけばたくさん排水できますが、それには施工計画上の釜場の大きさとかいろんなことも関係してきますので、そういうところも含めてこれからJRに対しては理論的に成り立つような丁寧な説明を求めていきたいと考えております。

○阿部委員
 まさに昨日難波副知事もお答えになっていましたが、この県境部分の水量調査をまずきちんとしていただくのが第一。それがないと前へ進めないと考えています。
 それから、市川水利用課長がお答えになったようにこれは不明瞭な説明ですね。なぜこのポンプを利用しているのか、何で県内部分は大型を使えて県境部分は使えないのか、ここら辺をきちんと詰めないと。失礼な言い方ですが、後で気がついたら、これはうまくだまされていたということになってはいけないと思いますので、よくよく細心の注意を持って緻密な話合いを今後続けていただきたいと思います。それだけ強く要望しておきます。

 次の質問は大井川上流の地質についてです。
大井川上流の地質については、我々も実際に視察に行って、その軟弱地盤を見てきていますけれども、1つ大きく心配なのは――多分皆様お見せしなくてもお分かりになると思いますが――大井川上流部に地滑り地形があります。特に西俣と燕沢の地滑り地形、つまり不安定な斜面が存在するところがありますが、その斜面が将来的に大規模に崩壊する可能性があります。我々も十分あるかと見て思ったんですが、これが崩壊した場合、大井川及びリニア工事――これは工事に入った場合ですが――にどのような影響を及ぼすのか。もし認識をお持ちならお伺いします。

○田島くらし・環境部理事(自然共生担当)
 8番委員の御指摘は県の地質関係のホームページにも記載してあります。防災技術研究所でまとめた資料だと思うんですが、山体崩壊を起こす危険性がかなりありますと指摘しているところを記載してあります。
 仮に今後、大雨であるとか地震であるとかで山体崩壊が引き起こされた場合、その土砂は当然大井川に落ちていきますので、そこで大きな土砂ダム等ができますと影響を及ぼす危険性はあると認識しております。
 リニア工事の途中でも発生すればもちろん工事自体にも影響を及ぼしますし、工事完成後でも土砂ダムがどのくらいの高さになるか分かりませんけれども、その高さによってはそのバックウオーター――水がたまったところが坑口より高くなれば当然非常口を通して水が流入しますので、完成後にも影響があると考えています。

○阿部委員
 分かりました。私のような素人が見ても現場に行けば危険性がすぐに分かる話ですし、防災技術研究所の資料を見ても危険性を感じますので、これはよくよくJR東海にもお伝えしながら、こういう対策ももちろん考えていかなきゃいけないですよということは今後の話の中できちんと話し合っていただきたいと思います。

 それでは、最後の質問です。
できればこれは田島理事にお伺いしたいと思いますが、長年特に自然部門で御活躍されてきたので、集大成として質問させていただきたい。
 県民参加の森づくりの推進として自然ふれあい施設などもろもろ県の施設がありますが、この活用についてどのような方針をお持ちなのか。またそれを後進の皆さんにどういう形でやっていってほしいか御所見があればお伺いします。

○田島くらし・環境部理事(自然共生担当)
 現在も県民参加の森づくりでありますとか、悠久の森という形で森林のよさとか、魅力を伝える取組をしているところです。最近では防災の関係や高齢化社会の問題で今までボランティアで事業に関わっていた方々の参加が多方面にわたっていると。さらには企業のCSR活動という形で御支援も頂いていたんですが、企業についても同様な傾向が見られます。
 今後、人口減少社会ですとか新たな生活の見直し、ライフスタイルの見直しの中で多様化が求められてくると思います。今まではCSR――企業の社会的責任という形の中での御協力であったと。例えば自動車の会社、ロボットの会社や広告代理店の会社、そういった方々に木を植えていただいたり森林整備をしていただいたり、会社の事業とは全く別の形で関わっていただいていたんです。今後はできればCSVという形で、その目的を共有して企業の得意分野で森林のよさを発信していただくとか、新たな機械を開発していただくとか、得意分野で一緒になって連携させていただければ、より発展もしますしウィン・ウィンの関係でできるのではないかなと。また企業のユーザーであるとか新たな方にも森づくりに入っていただくといった展開にもつながるのではないかと考えておりますので、そういった方向に今後力を入れていければと思っております。

○阿部委員
 ありがとうございました。世界は今SDGsが世界標準になっていっています。その中で日本ももちろんそうですし、静岡県としても恵まれた環境をしっかり守っていく、また生かしていくことが大切だと思いますので、今おっしゃった企業との連携をくらし・環境部としてぜひ共有していただいて、今後も自然環境政策の上で考えていただきたいと思います。

○四本委員長
 ここでしばらく休憩します。

( 休 憩 )

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