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委員会会議録

質問文書

開催別議員別委員会別検索用


平成25年6月定例会文教警察委員会 質疑・質問
質疑・質問者:天野 一 議員
質疑・質問日:07/30/2013
会派名:自民改革会議


○阿部委員長
 それでは、休憩前に引き続いて委員会を再開します。
 質疑等を継続します。

○天野(一)委員
 一括質問方式でお願いします。5点ほどお聞きしたいと思います。
 まず1点目は、川勝知事が教育委員会の指導主事を現場にということを言っていたわけですけども、教育委員会はこの知事の考え方について、どういうふうに対応しているか、まずお伺いしたいと思います。

 2点目は、富士水泳場の問題について何人かの委員から質問が出ましたけれども、私はこの事故については、業者の人が調べたということですけれども、設計と施工は確実にちゃんとやってあったのかどうなのかということを明らかにすべきであるし、また、つり天井が施工上の問題で危険があるとするならば、コストが幾らかかろうが、事故が起きて生命に問題が出てくる可能性だってあるわけですから、迅速に対応すべきであると思います。今のお答えでは非常に悠長な、生命を軽んじているんじゃないかなという感じを持ちましたので、その点についてお伺いしたいと思います。

 次に、いじめの問題と体罰の問題について、お伺いしたいと思います。
 いじめについては、学校の先生の問題が直接ではない。子供たちのいじめなんです。それをあたかも学校の先生の見逃しが原因のように見えておりますけれども、いじめをしないために子供たち同士がどうするかということが、私は大きなテーマではないかなと思います。学校の先生はそれをリードしていく、子供たちに考えさせるといったことについて指導すべきだと思います。
 いじめと体罰は違うわけであります。体罰の根源的な問題は何かということを考える。体罰に係る実態把握の結果にもありますけれども、部活動で教育の一環としながらも、学校の先生が勝負にこだわって勝つことに重点を置いて起こしてしまう。ですからもう一度、根本的な学校教育のあり方の中で、部活動とはどうかという根源的な問題を教育委員会全体で考えるべきだと思うんですけれども、その点についてお伺いしたいと思います。

 次に、学校の校長先生の問題であります。いじめの問題も含めて校長先生の管理責任についてです。
 私は、学校の校長先生の権限が非常に低い形に置かれていると思います。本来なら学校経営全般の最高責任者でありますから、いじめの問題とか体罰の問題とか、そういったことは校長先生が十分掌握してなければならないわけであります。そういう意味からすると、校長先生の学校の運営管理上の権限の問題にメスを入れるべきじゃないかと思うのですけれども、その点について伺いたい。
 さらに、学校経営の中でもう一度、私は教育委員会と学校との立ち位置の問題についてお伺いしたいと思います。

 最後に、学校の安全管理の問題について。
 今、インターネットで学校を攻撃するよとか、爆破するよとか異常ないろいろな問題が出てきます。それから不審者の問題もあります。今の学校の安全管理でいいのかという問題について、学校はどう対応しようとしているのか。

さらに、安全の問題について。給食でアレルギーにより亡くなった例が全国であるのですけれども、静岡県では食物アレルギーの問題についてはどう対応しようとしているのかお伺いしたいと思います。以上です。

○伏見教育総務課参事
 指導主事の学校現場への配置について、回答いたします。
 教育行政のあり方検討会の意見書では、事務局勤務の教員配置を、教員の専門性が必要な業務に限定した上で、現場を重視した教員配置を進めるとあります。
 それに対しまして、教育委員会では事務局の業務につきまして、教科指導など教員に対する指導や支援を行う業務を洗い出した上で教員が担う業務を精査するというところで調整しております。その中で現場を重視した教員配置という観点から、学校に戻すこととあわせて、学校現場により近い場所で指導主事として配置し、学校を支援する体制を検討するなど、県全体に効果がある組織を検討していきたいと考えております。

○河野財務課長
 つり天井への対応についてでございます。
 先ほど、大規模つり天井の対応につきまして、営繕企画課が主体となりまして、県有施設全体につきましてまず把握を行って、それから調査を行い対応を図っていくという御答弁を申し上げましたけれども、迅速な対応を図る必要があるということにつきましては、委員のおっしゃるとおりでございます。
 実は、今回の建築基準関係の法令改正でございますけれども、7月12日に建築基準法施行令と施行規則が改正されました。情報では夏ごろに技術基準の告示が示される予定になっております。あわせまして、これは秋ごろということで情報を得ておりますけれども、その技術基準の告示に基づきます事例集が作成されるということになっております。
 ですから、迅速な対応を図りたいということは、教育委員会だけでなくて県全体としてもまさにそのとおりでございますけれども、このあたりをしっかり把握しないと対応ができないというのが、大変申しわけないんですが現状でございます。ですから、こういったことがわかり次第、できるだけ早く対応を図っていきたいと考えております。以上でございます。

○輿水学校教育課長
 いじめと体罰の問題についてお答えさせていただきます。
 まず、先ほども話をさせていただきましたが、いじめ防止対策推進法の文言の中に、「学校の設置者及びその設置する学校は、児童等の豊かな情操と道徳心を培い、心の通う対人交流の能力の素地を養うことがいじめの防止に資することを踏まえて、全ての教育活動を通じた道徳教育及び体験活動等の充実を図らなければならない」とあります。ですので、御指摘のとおり、学校の全教育活動を通じて、教職員と児童生徒の信頼関係を築くことは大前提でありますが、今、県ではきまりを守る子ども育成協議会を開きまして、きまりを守る子どもを育てる10の提言具現化委員会と、静岡県の学校からいじめをなくすための提言具現化委員会の中で、学校現場と家庭教育で、何を具体的に行っていったらよいかということの具体策を検討しております。
 また、先ほどありましたいじめ防止対策推進法にあります基本方針については、国の策定を待ちまして、それを参酌して学校が基本方針を定めるとあります。県は努力義務ですが、きまりを守る子ども育成協議会の中では、弁護士の先生ですとか、マスコミですとか多くの学識経験者の方に入っていただいております。客観的な視点から御意見をいただきながら、子供たちのためにいじめを学校現場から、そして家庭や地域の中からなくすよう、よりよい教育の実現に努めていきたいと考えております。
 次に、部活動の指導ということで御指摘をいただきました。本年5月に運動部活動での指導のガイドラインが発信されました。これについては、全公立中学校、高等学校に配布いたしまして、今、周知徹底を図っているところです。中高連携部活動顧問研修会ですとか、新体力テスト説明会でも研修を行います。
また、中学校体育連盟と連携して文部科学省から講師を招くなどして、体罰に特化した研修会を予定しております。
 高等学校体育連盟では、自発的に体罰に関する根絶の努力目標を設定しておりまして、外部指導者の研修も体罰に関係した内容を行うなど、懸命に努めているところです。

 次に、学校の安全管理についてお答えさせていただきます。
 学校の安全管理については、さまざまな方面から子供たちの生命を守る取り組みがされております。学校現場では、学校安全計画を策定いたしまして、学校の運営全体で子供たちの安全をどのように守るか年度当初の計画の中できちんと策定されております。また、不審者対応の訓練など、地域の交通安全を守るために皆さんに御協力いただきながら、子供たちの通学路の合同点検等も行われております。今年度は通学路アドバイザー等を雇用いたしまして、客観的な目で通学路の安全等を守るような取り組みもされております。

 また、食物アレルギーにつきましては、平成22年度より学校生活管理指導表を使用して、アレルギー対策を進めております。保護者の申し出によりまして、学校医と児童生徒の主治医の御指導をいただきながら、それぞれ個人に応じたアレルギー対策をしております。昨年の調査で3,888人のアレルギー疾患を持ったお子さんがいるので、その子供たち一人一人の個票をつくりまして対応を進めているところです。以上であります。

○鈴木事務局参事兼学校人事課長
 校長の権限についてお答えします。
 学校現場において校長というのは本当に最終、最高責任者であります。校長の意を学校全体で教員と話を十分まとめながら進めていく、その一番のリーダーシップといいますか旗頭になっているのは校長であると。そのために、人事であるとか予算のことで、できるだけ校長に裁量を与える中で、自立的な学校経営ができるような手だてを図っていくべきではないかと思います。
 活気あるといいますか、本当に活力のある学校教育が展開するために学校が努力し、それをサポートするというのが教育委員会のスタンスであろうかなというふうに思います。そのための諸々の政策等についてそれぞれの部署で打っていくものではないかなと思います。以上です。

○阿部委員長
 委員長として一つ申し上げます。
 先ほどの9番委員及び今の2番委員の質問の中で、富士水泳場についてシンプルに設計施工に問題はあったのかという質問をお二人ともされているんですが、それに対して核心部分を答えていないと感じます。答弁者、いかがでしょう。

○松田スポーツ振興課長
 先ほどの続きになりますけども、国土交通省に今、原因究明の調査を委ねているところでございます。設計施工に問題があったのではないかというところも含めまして調査をしていただいているところでございます。
 その結果が出まして、さらに不十分であるならば、また新たな調査機関に調査を求めて、迅速に原因究明に努めてまいりたいと思っております。以上です。

○天野(一)委員
 再質問します。
 指導主事等の問題ですけれど、今の説明だと具体的にいつまでにこの問題について結論が出て、どういう形にしようとしているのかよくわからない。趣旨はわかるけど、具体的にはどうしようとしているのか、もうちょっとわかりやすく、もう一度説明をお願いしたいと思います。

 それから体罰といじめの問題について、今、優等生の答えをしてくれたのですけれど、いじめの問題は自分たちの問題だよと子供たちに考えさせる。傍観者であるわけですよ。いじめられているのを知っていて、誰も知らん顔をしていたという、それは人権無視なんだ。だから全学校で子供たちに考える形の教育をするのかしないのか。今の形でいくと、そうではない感じに聞こえて白々しい。上から決められたことをただやっていく。現場でどうするのか。現場でいじめの問題について生徒たちが議論をしてみんなで考える教育をするのかどうなのかということを聞きたい。
 体罰の問題については、学校の先生、それから指導者が今までスポーツの中で、私たちの時代もそうですけども、少しぐらい厳しい指導をしてもいいという文化があったわけです。しかし、基本的には体罰も人権問題ですよと。体罰もいじめの問題も、人間が生きていく上においての基本的な人権を尊重する憲法の問題なんです。だから、人間が生きていく上においての基本的な生き方の問題だということを全部に周知しないと。体罰もいじめも人権の問題ですよということの理解を私はすべきだと思うんですけども、そういう教育をするのかどうなのか、その点についてもう一度お伺いしたいなと思っています。

 それから、次に安全管理の問題。ガードマンもいないというような形の中で、今の学校の安全管理で十分なのかと。例えば不審者が来たときに対応できるマニュアルが学校側にありますかということを聞いているわけです。だから、今の体制でそういったものに対応できますかということについてもう一度お伺いしたいと思います。

 校長先生の任期についてです。今日本ではほとんど定年間近の人が校長先生になっているんです。ヨーロッパでは校長先生の任期は6年と決まっているんです。最初の2年間でいろいろなことをやり、次の4年間で集大成をし、6年学校経営を行います。今のように3年ないし2年で校長を終わる、定年で終わるという校長先生で、本当に学校に夢をもってやれるかどうか、今までのやり方でいいかどうかということを私は聞きたいと思っています。以上です。

○伏見教育総務課参事
 教員を現場に戻すことにつきましては、組織定数に関することですから、知事部局と連携しました教育委員会事務局の組織体制検討プロジェクトチームの中で現在検討しているところです。その中で教員を、例えば何人学校現場に戻すとか、現場に指導主事を配置するとかというところを検討しまして、秋には結果を出したいと考えています。
 ただ、教員を現場に戻すことについては、一遍には戻せないものですから、何年かかけて戻すということを考えております。以上でございます。

○安倍教育長
 いじめ、体罰、それから校長の管理の問題についてお答えいたします。
 委員からございましたように、いじめも体罰もこれは根底には人権があるということは、私は年度当初の県立校長会、それから小中学校の校長会でも力説をいたしました。その中で、先ほど委員からも御指摘がありましたように、いじめについては、これは子供たちみずからの問題であるということで、これは昨年の9月に静岡県・市町教育委員会代表者会から4つの提言をいただき、その一番最初の提言の中に、子どもみずからがいじめについて考える場や機会を大切にするとあります。これは学校でも、例えば児童会とか生徒会などで、意識的に子供たちに考えさせようと。こういう取り組みは既にやられておりまして、5つの誓いというものを板に書いて、これを入り口に立てかけておくというような取り組みをやっている学校もございます。また、この取り組みのためには子供たちが最も大事なわけですけれども、家庭、地域、つまりPTAの方たちの力も借りるということでやっておりますので、この辺の実践の取り組み結果につきましては、しかるべきときにまとめまして、各学校に周知していきたいと思っております。
 なお、体罰につきましても、これは根底に人権がありますし、先ほど御紹介させていただきました人権教育の手引きは今回教員用につくられたわけですけれども、その中にも、大切なことは教員自身が自分の価値観を絶対視しないとあります。つまり自分の思っていることが全て正しいのではなくて、多くの人や物事に接し、いろいろな価値観に触れると。つまり自分の価値観というのを相対化するということと、もう1つは、相手の身になって考えるという想像力が大事じゃないかということを、私も研修の機会に伝えているところであります。こういう視点から、今後もいじめ、体罰についての根絶に向けてやっていきたいと思っております。

 それから、校長の管理責任につきましては、これは教育行政のあり方検討会でも出たわけですけども、校長の権限を重視しつつも、教育委員会からの適切な指導が必要ではないかと。ただ、そのときに校長がモチベーションを保ってやりがいのある職にするためには、校長の特色ある取り組みに対して教育委員会がインセンティブを付与するような、そういう働きかけも必要ではないかというような御提言もいただいております。この辺についてはあり方検討会での提言を踏まえて現在検討しているところであります。
 なお、ヨーロッパでは2年プラス4年の6年ということで先ほどお話がありました。本県におきましてはここ数年、校長の1校への期間を長期化するということで、従来3年というものが標準にはなっておりましたけども、それを4年、時には5年ということで、長く1校に勤務することによって教育の理念を実現化するということで努めているわけです。一方では、最近長期化することによる弊害もあるのではないかという御指摘もありますので、その辺はいろいろな御意見を伺いながら今後やっていきたいなと思っています。以上でございます。

○輿水学校教育課長
 現在の学校の安全管理は十分かという御質問にお答えさせていただきます。
 平成23年度の調査ですが、教職員の安全対応能力の向上を図るための取り組みとして、防犯訓練を実施した学校の実数は80%弱、また学校へ不審者が侵入するなどの緊急時に備えた対応を行っているという学校は97%を超えております。
 また、先ほどお尋ねのありました危機管理マニュアルですが、学校保健安全法にのっとりまして全ての学校でつくらなければならないことになっておりますので、校長の指導のもと、しっかりと安全管理に努めているということです。
 それから昨年度末ですが、「命を守る力を育てる」という冊子を配布いたしました。これは教科を横断的に安全指導に関する指導内容をまとめたものです。子供が教科や生活の中で学んだことを生かして、みずからの命を守れるよう、研修等で教職員を指導しているところです。以上です。

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