• 携帯電話向けページ
  • Other language
  • 文字サイズ・色合いの変更
  • 組織(部署)から探す
  • リンク集
  • サイトマップ
  • ホーム
  • くらし・環境
  • 健康・福祉
  • 教育・文化
  • 産業・雇用
  • 交流・まちづくり
  • 県政情報

ホーム > 静岡県議会 > 委員会会議録 > 質問文書

ここから本文です。

委員会会議録

質問文書

開催別議員別委員会別検索用


平成25年9月定例会くらし環境委員会 質疑・質問
質疑・質問者:遠藤 行洋 議員
質疑・質問日:10/09/2013
会派名:民主党・ふじのくに県議団


○遠藤(行)委員
 お疲れさまでございます。時間がちょっと中途半端でございますので、前半後半に分けて質問させていただきたいと思います。
 前回の委員会での私の質問を受けまして、何かくらし・環境部の皆さんで富士登山ツアーを組んだということをお聞きしましたが、この中でどのぐらい行かれましたか。
(挙手する者あり)
 そうですね。迅速で柔軟な御対応に心から敬意と感謝を申し上げる次第でございます。
 それで、私は今回質問項目を絞りに絞りまして、富士山の環境保全対策について質問させていただきたいと思います。
 説明資料の30ページ、31ページでございますが、まず伺いたいのは要旨のところです。下から3行目に、今後策定される来訪者管理戦略や情報提供戦略を踏まえた包括的管理計画とあります。言ってることがよくわからないです。これはどういうことでしょうか。まず説明をお願いします。

○芝田自然保護課長
 世界遺産登録に関しまして、イコモスから調査がありまして、それに対して日本国政府としてもいろいろ回答しているわけでございますけども、そういった中で幾つかの宿題が出ているという状況にあります。土日とかある程度固定される時期に多くの登山者が訪れていて、富士山の自然に負荷を与えているとか、ブルドーザーの問題とか、いろんな情報提供をしっかりするべきじゃないかとか、いろんな課題等が示されております。
 そういったいろいろな課題ごとに、対策を講じていかないとならないわけですが、その個々の具体的な対応を決めていく中で、例えば来訪者、登山者が環境に負荷を与えているという宿題につきまして、来訪者に対してどのような対策を講じていくのかというものが、ここに書いてあります来訪者管理戦略ということになります。
 また、情報提供戦略というのも、国内外の来訪者に対してどのような情報提供をしていくのか、どういう手法なり方法をとっていくのかとか、そういうことを決めていくというものがここに書いてある情報提供戦略ということになります。
 そういったものを全体として総括したものを包括的な富士山の管理計画という形でまとめていくと。それが包括的管理計画ということになります。
 今現在、イコモスに包括的管理計画ということで、日本政府から提示しているわけでございますが、そういった宿題を受けて、その内容について修正をしていく必要があるということで、2016年2月までということになっておりますので、改定の中で対応していくという意味でございます。以上です。

○遠藤(行)委員
 ありがとうございました。
 それに関しては、あえて追求いたしません。
 それでは、具体的に伺っていきます。
 まず、(1)番の登山者の状況。これは数値が示されておりますが、表の下の注釈のところに、混雑は緩和と明言されております。本当に緩和されたとお思いでしょうか。

○芝田自然保護課長
 この数字でございますが、前年の状況からするとこういう数字になるということで、言葉の話になるかもしれません。山梨県側もそうですが、数字を捉えた上で、少し緩和の状態と認識しています。ただ、一番混んでいる人数につきましては、1万人余の人が山頂にいるという状況もあります。その数字につきましては、平成18年の調査でも一番多い日に1万人余の方が登っているというデータがあります。その数字から比べましても若干数字も減っているということで、全体を通して少しは減っているというような意味合いで使わせていただいております。
 ですから、全く混雑が解消されたという認識ではおりません。以上です。

○遠藤(行)委員
 芝田課長、数字とおっしゃいますけれども、どこから出てきた数字ですか。

○芝田自然保護課長
 この数字につきましては、環境省が8合目におきましてセンサーでもって確認した数字でございます。この数字につきましては、山梨県側につきましても、国につきましても、本県の世界遺産関係の部局についても、この数字を正式な公式数字として表へ出していくということで報告を受けておりますので、この数字を正式な数字として使わせていただきました。以上です。

○遠藤(行)委員
 この8合目のカウンターを、実際にごらんになったことありますか。確かに8合目の登ったところにカウンターがあります。物すごいちゃちな物です。このぐらいの物が置いてあるだけです。大体地上から150センチメートルぐらいのところに、柱にくくりつけてあるだけです。これは、ちょっと離れると全く感知しないです。子供は感知しないです。ここの前を何回も通ると、何回もカウントされます。実際に、多分ごらんになってないですよね。そのカウンターは、物すごくちゃちです。その数字をもってというところにそもそも認識の甘さがある。
 やはり、世界遺産になって、富士山のことを考えていく上では、ああいう本当にちゃちな子供のおもちゃみたいなカウンターで登山者をはかること自体がやっぱりそもそもおかしい。これは環境省のカウンターですけどね。環境省がつけたからっていうふうに逃げてるかもしれないけども、やっぱり静岡県側としてもっとしっかりと登山者の数を把握する必要がある。やっぱり子供のおもちゃみたいなカウンターで数をはかってることは、まずもって変えていただきたい。
 それでは、何をすればいいか。ほかの山で当たり前にやっているのは、ビジターセンターをおいて、そこで登山者カードを提出する。当たり前です。富士山だけです、こんなおもちゃみたいなカウンターではかってるのは。世界遺産になったそこからまずは出発すべきで、富士宮口にはしっかり管理センターがあるわけです。ビジターセンターではありませんけれども、あそこの前を必ず登山者は通過するわけですから、そういったものを活用して、もっと正確に数を把握するということができるはずなんです。だから、ここは環境省との連携も必要だと思いますけども、まずやっぱり登山者数の正式な把握というのをやっていただきたいと思います。

○落合委員長
 ここで休憩をいたします。
 再開は13時15分といたします。
( 休 憩 )
 では、委員会を再開いたします。
 質疑を続けます。

○遠藤(行)委員
 それでは、午後の質問をさせていただきます。
 照明が明るくなったので、明るく質問させていただきます。
 (2)番の富士山におけるトイレの設置・管理者についてです。
 まず何でこの表を今、この時期、この委員会の資料で出してきたのかよくわからないですけれども、特に山小屋のトイレは、要するに県もいろいろかかわっているんだよというのを示したいための表なのかわかりませんが、国、県、市が設置費に対して助成と書いてあります。ただ、もう今から13年前の話なんですよね。もともとこれは石川前知事の時代の話でしょ。何で今この委員会に、この表をあえて資料として出してくるのか。
 このときは、国の補正予算で国が5億円を出したわけですよね。それで、県が3億円で、地元の市町が1億円で、山小屋が1億円だと思います。違ってたら訂正してください。それで、その設置費は、国、県、市が助成して出したんですけれども、もう10年以上前の話です。何が一番大事かというと、トイレを設置したら、その維持管理が大変なんですよね。これを見ると、もう設置したから後は知りません。設置したら後はほったらかしですみたいに見えちゃう。それ以降の話というのは、恐らくその次の山小屋の使用実績なんかにも出ているとは思うんですけども、立ったり座ったり面倒くさいんで続けます。
 (3)番の山小屋のトイレの使用実績で、ここにも下の注釈のところに処理能力は充足していると、あえて明言してあります。要するに、いかにもトイレは足りているんだよと、トイレは不足してないんだよと言わんばかりのコメントが書いてあるんです。
 まずこの(2)番のトイレの設置・管理者に対する表を、何で今この時期にこの表を載せたのか。それから、山小屋トイレの使用実績に計算式がありますが、どういう根拠でこの計算式を出してきたのか、御答弁お願いします。

○芝田自然保護課長
 まず、(2)番の表の関係でございますが、どのように今トイレが整備され、今に至っているかということを知っていただくということとあわせまして、我々の数字的なアンケート調査や山小屋等との意見交換の場におきまして、能力的あるいはまた容量的には十分賄っているというようなお話も聞いております。
 そういった中で、今までのトイレ整備がどのような形で行われてきたかとか、それからまた、今後整備が必要ということになった場合には、県としてどのようなかかわりをもって整備していくのが妥当なのかというような観点から、今までの仕組みで今の富士山のトイレの設置状況があるということを御理解いただきたいという意味合いで、記載したものでございます。
 それから、(3)の使用実績の積算根拠ということでございますが、設置につきましては、御存じのように高山地帯ということで平地ではございませんので、通常の水洗トイレ等が設置できません。そういった中で、いかに環境負荷が少ないトイレが設置できるかということを研究してまいりまして、その研究過程の中で、方法もさることながら、実際の使用状況といったものを勘案し、また今後ふえるであろうということも見越して、各山小屋の施設規模がある程度決められて、それに基づいて整備がなされてきたという経緯がございます。
 そういった中で、山小屋ごとの整備計画の中で、この山小屋についてはこういう処理方式のトイレで、このぐらいの容量で、これぐらいの機能でというものがそのときの整備計画書の中にございますので、その数字をここに出させていただいたと。それが、整備計画のときの設計書の中に載ってる主要のデータをもとに、はじき出しているというものでございます。以上です。

○遠藤(行)委員
 正直言ってよくわかりません。この(3)番のトイレの数、標準処理能力、期間中の標準処理能力、総利用回数とありますね。どういう根拠でこの数字が出てきたのか、どういう計算式でこのパーセンテージが出てきたのか、これを知りたいんですよ。
 例えば、処理能力に関しても、トイレの数とそれから1日の処理能力はどういう根拠でこういう数が出てきているのか、利用回数が出てきているのか、その辺をちょっと教えてください。

○芝田自然保護課長
 標準処理能力、それから期間中標準処理能力につきましてです。まず標準処理能力でございますが、これは今申し上げましたとおり、設計書の中にあります各施設の使用機能のデータに基づいた数字が載せてございます。それから、期間中の標準処理能力、それから総利用回数につきましては、各山小屋から利用回数とか、実際の使われた回数とか実際の日数とかをデータとしていただいておりますので、それに掛け合わせた数字でございます。以上です。

○遠藤(行)委員
 前回の委員会でも、実際に現場に行ってみてくださいと、私は申し上げたと思います。マニュアルに書いてある処理能力の回数とかそういったものではなくて、実際に現場に行ってみてくださいと申し上げたはずなんですけども、正直言って残念です。現状を全く把握されてないなという感じがします。
 例えば、バイオトイレというのは当然おがくずを入れますから、1日のキャパというのが決まってます。例えば今、ほとんどのバイオトイレは、100人達した場合、そこで自動的にとまるようになってます。何が大変かというと当然おがくずを入れて、そして発発――発動発電機で電気を起こして、熱を加えて、大体その中を60度から70度ぐらいにして、バクテリアで分解発酵させるというシステムなので、ほっておくとオーバーヒートしてしまうんですね。
 ですから、例えば、1つの山小屋のバイオトイレを全部稼働させるということはありません。必ず、クローズになってるトイレもあるんです。そのクローズになってるトイレというのは、やっぱりおがくずの入れかえをしたり、あるいはメンテナンスをしたりして、ほとんどの山小屋は全部あけてないんです。
 わかりやすく言うと、この利用率は、宿泊施設で例えば100部屋あるうち40部屋がクローズになっていて60部屋があいてると。それで60部屋が満室だったら宿泊の稼働率は60%ですね。60%なんだけども、ほかの40%はクローズだから、実際満室なんですよ。満室なんだけど、実際問題、ほかの40部屋がクローズになってるから、これはもう数字でいうと60%になっちゃう。
 このバイオトイレもそうなんですよ。実際昼間でも、クローズになってメンテナンスをしたり、おがくずを入れかえたりそういう作業をしてる。旧式のバイオトイレは、本当に山小屋の御主人が実際手でこうやってかきまぜてるんですよ、おがくずの中に手を入れて。ですから、全部あけるわけにはいかないです。
 しかも、ほとんどの山小屋の場合、トイレは夜7時以降はクローズします。それで、夜7時以降に用を足したいときはどうするのか。行ってクローズになってると、やっぱり周りでするという現状がある。大便はさすがに周りでする人は少ないですから、小のほうですから一見きれいになってるように見えるんです。でも、実際夜7時以降は、バイオトイレというのはほとんど山小屋でクローズしてるので、そういう状況になっている。
 だから、1日のこの標準処理能力というのが、マニュアルに書いてる回数だけで単純に計算はできないということ。それから、その利用回数も山小屋から報告を受けているといっても、いろんなバイオトイレがあります。富士宮口のバイオトイレは200円を入れないとドアがあかないシステムになってます。200円を入れると自動的にモーターが回って熱を加えて分解するようなシステムになってますけども、逆に200円を入れて1回ドアをあけると、家族連れだとお父さんが最初にして、「おい、早く来い。今トイレあいてるから来い」と言って、家族4人でどんどん使うケースは結構あります。だから、1回でも4人ぐらい使うことがあるんですよ。1回閉めちゃうと、また200円入れないとあかないんで。山梨県のほうは、確かにチップ制のトイレなので、皆さんの御好意でというふうになってますけども、静岡県の場合はそういう状況なので、あけてドアを押さえたまんま子供とか、奥さんとかを入れて用を足しているというケースが結構あるんです。
 それで、そういうことを考えると、この利用率もただ単純に割り算ではじき出される数字ではないということなんですよ。だから、その辺の現状をちゃんと僕は理解した上で、今回深みのある議論ができると思ってた。夏の間、しっかりと調査期間があったわけですから、もっともっと現場でいろんな話を聞いて調査して、この辺を議論できるかなと思ってたんですけど、ただ単純に数字合わせをしてきただけということで、非常にその辺は残念ですよね。

 それから、(4)番で、山頂トイレの使用開始時期等いろいろ書いてありますけど、この使用開始時期の表はどんな意味があって載せたんでしょうか。教えてください。

○芝田自然保護課長
 済みません。(4)番の話でまずよろしいでしょうか。

○遠藤(行)委員
 はい。

○芝田自然保護課長
 登山道閉鎖解除を、ことしは山梨県側の登山道のあく日に合わせて、静岡県は合わせたという状況がありました。そういった中で、静岡県側においてもトイレが使えなかったというようなこともありまして、その辺の状況を皆さんにも知っていただく必要があるのかなということで、この表を載せさせていただいたという状況です。

○遠藤(行)委員
 わかりました。
 それで、トイレに関していうと、とにかく今バイオトイレになって維持管理が大変なんです。おがくずも相当な量を使います。それから発発――発動発電機で電気を起こして、熱を加えて、その燃料代もあります。それに関して、山小屋の従業員の方も、もうそのトイレ専属に当たらなきゃいけないような状況になってるんです。ですから、これは芝田課長だけに言うわけにいかないと思うんですけども、県としてやっぱり富士山の環境保全、トイレに関しての維持管理費に予算をつけていただきたいんです。
 ことしの環境保全の予算が1年間で1740万円しかないわけですよ。1740万円で何ができますかっていう話ですよね。ですから、来年度予算はしっかりとまずここの予算をつけていただきたい。これは、機会があれば私は直接知事にも進言していきたいなというふうに思っています。

 それと、(5)番。これはごみに関してですけども、また下のほうに注釈が書いてありますね。登山道上にごみはほとんど見られない、しっかり書いてあります。もうごみはないんだよと訴えてくるコメントですけども、このほとんど見られないと書いた根拠を御説明いただきたい。

○芝田自然保護課長
 (5)の前に、維持管理にお金が大変かかって、山小屋が大変だとお話がありましたけども、それについては私たちも重々承知しております。山小屋との意見交換会は何回もやらせてもらっておりますし、アンケート結果からもそういう話も出ておりますので、重々承知しております。そういった中で、委員のほうから予算措置をというお話もありましたけども、実際山小屋の組合長等からもいろいろ聞きます中では、確かに維持管理にお金が大変だと。だから、安いコストで維持管理ができるような研究とか、あるいは検討をしてもらいたいと。そういう要望は承っております。
 委員もおっしゃっていただいたように、チップ制をもって適正な維持管理をしましょうというのが山小屋全体として1つのルールになっております。静岡県側は今23の山小屋が稼働しておりますけれども、そのルールに基づきまして今うちのほうに御連絡をいただいてる20の山小屋のうちの6割がチップ制で維持管理を賄っているという状況がある。それで賄っていない山小屋もあると。
 そういう中で、公的資金を維持管理費に直接入れるということはやめてほしいという山小屋組合からのお話も伺っております。そこは不公平になるよと。1つのルールで山小屋全体としてやっていこうという要望があるので、そこについてはお金を入れるということではなくて維持管理費が少なくなるような新しい技術とか、やり方があったらそういったものを検討してもらいたいというようなお話があります。
 そういった中で、我々も委員がおっしゃいましたように、もう10年以上たっておりますので今後どうしていくかというところに視点を当てて、今後検討、対応をしていきたいと考えております。

 それから、(5)の表でございますけれども、ほとんど見られないということをここに書いたのは、皆さんにいろんな活動をしていただきまして、登山道には見られなくなったと。しかしながら、昔の遺産、負の遺産といいますかそういったものがまだ登山道以外にはあると。そこに対して我々は何とかしていかないといけないという認識を持ってるという意味合いをもって、ここに入れさせていただいたというものでございます。以上です。

○遠藤(行)委員
 維持管理費に関していうと、県のほうには直接山小屋から言えないと思いますけども、やっぱり山小屋は山小屋なりに本音と建前があるんです。正直言って補助金は欲しいんですよ。でも、必要ないというのは、要するに県から公的資金をもらうと結局全部あけなさい、夜でも昼間でも全てあけろっていうようなことを言われるのが困る。実際にあけられないんですよ、山小屋としては。バイオトイレを全部はオープンできないんです。
 なぜかといったら、メンテナンスに人出もかかるし、お金もかかるし、手間もかかる。だから、クローズせざるを得ないんですよ。夜もあけておくわけにいかないんですよ。でも、公的資金をもらったら、県がお金出してるんだからしっかり夜もあけなさい、昼もクローズしないであけなさいと言われるのが嫌だというのを、みんな言ってるんです。だから、本音と建前があるのは事実です。
 でも、そういったことを踏まえた上で、やっぱり県としてしっかりと補助政策、それから維持管理に対して、何とか助成するような方策をぜひ考えていただきたいと思います。
 それで、ごみに関していうと、確かに登山道上は一見するときれいなんですよ。何できれいかというと、実際にあそこの登山道の安全や補修を担当している土木事務所が委託している富士宮市の井出恒組がありますね。そこの社員さんが、毎日5合目から頂上まで行ったり来たりしてるんですよ。保守点検をして、帰りに必ずごみを拾って持ってきてるんです。毎日です。井出恒組の本来の仕事じゃないんですよ。本来は、落石の防止の工事をしたり、登山道の整備をしたりするのが井出恒組の仕事なんですけど、おりてくるときにごみを毎回ごみ袋に入れて持ってきてるんです。だから、きれいになってるんですよ。山小屋の人たちもそうです。自分の山小屋から5合目まで下山してくるときに、ごみ袋持参で拾いながらおりてきてるんです。
 でも、ちょっと登山道から離れたところに目を向けてみると、やっぱりペットボトルが投げ捨ててあったり、缶が投げ捨ててあったりしています。ことしもそうでした。だけど、登山道上はやっぱりそういった皆さんの御努力があってきれいになっているということを御認識いただきたい。
 それで、そのごみに関していうと、一番問題なのはやはり日本人ではなくて外国人です。外国人がどういう状況になってるかというと、山小屋の周りに寝泊まりするんですね。山小屋の周りに寝泊まりして、そこで飲み食いをして、そのまんま置いていっちゃうんです。いろんな国から来てますけども、一番マナーの悪いのがインドネシアの方、その次が中国の方。とにかくインドネシアの人たちは余りにもマナーが悪過ぎて、必ずごみというか、ビニールシートごと置いていくそうです。そういった外国人に対してのごみのマナーをどうするのか。これもこれからの喫緊の課題だと思います。
 私は、結局結論として何が言いたいのかというと、富士山に対して県の職員全体で、静岡県としてもっと環境に対しての認識をしっかりと持っていただきたい。20016年2月はすぐに来ちゃいますよ。ここで、調査報告書を出さないといけない。そういった状況の中でしっかりと県として環境保全をしっかりやる、やっているという皆さんのモチベーションと意識を高めるということが1つ。
 もう1つは、観光面に今スポットが当たってます。もちろん世界遺産センターをつくるのはいいですよ。でも、世界遺産センターに多額のお金を使う。その一方で、富士山の環境保全に年間1740万円しか予算がついてないわけですから、ここにしっかりと予算をつけて環境保全するという意識を県として持っていただきたい。これは本当に強い要望として、皆さんにお伝えしたいと思います。何かあればよろしくお願いします。

○芝田自然保護課長
 励ましのお言葉というふうに私は受け取りました。それこそ、先ほど言いましたように、今言われましたごみにつきましても、それからまた外国人対策のことにつきましても、県として、国として、そういったものに対応しなければならないという宿題が出ております。
 先ほど言いましたように来訪者管理戦略や情報提供戦略というものの中で、個々の具体のものとして出ております。それを、具体にどのように策定して、実効性のあるものにしていくかは、静岡県におきましては文化・観光部が中心になりまして、関係課が連携、協力して実効性のあるこの戦略、計画を立てていこうとしております。また、それをもとに山梨県、あるいは環境省、文化庁、国の関係機関とも調整して国としての最終的な計画をつくっていくと聞いております。
 そういった流れの中で、私たちにつきましては自然環境の保全、富士山の環境を守るという立場から強い意志を持って、いろんな提言なり発言をしていきたいと、このように思っております。以上です。

○遠藤(行)委員
 ありがとうございました。
 逆に非常に力強いお答えをいただきまして、本当にありがとうございます。ぜひまたそういった姿勢で臨んでいただきたい、よろしくお願いしたいということで、私の質問を終了させていただきます。ありがとうございました。

お問い合わせ

静岡県議会事務局議事課

静岡市葵区追手町9-6

電話番号:054-221-3482

ファックス番号:054-221-3179

メール:gikai_giji@pref.shizuoka.lg.jp