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委員会会議録
質問文書
平成24年10月医療・福祉対策特別委員会 質疑・質問
 | 質疑・質問者： | 岡本 護 議員 |
| 質疑・質問日： | 10/12/2012 |
| 会派名： | 民主党・ふじのくに県議団 |
○岡本委員
ちょっとお尋ねしますが、いわゆる医師の数が少ないという認識は、先生方、医師会含めて、世間ももう全て、そこはまず共通認識でいいですね、足らないということ自体は。
○北村宏氏
勤務医はもう忙しくてしようがありませんので、足りない。開業医さんは、実はちょっと微妙なところがありまして、数が多いと自分のところに来る患者さんが限定されますので、やっぱり収益を考えると少ないほうがいいですよね、数は。余りむやみにふやしたいと多分思ってないんじゃないかと思います。だけど、やはり高度な医療、特に救急とか、それをやる場合には、医療支援がうんと要りますので、だから、それはいないと疲れちゃうんですね。それで、やめたということになってしまいますから。
○岡本委員
それともう１つ関連して、一般的にいわれる日本の医療、あるいは地域の医療が、医師が少ないというのは、本当に今言ったように、数だけで比較することがいいのか、いわゆる医療の質で見ることがいいのか、あるいは医療費で見るのがいいのか、この辺の見方でかなり変わってくると思うんです。これはどんなものでしょうか。
○北村宏氏
まずは、絶対数が足りないと、これはいい医療をやりたいと思っても実はできないんです。例えば、その患者さん、じっくり診たいと思っても、外来でも、あふれるようにいれば、今例えば２時間待ちで、３分診療とかいって批判されてますけど、構造的にそうなってますので、医者が好きこのんでそうやってるわけじゃなくて、そういう仕組みになってる。これはやっぱりまずいと思います。お一人30分ぐらいかけてじっくりとお話を聞く、それはそうやるべきだと思います。例えば１日10人とか20人診れば成り立つような、それだけのお金を入れないといけません、病院に対して。
○岡本委員
そういうのに関係して、医師が足らないのに、静岡県は一番健康県だと言ってるわけですよ。そこはどうお考えですか。
○北村宏氏
それは医療もかかわってるかもしれませんけど、例えばお茶だとかミカンだとか、あるいは魚をよく食べるとか、いろんなことも言われておりますので、単に医療だけの面だけではないと思いますけどね。
○岡本委員
今言われている家庭医と、従来の開業医とは、全部イコールということではないという認識ですか。
○北村宏氏
今の開業医の先生方の多くは、病院に勤務していた専門医なんです。あるとき突然、僕開業するからと。例えば循環器の先生、病院に勤務してるときは、循環器の患者しか診てなかったのに、開業した途端、消化器何とかかんとか、看板に掲げてありますでしょ。あるいは外科の先生が開業すると、外科だけじゃなくて、例えば内科とか堂々と書いてる。それは僕の感覚からすると、やっぱりちょっとおかしいんじゃないか。家庭医というのは、その初めのところを全部広く研修してますので、そこが違う。だからこれをやり始めるとき、随分医師会の先生に言われましたよ。俺たちがやってることと何が違うんだと言われましたけど、初めの教育が全然違うわけですよ。考え方の基本が全然違います。
○岡本委員
それでも現実には開業医として通ってしまってることは間違いないわけですね。
○北村宏氏
だから、その質をどうするんだと。患者さんは判断できませんので。例えば、勤務医のときに血液内科でやってた開業医に、ちょっと胃の調子が悪いといって、胃薬をずっと出してもらって、どうも全然よくならない。といって、例えばうちの病院へ来て、検査をしたら、もう胃がんの末期だとか、たくさんあるわけですよ。やっぱりそれは患者さん、住民の方にとってもアンハッピーですよね。
○岡本委員
そういうのが、一般的に言われる評判ということにもつながってきてるんでしょうけど、きっとね。住民の評価につながってきてるということがあるんですね。
○北村宏氏
ありますよ。それはあると思います。
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