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委員会会議録

質問文書

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平成25年8月富士山保全・活用特別委員会 質疑・質問
質疑・質問者:早川 育子 議員
質疑・質問日:08/05/2013
会派名:公明党静岡県議団


○早川委員
 一括質問方式で質問をさせていただきます。よろしくお願いします。
 このたびの世界遺産登録、完全登録、本当に喜びとともに、今日まで御尽力いただきました職員の皆様と関係者の皆様には心から感謝申し上げます。
 そこで、喜びもつかの間、課題が大きいなというのが実感であります。先ほど来、2016年2月1日までに世界遺産センターに保全状況報告書を提出するということで、これからさまざま取り組んでいくというお話でありましたが、登録後1カ月たち、具体的なスケジュールをどのように進めていくのか、まず伺います。

 それから、組織について、8番委員からも指摘がありましたが、全庁的に取り組むということで、静岡県世界遺産富士山保存管理推進本部に改組するということでありましたが、私は実務レベルでのきちんとした取り組み窓口というか、組織が必要だと思っております。
 例えば一例を挙げますと、パンフレットやこのような冊子もいただきましたが、「富士山へ登る人のために」、また「環境保全ガイドマップ」、これは環境局自然保護課が作っていただいております。
こちらは富士山における適正利用推進協議会、事務局は環境省、山梨県、静岡県となっておりまして、問い合わせ先が文化・観光部交流企画局 交流政策課となっております。内容的には、こちらのほうは富士登山における安全確保を登山に限って書いておりますが、環境局については富士山の環境保護も含めた登山のかなり丁寧な案内となっております。
 富士山に登山する方は当然環境のこともきちんと考えて、登山していただかなくてはいけないですし、安全確保も必要ですし、こうしたものもきちんと窓口が1本になった形で情報提供をしていくということが、親切な対応であり、医療の面、また救護の面含めた組織的な存在が必要であると思いますが、この辺のお考えをもう一度お伺いしたいと思います。

 それから資料の4、富士山の保存管理、先ほどの質問に関連いたしますが、既に県のほうで策定した富士山包括的保全管理計画、これは策定されたものを全体的に変えていくなどして、保全状況報告書を最善のものにするという要旨がございます。その下にも概要が書かれてありますが、具体的には全体的に改定するというのは、どういう手の入れ方をしていくのか、考えを伺いたいと思います。

 それから、資料6、富士山における利用者負担の検討、これも8番委員、また5番委員の質問でありましたが、アンケート調査もあわせて実施されているということで、終わったばかりですので、まだ概要はまとまっていないと思いますが、どのような意見があったか、まず伺います。
 それから、この料金の使途について、これもきょうの新聞報道等によりますと、知事も環境保全という点でトイレの整備を最優先にというコメントもございましたが、先ほど使途についてのお話もありましたが、ぜひ県民の意見も反映した形で、環境保全等登山者の安全について使用していただきたいと思います。

 それとともに、健康チェックなどもやってみたらどうかという、つまり入山料をいただくときに、きのうの睡眠状況、あるいはふだんの健康状況など、簡単なチェックなどで例えばペースを少し緩めにするとか、アドバイスをすることによって防げる高山病というのもあるのではないかと思いますが、そのようなところが県として考えがあるかどうかも合わせて伺います。

 次に、資料13番目、文化財としての構成資産の保存管理ということで、文化財保護法のもと、保存措置がとられているということで、それぞれ保存計画に基づいて今後粛々とやっていくということになろうかと思いますが、当然その調査研究ですとか、あるいは保存管理を確実にするための方策として、指定地の公有地化等が出ております。このあたりになるとかなり予算も必要となってくるのではないかと思いますが、想定される予算枠というのが、今のままでは当然足りないという話になろうかと思いますが、そのあたりの考え方がもしありましたら、お知らせいただきたいと思います。

 次に、資料15、富士山世界遺産登録に関連する関連施策であります。
 昨日、富士山世界遺産登録感謝の集いが行われまして、私も参加してまいりました。非常に多くの市民団体の皆さんが感謝状を贈呈されるなど、いろいろな人がこの富士山の世界文化遺産登録に尽力いただいてきたということを実感いたしますが、例えばその構成資産を含まない地域との取り組みということについてはどのように考えているか、伺います。
 と言いますのは、講演をしていただきました近藤前文化庁長官が、今回の富士山の世界遺産等登録の名称について、信仰の対象と芸術の源泉ということで決定をしたいきさつと、それから日本人が持つ、富士山へ持つ自然への畏敬の念ですとか、見えないものに価値を見出す日本人のこの精神性とかというものをかなり強調していただいて、それを海外の方に認めていただいたということです。
 それを考えますと、富士山を生かした観光というのは、富士登山また構成資産をめぐるというのをもう大前提でありますが、富士山を仰ぐ静岡県全体の観光施策に大いに生かせると私は思っておりますし、特に私の住む富士市もそうですし、また東部地域、伊豆半島から臨む富士山の美しさというものも非常に価値がある。そういうところにおもてなしの心というところで、観光の資源というのは大いにあると実感しております。また、某テレビ番組で、山梨県との対決で局長も大変御活躍をいただきましたが、さまざまな視点で富士山というのは日本人の心の中にあるというのは、実感しておるところでありますが、ぜひ富士山を生かした観光施策、ここに掲示されてありますが、今回の世界文化遺産登録に登録された一番のきっかけとなるその日本人の心にある富士山というものを生かした観光というところには物足りないかなということが実感としてありますので、そのあたりの考え方を伺います。
 また、滞在型ということを考えますと、富士、富士宮には残念ながら観光誘客をするための宿泊施設が非常に少ないというのが実感であります。伊豆半島また浜松方面等、全県的な取り組みとしての考え方をあわせて伺いたいと思います。

 それから資料18番目の富士山登山口におけるマイカー規制についてであります。恐らく答弁はくらし・環境部になるかと思います。EV、PHVフェアに先日お邪魔いたしました。5番委員さん、また副委員長、10番委員さんも一緒に伺いまして、やはりこの富士山の環境保護を考えたときに、マイカー規制も大事ですけれども、EV、またはPHVの導入、これはもう最優先でやらなくてはいけないのではないかなと、パレードで同乗して実感したところであります。そこで、フェアとマイカー規制との連携をどういうふうにやっていくかというのを考えがありましたらお聞かせいただきたいと思います。

 最後に、前後いたしますが、資料1番目の富士山の世界遺産登録の中で、要請事項の中に報告書、この中に危機管理戦略の策定に関する進展状況を含めるということで、その前までの項目については、非常にこれまでの取り組みも十分理解できるのですが、この危機管理戦略、これは非常に難しい課題だと思いますが、これについてお考えがありましたら伺いたいと思います。

○下山文化・観光部長
 富士山の保全あるいは情報発信につきましてのその実務レベルでの取り組みということでございますが、先ほども御答弁いたしましたが、大きな課題を我々いただいているわけでして、それについてはもう全庁で取り組んでいこうということでございます。当委員会での答弁者の数を見ましても、富士山にかかわる部署がどれだけあるかということが改めてわかるわけですが、こういったメンバーが全庁で取り組んでいくということ、それから法律を持っているところはその法律について、それぞれが適切な対応をするということかと思います。
 さらに先ほど申し上げましたが、現在持っております推進本部の幹事会も2016年の対策に向けて、より実務的なメンバーという構成員の再編成も含めて強化を図りたいと思います。そういうことを通して、情報共有でありますとか進捗管理を進めたいというふうに考えております。その上で、組織をいかに一元化していくかという点があろうかと思いますが、そのどの部分を一元化するのがふさわしいのかと、これだけの陣容のものを1つの組織の中に納めてしまうということが、むしろ効率的でない場面もあろうかと思います。そういう意味で、その組織の一元化については、どのレベルでどのタイミングでやるのがいいのかという検討が必要であろうかと思います。
 それからもう1つ、それぞれ同じ組織に納めなくても、お互いにいかにカバーするかという工夫があろうかと思います。例えばことしの夏山シーズン中のパトロールでございますけれども、土木事務所の皆さん、あるいは林野庁、それから環境省の皆さん、それから市町村の皆さんと、それぞれのパトロールには目的があるわけですが、それぞれの方たちが本来道路のパトロールであっても、道に迷いそうな方、あるいはその装備が軽装で危険を感じるような方に声を掛けるであるとかということで、お互いにその本来与えられているパトロール以外にも、目を配るというようなことをお互いにしていただいて、ほぼシーズン中、毎日パトロールができるような状況になっております。そのように、お互いにいかにカバーするのかということを、改めて考えてみたいと思います。
 それから加えまして、先ほど委員からの御指摘がありましたように、情報の出し方でございますけれども、いろいろな対象がいます。それからいろいろな目的があってつくられているわけで、それぞれがそれに一番ふさわしいものをつくっているつもりではありますが、一緒になったらどうかと、あるいは複数のものを1つにしたらどうかということがあろうかと思います。そういう情報の出し方につきましても考えていきたいと、そのように思っております。以上でございます。

○杉山世界遺産推進課長
 私のほうからは、2016年の保全状況報告書のタイムスケジュールと、それからあと、最善のものをどのようにやっていくかという、そういう手法について少し述べてみたいと思います。
 2016年につきましてのタイムスケジュールにつきましては、実はイコモスの勧告が4月30日にあったのですけれども、その前に追加情報の要請というのがございました。その段階において、どういうふうなタイムスケジュールをもってイコモスの勧告前に備えることができるのかということが文化庁とありました。その中では、まず観告の内容の中にあります資産の全体の構想の策定だとか、来訪者の管理戦略の策定とか情報提供戦略の策定、これは富士山の世界文化遺産協議会が2014年を目標にして、そこで策定をし、それを包括的保存管理計画の全体の見直しに反映していこうと、そういうことを言っています。したがいまして、詳細にイコモスの勧告の内容をごらんになった方はいらっしゃると思うのですけれども、2014という数字が出てくるのは、そのイコモスの追加情報の要請のときに、そういったタイムスケジュールなので、それを切っていったということでございます。ただし、世界遺産委員会に正式にこの内容が勧告されましたので、今後、文化庁、静岡・山梨両県と関係市町村で、具体的なタイムスケジュールを検討していきたいなというふうに思っております。
 それから最善の出し方ということですけれども、包括的保存管理計画というのが10章の構成がございまして、一番最後に第10章の行動計画というのがございます。2012年の1月に推薦書を提出するときに、包括的保存管理計画をあわせて出しましたけれども、やはり県として包括的保存管理計画の行動計画をもう少しブレークダウンしたものを作成する。そして県が一体となってやっていく必要性があるだろうということがありまして、2012年の3月、県の推進本部で行動計画を策定しました。当時は当初60事業ありましたが、現在、例えばイコモスの勧告の内容だとか、あるいは世界遺産委員会での勧告の内容等を踏まえまして、70事業になっております。まだ全ての勧告の内容に答え切れていないということがございますので、今後、推進本部の中の幹事会等で議論を深めていって、県としても行動計画の内容を充実することによって、包括的な保存管理計画がよりいいものになっていくのではないかなというふうに思っていますので、そういった取り組みを進めていきたいと思います。以上です。

○疋田交流政策課長
 利用者負担につきまして、まずその社会実験の際に実施しましたアンケートの意見ということでございましたが、この期間中、静岡県側でアンケートに御協力いただいた方が1,892名おりました。山梨と合わせましても3,200を超える数ということでございまして、実際のところ、まだアンケートのほうの中身につきましての分析ができていないというところでございますけれども、実際、社会実験、富士山保全協力金のほうをやっておりました現場の感覚としましては、やはり協力をしていただける方というのは、非常にその利用者負担ということについて理解があったなと思っております。お金をいただく際も、非常に心強い、喜んで協力するよとか、応援するから頑張ってくれというような温かいお言葉もいただきましたし、また実際に登らない方、観光客の方も自分は登らないけれども、ぜひ協力するよというような励ましのお言葉もいただきまして、皆さん本当に好意的でいらっしゃるというふうに感じております。
 ただ、声かけに応じる方ですので、そういう肯定的な意見というのもありますから、そこら辺はやはりアンケートといった中で反対の方の御意見なども吸い上げて、そういった結果を制度を検討する利用者負担専門委員会のほうにお諮りした上で、本制度に反映させていきたいと思います。
 それから、今の答弁にも関係いたしますけれども、登山者の方のためになるような使い道というものも考えていきたい。それもアンケートの意見なども踏まえて考えていきたいと考えております。

 それから利用者負担のほうを徴収する際に、相手の健康状態をチェックして、アドバイスなり指導をというようなお話でございました。社会実験をやっておりました際、人がわっと殺到するところがありましたので、個別にいろいろとじっくりとお話をする時間というのがなかなかとれなかったというところがあります。設置場所の付近には、富士登山ナビゲーターが、ちょうど同じような位置関係でおりまして、富士登山ナビゲーターというのは、まさにそうやって声かけをしながら、軽装であったりすると、その格好では難しいですよというような指導を行ったりとか、無理しないでくださいねというような声をかけるというような仕事をやっておりますものですから、そういったところも一緒に動くというような形で、登山指導みたいなものは進めていきたいと思います。以上です。

○土井文化財保護課長
 文化財の保存管理計画の関係及び指定地の公有化等についてお答えしたいと思います。
 既に策定済みの文化財の保存管理計画は、それぞれの構成資産について、資産のどこに価値があるのか、その資産をどのように保存していくのかという視点で、1つ1つの資産を分類、価値づけし、現状のデータを記載しています。そして1種、2種など先ほど話しましたようにゾーンを設定し、どう保存するかを記しております。富士山の場合には幾つかの市町にまたがりますので、県が作成しております。
 その保存管理計画を受けまして、保存を前提にして具体的に整備について定めておりますのが整備計画になります。整備計画は大規模な整備を実施する際につくる必要がありまして、その整備計画を策定することで整備に必要な事項が整理されるために、新規事業が出てくる可能性もあります。
 例えば富士山の場合は、来訪者の急増が保存に与える影響が懸念されるために、一時整備としまして便益施設、トイレとかガイダンス施設とか駐車場ですね、そういった設備等について早急に実施、それから沿路の整備や解説板の設置等の作業につきましては、調査しながら徐々に行うという2段階の整備の実施を考えております。
 また、構成資産が多岐にわたり、所有者、管理団体もそれぞれ異なりますので、統一感のとれた整備が必要となるため、各市町と県で調整をとりながら事業を進めております。整備を予定している中で、整備計画が未策定のものは三保松原があります。管理団体であります静岡市が委員会を設置しまして策定を予定しておりますけれども、先日8月1日に市、県それから文化庁の関係者が集まりまして、今後どのようにその整備をしていくかということについての方向性を検討しました。
 そのほか、文化庁等から既に実施されていても、修正を指示されているようなところもありますので、その辺につきましては、本課と文化庁と連携しながら、市町に作成に向けて修正等、働きかけていきたいというふうに考えております。
 それから、指定地の公有地化について御質問がありました。指定地内に残る景観を阻害する建造物や建物などは公有地化を進めて移転、集約化を進めることで景観の向上を図るということになりますけれども、現在、白糸の滝は、今後事業費ベースで2億円程度予定しております。事業主体は富士宮市ですけれども、国から8割の補助が出ます。そして県からは残りの3分の1を上限にして、補助を行うという形になっております。以上です。

○植田観光政策課長
 富士山世界遺産を生かした観光政策について、まず、富士山の世界遺産につきましては、やはり観光の振興という面では、非常に大きな機会であると思います。特に国内に向けましては、富士山の周辺を回る周遊観光はもちろんのこと、特に伊豆でありますとか、静岡県には富士山が見えるところがたくさんあります。そういったところをぜひ回っていただいて、1泊ではなく2泊、3泊、そういったことでやっていただくというプロモーションが必要だと思いますので、そういったことで商談会等でも首都圏とか名古屋圏に向けPR等をしております。また、海外に向けまして、富士山というのは山好きな韓国人の方とか台湾の方がいらっしゃいますし、特に中国の方も富士山を見てみたいという方が非常に多いです。そういった方々に重点的にプロモーションをするというのは大変に必要だと思いますので、今後もそういったところは力を入れていきたいと思います。
 またもう1点、委員もおっしゃいましたけれども、おもてなしが非常に大切だと思います。世界遺産については、ほかのところも1、2年は観光客が来るのですけれども、だんだん下がってきてしまってもとに戻ってしまうという観光客の入り込みがあります。それをしないためには、やはり来ていただいた方に、静岡の魅力を楽しんでいただくというのが必要だと思います。特に静岡には食材とか見どころ、まだ知られていないところがたくさんあると思います。富士山の展望についても、海越しの富士山とか、まだまだ知られていない場所もたくさんありますので、そういったところを紹介しながら周遊していただいて、楽しんでいただいて、またリピートしていただくというのが、今後重点的に行っていく施策であり、そういったことで取り組んでいきたいと考えております。以上です。

○田代環境政策課長
 EV並びにPHVの普及促進についてお答えします。
 新エネルギーにつきましては、平成24年度よりくらし・環境部から企画広報部のほうに所管が移っておりますので、わかる範囲でお答えをします。
 化石燃料を使わない、排気ガスは出さない、こういったEV、PHVというのは、環境に対して大変効果があると思います。ただ、課題としては、走行距離に限りがあるということで、県では急速充電器の整備について助成をしている状況であります。以上です。

○滝田危機情報課長
 危機管理戦略の策定ということでございますけれども、危機管理部としましては、富士山は火山であるということで、18世紀の初頭の宝永の噴火後、それ以後、静穏を保っておりますけれども、活火山であるということで、現在進めております広域避難計画、この策定を神奈川とか山梨県、両県とも一緒になって進めていくと、とりあえず計画としましては当初の説明の中でもお示ししたとおり、今年度中の策定を目指しているということでございます。以上です。

○小長井委員長
 質問の途中ですが、ここでしばらく休憩いたします。
 再開は3時ちょうどといたします。

( 休 憩 )

○小長井委員長
 休憩前に引き続いて、委員会を開催します。
 質問等を継続いたします。
 では、発言願います。

○早川委員
 それぞれ御答弁ありがとうございました。一つ一つのコメントをしていると時間が足りませんので、再質問いたします。
 まず、組織についてでありますが、部長の答弁の内容は十分、理解いたしましたが、特に情報の出し方、情報戦略がもう本当に一番大事なところであると思いますので、それについては、一元化できるような戦略をぜひ考えていただきたいと思います。お考えがありましたらぜひ御答弁をお願いします。

 それから、観光政策についてでありますが、全庁を挙げて県下の構成資産以外のところもという話でありましたが、この資料に関して言いますと、例えば、全県的な取り組みでどう効果が上がっていくのか、上げていくのかという戦略が、まことに申しわけありませんが、見えないかなと。先ほど伊豆地域も含めて、一緒に期待が寄せられているようなお話でありましたが、実際、伊豆地域の皆さんのお話を伺うと、非常に厳しいということが言われております。
 あと、伊豆地域だけでなくて、例えば文化的な要素ということを考えますと、県立美術館、ここは富士山の絵画ですとか、所蔵しているものがかなりたくさんあるかと思いますが、こういうものをしっかり外部から来る方にも見ていただけるような、例えば、登山をした方が、その登山の旅はそのとき終わるけども、ぜひこの次は静岡県のこういうところに来てくださいというような情報提供をして、登らない選択というものも観光の面であると思うのですが、そういう戦略をいろいろな方と協議をして、戦略的に進めないと、個々の観光事業所、あるいは観光協会だけに任せるのは厳しいというか、文化的な要素、また信仰的な要素を含めた、今回の登録の深い意味というところを、大いにもっと発信してもらいたいと思うのですが、そのあたりお考えがあったら伺いたいと思います。

 あと、マイカー規制について、エネルギー政策は企画広報部に移ったというお話でありましたが、つまりこの縦割りだと、こういう話になるわけであります。走行距離の問題で急速充電器を設置するのに補助をしていると、それは制度の上であって、富士山の環境保全に向けて、EV導入をどうしよう、あるいは、導入したほうがいいのではないかということでフェアが行われたわけですから、そこはもう少し前向きなというか、先進的な取り組みをすべきだと思うのですが、そこについてのお考えがありましたら、これはエネルギーは企画広報部だと言われると、そこで終わってしまうのですが、環境という部分で考えた場合にどうかという点で、お考えを伺います。以上です。

○下山文化・観光部長
 情報戦略の一元化という点について、お答えをいたします。
 情報戦略といったときに、富士山の個々の構成資産の価値、あるいは富士山全体の価値を知っていただくということで、こちらから知っていただきたい情報ということが、1つございます。
 それから、もう1つは来訪者の方が、自分はこういうことを知りたいのだという情報もあろうかと思います。その両面にわたって、ともすると情報を提供する側の論理で、あるいは考え方でということが多くなるわけですが、そこのところを受け手の視点に立って、一元化したほうがいいものについては一元化すると。
 それから、その対象となる情報を欲している方の状況でありますとか、そういったものに着目して、個別に丁寧なきめ細かな情報提供をしたほうがいい場合、そういった面もあろうかと思いますので、そういった点を、全体を捉えて、この情報戦略というものを考えていきたいと、そのように考えております。

○加藤文化・観光部理事
 観光についてお答えをいたします。
 伊豆、あるいは他の地域、これは浜名湖も含めてですけども、今、既に観光としては、富士登山には少し一歩を置いておりまして、次の秋・冬の旅行商品の販売にかかっております。これは、登山ではございませんで、先ほど8番委員さんからもありましたように、富士山の下を歩くとか、あるいは、全県を通したウオーキング、サイクリング等の企画も提示をしております。
例えば、7番委員さんの出身でございます、富士市につきましては、スポーツと富士山、富士山のある富士市でスポーツをやってほしいという、自分の地域に合った富士山を活用した誘客、それに取り組んでほしいということで、私ども今回、ふじのくに観光地域づくりトークというのを、県内4カ所で行いました。これは観光の幹部全員が出席いたしまして、地域の観光協会、あるいは民間の事業者、旅行会社の方々も出席をいただきまして、その地域に合った観光を売るということに題材をおきましてトークをしたわけでございますけども、やはり富士山は関係はないわという、声もございました。しかし、奥浜名湖の協会の方も言われたのですけど、富士山は地域のみならず、県全体で売るのだということで、ふじのくにという冠をつけて旅行商品を売ったらどうかという御提案もいただきました。そんな関係で、皆様方非常に富士山という題材を使いながら考えております。ただ、委員さん言われたように、まだ浸透してございませんので、今後とも積極的に我々も地域に入って、そして、掘り起こしをし、いいものができるように、今後頑張っていきたいと思います。以上です。

○秋山くらし・環境部環境局長
 マイカー規制の関係ですけれども、先生がおっしゃるとおり、電気自動車が、富士山の環境保全のほうにいいというのは、これは当然のことだろうと思います。ですから、どういう形でその辺が進んでいくのかということを、エネルギーの所管部局のほうと協議、調整いたしまして、検討していきたいというふうに思います。以上です。

○早川委員
 ありがとうございました。情報戦略につきましては、ぜひ有効な活用がされるようにお願いしたいと思います。

 観光につきましては、ぜひ今、御答弁があった形で進めていただいているわけですので、そういうこともここの紙面に載っていると、戦略として頑張っているぞというところ、あるいは、富士登山だけでなくて、オール静岡でふじのくに観光戦略ということで、理解がされると思いますので、これは私たち議員も全面的に応援をしていきたいという内容であると思いますので、ぜひ推進をお願いしたいと思います。

 マイカー規制につきましては、今後、検討をしていくということでありますので、部局を超えてぜひ、環境、それからエネルギー政策で、さらにはEVフェアのときに、実は40台近くのEV、PHV車がパレードを組んで、これだけの多くの電気自動車が富士山を登っていくというのを、初めての試みで、恐らくほかの地域でもなかなかないだろうという評価がありまして、ある意味、環境に優しい富士登山という点でも、大事なことでしょうし、またバスの電気バス化ということも実用化に向けて、かなり具体的に進められるのではないかという関係者のお話もありましたので、ぜひ推進をしていただきたいと思います。以上、全部要望でお願いいたします。

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