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委員会会議録

質問文書

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平成22年11月産業連携推進特別委員会 質疑・質問
質疑・質問者:大石 哲司(牧之原市・榛原郡南部) 議員
質疑・質問日:11/29/2010
会派名:自民改革会議


○大石(哲)委員
 私はちょっと個別的なことでお聞きして申し上げるんですが。司技研さんの改革。それからお茶屋さんのマツムラさんの改革で、私、牧之原市の元茶商なもんですから、お茶にちょっと関心がある。包装とお茶の内容を変えて若い人にアピールしたら爆発的に売れたと。まさに、従来のこの包装を見ていると、イメージはお葬式なんですよ。お葬式の引き出物とか、そういうことで出回っているのがほとんどというか、一般的な家庭の中に必ずあるんです。そういうようなことを考えると、目からうろこの感じがして、すごいなと思ったんですけどね。
 ただ問題は、若い人がこれを買っていく。買っていった場合にちゃんと飲んでくれているかなと。これを買っていったけど、おじいちゃん、おばあちゃんにお土産だよと渡すとか、今、若い人たちの生活習慣の中ではまないたがない。それから例えば急須もないし湯飲みがないと。ペットボトルの話もよくわかりました。そういうことですので、このマツムラさんは幾つか並んでいるブースの中では勝者だったと思うんですけど。いわゆる習慣としてのお茶の消費拡大と同時に、味覚としてのお茶の消費拡大ということからいくと、わかりにくい。マツムラさんは勝者かもしれないけど、業界全体の問題としては、やっぱり若い人たちがちゃんと飲んでもらって。またリターニーとして再発注してくれて。それでお茶が爆発的に売れるということだったら、私は完璧なフォローができていると思うんですけど。それがちょっとわかりにくい。だから、そこから先は小出さんの仕事じゃなくて、実は茶商が、また茶業界全体が考える問題だと思うんですが。そのあたりについてどう思われるかちょっとお聞きしたい。

○小出 宗昭氏
 大石委員のおっしゃることはもっともなところだと思うんですね。僕はただ一方でこう思っているんですけどね。要するに、実際問題、消費者がお茶を買うシーンを思い浮かべたときにどうなんだということを考えてみると、必ずしも多くの人が試飲をして買っているわけではないという現実を重く受けとめなきゃいけないと思うんです。圧倒的多数の人たちがお茶の専門店で買うのではなく、スーパーやコンビニで買っているんだと思うんです。そのときの消費行動を見てみればよくわかるんですけども、目で見てとらえて印象に残ったやつを買っているはずなんですね。だから、目で見てとらえたときの印象というのは、物すごく重要なんですよ。ありとあらゆる商品が今そうなっているはずなんですね。もう食品のたぐいなんてみんなそうじゃないですか。じゃあお茶はどうだと考えたときに、お茶だって同じことだと思うんですよ。ところが、なぜかそうでないようなやり方を今までやっていたのではないかと。
 もう1つ、若い人たちがどうなんだという問題。確かにおっしゃるとおりなんです。なんだけども、マツムラさんから聞いて非常に印象に残ったのは、現場で買ってくれた人たちが、今までお茶なんか買ったことがないと思うような人たちが買ってくれていたと言うんですね。というのは、お茶ってどうやって入れたらいいんですかということを聞かれたと言うんですよ。だから、きちんと興味があるものを提示してくれれば、今まで習慣として飲んでなかった人たちだって受け入れる要素はあるということなんですね。
 現に、紅茶のリーフティは売り上げが上がっているじゃないですか。面倒くさいから云々ということではないと思うんですね。要するに、よかれと思ったものだったらば、販路拡大できるチャンスはあるのではないかと。でも、そういうふうに踏み出す前提というのがあって、今まではどうだったということをちゃんと冷静にとらえてみる必要があるのではないかと。先ほどのペットボトルなんて、ある意味、象徴的にそういうふうに申し上げたんだけども。そういったような観点で見ていったときに、もっともっとチャンスがあるのではないのかなというように思うんですね。
 それからもう1つ、これはなかなか難しい問題なんですけども。今まで静岡県のお茶の業界の人たちは、いいお茶をつくれば高く売れるという構図の中にあったと思うんです。でも、考えなきゃいけないのは、そのいいお茶の基準てだれが決めているんだと。そのいいお茶という基準を消費者がどこまで受け入れるのかというのが問題だと思うんですよ。理想に近い形の味を出すために今、必要とされているのは、日本茶インストラクターみたいな世界で、お水の問題、入れ方の問題、温度の問題、すべての条件がそろって初めて理想とされる味が追及できるわけでございます。それを消費者にどこまでお勧めできるのというところだったら1つあると思うんですね。
 もう1つ、消費者が今、一番口にしているお茶の味って何かというと、ペットボトルのお茶になっちゃっているんですよ。だから、そこが1つのスタンダードになっちゃっている中で、いいお茶をつくれば高い売れる路線というのがどこまで行けるのかというところというのは、冷静に考えてみる必要があるのではないかなという感じは持っています。
 ただ、それをどこまでというのは僕も確信はないんですよ。だけど、合理的に考えてみると、そういうふうなところが見え隠れするんですよね。だから、今、こういうふうに厳しいというふうに言われている中で、じゃあどうあるべきなんだということを冷静に考えてみる必要があるのかなというふうに思っています。

○大石(哲)委員
 まず買ってもらうことがさきだと。ペイしてもらうという、すごくよくわかります。
 私の昔の古い資料をひもといていくと、戦前に外国へ輸出したときに使ったお茶のラベル。それから今でいうパンフレット、非常にクラシックな。三保の松原と富士山じゃなくて、当時とすると、デザインが逆に斬新的なんですね。ジャパングリーンティとか書いてあって。当時、紅茶も輸出していまして、そういうようなのをちょっと思い出しました。そういう意味では、今の茶業界が持っているお茶に対する概念、緑茶をおいしく飲んでもらいたいということを、どちらかというと自分の習慣で押しつけている。そういった面からすると、今おっしゃるように、まずは若い人にもぜひ持ってもらうと。それから、お茶を飲みたければ急須を買いなさい。それから、湯飲みも必要ですよというようなことで言うのも、なるほどなというふうに自分なりに理解はさせてもらいました。
 それで、ここで質問することじゃないかもしれませんけど。例えば、お茶の消費というのは全国で物すごくばらつきがあって、関西はほとんど飲まないと言いながら、島根県あたりは緑茶を飲む習慣があるとか。東北へ行っても、東北の宮城県当たりは緑茶を飲むけど、ほかへ行くと、全然。ほうじ茶で真っ黒いお茶を飲んでいるとか。それから長野県あたりは結構お茶を飲む習慣があるとかというふうにすごくばらつきがあるんです。
 静岡銀行さんにいらっしゃるっていうんで、まさに地場産業を支えていただいて、私どもの先祖が大変お世話になっているんですけど。そういうことで、そういう全国的なデータの中で、もっとお茶が売れるやり方というのはないのか。もしノウハウがあったらちょっと教えてもらいたいのと。それから静岡茶自体が鹿児島を初め後進地の追い上げをうけて、物すごくピンチの状態ですけど。生産流通、それから流通の中には才取りという中間業もあったり。それから販売についても非常に課題が山積なんですけども、そういうことについてもコーディネートされているのかどうか。ちょっと教えていただきたい。

○小出 宗昭氏
 私もお茶の専門家ではないものですから、いろいろ生意気を申し上げさせていただきましたけれども、それが絶対的にお茶の業界に対して、こうだということを言い切れる部分での自信はないんです。ただ、先ほどのマツムラさんの事例なんていうのは、極めて象徴的に事例として申し上げた次第なんですけども。これはほかの商品だったらどういうふうに考えるんだろうということを具現化しただけの話なんですね。だから、お茶だけ特別だというわけでもないから、きっとそういうことがあるのではないかと。
 だから例えば、あれはもう音楽ファンというふうに絞り込んでしまいましたけど。ほかの商品というのは何でもそうなんですけども、物すごく今、消費者のニーズそのものというのは多様化してしまっていて、なかなかすべての人に層に対して受け入れるということが難しくなっているというふうに言われているんですね。例えば、30代の人たち向けの云々とか、50代の人たち向けの云々というふうに物すご細分化されて商品開発されている。だから、お茶の業界も、それを少し参考にしながら活性化の糸口を見つけてみたらどうなんだろうというふうに思うんです。
 そういうことを前提として、今ある状態が「厳しい」、「厳しい」と言っていることはとてもよくわかるんだけども。でもまだまだやれるというような前提のもと、いろんな仕掛け、ほかの業界だったら、何をやっているんだということをうまく取り込みながら活性させてみたらどうなんではないかなというふうに思っています。
 専門家だったらもうちょっと深どりするんですけど。ごめんなさい。僕はこんなもんで。

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