• 携帯電話向けページ
  • Other language
  • 文字サイズ・色合いの変更
  • 組織(部署)から探す
  • リンク集
  • サイトマップ
  • ホーム
  • くらし・環境
  • 健康・福祉
  • 教育・文化
  • 産業・雇用
  • 交流・まちづくり
  • 県政情報

ホーム > 静岡県議会 > 委員会会議録 > 質問文書

ここから本文です。

委員会会議録

質問文書

開催別議員別委員会別検索用


平成21年9月定例会企画空港委員会 質疑・質問
質疑・質問者:阿部 卓也 議員
質疑・質問日:10/01/2009
会派名:平成21


○阿部(卓)委員
 おはようございます。それでは大きく8点質問をさせていただきます。
 まず、空港圏整備についてお伺いいたします。
 さきの6月議会でもお聞きをしましたが、委員長の地元であられる島田市の多目的施設について、島田市と協議が進んでおられると。単に島田市の施設というのではなくて、空港圏としてのグランドデザインを描こうよという話が進んでいるということをお聞きしています。また知事の発言の中にもそうするんだという御発言がありました。
 これを進めていく中で、一つ今回の空港部の再編の中で感じているんですが、やはり空港を考えたときに、今や建設から今後空港の利活用をどうするかという段階に明確に入りました。その中では1日も早く企画部としてグランドデザインを描いていくと、地域のためにもいいのではないか。島田市のみならず、周辺の牧之原、吉田、そして川根や志太榛原地区に至るまで、地元のためにも企画部がグランドデザインを描く、空港圏として整備をしていくというのがいいのではないかなと感じていますが、そこのあたりを今回の部の改編に絡めて御所見を伺いたいと思います。

 2点目です。県内外の交流人口の増大のためにという観点からお聞きしたいんですが、1点目、まずは空港の形、空港に関連する話になるんですが、空港の利活用促進を空港部が中心でしている中で、広報局が福岡からのインバウンドを促進するためにCMを福岡県内で打ったり、空港ターミナルへ広報を提供してお願いしたり、またホームページなどで空港の利活用促進を打ってますが、これをより効率的、効果的にするために何か考えがあるのか。

 それともう1つ、現状認識としてお聞きをしたいんですが、今のままの体制であるのがいいのか、それとも部が再編されて企画部で1つとなってやられるのがいいのか、広報局長の御所見をお伺いします。

 それから同じく空港の利活用促進に関連してですが、これは空港部だけでなくて企画部、そして全庁を挙げての話ですが、ふじのくに交流団を各地に派遣をしています。このふじのくに交流団、行っただけではだめだというふうに感じていまして、確かに交流団が行ったことによってその後アフタービルドというか、アフターケアという新たな交流ができ上がってきている、それをどうケアしていくかというのも大きな仕事だと思っています。
 例示をすると、鹿児島と静岡の商店街の交流が始まっています。そして石川県と静岡県のそれぞれ民間の飲食店が、相互の産地・産品・名物のフェアをされています。そういうもので確実に効果が出ていると思うんですが、これをもうひと押しすること。またこれらをただ民間に任せて、民間のA社とB社のつながりとかいうだけではなくて、多層的なネットワークにするために企画部として参画をしていくということが必要ではないかと思っております。
 それについてどのようにお考えになるか、これからまたそれについてどんな取り組みをしていこうと考えているか。
 また、もう1つ改めて聞くんですが、これらをやるのも、やはり部を改編して企画部で1つになったほうがいいのかどうなのか、お伺いをしたいと思います。

 大きく3点目、ずばり空港部改編に関してお聞きをしますが、企画部長、2つの室が企画部に来るメリットは何でしょうか。またこれは、私、同じ質問を空港部長にさせてもらいましたが、行政における分配の原則と統合の原則というのがありますが、これによると、空港部長も御答弁されてましたが、時代の求める要請に従ってスピーディな県民の利益にかなった改革だというそのような趣旨の御答弁がありましたが、企画部長の御所見はいかがでしょうかお聞きをします。

 それから、交通政策についてお伺いをします。
 交通体系戦略プランがありまして、これが平成22年度で見直しということになっているようでございます。先般もお聞きしたんですが、私、この前の議会のここでの御答弁をいただいた後、つらつら考えるに、交通体系戦略プランではなくて、交通政策戦略プランとしてこれからはとらえなくてはいけないんではないかなと感じています。それはどういうことかというと、今回、富士山静岡空港が開港したことによって、静岡県は陸・海・空すべての交通がそろったことになります。新しい段階に入った。そしてまた静岡県というのは、日本の物流の大動脈である。今まで物流というのを1つの産業として、1つの施策として、県として所管する部署があったか。ないわけですね。この物流をしっかりとらえなきゃいけない、そういう議論は前石川知事からずっとあった議論だと思います。
 そしてまた、リニアが2025年に東海道ではなくて旧中山道というか、山梨県から長野県を通って名古屋へ抜けていく。そうするとやはり東海道であるという立地的優位性の揺らぎというものが確実に静岡県に訪れます。
 そしてまた、今の人口構成が高齢化社会になっていく中で、公共交通体制の整備というのは非常に重要なものであり、県内の各市町もその公共交通体系をどうしていくか、どういう体制を組んでいくかということについて非常に悩んでおられる。ここら辺を公共交通という意味では、あえて1つつけ加えていうと、少子化対策という意味でも非常に重要だととらえています。これは富士宮の宮タクを見に行かせていただいたときに、僕は当然宮タクを利用するのは高齢者の方が多いのかなと思ったら、びっくりしたのは子供連れのお母さんが乗ってらしたんですね、スーパーまで。何組もいらっしゃいましたのでお聞きしたら、僕も子育てをしていて思い当たる節があるんですが、やはり幼児というのは車に乗せていても、チャイルドシートをすると泣きわめくわけですね。お母さんは運転に集中できない。運転していて怖い。かわいそうだからといってチャイルドシートを外したりすると、法的にも違反だし、車の中で動き回って非常に運転も危ないと。そういうことを考えたら、こうやって公共交通を利用して買い物ができたら安心だし安全だという生の声がありました。なるほどと。その方は今までバスのない地域に住んでおられて、ですから自分で運転してくるしかなかった。
 ひいて言えば、そういうふうに公共交通の空白地帯を埋めてあげることによって、そこに公共交通がないから住んでいられないという人もいらっしゃるわけで、そういうのを防ぐことになる。住みよい町を、子供を育てやすい町をつくることにもつながると思っています。そういう意味でも、交通政策というのはこれからトータルに考えないといけないと私は感じているんですが、それについてまずどうとらえているか。新しい交通戦略プランを立てていく中でどう考えていくか基本方針をお聞きしたいのが1つ。

 そしてもう1つは、今のようなことを考えたときに、本当に担当室はよくやっていただいてると思います。でもいかにせん、今の体制の中では、これだけの交通政策をトータルに大きく考えていくことは難しいのかなと。これは今すぐではなくて将来的に、例えば交通局というようなものを構築して、大きくトータルな政策として考えていくのも1つだと思いますが、この必要性についてはいかがお考えなのかお聞きしたいと思います。

 5点目、総合計画についてお聞きをします。
 県の総合計画、見直しの時期に来ておりますが、今時代の流れが速い中で、現時点でどのような経済圏、文化圏、生活圏をつくっていくというお考えをお持ちなのか。また今、経済も内需型への転換が必要と叫ばれています。そしてまたエネルギー政策もどうするか。県土の保全、森林、農地、これをどうしていくか。これは世界的な視野で考えなければいけないものと思っていますが、世界の中の静岡という位置づけの中での総合計画が必要と考えていますが、まずこの総合計画をこれからつくっていく現時点での基本的な考え方をお聞きしたいと思います。お聞きするだけではなくて、これから我々議会も議論をしなければいかんと思っていますが、まずはお聞きをしたいと思ってます。

 6点目、韓国戦略についてお伺いをします。
 先般、特別委員会で韓国へ視察に行かせていただきました。常々私は考えていたんですが、静岡県にコンパスの針を刺して同心円をかくと、韓国はスポッと入ってきます。ですから国は違いますけど、韓国というのは、これから静岡県が対外戦略をかく中で重要なパートナーだと考えています。そういうふうに私は考えるんですが、まずこの韓国に対して静岡県はどういう位置づけを持って韓国との関係を築いていこう、つくっていこうとされているのかお聞きをします。

 それから韓国の2点目ですが、ソウル事務所について1つ提案なんですが、韓国というのは日本に比べて数段ネット社会でございます。すべて情報を仕入れるのはインターネットを通じてという場合が多いと。静岡県のPRについては、ホームページは静岡県庁のホームページがあるんですが、ホームページといわずブログをつくって、静岡県はこういう魅力がありますよと、こういうことをやりますと、静岡県に来てくださいということを発信すべきと思います。ぜひブログを開設すべきだと考えますがいかがでしょうか。
 それとあわせて、ソウル事務所は県のスタッフがお1人と現地スタッフがお2人、非常によくやっておられると思いました。ただ、今申し上げた韓国についての私の位置づけの中では、このままではちょっと体制的には脆弱ではないかと。ちょっと足りないんじゃないかと。県のスタッフを増員すべき。特にことし仁川の都市祝典等があって来訪者も多いということで、その接遇に追われてしまうというような事態に陥っているように感じます。だからこそ、そういう対応もするけれども、本来業務である韓国の政治経済の調査、そして韓国との交流の促進、そういう本来業務を進められるというのは絶えることがないということが必要と考えますがいかがでしょうか。

 最後に、知事公室長にお聞きをするんですが、川勝知事が就任されて数カ月ですが、知事のお考え、そして知事が描いておられる戦略、これについて職員の皆さんもそうでしょうし、我々議会もまだ知らない部分が多大にあります。これをもっと広く職員の皆さん、議会、県民に発信すべきではないかと私は考えます。お願いをして、知事会での知事の発言、そして知事と市長との意見交換会の議事録をいただきましたが、非常にいい議論をされておられるというのがよくわかります。これを発信しないとわからないんですね。ですから何事もこの時代のスピードに乗りおくれないためにという民間感覚のある知事が就任されて、矢継ぎ早にいろんな施策やアイデアを打ち出されていますが、それが発信されてないとわからないんですね。それを発信する体制を充実すべきと考えますがいかがでしょうか。

 ごめんなさい、もう1点ありました。先般、本会議で谷議員の質問に対する企画部長の答弁が、駿河湾海上交通の活性化ということでありましたが、これに関して私1つ意見提言ですが、これは観光がかかわる件なものですから、企画部だけでできることとは思いませんが、先般、九州に行った折に、JRと福岡県と福岡の民放――きょう報道の方もおいでですけど――民放各社がタイアップしたチラシが――きょう現物を持っておりませんが――駅にあったんです。何だろうと思って見たら、県とJRが協力しますから、民放各社の皆さん、この福岡の魅力を発信する番組を各社、4社ぐらいあったんですが、それぞれ企画して放送してくださいと、その県の皆さんがそれを見て投票する、それからまた県外から来た人もそれを見て投票すると。どの番組、どの企画が一番だったのか。これは1つの民間を巻き込んだ、そしてまたそこにある知事の言う場の力、その場にあるそれぞれ独立した、JRは人を運ぶ仕事、テレビ局はいろんな報道をしたりする仕事、県は県民の利益、県民の幸福度を上げるための仕事、そしてまた外から人を呼び込む仕事、そういうものをうまく取り合わせた企画だなと感じました。
 先般のこの駿河湾の海上交通、ただフェリーのことを考えるだけではなくて、例えば民放の皆さんにフェリーを使っての伊豆半島の企画を各社考えてくれよというふうに提案をしたり、いろんなものを巻き込んで、フェリーという単体で考えるんではなくて、フェリープラス飛行機、フェリープラス温泉というような企画を県だけでやるとかではなくて使えるもの、マスコミの皆さんは特に発信力がありますから、そういうものを巻き込んだことをやったらいいんじゃないかなと考えます。これは提案でございますが、どのようにお感じになるかお聞きしたいと思います。以上です。

○岩瀬企画部長
 たくさん御質問をいただきましたが、中に所管が企画部ではなくて、今現在は空港部になっているものもありますので、ちょっと私のほうで方針的にお答えしにくい面もあるんですが、少し答弁をさせていただきます。
 まず最初の、島田市の多目的施設に関連して周辺のグランドデザインということでございます。
 この島田の多目的施設につきましては、昨年、知事と市長が記者会見を行いまして、市と県が役割分担をして進めることになっており、市は用地確保、県はコンセプトを検討することになっておりまして、私どもとしては今、県内の施設を調査して検討をしている段階でございます。こうした過程の中で、先ほど委員がおっしゃいましたように、そこの施設だけでなくて近隣にある空港、それらを含めて周辺の場の力を合わせてグランドデザインをかいてみろという指示を知事からいただきまして、まさにこれは空港部、企画部ということではなくて、企画部の仕事として今取り込んで、その準備を始めているところでございます。
 具体的には、有識者会議の場でいろんな意見もいただきながら進めていきたいと思っておりますが、近々この方たちにも地域の場の力といいますか、そういったものもごらんをいただいて、また地元の方々からもいろんな意見をいただきながら少しずつ進めていきたいと考えております。

 それから、ふじのくに交流団の関係でございますが、今委員から今後どうしていくのかというふうなお話でございましたけれども、今は直接所管しているのが空港部の利用推進のほうでやっている事業でございます。ただこれにつきましては、もちろん全庁的に取り扱う仕事でございますので、その都度私ども関係者が集まって話をいたしますとともに、昨年までは副知事の下で関係部の部長代理クラスが集まって内容を詰めるものがございましたし、ことしに入りましても私のところで関係の方に集まっていただいて、どういうふうに調整していくかというようなことをいろいろ情報交換をしながらやっております。委員がおっしゃいましたように「行くだけではだめだよ」と、そのとおりでございまして、それを今度はいかに需要に結びつけていくかということが非常に大事だと思っております。
 先般、福岡へも交流団が行ってまいりましたけれども、その中でも特に産業面で各企業を回って利活用をお願いするということもしております。あわせて聖一国師をベースにしていろんな交流ができるじゃないかということで、焼き物、売り物、それからお菓子とかめんとか、それからお茶とか、そうした幅広い交流ができるんじゃないかということで、今後は相互に訪問して交流を拡大したらどうかというふうなことでございますので、今までそういうきっかけをつくるために交流団を派遣して、行政ベースとか企業ベースの話もしてまいりましたけれども、こういったことがだんだん発展してきて交流のベースができつつあるなというふうに考えております。これにつきましては、基本的には県は取っかかりをつくりますけれども、できるだけあとはマッチングをした民間ベースで続けていただくのが私は一番いいかなと思っております。
 そういう意味では、ことしから空港の利活用の協議会というのが実はできておりまして、その中に220以上の民間企業が入った組織ができて、産業別の委員会なんかもできまして、産業交流をやっていこうというような取り組みが進んでおります。先ほどの福岡の例もその一環でございますけども、そうしたものができていろんな活動を始めておりますので、そうした活動がさらに展開していくように県としてもバックアップしていくのがいいのではないかなというふうに考えております。ただこれは、現在空港部の所管なものですから、私の見解ということでお話をさせてもらいました。

 それから、2つの室が来るけれどもどうだということでございますけども、空港の利活用は全庁的に取り組むことがいいことは当たり前でございまして、組織についての見解がどうかというのは私はちょっと控えさせていただきますけども、利活用を促進するために、これは当然全庁的に取り組むということが必要であります。
 これまでも関係部局でいわゆる調整会議みたいなのをやりながら具体的なものを進めてきたわけでございますが、今回は知事のリーダーシップで戦略本部会議というのが立ち上がりまして、その事務局を私どもが所管をしております。空港部のほか企画部、建設部、観光局、全庁的に集まりまして、知事から直接指示をいただくということで課題が明確になって――先ほど資料のほうでちょっと御報告をいたしましたけれども――非常に速やかな対応ができているなというふうに考えております。
 もともと企画部というのは全庁的な取りまとめの部でございますから、空港について絡むというのは当然であるというふうに思っておりますし、もしその2つの室が来るということになりましたら、当然職員とともに与えられた仕事に一生懸命取り組んで、とにかく空港の利活用、これはここ1年が私も勝負だと思っておりますので、皆さんにも御利用いただけるように一生懸命取り組んでいかなければならないと思っております。

 それから、交通局についてどうかというお話をいただいておるわけでございますが、他県でも空港をベースにいろんな組織を持っておりまして、建設部門で持っているところもあれば、企画系の部門で持ってるところもありますし、また両部で共管のところもあります。どういう切り口で見るかということでございますが、例えば今回の組織改編で部の改編が行われれば、少なくともハード部門で建設と空港が一緒になるということも考えられるわけでございまして、どういう切り口にするのかというようなことがあると思います。
 また、今議論がされてますように、観光とか国際交流とのリンクもどうしていくのかという課題もございますし、交通局をつくってそこで物流をというふうなお話もありましたけれども、物流というのは非常に民間ベースで進んでおりまして、奥の深い仕事だと思っております。したがって県内でも相当の国際物流があっても、それがそのまま空港とか港湾の利活用に結びつかないというようなこともございますので、これからいろんな組織を検討していく中で、どういったあり方がいいのかというのも私どもも少しいろいろ研究をしてみたいと思います。以上でございます。

○杉山広報局長
 空港の利活用の広報についてでございますけれども、新しい効率的、効果的な手法についてといったお話ですけれども、今現在私ども、知事広報、メディア広報、インターネット広報、パブリシティーといった手法を使いまして広報に努めているわけでございます。新しい切り口の広報といったものにつきまして今現在は予定しておりません。
 ただし広報で一番効果の大きいというのは口コミ、その口コミというのは広報をするものが本物だよということをいかに伝えるかということが大事ですので、この静岡空港がいかにいいものかを訴えるように広報をしていきたいと考えております。

 それから組織の関係ですけれども、広報局は県全体の広報にかかわっているということで、局として独立して各事業部局と連携しながら県広報に取り組んでいるところでございますので、今後も基本的な考えは変わらないというふうに考えております。
 ただ現在、空港の広報につきましては、アウトバウンドは空港、インバウンドは観光局、そして報道等とメディアを使った広報については広報局といった仕分けをしておりますけれども、やはり混然としておりまして、どれがどこになるのかといったわからない部分もありますので、3者でよく協議しながら取り組んでいるところでございますけれど、労力、時間等にはかなりロスがあると思います。ですので仮に一緒になったとすれば、それはそれなりのメリットはあると思いますけれども、今後とも広報局といたしましては、空港部の広報部門と広報局と一緒になるならないにかかわらず、今後とも真摯な取り組みを行っていきたいと考えております。以上でございます。

○岩瀬企画部長
 それからもう1点、先ほどソウル事務所をこれからどういうふうに充実していくのかというお話がございましたけれども、韓国事務所は今、空港部の所管になっております。
 韓国事務所は、もともと韓国便が就航をしたときに、韓国との取っかかりがないものですから、向こうに拠点を置いて、県との交流の窓口を開くということを目的にしておりまして、当面それが落ちつくまでの間、設置しようというようなスタートラインではなかったかなと私も承知しております。ただ韓国便が毎日2便飛ぶようになりましたし、いろんな韓国との交流も進んでおります。これから国際交流という意味でも韓国の位置づけは非常に大きくなると思いますので、これからそういった役割もいろいろ担っていただきたいなというのが我々の考え方でございます。組織の話でありますのでどうなるかわかりませんが、私どもとしてはできるだけこれを利活用して、いろんなところで推進してもらえるように取り組んでいきたいと思っております。以上です。

○田澤政策推進局長
 交通政策のうち、新しく立てる戦略プランについての基本的な考え方はどんなものかという御質問です。
 今現在平成22年を目標年次とする交通体系戦略プランのもとに各種の政策を展開しているわけですけれども、総合計画の見直しに合わせて新しいプランを立てるべく、準備作業を進めているという状況であります。基本的な考え方というか、現在の計画との大きな違いは、今委員から御指摘がありましたように陸・海・空のネットワークが可能になった、そういうハード的な面での整備が進み、それが実現されているということがまず最大な問題だと思います。
 特に空については、先ほど来ありますように、利活用の中で交通政策的にどういうふうにとらえて、どういうふうに展開するかというのが非常に大きな問題だというふうに思っております。
 また、大きなトレンドとして高齢化、少子化はもちろんですけれども、やはり人口が減少局面の中で交流人口をどれだけふやしていくか、それにおける交通の役割というのは大事ですし、また環境問題であるとか、ユニバーサルデザインとか、こういう大きな問題については当然のことながら的確に対応していく必要があるだろうと思っています。
 それからもう1つ、これまでの公共交通に関して言いますと、日常生活の県民、住民の足というのがまず第一にありました。これ自体はもちろん今後も重要だと思いますけれども、さらに加えて観光交流人口をふやす手だてとしての公共交通の役割であるとか、あるいはまちづくりであるとか、高齢少子化に合わせた安全・安心のまちづくりに掲げる公共交通の役割とか、この公共交通の役割そのものについても広く再定義というと大げさですけども、きちんと把握をし、そういったものの推進も含めて考えていく必要があるだろうなと思います。
 それから、国等も同じ考え方でありますけれども、こういった施策を推進するに当たって地元の市町、あるいは地元の住民、あるいは関係団体との協議、あるいは実行するに当たっての協働というのがさらに重要になってくるだろうなと考えております。この作業自体は、今後しかるべき組織をつくり、またいろんな方等の意見を聞きながらこれから進んでいきますけれども、事務局としては今現在そういう方向かなというふうに考えております。

 それから駿河湾の海上交通について、御提案ということで大変ありがとうございます。
 今現在もフェリーは、県として非常に大事な海上交通路でありますので、これを維持、活性化するためには、このフェリーに対するいろいろな支援、あるいはいろんな配慮が必要だろうなというふうには思っております。現在も既にそのフェリー単体云々ではなくて、フェリーを使って伊豆地域のバスや鉄道との間の共同切符をつくるとか、あるいはそういったキャンペーンをやるとかという一体としての取り組みが行われておりますし、また静岡市、それから対岸の西伊豆の市町と一緒になって地域公共交通活性化再生法に基づく協議会をつくり、そういった連携計画の中で利用状況について幅広く議論をしていただいておりますので、今の委員の御提案も含めてそういったものに反映していければと思っております。以上でございます。

○伊藤企画調整局長
 総合計画についてお答えいたします。
 まず、経済圏、文化圏、生活圏を時代が変化する中でどう考えるかというようなお伺いがございました。委員御指摘のとおりに、これはもう皆さん御存じのとおり、経済、社会、そのほか政局も含めましていろいろ大きな変化が生じてきておりますし、そういったものが県民経済、また県民の生活、そういったものに非常に大きな影響を与えていると。そういった点では、地球温暖化もそうですけれども、まさに大きな転換期にあります。
 そういった中で、先ほど言った圏域の考え方なんですが、知事も申しておりますように、静岡県は日本の中心にあると、さまざまな有力な場の力を持っていると。そういったものに基本を根差しながら、世界また国内においても、いわゆる市町村また静岡県というような枠にとらわれず、広域的な視点を持ちながら考えていくことが大切と考えております。
 そうした中で、今後の総合計画を考えていく上での基本的な考え方ですが、ただいま申しましたような時代の大きな転換期の中で本県が持つ場の力、これをどういうふうに生かしていく、また活用していくか。もう1つの視点としては、広域な視点の中で本県をどういうふうにしていくか。そういったことが必要になってくると思います。
 基本的な考え方としましては、社会、経済、行政、そういったいろんな変化の中で本県が自立的にシステムを変換していく、そういったシステム――静岡モデルというものを、ちょっと挑戦的でございますけれども検討していきたい。
 そうした中で、知事が申しております「富国有徳の日本の理想郷−しずおか」、こういったものの実現を図っていきたいと。当然庁内だけではそういったものに対して十分対応できません。第一線で御活躍の専門家の御意見なども伺い、また総合計画審議会、県議会の皆さんはもちろんですけれども、いろいろ御意見をいただく中で総合計画の原案を取りまとめてまいりたいと考えております。

○外山企画部理事(国際戦略担当)
 韓国戦略についてのうち、韓国に対する位置づけについてお答えいたします。
 韓国は、昨年の訪日外国人客数が約240万人と最も多い国で、日本にとって近くて親しい国であり、富士山静岡空港の開港により1日2便の定期便が就航いたしましたことによりまして、本県との間での人の往来がますます活発化することが期待されております。そういう状況の中で交流相手先といたしましては、非常に重要な国というふうに認識しておりまして、今後交流を活発にしていきたいと考えております。以上です。

○杉山知事公室長
 知事の考え方等を広く県民にということで、情報発信ということでございます。
 県のホームページがございまして、その中に「ようこそ知事室へ」というものがございます。従来から比べますと、現在そこに入っているメール等の件数が二、三倍多くなっております。それらのほうに質問だとか、苦情とかが出ておりますが、いかに県民の方がいろいろな形で身近に知事のことをとらえていただいているのかなと思っております。そこのところで、できるだけ知事の戦略なり考え方をということでございますので、まず第一義的には広報局と連携をとりまして、そちらのほうで今、杉山局長が申しました広報手法のあらゆる手だてを通じまして、できるだけ県民の方々に知事のお考えを知っていただくという手法をとっていきたいと思っております。
 2番目には、「ようこそ知事室へ」の充実を図っていきたいと思っております。そこのところに考えをできるだけ述べるような形にして、どんどんと更新し、また活動の状況をお知らせするということでございます。知事のお考えでございますので、それらに従って私どもはやっておりますが、行事、公務についてということと、またプライベートの面まで含めましてオープンにするという形でマスコミにも県民の方々にもわかるような形で出しております。それらの中でできるだけマスコミへの露出度を高くして広報をしていただくということを積極的に行っておるところでございます。
 我々としては、知事がスピード感を持ってやっておりますので、できるだけそのスピードについていくような形で、しゅんなものはしゅんにということで今後につきましても努力していきたいと思っています。以上でございます。

○阿部(卓)委員
 再質問をさせていただきます。
 それでは後ろから行きます、知事のお話から。
 今の知事公室の努力は買いますが、であればこそなおさら、例えばこの緊急経済雇用対策会議の議事録を読むと、知事がどういう指示をしているのかというようなものが非常によく読み取れます。これは少なくとも我々議会には配付をして、知事はこういう通達をして、こういう考えを持っている、それをチーム川勝としてやろうとしてるんだというのを知るというのが、より円滑な県政、そして県民利益のための一助になると考えますがいかがでしょうか。そういうオープンにできる資料がほかにも議事録等々であるんではないかと考えます。まず議会に対しての情報発信については、一議員として別な注文をつけたいと思います。期日は結構です。

 それから、総合計画についてお聞きします。
 時代認識、そして総合計画を立案する骨幹はある程度理解できた気がします。挑戦的な静岡モデルというのは非常に好ましいと私は感じておりますが、先ほど来、有識者に意見を伺ってということが、この総合計画、企画部に限らずよく出てまいりますが、その際のメンバーを見ると、静岡県の決まった人ばっかり、よく見るお名前だなという方が多くいらっしゃいます。
 特に総合計画について取り上げて申し上げるのは、総合計画というのはより広く県民のニーズをくみ上げつつ、静岡県の5年後、10年後の将来像というのは、例えば人口構成にしろ産業構成にしろ、ある程度の予測はつくものです。その中で5年後成人する子供たちが5年後どうしていたいのかとか、そういうような今までと違う視点も入れて――別に学生に聞けというだけではなくて――いろんな視点、女性それから障害をお持ちの方、今正規社員ではなくてお仕事をされている方、それから海外との交流の一線におられる方、そういうさまざまな切り口、そしてまた文化面、芸術、そういう面もすべてインクルードした総合計画ができるといいなと思いますんで、ぜひその有識者に意見を伺う場合は配慮すべきだと思いますが、どうお考えになるかお伺いします。

 韓国戦略について、ブログについてはどう思われるでしょうか。お聞きをしたいと思います。

 交通政策について、今、政策推進局長のお話をお聞きして、的確な認識をされておられるなと敬意を表する次第ですが、先ほど申し上げてるように、ぜひ狭義の交通に閉じこもることなく、先ほど来出されたさまざまな大きな総合計画と並んで、新プランの策定はほぼ同時期に進行していく話ですので、ぜひ連携をとっていくべきかなと考えますが、そのあたりを確認させていただきたいと思います。

 それから、企画部長の御答弁をお聞きする中で、空港部の再編に関してお聞きすると、何度か「これは空港部の所管で」という答弁が――広報局長も含めてですが――出ております。今の答弁をお聞きして、ああなるほどと、今知事がこの時期にあえて部の再編を強行されようとするのは、その時代のニーズに、よく言う縦割りの弊害を廃するためでもあるんだなということが御答弁から酌み取れました。ぜひそういう意味で全庁を挙げて、この企画部がヘッドクオーターとなって利活用促進、そして県民利益のために御努力いただきたいなと思います。
 今のは意見ですが、あえて質問をその最後にくっつけますと、やはりそういう観点から政策実現のスピード感、県民利益、そして庁内業務の円滑な推進のためにはあえて所管から外れると思いますが、企画部長として年度がわりでなければ部の再編はならないんだということではないと思いますが、いかがなものかお伺いしたいと思います。

 それから最後に、空港圏整備についてですが、委員長が島田市だということだけではなくて、私実はこの島田市の多目的産業展示施設というのに非常に関心を持っておりまして、この地域は空港の起爆剤になる1つの拠点になるだろうなと考えているからであります。ただ当初、コンベンションセンターというような考えも出ていましたので、ちょっとコンベンションについて調べてみたところ、ちなみに国際コンベンションで言うと、静岡県で開かれたコンベンションは2006年は21、2007年は21、2008年は11、ことしに限っては年内すべてが出てますが、わずか5と減ってきてるんですね。
 そしてまた、その使われた会場を見ていくと、静岡県の誇る各地のコンベンションセンターはほとんど使われていない。主に使われているのは、大きな施設でいうとグランシップと浜松のアクトシティだけで、あとはホテルであったり県立大学であったり「あざれあ」であったりというのが見て取れます。なので時代のニーズとして、もうコンベンションという考えからは少し外れて、もっと地域性を生かせるもの、そしてまた多目的という言葉をつければいいというのではなくて、この空港圏を整備するに当たって空港圏の中心的な拠点になるというような考え方で、島田市と協働されることがいいかと思いますが、どのようにお考えかお聞きをしたいと思います。以上です。

○岩瀬企画部長
 先ほど私の説明の中で、所管が私のほうではないという御説明をしたんですが、それは今所管としてはそうなっているけれども、私どもとしては積極的にそこに関与をして全庁的立場で取り組んでいるということを説明したかったのが私の本意でございますので、そこを御理解いただきたいと思っております。
 いずれにせよスピード感を持って、県民利益につながるものをやっていくというのは非常に大事でございまして、そういう意味では先ほど申し上げましたように、戦略本部の取り組みというのはまさにそういう中にあると思います。したがって組織がどうのこうのということはございませんけども、今度の予算もお願いをしてますし、職員の移管があれば直接指示ということで私のほうで速やかに事業は執行できますし、与えられた仕事につきましては、先ほど申し上げましたように職員とともに一生懸命これに取り組んでいきたいというのが、私どもの考え方でございます。

 それからコンベンションセンターにつきましては、先ほど申し上げましたが、少し広い意味であの地域でどうあるべきかというのを考えていきたいということでございまして、これからいろんな意見を聞きながら、あそこでどういう機能がいいか、これまでは多目的交流施設ということに位置づけておりますけども、いろんな可能性を探りながらこれからの内容を詰めていきたいと思っております。以上であります。

○杉山知事公室長
 委員からございましたが、会議録の配付ということでございます。
 会議そのものがすべて今オープンになっております。各部局のほうでそれぞれ対応しておりますので、一つには部の対応という形が出ておるのかと思いますが、知事公室としては今後「ようこそ知事室へ」の充実ということもありますので、そこの点については、それら全部を載せるのかということもありますが、今後の検討にさせていただきたいと思います。
 当然充実を図っていかなければなりませんので、知事の考えが明確に出るもの、そういった形のものについては積極的に出していかなければならんと思いますので、それらを全部載せるかどうかということも含めまして、今後検討を図っていきたいと思います。

○小泉企画部理事(政策調整担当)
 総合計画の有識者の関係でございますけれども、私どもが今考えております有識者というのは、いわゆる全国の一流の学者様に静岡県の今後のあり方、いわゆる「富国有徳の日本の理想郷−しずおか」をつくる上での骨格となるような考え方をお示ししていただきたいと思っております。それでその意見につきまして我々が案をつくりまして、それを総合計画審議会にかけて、県内の有識者に検討していただくということを今考えております。それが基本構想でございまして、委員御指摘の海外との交流を盛んにやっている方、あるいは若い方、そういった方の考え方は基本計画の段階で取り入れていくようなことも一つ考えられるんではないかと思います。
 そういうわけでございまして、有識者はあくまでも専門家の方にお願いして骨格だけつくっていただくと、その回りは我々で埋めて、県の総合計画審議会の各界の有識者にまたそれを検討していただくと。それをまた議会の先生方にお諮りして、そしてまとめていこうとこういう考え方でおります。以上でございます。

○森国際室長
 韓国はネット社会であり、インターネットが非常に発達していると、それに伴ってブログをつくって魅力を発信したらどうかということにつきましてお答え申し上げます。
 韓国がインターネット社会であり、非常にインターネットが使われるということにつきましては、静岡に旅行博士というインバウンドを担当する韓国の事務所がございまして、それはソウル事務所の働きによってできたわけですけども、そこの社長に聞きましたところ、やはり韓国のインターネットというのは非常に発達しておって、旅行の選択をする際非常に使われていると。そういう意味でおけば、インターネットというのは非常に重要な広報ツールであるということは間違いないと思います。
 それに伴ってブログの作成でございますけども、韓国・日本人、両方とも近年非常にブログを読み込むという傾向もあるということで、非常に有効な手段だと思います。
 ただしブログをつくる側はどうかといいますと、やはりつくる側は正確な韓国の情報を載せ、それで発信するということでございますので、やはり現地でそのブログを的確につくって発信するというのが望ましいと思います。そうしますと、先ほど部長の話がありましたけども、若干うちの所管から外れて、今現在ソウル事務所が空港部にございますけども、ソウル事務所にさらなる情報発信源ということが期待されることになると思いますので、先ほどのソウル事務所の充実が関係してまいりますけれども、ますますソウル事務所の重要性が高まってくると考えております。以上でございます。

○田澤政策推進局長
 交通戦略プランの策定に当たって、狭い視野だとか、あるいは狭い枠にとらわれないというお話でございました。
 交通自体、観光であったり危機管理であったりいろいろ幅広な分野でありますし、また県における所管も建設であったり厚生であったり、あるいは教育委員会や警察等も含めて幅広い分野にかかわっておりますので、策定に当たってはこういった部局と十分連携をとっていきます。また交通に対する総合的なプランですので、元計画と位置づけられます総合計画とも十分に連携をとってまいります。以上でございます。

○阿部(卓)委員
 2点だけ要望です。
 知事公室長、注文をつけます。「ようこそ知事室へ」は、非常にいいと思ってます。ただ県民の皆さん全員がインターネットを――今、国際室長が答えたことと逆説的なことになるかもしれませんが――みんなネットを見られるわけではない。だからそういう方々にどう発信していくか。また議会の中にどう発信するか。それはネットで発信してるからいいというようなひとりよがりだけはぜひやめていただきたい、こう思っております。御注文だけつけます。
 それと、これも小泉理事に注文をつけます。学者さんたちにお願いするのはいいと思います。ただ今国内ではなくて、これからは国内外、世界の中での静岡というとらえ方をしていただかないと、これからの将来を見据えた静岡県の総合計画なので、日本の中だけでおさまるつもりでは困ると思いますので、ぜひそこは国際的視野でお考えをいただきたいと思います。以上です。

お問い合わせ

静岡県議会事務局議事課

静岡市葵区追手町9-6

電話番号:054-221-3482

ファックス番号:054-221-3179

メール:gikai_giji@pref.shizuoka.lg.jp