委員会会議録

質問文書

平成30年２月定例会厚生委員会質疑・質問

	質疑・質問者：	山﨑　真之輔議員
	質疑・質問日：	02/21/2018
	会派名：	ふじのくに県民クラブ

○山﨑委員
　それではよろしくお願いします。分割質問方式で幾つかお尋ねしていきたいと思います。
　まず、78ページの２－１の安心医療の確保・充実と健康寿命の延伸のところからお願いしたいと思います。
　活動指標の１段目と２段目に、医学修学研修資金利用者数、それから医学修学研修資金利用者の県内医療機関勤務者数として現状値、目標値の記載があり、目標値が現状よりも大分意欲的な数字で書かれており、私たちも評価をさせていただいております。１点追加で注文をつけさせていただきますが、この医学修学研修資金の返済免除が終わった段階での県内定着率を指標として記載すべきではないのかなと考えています。返済猶予がある期間は県内にいたけれども、それが終わった途端に県外へ出てしまったのでは政策効果は薄れてしまうし、政策として医学修学研修資金が正しかったのかどうかにもつながるかと思いますので、指標を記載することができないのかどうかについてお伺いしたいと思います。

　それから、直接記載はありませんが、医師人材の確保という観点で１点お伺いします。これから新専門医制度が始まっていくかと思います。今、内科、外科の県内プログラムを選択してくれている方が、聞くところによると県内に51人いらっしゃるとのことです。この県内プログラムの選択人数を記載していくべきではないかなと思います。お金を補助してくれるから静岡県に来るのではなくて、魅力的な事業や研究ができるから静岡県に来るように誘導したほうが長続きしますし、それが本質ではないかと思いますので、そういった指標を記載することについてどうお考えかお伺いしたいと思います。

　それから、86ページお願いいたします。
　歯や口の健康づくりの推進についてです。
　前回の12月定例会厚生委員会でオーラルフレイル等につきまして御指摘をさせていただきましたが、しっかりとこの工程表の中にオーラルフレイル理解促進のための研修、普及啓発の展開と記載がありまして、評価をさせていただきたい。ただ４年間同じことをやり続けるのではなくて、もっと具体的な施策に突っ込んでいただきたいと思います。
　そこで、表の２番目に歯科訪問診療体制の整備とありますが、こういったところを整備していけば数がわかるわけですから、その数を活動指標に盛り込むことはできないのかをお尋ねしたい。

　それから8020運動についてです。これも大変大事なことで、成果指標に書かれていますが、結果として歯がたくさん残っていることも大事ですけれども、私はそのプロセスのほうが大切かなと思っています。例えば歯周病検診受診率などの指標をつくって盛り込むべきではないかと。結果として8020運動の達成につながるので、この辺のことについて御検討いただけないか、お答えをいただきたいと思います。

○浦田医療人材室長
　まず、医学修学研修資金の返済免除後の定着率について、お答え申し上げます。
　現在、医学修学研修資金の返済免除後の定着率は74.3％となっております。この定着率は、確かに８委員おっしゃるとおり非常に大切な数字と認識しております。
　ただ、今後この利用者がどんどん増加して分母がふえていくに従って、この数字がどう動くかと言いますと、必ずしも一方的に上がるものではないと判断しております。ですから非常に重要な数字ではございますが、指標として扱うにはなかなか難しいのではないかなと考えています。

　続いて、もう１点ですけれども、専門医制度においての登録者数のお話でございます。
　今、８委員のお話のとおり内科、外科合わせて51人の登録者でございます。内訳は内科が44人、外科が７人となってございます。
　この専門医制度につきましては、平成30年度から正式に始まります。当方としましても、専攻医として本県で勤務していただく医師を少しでもふやすために今後とも努めてまいりたいと思いますけれども、この人数は今後の変動を予測するのが非常に難しいことがあります。さらにプログラム数に応じて決まっている定員数に対して、全体の専攻医となる医師の数を目標値として定めるのは非常に困難な状況ですので、今後の動きを見ながら検討してまいりたいと考えております。

○小嶋健康増進課長
　歯科保健対策についての御質問をいただきました。
　まず、１点目ですけれども、訪問歯科診療体制の整備を目標と掲げているが、具体的な数を入れられないかとの御質問であったかと思います。
　在宅歯科医療に関しましては、施設基準が決められておりまして、県内施設数は現時点では302でございますけれども、このような数の把握をしておりますので、具体的な数を計画の中に入れることに関しては検討をいたしたいと思います。

　もう１点、8020推進員養成のプロセスの中で歯周疾患の研修等の目標値を入れられないかとのことですけれども、これにつきましては現在40歳以降、10歳刻みで歯周病検診の受診を推進しております。まだまだ十分地域で浸透している状況ではございませんので、まずは周知を徹底させていきたいと考えておりますので、具体的なパーセントにつきましては、目標値には計上しない形で検討しております。

○山﨑委員
　御回答ありがとうございました。いずれの件につきましても会派に持ち帰りまして、どう対応するか考えさせていただきたいと思います。

　最後の歯周病検診といいますか、その受診率に関しましては、確かに周知等も大事ですが、周知しているだけではなかなか自分事として捉えていただく方は少ないと思います。半強制的にでも歯医者に行っていただいて、そこで歯周病のチェックをしてもらって、健康状態がよくなったと感じてもらうことが両輪となって、施策の効果を上げていくかと思います。ですから周知だけをするのではなく、同時に進めていくべきだと私は思いますので、その辺もぜひ念頭に置いておいていただきたいなと思います。

　それでは、次の分野に行きたいと思いますが、２－３の障害のある人が分け隔てられない共生社会の実現について伺います。
　まず99ページに障害福祉サービス事業所数やグループホーム数を2020年度には、さらにふやしていくと記載があります。ニーズもあり大切なことだとは思ってはいますが、福祉分野に限らず、どの業界でも人手不足の中で施設ばかりふやしていくことが総合計画全体にみられますけれども、実際にこの数字は現実的なのかどうか。
　そしてこれをつくっていく上で、質の向上もしっかりと図っていくと記載があります。質の向上がないがしろにされないのかどうか少し危惧しているところですので、数をふやすのなら質の向上に関してもそれにふさわしい活動指標をあわせて盛り込むべきではないかと思いますが、どのように考えておられるのかお答えをいただきたいと思います。

　それから、100ページの下段ですが、一人一人の特性に応じた就労の促進について３つ目に時代に合った就労訓練の充実と記載があります。
　まず、単純に時代に合った就労訓練とはどういった訓練を指しているのか教えていただきたいと思います。

　それから、表の一番下の県と市町が連携した官公需の発注拡大に関しては本県議会でも条例をつくりまして、中小企業者に対して積極的に官公需で出していこうとしており、私も大賛成ですけれども、こういったところも数値として上がってくる話なので、活動指標に入れてしまえばわかりやすいと思いますが、いかがお考えでしょうか。
　以上について、よろしくお願いします。

○増田障害者政策課長
　まず、この活動指標でありますサービス事業所、グループホーム等の数でございますけれども、この目標値の設定に当たりましては、県内にあります市町や事業所等により構成される圏域自立支援協議会において地域で必要な所要量を算定した上で、利用者のニーズに応えるためにはこれだけのものが必要であるとして、ここに計上させていただいます。
　人手不足や人材確保については、先日も施設の方々とお話をする機会があり、特に景気回復の中、これまでのようになかなか人材が集まってこないとお話がありました。そこで１つ言われたことが、障害者福祉を含めた福祉の仕事はやりがいがあるとぜひ若い方々に伝えていただきたいと話がありました。社会福祉協議会とも協力しながら、こうした福祉の現場を見ていただくような研修等も実施しているところでございます。
　あわせて、質の向上につきましてはこちらにも書いてございますが、相談支援専門員の研修やサービス管理責任者等の研修を実施いたしまして、
施設職員の質の維持確保に努めているところでございます。

　それから、時代に即した就労訓練でございますが、現在障害のある方に対する求人の多くがパソコン等を活用した仕事でございまして、かつてのような機械を用いた下請作業以外にもこうしたパソコンを活用したパンチ入力といいますか、キーボードを活用したものが一定の工賃を確保しつつ、なおかつ雇用の場が確保できるとのことでございます。そうした訓練なども就労支援事業所等で展開していこうと考えています。

　最後に、県と市町が連携した官公需の発注拡大につきましては物品優先調達法がございまして、静岡県で推進本部を設けまして、毎年、方針と具体的な目標を定めているところでございます。

○山﨑委員
　ありがとうございました。毎年度計画を定めているとのことで、それを次期総合計画に書くべきかどうかは、また会派に持ち帰って、意見するなりさせていただきたいと思います。

　それでは、次の分野に移りたいと思います。
　105ページの２－４健全な心身を保つ環境の整備の生活困窮者への自立支援対策の推進についてです。
　この中に就労支援や住居確保支援に加えてという文言がございますが、昨今よく貧困の連鎖と言われている中で、健康格差という文言も時折、耳にするようになってきました。やはり健康がおろそかになっていると就職もしづらいし、勉学にも励みづらくなるところが貧困の連鎖のかなりのウエートを占めています。そういった意味で就労支援や住宅確保支援のほかに健康格差を考慮した支援の文言を記載していくべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。よろしくお願いします。

　それから106ページ、自殺対策の推進の中の若年層の自殺対策について12月定例会で、ツイッターも利用して検索連動型広告を始められたと答弁があったと思います。費用も大してかからないので、ぜひ進めていただきたいなと思いますが、そういったネット社会に対応した施策が、この中には入っていません。12月定例会では直接お話をして自殺を防止することも大切だけど、やはりネット社会の中で若者がそういう道に追いやられていってしまうことを踏まえて、ツイッターを利用した施策を始めたわけですから、ネット社会対策の面も総合計画の中に記載をすべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。よろしくお願いします。

○山口健康福祉部長
　まず、生活困窮者に対する健康増進等々についてですが、次期総合計画では県民全体を対象にしまして、県民の方々がいつまでも健やかに暮らせるような健康づくりをやっていきますと２－１に大きく書いてありますので、ここにあえて生活困窮者だけに対応した健康増進を記載しなくても既に全体のところで表現していると解釈しております。

○清水精神保健福祉室長
　８番委員御指摘のとおりＩＣＴの活用は非常に重要でございまして、個別計画であります自殺総合対策行動計画に位置づけております。相談体制の充実ということで読ませていただいておりましたけれども、８番委員の御指摘がありましたので、こちらについても明記させていただきたいと思います。

○山﨑委員
　ありがとうございました。山口健康福祉部長がおっしゃったように部局を挙げて全体で健康対策をしていることはもちろんそうですが、やはり生活困窮者にとってそこがしやすいのか、しにくいのかというところになってくると普通の方々とは違う面がありますので、特段の記載があったほうがいいのではないかなと私は思います。
　また、これは後ほど会派で対応させていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。

　最後に、138ページの４－１活躍しやすい環境の整備と働き方改革のところをお願いします。
　まず、138ページの成果指標の下から２番目、社会参加している高齢者の割合に関して現状値、目標値がありますが、これだけ知事がふじのくに型人生区分とお話をされている中で、ここで高齢者というくくりで表現するのはいいのかなと思いますので、その辺についての考え方をお聞かせいただきたい。

　関連して146ページです。
　ふじのくに型人生区分における壮年世代の活躍促進についてですが、最近時代のほうが追いついてきて、国家公務員の定年が伸びていくとかいろいろなニュースがありまして、ある意味静岡県は先行的にこういったことをやってきていたのかなと再評価をしているところです。ですがその割には、引き続きふじのくに型人生区分の周知徹底を図ります程度の記載しかなくて、もっともっと積極的な指標をつくってもいいと思います。現状で満足せずにもっとアグレッシブな活動指標をつくるべきではないかと思いますが、その辺についてのお考えをお聞かせください。

○髙橋福祉長寿局長
　まず、１点目として138ページの成果指標の高齢者の表現でございますけれども、いろいろな国の調査や統計を比較するためには、一般的な定義として高齢者という用語が使われておりますので、そこのところは指標の整理のために高齢者という表現を使わせていただいております。

　また、146ページのふじのくに型人生区分における壮年世代の活躍についてでございますけれども、これは健康長寿の３要素の１つが社会参加でございまして、特にこの社会参加を目標として施策を打っていこうと。そういう意味で138ページに、社会参加している高齢者の割合を指標として挙げさせていただいているところでございます。

○山﨑委員
　ありがとうございました。それは大体見てわかってはいました。私の質問の趣旨はせっかくこうやって先行的にふじのくに型人生区分を提唱していたわけですから、そういったパイオニアとしての活動をさらにやっていくような指標がもっとあるといいなということです。また改めて会派の意見に書かせていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。
　以上で質問を終わります。

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