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委員会会議録

質問文書

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平成26年11月次世代人材育成特別委員会 質疑・質問
質疑・質問者:相坂 摂治 議員
質疑・質問日:11/17/2014
会派名:自民改革会議


○相坂委員
 きょうは本当にありがとうございました。
 私も皆さんと同じ印象だろうと思うのですが、こんなに進んでいたのかというような気持ちでお聞きをしましたけれども、ただ、今阿部委員が質問なさったことと、私も同趣旨の印象を持たざるを得ませんでした。やはり移民政策をしている国って随分ありますよね、特に東南アジア。シンガポールなどへ行くとかなり厳しい移民政策をしているし、先ほど国がやっているという、短期で受け入れて働くだけ働いてもらって、定住はしないでもらいたいという国の本音というものも、やっぱり国を経営すると意味では、必要な視点ではないのかと思うんですね。やはり社会保障の問題、この高齢社会の中で扶助費やら何やらという財政問題を考えると、そうはいっても手当が必要な外国人ばかりに来ていただいても、例えばそういう前提に立って、数少ない7万人のブラジル人ならいいかもしれませんが、今後、本当に北朝鮮の問題やら東南アジアのもっと貧しい国々との交流のことをも考えていくと、やっぱり国の出入国管理というものは必要になるだろうと思うんです。
 現状をもっと詳しくお聞きすれば、こういった先入観というのはなくなるのかもしれないんですが、1点だけお聞きしたいのは、今のブラジルの方々の、県政の中では、やはり負担が大きいと感じざるを得ないんです。ソーシャルワーカーも入れましょう、発達障害もやりましょうというのが、やはり非常に大きいなというのは、感じてしまいます。ミクロの世界で子供にエネルギーを与えてくれるというお話もよくわかるんだけれども、別にそれは出稼ぎに来ているブラジル人ではなくてもいいんじゃないかと考えてしまうんですね。もっと本県経済にとって必要になる、あるいは、もっと牽引役となってくれる外国人を選別して来ていただく移民政策をとるということも、一方ではできるのではないかと思うんですね。やはり出稼ぎをする土壌はなくなって、ほとんどコンビニエンスストアでのアルバイトばかりを外国人はやっているようにしか、我々には見受けられないものですから、非常に失礼な言い方なんだけれども、やはり日本の国益にかなう、あるいは都市経営にかなう人材を招聘するということに、政策をシフトする必要性というのは感じませんでしょうか。

○池上重弘氏
 もう20年近く前から、日本の政府は外国人の受け入れについて、基本的な視点を変えていないんです。それは今おっしゃられた、いわゆる高度人材は受け入れると、一方で、いわゆる単純労働者については慎重な検討をする。実際、受け入れないと。
 悲しいことに日本の社会は、今、先生がおっしゃったような、優秀な外国人が来たい場所ではありません。中国人の本当に優秀な学生はどこに留学するか御存じですか。太平洋を越えたアメリカに行きますよ。なぜならアメリカのほうが、実力に応じて収入も多くなるしトップにも立てる社会。それを認めない日本の社会が高度人材だけ来てほしいといっても、残念ながら来る側からすれば、グローバルな競争の中でどこに行くかという視点で見たときに、漢字の障壁がある、差別意識が極めて強い、企業の中で頑張ってもトップにはなれない、そういう社会に行きたいとは思わない。本当に自分で言うのも悲しい事実ですけれども、グローバルな留学生獲得競争というのが、太平洋エリアでも進んでいる中で、日本が完全におくれをとっている状況です。
 例えばオーストラリアなども、留学生の落とすお金が、国の財政収入の中でかなり大きな比重を占めているんです。そうはならない日本の中で、高度人材だけ来てほしいといってもなかなかうまくいかない。例えばカナダなどでは、町単位で高度人材獲得競争をやっているわけです。うちの町に来てくれたら、こういうサービスを提供します、お子さんの教育にはこんなメリットがあります等々言って、例えば中国とか香港から来た優秀な、英語スピーカーが多いですけれども、そういう人たちがどんどんそういうところに入っていくと。それは地域の教育水準の向上にもプラスになっていく。でも、例えば、そういう人が来て、その町を代表する企業の管理職にどんどんなっていくというようなオープンさがないと、そこは、ごめん、うちは日本の企業なので、部長以上は外国人はなれないよといっている中で来てくださいというのは、はっきり言って世界の中で通用しません。そういう中にいるという、これもまた厳しい現状があります。
 それから、先生がおっしゃるように、私はどんな外国人でも入れるべきだとは全く思っていません。それはやはり主権国家ですから、出入国管理政策というのはあってしかるべきで、そのときに私としては、今、日本の社会がどうなっていくかと大きな選択の中で、外国人が入ってくることをますます拒んでいったときに、日本の社会がどんどん生産基盤が縮小していく中で、どこかでマザー工場が移転するというところが出てくるかもわかりません。そのときにもう急な坂を転げ落ちるようなことが生じていくだろうと思います。それがこの国の未来のあり方として、私はいいとは思えないというように感じています。

○相坂委員
 よくわかりました。ありがとうございました。

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