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委員会会議録

委員会補足文書

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平成25年10月富士山保全・活用特別委員会
参考人の意見陳述 公益社団法人富士宮市観光協会 会長、富士山頂上奥宮境内地使用者組合 組合長 宮崎善旦氏 【 意見陳述 】 発言日: 10/11/2013 会派名:


○宮崎善旦氏
 皆さんおはようございます。小長井委員長からお話がありましたように、このたびは、いい機会を与えていただきましたことを、御礼申し上げたいと思っております。よろしくお願いしたいと思っております。
 私は、地元の富士宮市の観光協会の会長、それから8合目以上の山小屋は浅間大社の境内地になっておりまして、その境内地の組合長をやっております。山小屋は富士宮口は8合目以上が4軒、8合目、9合目、9合5勺、頂上、御殿場は8合目以上が1軒、須走口が4軒、吉田口が1軒となっております。
 静岡県側は8合目から下が、国有林になっておりますので、営林監督署の管理になっていますので、そこに8合目以下の小屋の方々は申請をして土地をお借りしております。 
 山梨県側は県有林になっていますので、山梨県の企業局等にお借りしております。
 8合目以下は国と県という区分になっております。登山口自体は、富士宮口、御殿場口、須走口が静岡県側、山梨県側が富士吉田口と河口湖口となっております。
 今日の資料ですが、県議会富士山保全・活用特別委員会という資料と富士山の世界文化遺産登録に伴う観光戦略、富士宮市の富士山世界文化遺産富士宮市行動計画の冊子と、富士宮市史跡富士山整備基本計画の冊子です。整備計画とか行動計画は参考にお配りしましたので、よろしくお願いしたいと思います。
 それでは、県議会から、登山者の状況及び富士山を生かした観光施策、登山者及び観光客の安全確保対策、構成資産の保全及び整備状況ということで質問がありましたので、それについて説明をさせていただきたいと思っております。
 現在、富士山世界文化遺産協議会作業部会でいろいろ協議をしてデータも出ておりますけれど、いい機会なものですから、総合して状況を説明させていただけたらと思っております。
 平成17年からのデータがあります。それ以前は、なかなかデータが出ていなかったので、環境省でカウンターをつけて数え始めたのが10年ぐらい前からで、平成17年あたりからのデータしか残っていないのです。特に静岡県側はそうです。山梨県側は、有料道路で車が料金所を通るので、データがしっかりしている。静岡県側は正確なデータが出てないというのが現状であります。
 環境省の登山者数の発表が、これはほかにもデータあると思いますけれど、平成17年が20万人、18年が22万人、19年が23万人、20年が30万人、21年が29万人、22年32万人、23年29万人、24年が31万8000人、ことしが31万人となっております。
 今までは大体20万人台をキープしてきましたけれど、特に山梨県側は、富士スバルラインができてから急激に伸びた、東京からのツアー団体などが直通バスで来れるようになったので、倍ぐらいになったと考えています。
 静岡県側が中心となって、渋滞対策ということでマイカー規制をしてシャトルバスになりました。平成6年からマイカー規制を始めたので、約20年になります。マイカー規制は22年、富士宮口が17日間、須走口が6日間、山梨県側が15日間、昨年、富士宮口が34日間、山梨県側が15日間。ことしが富士宮口が52日間、須走口が37日間、吉田口が31日間となっています。
 これは渋滞対策と環境保全が目的でシャトルバスになりました。これは1つの成果が出たのではないかなと思っております。登山者数30万人のうち山梨県側が70%、静岡県側が30%となっています。圧倒的に山梨県側のほうが多いということになります。
 資料1ページをごらんいただきますと、富士宮ルートが、21年6万7000人、22年が7万8000人、23年が7万2000人、24年が7万7000人、25年が7万6000人と、大体7万人から8万人以内をキープしている。これを平均しますと24.2%、30万人のうちの大体25%ぐらいということになります。
 須走ルートが21年4万3000人、22年4万8000人、23年4万人、24年3万5000人、25年3万6000人となっており、全体としては約13.5%。御殿場ルートが21年1万1000人、22年9,800人、23年1万5000人、24年1万5000人、25年1万7000人という、約4.5%。
 吉田口が21年16万9000人、22年18万4000人、23年16万5000人、24年18万9000人、25年17万9000人、平均しますと57.8%、約60%。山梨から登られても境内地が8合目以上ということになりますので、山梨は事実上8合目までの権利しかなく、頂上は須走口の頂上になっております。県境ははっきりしてない、まだその辺の話し合いがついておりません。
 山梨県との話し合いがこれから始まってくるのではないかと思います。そうしますと、吉田口と河口湖口が頂上がない状態です。それで、登る方が一番多いのです。それで、いろいろ弊害が出ている。山梨県から登った人は頂上も山梨だと思っている、登っている方々は、静岡県だと誰も思っていないですよね。ですから、その辺をはっきりしていくことも、1つ方法ではないかと思います。
 それで、山梨県側の富士吉田口と河口湖口と須走口が合体して吉田の山頂銀座と言われています。すごく混雑していて、どうにもならないのではないかと言われている。後の安全対策でも言いますけれど、スバルラインができたおかげで、富士河口湖町では、簡単に言うと河口湖と富士急ハイランド等の観光開発――河口湖口の観光地化が急激に進みまして、富士登山も東京から直に来ているので、倍ぐらいの人数が来るようになったということです。
 5合目の施設は、富士宮のレストハウスの3倍ぐらいあります。1つのレストハウスで、御殿場口の大石茶屋に比べますと10倍ぐらいの施設です。須走口、菊屋と東富士山荘を足して5倍ぐらいの施設です。それが、5軒ぐらいありますから、もう一大観光地になっています。
 そういう形のものを今後どうしていくのかということが、登山者の適正利用からしても非常に大事になってくるのではないかなと思っております。人数的には30万人のうちの70%が山梨県側、30%が静岡県側という現状です。
 次に、2ページが登山者の状況、マイカー規制を富士宮口は52日間と、期間が長くなり、昨年よりシャトルバスを使った人数はふえていますが、乗車人数でいくと、1台平均で、ことしが23人、昨年が29人で減っています。ですから、個人客が、ことしは明らかに減ったということです。ということは、大分個人客の規制にはなったのではと思っております。
 それから、駐車場料金を一昨年から1台1,000円いただいております。それでシャトルバスに全員乗りかえていただきます。シャトルバスは、往復で1,300円かかりますので、1人で乗用車で来て登山をした場合には2,300円かかってしまいます。それで、バスとかマイクロバスは1銭も払わないで行くことができます。
 今後は、やはりその辺も考えていく必要があるのではないかと思います。また、後ほどその辺の話はさせていただきますけど、ここでは、2ページの写真にもありますように、富士スバルラインの5合目の様子、これは一大観光地になっています。約250万人ぐらいが山梨の5合目観光として動いています。
 次に、3ページが富士山を生かした観光施策です。静岡県側の施策としては、富士山観光は宝永火口など自然休養林トレッキングに行政挙げてこれを取り組んでいます。ただ、自然休養林は、事実上、整備計画の予算はついていません。案内看板とか、道整備がほとんど行き届いていない。その状態で学校などの研修に宝永トレッキングは使われているので、ここが1つの問題ではないかなと考えています。
 それから今後は、一般的な5合目観光というものだけではなくて、県や市町をまたいだ中での構成資産めぐりというものもひとつ考えていく必要があるのではないか。それと、富士宮市にできることになりました、世界遺産センターを核にした富士山を学びながらの観光や登山を考えて、1年中楽しめるような観光地にしていく必要があるのではないかと考えています。富士山ツーリズムのようなものを考えていく必要があるのではないかと考えています。
 その次の4ページ、富士山は、登る富士山、行く富士山、見る富士山というのがあります。ここら辺をうまく使っていく必要があると思っております。登山自体も「三度登って富士の山」とよく言われます。天気の悪いときとか、いろいろな状況によって、御来光登山なども変わりますもので、登るというのはどうしても夏山シーズンの7、8月に集中しています。それ以外は、ガイドラインにおいても登ってはいけないとなっております。
 それから、行ってみるというのは5合目観光、富士山に行ってきたよっていう方は、5合目へ行ってきたということなのです。富士山5合目観光人数は、昨年のデータで、年間で富士宮口が推定28万1800人ぐらいです。須走口が12万5625人というデータが出てます。御殿場口はデータが出てないものですから、推定しますと5万人ぐらいではないかと。吉田口が231万3140人、料金所の通過人数で割り出しています。合計で270万人、約300万人と言われています。そのうちの夏の時期が30万人ということです。
 それと、富士山観光は、推計で1500万人とも2000万人とも言われているのです。よく富士宮口が大体通過観光で、500万人から600万人と言われている。御殿場も、最近アウトレットだけでも100万人ぐらい月に来ていますので、すごい人数になっているという方がありますけれど。そういうことを加味して、大体2000万人ぐらいの観光になるのではないか。
 それで、富士箱根伊豆国立公園の入り込み客数はすごい人数ではないか。年間伊豆あたりは3000万人とか4000万人とていう人数になってくるのではないか。そこの辺のデータまでは、調べていないのでわからないですけれど。
 やはり5合目観光自体が300万人ぐらいとなっています。富士宮口が10%、須走口が4.5%、御殿場口が1.8%、吉田口が何と83.5%ということで、山梨のスバルラインが圧倒的だということです。
 そういう形でいきますと、山梨県側が83%ぐらいの富士山観光を担っているということで、一大観光地になっています。
 それから5ページ、富士山を生かした観光施策ということですと、山梨県側は観光地化されています。40年前にスバルラインができて、5合目だけでも富士宮及び御殿場と、小山を入れた入り込み客数の5倍から10倍持っています。
 それから河口湖口が河口湖自体が、バブルのときにホテルを増築しまして、一大観光地化しております。200人規模のホテル等が10カ所ぐらいあり、民宿等も入れますと、すごい収容人数のキャパシティがあります。中国人などを誘客して維持をしていかなければならない。
 静岡県側は過度の観光地化は、これから目指していくのには、問題があるのではないかと思う。富士山観光自体を減らしましょうって言っている時に、ふやしましょうというものはなかなか難しいのではないか。そうなりますと、俗化は防ぎ、山梨県側との差別化を図っていったほうがいいのではないかと思っています。
 富士宮市にはかっぽう旅館がありましたので、そういうもの、和を生かしていく必要が今後はあるのではないか。ただし、富士宮には、ホテルが非常に少ないものですから、2カ所ぐらいつくっていただかないと、やはり1割から2割増の400人ぐらいのキャパシティをふやさないとどうにもならないと思います。
 御殿場は、最近ホテル等ができております。須走も、昔から旅館とか富士登山のための観光宿泊、山中湖との連動がありますけれど、富士宮が宿泊施設が少ないというのが現状です。
 3番目の富士山の登山者の安全確保対策、6ページです。これは富士宮口だけでなくて、全ての5登山道が非常に最近荒れています。これは登山者の増加だけが原因というよりは、近年のゲリラ豪雨とか、富士山も例外ではなく、自然環境の変化が大きく関係しております。
 それから、どうしても、夏の2カ月間の作業しかできない、9月も20日間ぐらいしか整備ができない。また、重機が入れられないということでは、手作業になります。計画的に、段階的に整備計画を行っていかないと安全確保はできないと考えます。これはイコモスの視察のときにも指摘されています。
 それから7ページの安全確保対策ですけれど、看板に関して、富士山は3年前に環境省と両県が取り組み、整備事業を行いまして、ほとんどの予算を環境省に出していただき、文化庁の指示も仰いだ中で看板を全部取りかえました。ただし景観を重視したことがあって、安全対策上は非常に問題があります。
 余り赤とか黄色を使わないようにというものがあるので、わかりにくい。御殿場から登った方が富士宮へおりる場合にはどうしたらいいのか、山梨県から登った人が静岡へおりるにはどうしたらいいのかわからないということがあり、安全対策上の配慮をした看板計画、案内計画が今後求められると考えています。
 それから、指導面では、ことし静岡県警に頂上に駐在していただきまして、警備をしていただきました。これは非常に成果が大きかったと思います。そのかわり、静岡県警としては、非常に大変で、最終的には、どうなるかはわかりませんが、来年はできないという話は聞いております。
 今までは各登山口の5合目の指導センター等で警察官が駐在していましたけれど、その方々は安全対策ではなくて、警備をしているということになっておりましたので、富士山の場合に8合目でけが人が出たとか、何かが起きた場合には、富士宮、御殿場、須走から5合目を経由して上がっていくってことになりますと五、六時間かかります。頂上に駐在していますと、1時間から2時間以内でそこの現場へ着けるもので、非常によかったと思います。
 それと、県が3年前からやっております登山ナビゲーターというものがあります。これは24時間体制でやっていただき、非常に成果が出ていると思っております。ただ、2500万円の予算を使っている割には余り効果がないのではないかということがあります。ナビゲーターの配置とやり方は、今後、工夫する必要があると考えています。
 5合目ではすでに全ての装備をし、さあ登ろうといったときに、いくら説明してもだめです。ですから、水ヶ塚のシャトルバスへの乗り換えのところでナビゲーターが指導をしたほうがいいのではないかと思います。上高地方式を今後取り入れていく必要があるのではと思っておりますけれど、今すぐできないものですから、5合目まで行くのに二、三十分かかりますから、バスとかシャトルバスの中でビデオを見てもらうとか、そういうものが今後はできるのではないかと。
 登山装備や天候の情報発信とか情報提供、これは5合目の登山をするための直前の情報発信です。今後、特に外国の方々というのは、情報誌とかインターネットで、調べてきます。それで富士山の情報誌は「るるぶ」を始め、いろいろなものが何百冊と出ています。そういう情報メディアと連携をとりながら、なるべく早い時期に情報を流していくってことが大事ではないかと考えています。情報誌の方々も情報を求めているので余りお金がかからないのではないかと思います。情報の出し方と適正さというものが今後求められてくるのではないかと思っております。
 医療の関係、県と富士宮市が経費を持ち合って静岡県側8合目に衛生センター1カ所となっております。医師がいるというだけでも安心感が出ますし、90%以上の方が高山病なので、酸素を吸入したり、応急処置をしていただくと、大体大きい事故につながっていないものですから、この衛生センターの充実を図っていけたらと考えております。
 それで、頂上の剣ヶ峰のすぐ下に現環境省の宿舎が50年くらい前にありました。そこが厚生省管轄のときにインターンが来て頂上にも医者がいたということがありました。今は宿舎が解体されて、トイレの一部に管理所があるという形になっております。今後、その辺の充実も考えていく必要があるのではないかと考えています。
 山梨県側には医療施設が8合目と7合目等にもありますし、民間との連携もしておりますので、山梨県側を参考にしてもいいのではと考えています。山梨県側はシーズン中やっておりますので、全て県と市だけがやるということではなくて、財源的にも考えたほうがいいのかと考えています。
 次に、8ページの安全対策、これは安全対策というよりは、今言ったようなことをやるのにはどうしてもお金がかかります。本年度、10日間ではありましたが、基本1,000円ということで試行的に協力金を徴収しました。これは、登山組合など静岡県側の関係機関と協議をした中では、賛同していて、今後とも財源確保が必要であると考えております。
 ただ、5合目以上というところにこだわり過ぎてしまったということがあります。最近は弾丸登山自粛ということになっていますけれども、御来光を見たいという歴史的なもの、背景もありますので、その辺を考えて24時間体制で徴収できるということになると、静岡県側としては富士宮口ほか、今後はマイカー規制のあり方を考えていけば24時間体制で取れるのではないかと。それと期間は2カ月やる必要があるのではないか。そういう中で、来年度は500円としていただけないかと考えている。今後、作業部会等がありますので、そこで協議をした中で、山梨県との調整もしていく必要があると考えております。
 今のところ、山梨県側は吉田口と河口湖口が合流をして、6合目から登りますので、1カ所で徴収できます。1,000円で2カ月間、24時間体制でやると聞いておりますけれど、登山組合とか、いろいろな関係機関との調整をほとんどしていない状態なもので、今後、そう簡単には決まらないのではないかと考えています。
 基本的には、登山協力金について、アンケートでも70%の方々が賛同していますので、今後は、そういう形でいただいて利用していくのではないかと思っております。
 次に、9ページ、マイカー規制、先ほど言いましたようなマイカー規制を今後とも強化していく必要があるのではないか。経緯は、平成6年から渋滞対策と環境保全を目的にマイカー規制が始まりました。今後は、やはり富士山における適正利用規制という名前に変えていったほうがいいのではないかと考えています。
 適正利用推進協議会というのは、環境省が今やっております看板デザインをどのようにしていこうかという協議の名前がこの名前です。非常にいい名前だと思っていますので、適正利用の協議会をつくって今後適正利用を目的にした規制をしていく必要があるのではないかと考えています。
 ことしもマイカー規制のなかった7月6、7日の土日、それから9月7、8日の土日というのは、非常に混雑しました。2キロメートル以上の渋滞がありましたので、この期間中はきちんと規制をしていく必要があるのではないかと思っております。
 それから、次の10ページ、先ほどお話させていただいたように、マイカー規制のやり方などを上高地方式にしてはどうか。上高地はここにも写真がありますように、環境省設置のナショナルパークゲートでは環境省が環境保全のための説明会をしたり、学ぶ場のコーナーがあります。また、松本市が中心となって巨大なバスターミナルが3年前にできております。上高地の入り込み客数は年間120万人です。富士山が約300万人の入り込み客数、静岡県、山梨県に分かれているとはいえ、そういう設備がないということがいかがなものかと考えています。
 山梨県側がスバルラインを有料道路化しています。山梨県のドル箱であるようですので、それを無料にするのは難しいらしいのです。
 次の11ページ、富士山の開山期間は7月1日から8月31日となっていますが、近年手を何も加えないで7月1日にということはまずないということです。そのぐらい最近の温暖化の割には平成元年から雪が多くなっています。
 それと10年前にバイオトイレにしました。バイオトイレは、すぐに使えるというものではなく、バイオのおがくずを乾かしたり、使えるようになるには1週間ぐらいかかります。山梨県側はとにかく1日にこだわっていて、6月の末から山小屋にお客をどんどん入れてしまっているので、ほとんど静岡県側が開いていないのに登ってきてしまいます。頂上の設備とかトイレなどの70%以上が静岡県側で、登る方の人数は山梨県側が70%なのです。
 次の12ページ、開山時期を7月10日から9月の10日という形で軌道修正していく必要がある。トータルすれば開山日数は同じですので、7月1日から8月31日というよりは、富士宮市としては7月10日から9月の10日ということにしてもらって、その間はトイレも開いてますよ、山小屋も開いてますよ、それで道路整備もできていますよとしていったほうが、登山者のためにもいいし、規制上もいいのではないかと、今後、提案していきたいと考えています。また、これは御殿場、須走とも最終調整がついてないものですから、富士宮としては提唱していきたいと思っております。
 次に13ページ、富士山は一本化、一本化とよく言われますが、それぞれで状況が違うので、なかなか一本化できないような歴史とか文化があります。環境とか保全ということでは一本化はいいのですけれど、全てを一本化していくというのは、問題があるのではないかと考えています。また、文化や歴史を生かした中での一本化を今後どう図っていくかということが、1つの大きい課題ではないかと思っております。
 それから、安全確保対策、これは弾丸登山のこと、両県が自粛を要望していますけれど、ツアーの方々は、「はい、自粛します」という旅行者はいないということなのですよね。それと御来光登山というのは、歴史文化が、今まで何十年、何百年という歴史があるので、禁止というわけにはいかないのですけれど、自粛を呼びかけている以上は、やはりシャトルバスの最終便を午後10時だったものを午後8時にしていくという時間規制もかけていくということも、今後、必要があるのではないか。自粛を本物の自粛にしていく必要があるのではないかと富士宮を中心に考えています。最終便が8時ですと、登っても12時ごろに着いてしまう場合がありますので、頂上で困ることになります。
 次の14ページ、富士山の適正利用人数はどのくらいなのか、最終的なデータが出ていないもので何とも言えませんけれども。山小屋の収容人数からいくと富士宮口が約1,340人、須走口が1,335人、御殿場口が530人、吉田口が3,140人、合計で6,345人です。6,300人を100%というわけにもいきませんので、約8割ぐらいにしますと1日5,000人ぐらい。それで開山期間が2カ月というと、約30万人ではないかということです。
 それと、ほとんどの登山口が約5キロメートルあります。1メートルの間隔で1人が登っていくということになると、約5,000人ぐらいになる。このデータからも、約30万人が収容可能ではないか。昔は50万人ぐらい登っていたのです。吉田口の1つの山小屋で、今は収容人数を350人としていますけれど、1,000人ぐらい入れていたときがあります。互い違いというのを皆さん聞かれたことあると思うのですけれど。エージェントから言われたもので、ここ10年ぐらい、吉田口が中心となって1つの布団を1人にしました。60センチメートルぐらいで済むので、シュラフにしてきました。そういうことで350人ぐらいになっています。旅行社やお客さんの要望も踏まえて減らしてきました。
 ですから、明らかに昔のほうが多かったのですが、正確なデータを環境省が調べるようになってからは30万人です。先ほどの裏づけも大体このぐらいの人数で、うち静岡県側30%ですので、適正人数だと言えば適正人数と。ただ、どう見ても、今の30万人が多いと言われています。
 次の15ページ、先ほど言いましたようなマイカー規制をより充実していく。それからバスからもお金を取る。マイクロバスとかバスも白ナンバーは規制をする。営業ナンバーのバスだけというように規制していくという形をとっていく。それで、弾丸登山をより強く自粛してもらう。それで、協力金の徴収等をやってくると、大体1割減るのではないか。それで、27万人ぐらいを来年度から目標にしたらどうか、一つの適正利用人数としてはこのぐらい、本当は25万人ぐらいなのですよ。その場合は、山梨県側は、60%を50%にということになります。
 そうしますと、このパーセンテージは、山梨県が賛成しませんので、全体で1割減らしませんかというように、山梨県がそうは反対はできないという計画を立てないとなかなか賛同を得られないのではないかということがあります。
 最後に16ページ、知事がよく言われているのがトイレが大事だと言われているのです。においとかキャパシティの問題などをよく言われます。前は垂れ流しでした。ちり紙の時代からティッシュの時代になって、ティッシュが残ってしまい、白い川になって、登山家の田部井さんが白い川といって、週刊誌に書かれたことが契機となって、富士宮でトイレ勉強会というのを立ち上げ、その後、静岡県側がトイレ研究会というのを立ち上げて、どういうトイレにしていこうかという勉強会を開いて、環境省の9割の補助金がついて、約10年前から今のエコトイレになりました。山梨県側も、いろいろ言っていたのですが、最終的にはそれだけの補助がつけばということで、静岡県側、山梨県側全てがエコトイレになりました。
 エコトイレでキャパシティが足りないからふやそうということではなくて、これから人数を制限しましょうということですから、バイオトイレは、まめに改善をしていけばいいのです。トイレ整備は十分それで可能だろうと読んでおります。特に静岡県側に関しては。最近は、山梨県側もオーバーした場合には下におろそうという形になってきています。経費の使い方が少し変わってきています。
 それと、10年たつとトイレメーカーが開発しているので、再度そういう形の補助金制度にする。維持管理の協力金として今まで200円いただいておりますので、それはそれで賄っていきたいと考えている。
 それで、知事は協力金をトイレに使うということを言っていますけれど、そうしますと1,000円いただいた中にトイレも含まれているのだから、1,000円払ったからトイレは無料でいいという方が、ことしもすでに出てきています。維持管理費は協力金からくれるのですかということになると、山小屋によって使う経費も違うので、その辺の話し合いがつかないのではないか。トイレ整備の問題は、非常に難しい点があります。
 トイレの維持管理が目的で200円いただいている。マイカー規制の駐車場に関しては、道路企画課を中心に駐車警備の問題とか、マイカー規制の警備で1,000円いただいています。それで、お金をいただいている目的がそれぞれ違うのではないかと思っておりますので、それを全部まとめて5,000円もらって一括にしてしまう、来年度、すぐそれをやるというのは乱暴ではないかなと思います。今のところ、まだ目的がそれぞれ違いますから、その目的でお金を集めさせていただく、その辺、別々な金の集め方を来年度していただいく、再来年度までに、この結論を出さなければならないと思っておりますのと、現状はそういう形になっていると、そのように要望していきたいと思っています。
 富士山の富士宮の世界遺産の取り組みについては、この資料、後で目を通していただけたらと思っています。
 駐車場とトイレ整備をやっております。それから、白糸の滝は、構成資産の特別指定地域においての建造物等は全部撤去しております。本年、12月いっぱいで、第1次の整備計画が終わると考えています。
 それから、世界遺産登録に伴う観光戦略というのが、やはり環富士山という形で事を構えていく必要があるのではないか。富士宮市の場合には、聖地化をしていくべきではないかと。観光地化していくより、世界遺産の富士山の聖地化を目指していくことが静岡県側には合っているのではないか。全体として、構成資産の財源をどうするのかという問題が、必ず次に起きてきます。できたら富士山基金のような、山梨県側で一部やったところもありますけれど、これを本格的に富士山基金のような形で、企業の方とか、いろいろな方々から協賛金をいただいて財源確保をしていく必要があるのではないか。
 富士山の頂上を持っております浅間大社が、頂上にある奥宮を修復するのに、銅板などを置いて協賛をしてくれませんかという呼びかけを行い、年間で1000万円ぐらい集まっているのです。神社、仏閣ではよくやっていますけれど、そのようなことを、全部の構成資産でやって、富士山基金のような形にしていくと、大きい財源がもう生まれてくるのではないかと考えています。
 そういうことで財源確保する中で、単なる世界遺産めぐりではなく、それに基づいた聖地化の環富士山という形の構想の世界遺産を伴う富士山観光というものを、もう一度見直す必要があるのではないかと思っております。

○小長井委員長
 ありがとうございました。以上で宮崎様からの意見陳述は終わりました。
 それでは、これより質疑応答に入ります。
 委員の皆様にお願いをいたします。
 質問はまとめてするのではなくて、一問一答方式でお願いします。
 それでは、御質問、御意見等ありましたら、御発言願います。

お問い合わせ

静岡県議会事務局議事課

静岡市葵区追手町9-6

電話番号:054-221-3482

ファックス番号:054-221-3179

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