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委員会会議録

質問文書

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平成25年8月子どもの人権擁護特別委員会 質疑・質問
質疑・質問者:前林 孝一良 議員
質疑・質問日:08/19/2013
会派名:公明党静岡県議団


○前林委員
 3点質問を一括して行いますので、御答弁よろしくお願いします。
 最初に、道徳教育について質問いたします。
 私ごとですが、私も高校の教員を、現場13年教員をやっておりましたけれども、普通私の年代の教員は、高等学校と中学校の両方の免許を持っているんですが、私、高等学校しか持っておりませんで、理由は大学のときに、道徳に関する単位が2単位足りなかったものですから、中学校の教員の免許をいただけませんで、そういう意味で道徳教育にはちょっと私もわからないところがございますので、あえてお聞かせ願いたいと思います。
 資料の5に道徳教育の年間授業時数が書いてございます。小中学校におきましては年間35時間ということで、週1時間、道徳教育が科目として設置されていて、それなりの位置づけがあるわけですけれども、高等学校の場合、公民科やホームルームの時間を中心に各教科・領域等で実施と書いてありますが、ちょっとこの辺の意味が私はよくわからない部分がありますので、どういう扱いなのかということを御説明をいただきたいと思います。それが1点です。

 それから2番目は体罰の問題です。10ページのところに、体罰の実態調査の一覧がございます。その中で、特に部活動においての体罰が中学校、高校ともに非常に多いということで、非常にやっぱりこれは問題だと私は思っております。
 11ページのところに主な原因ということでいろいろ書いてあります。私もちょうど20年ぐらい前まで高等学校の体育系の部活動の顧問をしておりまして、試合等で顧問による殴る、蹴る、あるいは言葉の暴力、これはもう日常茶飯事で、非常に私はショックを覚えました。そういう意味では、もう私が教員をやっていたころから、これが当たり前の世界だったということが非常に残念だったと私は思っております。
 そういう意味で11ページのこの主な原因を見ていくわけですが、指導に熱が入り過ぎて感情的な対応になってしまうとか、あるいは思い入れとか、さらには生徒指導中、感情的になって手を出してしまう。これは、自分の意見を言って恐縮なんですが、教師として適性を欠く、もう人間性の問題だと、私はそう思うわけでございますけれども、その辺をどうお考えか、教えていただきたいと思います。

 それから3番目は、11ページのところにもスクールカウンセラーという言葉がございますし、さらに私学振興課のところでも、私立高校43校中、33校でスクールカウンセラーが置かれていると書いてあるんですけれども、このスクールカウンセラーを設置してくださっているのはいいんですが、その実態ですね。今、公立高校の場合では中学校には各校に配置されている、高等学校は臨機応変、状況によってという、小学校もそういうことを聞いておりますけれども、今、大体1校について何時間ぐらい、このスクールカウンセラーが配置されているのか、あるいは現状で十分なのかどうか、その辺の認識をお聞かせください。
 それから、私学振興課については、私立高校43校中、33校ということで、10校は設置されていないんですが、私学の場合のスクールカウンセラーの設置の状況ですね。私は常勤がベストだと思っているんですが、恐らくそこまではいってないと思うんですけれども、なぜ33校なのか、あるいはこのスクールカウンセラーがどういう状態でもって設置されているのかということ、以上3点、質問いたします。

○輿水学校教育課長
 道徳教育についてお答えをさせていただきます。
 資料、教育の9ページにございますように、高等学校においては公民科やホームルームの時間を中心にということで、小中学校では道徳の領域が授業として1年間に35時間設定されているのですが、高等学校には道徳の時間がないものですから、公民科ですとかホームルーム等の時間を活用して、その場で徳目に該当するところを一緒に話し合ったりということをしております。

 2点目です、体罰について。部活動についての指導なんですが、学校教育課では、運動部活動顧問等に対する研修、それから中体連、高体連との連携において、それから保健体育課教諭等に対する指導の場において、授業、部活動を中心に、やはり感情的な指導というのは指導の力として非常に未熟だというふうに感じていますので、そういった場でガイドライン等を活用いたしまして、研修を実施しております。また、資質等については、人事を担当しておりませんので何とも言えませんが、委員御指摘のとおり、教員の資質についてはさらに研修を深めていかなければならないと強く感じているところです。

 3点目です。スクールカウンセラーについてお答えをさせていただきます。スクールカウンセラーについては、先ほどもお話しいただきましたように、小学校では2週間に大体4時間ぐらいの割合で訪問をしております。それから、中学校は1週間に6時間ぐらいの訪問という形になるんですが、高校は10人ということで、拠点校方式で、必要があればそちらに訪問をして相談業務を実施しているというのが実態です。以上です。

○長岡私学振興課長
 私立学校のスクールカウンセラーの状況でございますが、この委員会に際しまして、全てではないんですが、何校か確認したところ、週大体12時間から15時間ぐらいのスクールカウンセラーを設置しているという学校がございました。43校中33校で10校配置していないという状況でございますが、基本的には生徒の相談につきましては、生徒指導の先生であるとか、校内の養護の先生の相談体制がとられている中で、それの中では少し話しにくいようなところを専門のスクールカウンセラーを設置しているという、私学ならではの特色ある教育の一環かなと考えておりますが、10校にどうして設置されていないかは、そこまで分析していません。ただ、逆に設置している学校につきましては、特別な特徴ある教育をしているということで、その点について経常費の中で加算するということで支援をしていますので、スクールカウンセラーがなるべく機能して設置されるようなことに対しては支援していきたいと思います。以上です。

○前林委員
 最初に道徳教育の件ですが、公民科やホームルームの時間を中心にということでもって、何となくはわかるんですけれども、小中学校と違ってきちっとした位置づけがない、公民科の授業の中でもって、その道徳に関する部分が私はどのくらいあるのか、知らないんですけれども、まず1つ、高等学校において道徳教育のマニュアルがあるのかどうか。要するに教師、例えば担任なら担任になった方が、ホームルームの時間にどういうことを道徳教育として指導すればいいのかということがマニュアルとしてあるのかどうかということをまず教えていただきたい。それがないのならば、これはあくまで担任の先生とか公民の教科担任が自由にやっているということでもって終わってしまうので、そういう意味では非常に、高等学校では悪く言うといいかげんな道徳教育がやられていると言われても仕方がないようなふうに私は思うんですけれども、その辺を教えていただきたい。

 それから、体罰について、私は感情的になって暴力に訴えるような人は教師としてふさわしくないと自分としては思っているので、そういう意味で言うならば、こういう形でもってきちっと指導する形ができましたので、体罰がなくなりますねということを確認をしたいと思いますが、これは輿水課長ではなくて、教育次長に答えてほしいと思います。

 それからスクールカウンセラーについては、輿水課長から今、現状、実態を小中高と教えてもらいましたが、もっと大事なことを私は質問しました。これで十分足りているんですかということの部分のお答えがなかったので、その部分のお答えをお願いしたいと思います。
 私立のほうは結構です。

○輿水学校教育課長
 委員御指摘のとおり、高等学校においてのマニュアルは、私の知る限りないというふうに考えております。いいかげんな指導かどうかわかりませんが、静岡県としましては、人間関係づくりプログラムを今年度つくりまして、子供たち同士で人間関係をいかにコミュニケーションを図りながらということで、互いを思いやるという冊子をつくりまして、それはそういった時間に活用していただくということも、指導の一環として実施しております。これからより子供たちの規範意識や徳目等の教育については力を入れていきたいというふうに考えております。

 3点目、スクールカウンセラーについてです。小学校では週に4時間しかスクールカウンセラーが行っておりませんので、小中学校全校配置という形にはなっておりますが、やはり児童生徒ですと一番多い相談の内容が友達に関すること、21%、それから家族に関すること、学習や進路に関すること、保護者の相談業務も行っておりまして、その中には保護者が家族に関することの相談も子供を中心にですが相談をしております。その内容と必要性を見ますと、やはりより多くのスクールカウンセラーの配置が必要かなというふうにも考えております。以上です。

○山崎教育次長
 体罰についてでございますが、まず体罰は児童生徒の心身に深刻な影響を与えると、教育への信頼を失墜させる行為だということで、先ほども説明で申し上げましたとおり、いかなる場合でも許されるものではないというふうに認識をしております。
 その体罰を根絶させるためにどうするかということなんですけれども、これにつきましては、これまでいろいろ指導方法等、通知等も含めていろいろやってきているんですけれども、何よりも教職員一人一人のその意識改革、ここが一番必要ではないかなというふうに考えているところです。そのために今回、皆さんにもお分けをいたしましたパンフレットで、人権先生宣言ということで、先生方一人一人が子供一人一人にどうつき合っていくべきなのかというところをもう一度認識をさせようというふうに考えているところです。
 さらに、体罰の半数近く、御指摘のとおり部活動の指導中ということでもございますので、高等学校では体育連盟の研修など、どういうふうに部活動そのものを指導するのかと、体罰をしないで指導する方法をしっかり認識してもらうということでございます。あくまでその教職員の主体的な取り組みが体罰根絶に向かって必要だというふうに考えているところでございますので、私のところで体罰を根絶をさせますというふうに、私が申し上げることはできないんですけれども、静岡県教育委員会としては、教職員指導をもって体罰根絶に向けて努力をしてまいります。以上でございます。

○前林委員
 これで終わりにしますが、私は道徳教育、小中も大事ですけれども、高等学校でも非常に幅広い範囲でやっぱり生徒たちに人権というものもしっかり教えていくことが必要だと思います。そのためにはやっぱり教師自身がしっかり意識を持って、何を生徒たちに伝えればいいかというものがない限りにおいては、例えばホームルームの時間も恐らく週に1時間はあるはずなんですけれども、これを持てあますことにつながるわけですね。だから、ある先生は一生懸命このホームルームの時間でもって生徒たちの資質を高めようとして頑張っている、あるクラスでは全くそれがないというふうなことがあってはいけないとするならば、教師に対する研修を進める中にあっても、特にこのホームルーム指導をしっかりやっていけるような、そういう教員を養成していくことが、特に高等学校における道徳教育の推進につながると思っておりますので、その辺を手を抜くことはしないとは思いますけれども、どうかぜひ結果として教師の質的向上につながるような御努力を教育委員会にはお願いをしたいと思います。

 それから、次長から今お話がありましたが、私は、確かにこの手引、これが恐らくスタートになるのかなという気持ちがしております。全員の教員がこのど真ん中にしっかり宣言をしていただいて、そういう意味で人権教育がしっかりできるような静岡県にしていただきたいと思いますので、これから、これでもって終わったと思わないでください。これからやるんだという、そういう気持ちで進めていただきたいと思います。

 それから最後の質問ですが、スクールカウンセラーをもっと日にちをふやすとか、時間を延ばすとかというふうにしてほしいと思っているんですが、現実問題として、カウンセリングに当たってくださる方の供給は十分なんでしょうか。足りないのでしょうか。その辺を最後にお聞かせ願いたい。

○輿水学校教育課長
 臨床心理士が50名ですので、あと残り76名ぐらいがそれに準ずる者ということですので、やはり不足をしているというふうにお答えをさせていただきます。以上です。

○前林委員
 ということで、もし不足をしているのであるならば、これもやっぱりしっかり人材を育成して供給していくことで、御努力も必要だと思います。これは教育委員会の問題ではないかもしれませんが、そういう根本的なところにしっかり手を入れていただくということ、これはぜひ取り組みをお願いして、質問を終わります。

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