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委員会会議録

質問文書

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平成24年10月医療・福祉対策特別委員会 質疑・質問
質疑・質問者:蓮池 章平 議員
質疑・質問日:10/12/2012
会派名:公明党静岡県議団


○蓮池委員
 まず、この最初のところの退職理由のところで、棒グラフがありますね。新卒・既卒のところ。ここを見ると、後のほうでは、夜勤の負担が大きいということなんですが、退職理由の中には、夜勤の負担が多い、新卒ではゼロですよね。それから既卒でも、超過業務、それから休暇が取れないとか、夜勤の負担が大きいというのは余り出てこないので、ここの差は一体何でしょうか。

○望月律子氏
 満足度調査をしますと、新人職員の満足度のほうが高いというデータが出ております。それはやはり新卒の離職率が上がったということがありまして、とにかく新卒をやめさせるなと、そういうことで、今新人看護職は夜勤の数も最初は少ないですし、就職して、ほとんど1か月間は研修に費やしている状況です。そして早い病院でも、5月の初めごろから夜勤に入って、遅い病院ですと、1年間夜勤に入らないというか、入れないといいますか、そういうところもあります。ですから、新人の夜勤負担といいますのは、その分を中堅看護職員が持っているというふうな状況になると思います。

○蓮池委員
 次の健康上の理由、精神面というんですけど、これはどういう内容なんですかね。精神面、健康上の理由というのは。

○望月律子氏
 主に鬱状態です。いろんなデータを探したんですが、実感としては、本当にふえてるなというのは感じておりまして、2007年度労働者調査の中では、一般の労働者が0.3%の鬱の発生率のときに、医療職が0.8%というデータがございました。結果的に、回っていかない、それから交代制勤務で、夜寝たり、昼間寝たり、そういうふうなことで、心の健康が保ちにくいということ。
それから患者さんのニーズが今非常に高いものですから、ちょっと何かあると家族からすごい責めというと申しわけないんですけども、例えば、家族はたまにしか来ませんので、まだ完全看護と思ってるんですけど、基準看護でほとんど付き添いなしでやっておりますので、そうすると、家族が来たときに、患者さんはごはんに手をつけてなかったりする。そうすると、どうしたのということになる。それから医師への不満は看護職のほうに来ますので、そういうふうなことで、何か自分がいっぱいいっぱいになってしまってということで、私にはできないんじゃないか、無理ですということで、徐々に鬱になってしまいます。
対策としては、一応メンタルの相談制度とか、それから各病院でも、自由に上司の許可も得ないまま、臨床心理士のところに直接アプローチして、相談してもいいよという制度も入れていますけれども、これは全国的な傾向の中でも、特に人とのかかわりの中の仕事で、個別の能力を問われる仕事ですので、自信喪失による鬱というのが一番多い精神面です。

○蓮池委員
 もう1つ、有料紹介所って、法的に認められているんですね、当然やってるということは。これは逆にいうと、何でそんなに高いお金を払ってでも、ここに頼む状況なんですかね。有料紹介所はそれだけの人を抱えているんですか。要するに、病院側としてはいい人が欲しいんだけど、看護師さんから見ると、有料紹介所に登録したほうがいいところに行けるということですか。そこのマッチングはどうなっているんでしょうか。

○望月律子氏
 有料職業紹介所を希望する看護職に幾つか質問してみますと――面接での聴取からなんですが――わかるのは、県外から静岡県に移ってきたいんだけども、その状況がよくわからないので、インターネットで調べてみようと思ったら、そこに、いい条件でこういうことができますよというのがあったので、状況が知りたくて入りましたと。そうすると、これはインターネットですので、24時間登録できるんですね。私どもがやっておりますナースバンクは5時、6時ですので。働いている看護職は、入力できる時間が夜中の10時ごろというふうなことと、それから交渉は自分でやらなくてもよくて、要は、中に仲介した業者が、こういう人がいますけど、どうですかと、それでおたくのところは、給料幾らですか、お休み何日取れますかといって、その条件に合うんだったら、こういう人を紹介しますというふうなことがありますので、ハローワークとかナースバンクの認知度が低いということも問題とは思いますけれども、まずはインターネットを見ると、すぐに有料職業紹介所のところにいきますし、そういう制度を知らないまま登録ということになっていると思います。

○古田里恵氏
 看護師にはお金かからないんですよね。雇う病院からもらうものですから。そして有料職業紹介所は、お金の問題もあるのか、結構親切にやってくれる。さっき会長が言ったように、24時間できます。ナースセンターのほうの登録もちょっとまずいんだと思います。ナースセンターの登録システムは入力項目が多いんですよ。もとの中央ナースセンターとドッキングして、いろんなデータを取ろうと思っているんだと思います。入力項目が多いというような問題もあったりで、それで課題にはしているんですけれど。簡単に登録できる、そして面接にもついていってくれるというような形で、結構そこに入ってしまう看護師がいるということです。あと採用する病院にしても、今看護師不足ひどいものですから、先ほどお話があったように、診療点数の問題があって、それだけ出しても看護師を1人でもちゃんと雇うほうが、経営的にはいいということで、そのお金を出しても雇ってしまう病院があるので、今有料職業紹介の数はふえてます。昔は医療職はだめだったんですけど、規制緩和で民間でできるものはなるべく民間でという時代のときに許可になったんだと思うんですけど、それ以降、すごく数がふえたなという実感はしております。

○蓮池委員
 もう1つ、今後の看護師の需給ギャップというところで、まず、どういうところにふえていくか。つまり医療機関そのものは、これ7対1になって、そこへ移行していくのでどんどんふえていくのか――当然高齢者がふえていくというのは1つの要因だと思うんですが――今後の需給の見込みというのは、看護師の不足というのは、どこが一番不足するのか。医療機関でいうとどういうところなのか。それはどうでしょうか。

○望月律子氏
 大変難しい問題だと思いますけれども、看護職はかなり勉強してきておりますので、どの領域というよりは、看護職が働きやすい制度を持っている病院と、それに追いつかないところの病院間の格差というのが非常に広がってくると思います。ですから、例えば静岡市内の公的病院を見ましても、本当にどのぐらいベッド数を保ち続けられるだろうかというふうな不安もございます。
ただ、恐らくこれから本当に困っていくのは、超急性期のところは厚労省の図でいきますと、5対1というふうな数も出てきておりますし、それから救命救急センターであるとか、そこのところも非常に大勢人が要りますので、急性期のところでかなりの人を集めていかないと成り立っていかないんじゃないかなというふうに思います。それと在宅医療が国の方針で出ているとおりの数を集められるかどうかということですので、今の感覚の中で、心配なところは在宅医療のところと、それから夜間も引き受けなくてはいけない救急医療のところだと思います。全体的に満遍なくは、本当に病床数の問題になってくるんじゃないかなと思っております。

○蓮池委員
 医師の確保は要するに財政的な支援というのが一番大きいんですが、看護師の場合は、例えば不足のところでいろんな課題が出てきますが、行政――県、国も含めて、どういう支援が今一番必要なのか、そこはどうでしょうか。例えば学童保育とか子育て支援に対する体制だとか、そういったところが一番大きいのか、それとも財政的なところの支援というのか、そこはどうでしょうか。

○望月律子氏
 全般的には、県のほうではかなりの予算立てはしてくれております。ですので、今確保に向けてやっている方針につきましては、一致しながらやっていると思います。ただ、現場の切なる声は、夜間を担う看護職に確保手当、財政的な支援が欲しいと。看護職の数は非常にニーズが多いものですから、何せ病院の中の半分以上を占めておりますので。ただ、全員が夜勤をやっているわけではないので、一定の夜勤を超えてやっている看護職については、財政面のところで確保手当のようなことがあれば、病院のほうは、その人たちに頑張ってもらえるかなと。一番率直なところは、そういう声が一番多く上がっております。

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