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委員会会議録

質問文書

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令和3年7月脱炭素社会推進特別委員会 質疑・質問
質疑・質問者:杉山 淳 議員
質疑・質問日:07/16/2021
会派名:ふじのくに県民クラブ


○杉山(淳)委員
 一問一答方式でお願いします。
 そもそも脱炭素社会を推進しようというのは、CO2、地球温暖化、気候変動に少しでもブレーキをかけるという約束があって、この委員会が、大規模災害、集中豪雨みたいな、災害を防ぐという観点があるものになったらいいなという観点で、幾つか質問させていただきたいと思うんですが、まず、公共施設のZEB化ということで、令和2年の御前崎港管理事務所が書かれているわけですけれども、それ以外にも、県の建物って、この間、いっぱい造られていると思うんですけど、今までは観点がなくて、今回初めて造ったのか。御前崎港管理事務所においてZEB化したのには、いろいろな経緯があると思うんですよね。その経緯について、分かる範囲で教えていただければなと思います。

○稲垣建築企画課長
 御前崎港のZEB化につきまして、その経緯等について、回答させていただきます。
 先ほど、午前中の説明でも、説明させていただきましたけれども、これまで県では、建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律に基づきまして、建物の省エネ化を進めてまいりました。説明資料の4ページ目のZEBの解説をさせていただきましたけれども、実は県の施設を大体押し並べていきますと、大体20%ぐらいの省エネ化までは、一生懸命努力しているんですけれども、ZEBはそれにプラスアルファして30%、50%まで落とさないといけないということで、なかなかハードルの高いものでありました。
 今回、御前崎港管理事務所においてできたものにつきましては、実は災害拠点の建物であるということで、RCの建物であることも含めて、その後、使っていかなきゃいけない、ある程度の外皮性能も持たせなきゃいけない、ある程度の基準の、後で使えるような形の機器類を設けなきゃいけないということで、設計の中で、もう50%近いところまで、何とか設計がうまくいっていたものですから、ある程度の工夫、それプラスアルファの工夫を加味して、ZEB化に何とか到達したというのが、今回の経緯になります。
 ですので、今までZEB化ができなかった、一生懸命やっても、なかなか難しいということは御理解いただきたいです。今回のものについては、何とかいろいろな工夫等によって達成したものだということになります。
 最初の質問に戻りますと、今回の御前崎港管理事務所が初めてのZEB化の建物となります。

○杉山(淳)委員
 そうすると、それまでもそういう環境に優しいというんですかね、配慮したものを造ったんだけれども、ZEBの基準が高いからなかなかできなかったんだけど、今回はそうなっていると。もう1つ聞きたい。環境衛生科学研究所が最近、できましたよね。あれは、まさに環境という名前がついていて、でも、ソーラーパネルも何も乗ってないのを確認したんです。そのときには、そういう視点がなかったんだけれども、今後は、そういう考えはあるんでしょうか。これ1件で終わりというわけじゃなくて、今後もこういうのは推進していくと思うんですけれども、何か今、進んでいるのがあるんでしょうか。

○鈴木(澄)委員長
 答えられますかね。資産経営になっちゃうから、答えられない。

○杉山(淳)委員
 じゃあ、それは別の機会で質問させていただきたいと思います。
 さっき、避難所という言葉が出たんですけれども、避難所として公共施設を整備して、それがZEB化につながると、大変いいことだと思うんですけれども、その避難所のZEB化を、県は考えているんでしょうか。
 今、御前崎港管理事務所が避難所になるという話があったので、そういう視点は、ZEB化に取り込まれているんでしょうか。

○清環境政策課長
 具体的な県有施設でこれをZEB化していくという情報は、現在、持ち合わせておりませんが、県有施設の再生可能エネルギーの導入ですとか、省エネルギーの推進につきましては、くらし・環境部資料の3ページ目に、推進体制とございます。こちらの部会の真ん中に、県庁率先行動推進部会がございまして、ここではしずおかスマートオフィス実践プランの推進を行っております。このスマートオフィス実践プランといいますのは、県が事務事業を行うに当たって、環境に配慮、なるべく温室効果ガスを出さないようにするものでありまして、職員のクールビズですとか、そういうソフト的な取組もそうですが、設備を改修するとき、新築の県有施設を建てるときに、環境に配慮した建築物を建てるという方針を定めたものでございます。
 こうした方針に基づいて、各部局それぞれ、県有施設はその所管する部局が設計と運営を行っておりますので、それぞれの部局において、県有施設の設計等を行っていくことになっております。

○杉山(淳)委員
 この3ページはよく読ませていただきます。3ページの話がせっかく出たので、その関連で、二酸化炭素の排出について、産業は大きいんですけれども、その次に多いのが運輸となっています。次世代の自動車の普及促進について、この3ページの資料だと、EVがやっぱり最も現実的で、既に進んでいるものだと思うんですけれども、経済産業部の資料だと、この次世代の自動車普及促進の1番にFCVが来るんです。このFCVについて、何でこれが一番に来ているのかを聞かせていただきたいんですけれども、水素ステーションは、1基にすごい多額のお金がかかるという説明があり、EVステーションのほうがより安価だということと、現在、EV化が進められていて、路線バスなんかに有効じゃないかとか、既に宅配便のヤマト運輸が、トラックのEV化を進めているとか、そういう中で、静岡県のエネルギー政策課の資料で、FCVを一番に挙げてきたというのは、背景が何かあるんでしょうか。またEVについては、このFCVに比べてどの辺の位置づけになるのか、本当はもっと現実的で、安価にステーションが造れるので、もっともっとやったほうがいいんじゃないかなというか、現にやっていたと思うんですけれども、その辺の位置づけがどうなっているか、教えてください。

○川田エネルギー政策課長
 運輸部門の脱炭素化で言いますと、やはり今のガソリンを使った内燃機関から、電気または水素化するのが一番現実的だろうと、国のほうでも進めております。
 そういった中で、例えばその環境整備と言いますと、今、9番委員がおっしゃったように、例えばEV充電器を普及させるとか、水素ステーションを普及させることが必要になってまいります。
 それで、EV充電器については、県内でも1,000基近くもうできておりますけれども、今度、国がさらに、国全体としては15万基、急速充電器を3万基に増やすという方針をつくって、これをさらに増やしていく方針になっております。
 水素ステーションについても今、国内で130ぐらいしかないんですけれども、それを1,000基に増やす方針になっております。それに合わせて、県でも同じものをここでやっております。
 そういった中で、EV充電器よりも水素ステーションのほうが、まだまだ普及率が非常に低く、なかなか大変だということで、県では、水素ステーションについての整備事業をさせていただいているところでございます。
 それから、EV充電器については、県庁前にもございますけれども、ほかにも県内に7か所ぐらい、県でも直営で置いているものもございますし、県内で今1,000か所ぐらいできておりますので、それも引き続き増やしていきたいなと考えております。
 そういったことで、水素が一番なわけではないんですけれども、水素についても、非常に重要なファクターだと考えております。

○杉山(淳)委員
 続いてなんですけど、もう具体でいいですけれども、水素ステーションには補助があって、EVのステーションのほうが安価だというんですけれども、急速充電器1基の値段ではどのぐらい違うんですかね。

○川田エネルギー政策課長
 EV充電器には、大きく分けて普通充電と急速充電とございまして、ふだん町中で見かけるのは、急速充電と言われています。県庁の前のものも急速充電です。電源を引っ張る関係もあって、個別に値段が違ってしまいますが、普通の本体とか、そういったもので考えますと、大体EV充電器1基工事費込みで数百万円と言われています。
 一方で、水素ステーションは、静岡市ですと曲金に1基ございますけれども、大体6億円ぐらいかかると言われています。
 ちなみに、ガソリンスタンドが通常1億円ぐらいだと言われていますので、大体6倍ぐらい、ガソリンスタンドを1つ造るよりも、水素ステーションを造るほうがかかることになっております。

○杉山(淳)委員
 水素がどういうものから作られてくるのかは、脱炭素の観点から問題になると思うけれども、今後の研究課題として今日はとどめておきます。
 要は、まだまだ水素ステーションのほうが、行政の補助がないと、とてもできないぐらい高いことがよく分かりました。より安価なEV化のほうを、どんどん進めていって、世の中がそういう流れだと思うので、そっちに遅れないで進めていただけたらなと思っております。
 次に、ZEHの関係なんですけど、家をよくしていくというところでは、断熱住宅が必要で、暑くなって冷房を入れても、家がそれに見合った家になっていなければ、冷房を使っても使っても、どんどん熱が外に出てしまう。うちの会派で去年、断熱住宅について研究したんですけれども、日本の住宅の場合、一番駄目なのが窓で、窓から熱が出ていくということで、窓の工夫が必要だと。あと壁。壁に断熱材が入っていない家がまだまだあるということで、そういった住宅の改修に力を入れるべきだと思っています。その関係で、断熱住宅について、補助制度など、静岡県の取組について教えてください。なぜこれを言うかというと、改修をするとなると、大手の業者さんじゃなくて地元の業者さん、地元の地場の工務店さんの1つのビジネスチャンスだし、この脱炭素とうまくマッチングすることですので、持続的にやったほうがいいという考えでおります。
 このZEH、断熱住宅についての県の取組について、お願いいたします。

○鈴木住まいづくり課長
 まず、ZEHについては、やはり一番の高性能ということもありますけれども、その前に、ZEHの基準の下といいますか、ZEH自体は法令で定まっているものではございませんので、今、法令では、いわゆる略称で、建築物省エネ法がございまして、その基準に基づいてやっているわけですけれども、住宅については、いまだ努力義務的なところであります。特に既存住宅につきましては、建築物省エネ法の基準に適合しているものが、国土交通省の資料によりますと11%で、まだその基準さえも、今、9割方の既存住宅は達していないので、改修を促進していかなければいけないのかなと思っているところです。
 昨年度と今年度は、テレワーク対応リフォーム補助――テレワークスペースを設けるための補助で、それが必須ですけれども、それに付随して、省エネリフォーム工事も対象としましたところ、約2割の方に利用していただきまして、そういったニーズもあるんだなということが、把握できたところでございますので、そういったニーズも踏まえて、既存住宅の断熱改修の促進をまた検討してまいりたいと思います。

○杉山(淳)委員
 今、生活保護でも、冷房をつけるのに1部屋だけ補助が出るようになりました。前は、空調はぜいたくということで、ついている家に住むのはいいんですけど、空調を自分でつけることはできなかった。しかし、今はこの温暖化で、暑くてとてもそんなところじゃないから、1部屋だけ、7万円とか、5万円とか、冷房をつけるお金が生活保護費に上積みされるようになっています。ですが、肝腎の家が断熱になっていないため、電気代が高くなっちゃって、つけられないのが、今、幾つかの生活保護の方々の悩みの種だそうです。クーラーをつけたことによって、1部屋だけですけれども、今までに想定しなかった電気代になって困ったよということで、今でも高齢者を中心に、クーラーをつけない、我慢しているというお宅が、日本の場合は、静岡はどうか分かりませんが、多いということで、度々雑誌なんかに紹介されていることから考えて、やはり断熱住宅は必要ですし、それによって、冬は暖かさも保てるし、夏は外からの暑さも断たれて、ヒートショックとか、温度差が少ない快適な家になるので、ぜひこれを推進する、県としてモデルをやっていただきたい。何か他県にある参考例とか、知っている例、あと部内とか課内で検討していることがあったら教えていただけたらと思います。

○鈴木住まいづくり課長
 既存住宅の改修は、なかなか大変な面がございますけれども、やはり9番委員がおっしゃられたとおり、一番の断熱の弱点が窓でありますので、窓を二重にする、内窓を設置するような工法がございまして、先ほど申しましたテレワーク対応リフォーム補助でも実例が出てきておりますので、そういったところを、既にホームページで御紹介させていただいています。まずは窓を改修していただければ、ある程度の断熱性は保てるのではないかということで、十分PRしていきたいと考えております。

○杉山(淳)委員
 ですから、専門の知識がやはり要ると思うし、いい業者さんをぜひ育成してほしい。これから推進していくべき課題なので、そのためにも、みんなが共通の認識に立てるような施策をお願いしたいと思います。専門的な知識を持った工務店さんとか、建築屋さんをぜひ育成していただきたいと思うんですが、そういう断熱に専門的な業者さんの育成を、県としてやっているでしょうか。

○鈴木(澄)委員長
 すみません。質問がちょっと狭義な話になりつつあって、特別委員会としては、これからの脱炭素の将来に向けた話になるので、またそれは別の機会にやっていただけるとありがたいと思います。今の答弁はいただいて結構です。

○鈴木住まいづくり課長
 リフォーム協議会などの団体もございますので、またいろいろ協議をしながら、進めていきたいと思います。

○杉山(淳)委員
 もう最後にしますが、やはりこの脱炭素社会推進特別委員会では、防災の観点に立って、今、気候変動があるので、恐らく断熱住宅のほうが丈夫だと思うんですよね。それに、夏とか冬のヒートショックとかの面からもある意味、健康にもプラスだと思うんですよね。お金はかかりますけれども、健康面でも防災面でも有効なものになると思うし、そういった、例えば避難所もしっかりしたものにしてほしいし、住宅もしっかりしてほしいし。そういう視点で議論していきたいと思っておりますということを表明して、終わりたいと思います。
 もう1つだけ質問があるんですが、セルロースナノファイバーは、断熱材としては有効なんでしょうかね。それを伺って終わりたいと思います。

○櫻川産業革新局技監
 セルロースナノファイバーの断熱材としての利用について、お答えします。
 セルロースナノファイバー自身がセルロースを由来として、細長い形状のファイバーなもんですから、絡みが強くて、セルロースナノファイバー自体を断熱材として活用する研究がされております。また、発泡材としても魅力があるということで、発泡樹脂なんかに混ぜて発泡させて、断熱材として利用するというような研究もされているとお伺いしています。

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