委員会会議録

質問文書

平成30年２月定例会危機管理くらし環境委員会質疑・質問

	質疑・質問者：	髙田　好浩議員
	質疑・質問日：	02/21/2018
	会派名：	公明党静岡県議団

○髙田委員
　では、一問一答で余りしつこくならないように、書きぶりについてお聞きしたいと思います。
　まず、基本構想は各部でつくっているわけではないと思いますけれども、この書きぶり、表現の仕方が全てをあらわしちゃうものですから、どっきりするような部分がありました。
　11ページの冒頭ですけれども、2011年の東日本大震災、2016年の熊本地震は、記憶に生々しく、復興は途上ですと。私は国語力がないのでわからないのですが、生々しくという表現を被災地の人が見たときにどう思うか、ほかの表現はないのかなと思います。例えば、被害は甚大で復興にはさらなる対策が必要ですとか、そういう書きぶりをしていただきたいなと思います。これは違う人が書いた文章だと思いますが、確認をしていただきたい。私の国語力がないだけで、そんなことはない、生々しいというのがダイレクトな言い方だと言えばそれでいいですが、いかがでしょうか。

○滝田危機管理部理事（市町支援担当）兼危機政策課長
　この文章につきましては、その後にある自然災害の備えを万全にしていくことが必要だということの前振りとして、最近の事例として挙げているものだと理解しております。東日本大震災や熊本地震については、まだ風化していないということも含めて表現したものかと思います。
　被災者への配慮については足りなかったかもしれません。その辺は総合計画課に確認をしておきたいと思います。

○髙田委員
　よろしくお願いいたします。

　45ページに移らせていただきます。
　先ほども杉保危機管理部長からお話がありましたけれども、さまざまな組織体や県民が連携を強化すると書いてあります。そのために各種訓練、会議など、あらゆる機会を捉えて日ごろから顔の見える関係を構築しますとありますが、顔が見える関係には強弱があります。ただ見えているだけ、会議に来て顔合わせをしているだけと私は捉えてしまいます。それより大事なことは、そこで何を議論するかで、例えば大規模災害が発生したときにそれぞれが的確に対応できるよう十分な準備を行うとか、そういう書きぶりにしたほうが良いと思います。日ごろから顔が見えるって家族じゃあるまいし、書きぶりとして弱いと思います。危機管理部は危機管理の司令塔ですから、顔が見えるなんて言ってないで、きちっと強い書きぶりをしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

○滝田危機管理部理事（市町支援担当）兼危機政策課長
　顔の見える関係についてでございます。多くの主体との連携を強化するために顔の見える関係を築きたいと、構築したいということでございます。
　一般的に使われている用語と思って書いたかもしれませんけれど、最低限こういう関係を築き、いざというときのスムーズな連絡等が大事になると。７番委員のおっしゃるような、十分な準備をして対策を検討することも含めた意味で書いてありますけれど、書き方の強弱があろうかと思いますので、検討させていただければと思います。

○髙田委員
　よろしくお願いします。ここで本当に火花が散るぐらいの議論をしていただきたいなというのが私の気持ちであります。

　それからその下の③の被災後の県民生活の支援です。これもまた表現の仕方で、言葉尻をとるようで申しわけないのですが、一番上に災害関連死をできるだけ減らすためと書いてあるんですけれど、やはりこれを目標に書かれちゃうとつらいなと。発生させないのが目標であって、できるだけ減らす努力をしていただくのが危機管理の仕事だと思いますが、こういう書き方はいかがなものかなと思います。発生させないためにどうするかを前提に行っていただきたいと思います。
　その下にありますけれども、自助・共助による避難所運営体制の整備や訓練が行われるよう支援しますとあります。支援するという言葉がよくわからないですね。県が何を支援するのか。整備や訓練が行われるように積極的に行動していきますとか、積極的に取り組んでいきますという言葉じゃないと。支援をする相手は誰なのか。避難所運営そのものが支援でなくて本体です。それを自主防災組織の方にお任せをしているわけで、支援ではなくてそういう言葉をぜひ使っていただきたいなと思います。
　さらに言えば、災害関連死を減らすために訓練や整備が必要ですと書いてあるんですけれど、これはほんの一部のことです。震災関連死のうち避難所で亡くなる方が１割で、自宅が３割、医療機関が３割、これは東日本大震災も熊本地震も一緒でした。熊本は50人が直接死で、200人が関連死ですね。だから今10万5000人を減らすといっても、関連死が出ればとんでもない数字になるのは想定できるわけです。これはアクションプログラムに何も書いてないんですけれど、トーンを少し変えていただいきたい。
　また、自助・共助だけでなく、公助がないと命はつなげません。自助・共助、自助・近助で命を救うことはできますが、つなぐのは公助がなくてはできません。書きぶりを全体的に考え直していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

○滝田危機管理部理事（市町支援担当）兼危機政策課長
　災害関連死については、アクションプログラムでも１人でも多くの県民の命を救うことが基本目標の１つであることも踏まえてこうした表現をさせていただいております。
　避難所の運営につきましても、災害対策法上の所管としては市町となっておりますので、県としては市町を支援していく意味合いで書いてあります。
　８番委員から御意見をいただきましたので、考えさせていただきたいと思います。

○髙田委員
　わかりました。
　書きぶりが全部をあらわしてしまいますから、市町の司令塔でもありますので、書きぶりの検討をお願いしたいと思います。

　それから、47ページの活動指標にさまざまな人材を育成していくとあります。これはこれで大事ですので、数字がどうこうということもあると思いますが、前回と同じように次の４年間もやっていくよという数字のあらわれだと思いますけれども、人材を育成した後に地域の力としてどのように使っていくか、活躍していただけるかについて総合計画に記述がないのかなと思います。人材育成は人数が目的でなくて、それをどう使っていくかの、その辺もしっかり入れていただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。

○植田危機管理部理事（防災対策担当）兼危機情報課長
　人材は育成が目的ではなくて、その後の活用というお話でございました。そちらにつきましては承知をしておりまして、アクションプログラムの中で、地域における防災人材の認知度を上げていこうと規定しているところであります。
　なお、今お話がありました47ページの①の下から２つ目の市町が応急対策業務を実施できるようにするため、必要な技能を持つ人材の育成を支援するという項目でございますが、これはあくまで市町が応急対策業務を的確に実施できるよう、市町職員の養成について記述した部分でありますので、上段の目標値とは別と捉えていただければと思っております。

○髙田委員
　49ページの防災を担う人材の育成に記述はありますが、活動指標との連動性を持つためにも、もう少し書きぶりをしっかりしていただければなという要望でございました。

　最後ですが、48ページに自主防災組織の強化としていろいろ書いてあるんですが、一番大事なことは、工程表の一番下の避難所運営マニュアルの活用を初めとする自主防災組織への支援だと思います。なぜ自主防災組織の動きが悪いか、何を悩んでいるかというと、的確なマニュアルがない、模範になるものが見えないからです。ことしつくって、来年から運用していただくマニュアルはすばらしいものになると聞いておりますので、これは本文の一番上に持ってくる重要なことではないかと思っております。
　もう１つ言うと、ほかにも関連しますが、工程表の意味が全くわからない。工程表と本文の関連性はどっちが主でどっちが従なのか。これは総合計画全体に言えることです。４年の計画ですから４年の工程表になるのは当たり前のことで、全部工程表にするか文章にするか統一してほしいと何度も何度も言っています。
　これは危機管理部の問題ではなく、つくり方の問題ですが、工程表に入れておけばいいと思って一番大事なことが工程表に入ってしまって何の説明もないということが起きてしまうんですね。全体にわたってしまいますけれど、めり張りを考えていただかないと、10年間の総合計画、４年の基本計画から何が大事なのかがわからないという感じがします。
　そういうことに注意し、検討していただければ、特に避難所運営マニュアルはもっと大きく取り扱っていただければありがたいと思いますが、いかがでしょうか。

○植田危機管理部理事（防災対策担当）兼危機情報課長
　御質問の趣旨のとおり、避難所運営マニュアルは今後の地域防災力を高めていく基本的なテキストになるものと考えており、大変重視しております。
　この工程表に避難所運営マニュアルを云々と記載しました背景は、質問にありましたとおり県庁内での統一的な表記の調整の中で、最も重要と考える手段のレベルを明確に書けとのことでありましたので、危機情報課としては新しい避難所運営マニュアルをイの一番に取り上げてここへ記載した次第であります。
　その説明が前段に必要だということにつきましては、全体の書きぶりの調整の中で検討させていただきたいと思っております。

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