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委員会会議録

質問文書

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令和3年11月25日脱炭素社会推進特別委員会 質疑・質問
質疑・質問者:佐野 愛子 議員
質疑・質問日:11/25/2021
会派名:ふじのくに県民クラブ


○佐野委員
 バイオマス発電も14ページの絵の中でCO2を排出しますよね。それは化石燃料とバイオマスの場合も同じCO2を排出するけれども光合成で吸収するからバイオマスは優れているということでしょうか。

○藤平慶太氏
 これはそのとおりで、何トンか分からないですけれども確かにCO2が出ます。ただし、地球温暖化の原因が何によって成り立っているかという話になってくるんですが、大気中のCO2、温室効果ガスを増やしている。これは地下に固定されたCO2をどんどんくみ出しているのが地球温暖化の原因です。これをストップしなきゃいけないのが原則です。バイオマスは元から地上にあったものを循環させているだけなので、そういう意味で大気中のCO2濃度がどんどん増えていくわけではないので、温暖化の原因となるCO2を増やさない再エネと認められているんです。ただし、前提としてはやっぱり木がもう1回吸収しなきゃいけないので、そこら辺のサイクルをちゃんとやっていかなきゃいけないのは社会的な課題になってきます。

○佐野委員
 はげ山にしないで植樹のほうが大事ということですね。発電をするからには、その辺も責任を持ってそちらのほうまで力を入れていただきたいと思いました。
 あとペレットなんですけど、24ページにチップの製造費等があるんですが、ペレットはそれに加えて工場で圧縮してつくるので、それにもエネルギーが要るかなと思うんですがどうでしょうか。

○藤平慶太氏
 おっしゃるとおりです。先ほど出した26万トンというのは、どれだけCO2を削減しているのかという考え方で、単純に既存の電気が出しているCO2を代替するだけで計算しています。
 一方で、増やす分もあるということです。これが今おっしゃっていただいたチップをペレットに加工する電気です。あと輸送に関わるCO2が、船で運んできますので燃料の重油とかは増える分です。これについては、正しい計算方法を国が制度を定めていますのでそれに基づいて今後CO2の計算をやっていきます。
 大体削減量の1割、2割は、輸送、加工で排出する分になってくるイメージでございます。

○佐野委員
 その場合、海外でカロリーを使ってペレットをつくってそれを輸送コストをかけて持ってくる。国内ではできないということですよね。国内のペレット生産についてはどうでしょうか。

○藤平慶太氏
 国内でペレットを加工するのも可能です。ただ、加工賃って結構高いので、そのプロセスがないほうがいい。経済性の問題かなと思います。
 ただ、一方でどのバイオマス発電でもそうなんですけれども、ペレットで入れるのを前提につくってあるところは一定量、例えばチップのまま入れられるのが1割だとすると、それを超えるとペレットに加工したのを入れなきゃいけないんで、そこでまたペレット加工の需要が生まれてくる可能性があります。

○佐野委員
 国内でそうやって効率よくペレットの生産ができればいいなとは思うんですけれども、まだ課題があります。
 木の駅とかでは、川根本町とかで地元の通貨にするような、端材を森林から集めてそれを買い取るとか、お年寄りのお小遣い稼ぎにするような取組もしているんですが、そういうのを生かすこともあるのでしょうか。

○藤平慶太氏
 そういうのを活用するのも可能だと思っています。地域にいろんな余っている材があると思いますので、そこのところも許認可であるとか、いろいろプラントの性能とかを分析しないと分からないですけれども、例えば剪定枝を入れられないかといったお話をいただくこともありまして、そういう話を頂くたびに我々はきちんと検証しているところですので、地域のいろんなそういったものも受入れ可能か検討していきたいなと思っています。

○佐野委員
 地域の小さな資源でもそういうところとつながっていただければいいなと思いました。
 あと、中電さんが早成桐のキリのことを言い出したのはすごいびっくりしたんですけれども、私も田舎に住んでいてキリを育てていたり、室内にキリを使って壁や床を貼ったり使っているんですが32ページを見ると燃料としてよりも木材としての使用法のほうがあるんじゃないかとか思ってしまうのですが、そういう使い方もいいわけですよね。

○佐々木敏春氏
 新産業の創出という1つのサイクルを描いたのはこちらのことを言っていまして、非常にコンパクトで非常にいい性能を発揮するんです。これをやるにしてもやっぱりさっきの話で、これは加工品で最後まで生き延びるんですけれども、CO2をどれだけ固定化したかをしっかり見てあげなければいけなくて、それが例えば田んぼだとするとさっきの話に戻っていくんです。田んぼだと今はJ−クレジットがないのでJ−クレジットを田んぼでもできるようにすると、この業者はCO2を固定化して加工品まで持っていけることになるんです。そうすると環境も経済も両輪が回るということになるんです。今のままだとなかなかそれは難しいので、そこができるといいなと思ってます。ですから、燃料専用だけでなく、そういう産業創出はできると思います。

○佐野委員
 キリは昔からタンスに使ったり、軽くて大変扱いやすい素材ですよね。そういった面での荒廃森林とか農地とか、今おっしゃられたような活用も面白いなと思いました。また、中電さんもエネルギーだけではなくて産業振興のほうもまた一緒にできたら面白いなと思いました。
 あともう1つ、直接木材を熱エネルギーにする、太陽光の温水器とかそういう発想で、発電に行く手前で直接お湯を沸かしたり暖房に使ったりとか、そういう次元での使い方のほうが一歩先かなと思うんですが、お二人とも発電業者なので、電力会社はそういうことは関係ないですよね。

○藤平慶太氏
 バイオマスは熱利用も結構重要な課題、使い方だと私も思っています。ただ、一方で電気は遠くまで送れるので汎用性が高いですよね。どこでつくった電気も送電線に入れれば遠くの人にも使っていただける。熱利用の場合は、その場で使うか近くまでしか送れない、すぐに冷えちゃうので。私もバイオマスはどんどん熱利用を進めていくべきだと思うんですけれども、我々社内も熱電併給の検討みたいなものをしたことがあります。ただ、一方で需要がないんです。需要がすぐにない、あるとしたら例えばプールを造るとか温浴施設を造るとか、近くに一定の熱需要がまとまって存在していないとできないので、これがちょっと使いづらい課題かなと思います。ヨーロッパでは町全体がバイオマスを熱利用するインフラが既に整っていますので、本来はそうなればいいなと思う一方で、日本の場合は既にインフラがこういう状況で固まっている中で、また熱導管を整備するコストは相当なものなので、すぐに行かないのが課題かと思っています。私も熱利用はもっと進むべきだとは思っております。

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