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委員会会議録

質問文書

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平成24年10月医療・福祉対策特別委員会 質疑・質問
質疑・質問者:田形 誠 議員
質疑・質問日:10/12/2012
会派名:民主党・ふじのくに県議団


○田形委員
 先ほど午前中に、医療がすごく高度化しているということで、狭く、深く、専門性の高いお医者さんをふやしていかないといけないなんていう話があったんですけれども、看護師さんも、そういうのは当てはまるんですか。先ほどの話ですと、多岐にわたって知らないといけないというふうな現状だったと思いますけれども、まず、そこをちょっとお伺いしたいと思います。

○望月律子氏
 医療の高度化ということで、ゼネラルで働ける看護職と、それから今制度の中で、専門看護師、認定看護師、そして認定看護管理者という制度が日本看護協会の認定受け付け業務でできました。
専門看護師につきましては、今現在は10領域、例えばがん専門――がんセンターに大勢おりますけれども――がんの専門の勉強をした人、それから精神科とか、そして老人とか小児とかということで、10領域の中で、専門的な勉強をした看護師がいます。この制度は、5年間の臨床経験と、それから看護大学院の修士レベルの勉強をして、そして認定試験を受けた人たちが5年間の更新制度で専門看護師というふうに呼ばれております。これが今現在、静岡県では17人の専門看護師がおります。全国的には、一番新しい2012年の7月のデータでは、795人というのがありますけど、静岡県では17人。
それから認定看護師といいますのは、修士レベルではありませんで、5年間特定の領域について勉強した看護職が入学試験を受けて、約半年間専門教育を受けます。そして半年間専門教育を受けた後で、残りの半年間を勉強して、認定試験を受けます。そこで合格すれば認定看護師となりますけれども、これが非常に看護レベルの底上げになっておりまして、今現在、21領域で、数は全国で1万875人誕生しておりまして、静岡県内には、県の合計で298名の認定看護師がいます。例えば皮膚排せつケアの認定看護師というのは、患者さんの床ずれとか、そういうことについてどんなふうにしたら傷が早く治るかとか、どんなふうにいい排せつのケアをしたらいいのかという勉強をしてきている。あるいは不妊の認定看護師は、不妊症の患者さんにかかわっていったりとか、それから、私どもの看護協会は、脳卒中リハビリテーションの認定看護師の養成をするんですけれども、これは脳卒中にかかった患者さんができるだけマヒが少なく、早い段階でリハビリができるようにというふうなことで、ここは医師も活動を認めてくれていますので、医師と一緒に連携してやっていくわけですけど、そういうことで、専門看護師、認定看護師という日本看護協会の制度でございます。
 それから、管理者も勉強していかないといけない時代ですので、これは認定看護管理者という制度がありまして、今、管理についての勉強をファースト、セカンド、サードと3段階になっているんですけれども、看護部長レベルの人たちが、認定看護管理者ということで、認定を受けながら勉強しております。今現在これは静岡県ではサードレベルまで終了した者が48名、認定看護管理者の勉強をした看護職がいます。
もう1つは、厚労省の制度で、今問題の特定能力認証制度というのがありまして、これは医師が不足している状況がありますので、医師がいない地域でも、同じように、患者さんが医療を受けられるようにということで、大学院で特定の勉強をした人たちが厚労省の認可でやるわけですけど、これが今大変論議になっているところです。厚労省の報告書の中では、来年の通常国会にかけるということになったようですけれども、例えば医師のやってることの中で、人工呼吸器の管理であるとか、それから、限られた薬の処方であるとか、あるいは専門領域のところで、縫った糸を抜くことであるとかというふうな、本当に医療行為、今までグレーゾーンと言われていたところをきちんと勉強した看護職がそこをやっていこうということなんです。ただ、それはまだ賛否両論がありますけれども、制度としては今確実に進んでおりまして、厚労省のほうでは、その特定能力認証制度のカリキュラムと、それから認証をどんなふうにしていくのかということをパブリックコメントで求めている段階でございます。

○古田里恵氏
 先ほどの御質問で、医師はほとんどの人がかなり専門的になっていってしまってますけど、看護師は、全国で65万人ぐらい働いているんですけど、静岡県では3万何人。でも、その人たちがみんな専門というんではなく、基本的にはゼネラルな何でもできる一般的な看護師の数が一番欲しいわけですよね。夜勤もできる。あとはこういう専門の人たちがちょこちょこそれぞれでいれば、看護の質も上がるということで、そこの数のバランスがどうなればいいかというところはありますが、今は看護の場合は専門はほんの少しですので、もう少し専門特化した人がいてもいいかもしれませんけど。数的には絶対的にゼネラルの、夜勤もできる、そういう一般の看護師がたくさん欲しいということは確かです。

○田形委員
 先ほどの専門性とかって、もしそういうのが出てくるんであれば、これ、今後またさらに数が必要になってくるのかなと思います。それに関連するかどうかわからないんですけど、EPAについて、今看護協会さんのほうとしては、どういった認識をしていますか。

○望月律子氏
 日本看護協会のほうは国家試験の要件をどうするかということですけれども、実は私が在職しておりました病院で、EPAのフィリピンの1期生の受け入れをいたしました。静岡県内で当時4名受け入れまして、その後、人数は少しずつふえております。彼女たちは大学を卒業してきているわけです。フィリピンのほうではかなりの業務をやってきているんですが、資格がありませんので、看護補助者として働いています。これは非常に制度ができてないまま、病院の負担の多い枠の中で入ってきましたので、なかなか手を上げる病院も少なかったということと、それから、ほとんどが日本語がわからないまま病院に入ってきました。でも非常に優秀な人たちでして、よく勉強しておりましたので、国家試験も受かるかなと思ったんですが。病院としては、このEPAは国と国との交流ですので、看護補助者であったとしても、新人看護師並みの給料は払っておりました。そしていろんな手当てもしますし、それから試験を受からせるための講師も雇って、それから、もし不合格で帰国する場合は、これは病院の負担で帰国をさせなくてはいけないという制度でありました。
 ですので、なかなか手を上げる病院がなかったんですが、私どものところは、将来的に必要になるかもしれないからといってやったんですが、何せ国家試験の壁が非常にありまして、そして何よりも言葉の壁です。一部には母国語で受けさせたらいいんじゃないかという意見もいっぱいありました。ただ、看護の仕事というのを考えますと、医師の指示を受けてやる仕事ですので、医師の指示を日本語で読めない限りは、医療の安全性に非常に問題が出てくる。それからフィリピンの場合は英語圏なものですから非常によかったんですが、インドネシアの場合は、英語圏ではなくてフランス語圏で、宗教的なこともありました。
今制度のほうは年度ごとに変わるんですね。仮名を振ってみたりとか、最初は漢字が読めないから仮名を振る。でも彼女たちに言わせると、漢字は読めるんです。でも、むしろ全部平仮名になってしまうとわからないとか、私たちがわからないところじゃなくて、要は生活習慣。看護は生活習慣なものですから、例えば国家試験の事例問題で、何がどうしたの、つっかえたのと聞くと、アルコール中毒の患者さんが焼酎を飲んでという事例があるわけですけど、焼酎って何ですかというところから始まるんですね。それから日本語は非常に難しくて、患者さんに、トイレに連れていってくださいと言われたんですけど、トイレとお手洗いとご不浄と同じですかという、そういうところから入ってきました。
 でも今現在は国のほうもかなり言葉とか、模擬試験については力を入れておりますし、国家試験につきましても、日本語で受けるという枠は外れていませんけれども、試験の時間を少し長くする。そこは出てきています。ですから、私どもは制度というよりは、看護職の能力、それが見合うものであれば、やはり優秀な人材は採用していいんじゃないかなと。これ私の私見ですけれども、日本看護協会のほうは今大きな反対はしておりません。ただ、国家試験についてだけは、日本の制度と同じ枠の中で資格は取ってほしい。それが医療の安全の担保になるからという考え方でいると思います。

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