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委員会会議録

質問文書

開催別議員別委員会別検索用


平成21年6月定例会企画空港委員会 質疑・質問
質疑・質問者:阿部 卓也 議員
質疑・質問日:07/31/2009
会派名:平成21


○阿部(卓)委員
 多岐にわたりますので先にお時間をちょうだいします。
 まず最初に、箱物の見直しについてお聞きします。
 知事がゼロベースから見直して、やらないというわけではなくて、本当に必要かどうか、地域のニーズがあるかどうかを見きわめるということでありました。それについて、まず企画部として知事の思いをどのような形で反映をしていくか。また今まで既存の準備を各自治体と進めてこられたと思います。自治体の皆様のお立場も当然あり、その中でどのような基準をもってこの箱物の見直しを進めていくか、大方針が知事と話し合いができているのであれば、ここで確認をさせていただきたいと思います。

 それから、その箱物について2点、具体的にお聞きします。
 7番委員おいででいらっしゃいますが、先般、沼津のコンベンション施設の話が出ました。私、実は富士のコンベンションセンター、浜松のコンベンションセンターを見に行かせていただきました。沼津は残念ながら見てないんですが、稼働率というのがこの前答弁で具体的に出ていたんですが、ここに実は何というんでしょうか、トリックがあるというふうに感じました。というのは、2番委員おいでの前で恐縮なんですが、富士はコンベンションセンター、トータルとして非常に稼働率が高い。ところが、その稼働率が高いのはなぜかと言うと、小会議室が便利な広さなものですからいつもいつも使われていると。ところが大ホールについては年に本当に1回、2回ということはないんでしょうが、数回という稼働率でした。ということであれば、そのコンベンションセンターにコンベンション機能を持たせるにしても、本当に必要な広さは何なのか、そういうものを見きわめるべきと思いますが、どのようにお考えなのかお聞きをします。
 なのでもしコンベンションセンターの稼働率という場合、数値を出す場合は、それぞれのこの広さの会議室はこれだけ使われた、大展示場ホールはこれだけだという数値であらわすのが本来の箱物の必要性をはかる数値になると思いますが、いかがでしょうか。

 2点目、島田のメッセの構想についてお伺いをいたします。
 島田市は着々と用地の買収等進める準備をされておられるようですが、知事の大方針であるゼロベースからということから、もう一度島田市としっかりとした話し合いを持つべきだと考えておりますが、ただあれだけの土地であって空港を中心とした島田、牧之原と、またその周辺の圏域という形で考えれば、あそこはただ単に今申し上げたコンベンション機能だけではなくて、まず1つは集客を図れるもの、例えばロンドンのヒースローとか各空港いろいろ見ていくと、アウトレットとか、そういうショップ機能を備えているところもあります。それから地域の産業を活性化できる、あの空港には知事が言う地域の農芸品という農産物を初めとする物産を販売するところがあまりにも少なすぎます。だから、物産店等を併設してという考え方もあるでしょうし、また観光ニーズという意味では、レストラン等、そういう機能もあの周辺には少ない。そういうものも考えていく。
 また地域の皆さんに空港という施設によってメリットもあるでしょうがデメリットもある。そういう意味で地域の生活に根ざした、地域の皆さんが空港ができて、しかもこういう機能も来て非常に生活が向上したというような形になれば、そうなるものを考えるべきと思っていますが、島田に限ってどのようなお考えをお持ちなのかお伺いします。

 大きな2点目として、やはり本会議で大塚議員が質問されました博物館の構想についてお聞きをします。
 博物館ですが、知事が言った答弁と部長の答弁、多少ベクトルのずれがあるというふうに感じました。知事は、静岡県全県が、いわば全域が博物館であるという、その中で白山、白神山地のビジターセンターのような機能があればいいというような答弁をされました。部長は少し慎重な答弁で、財政的なという状況もあるので厳しいのではないかというように聞こえる答弁でありました。ただ部長の答弁の中にさまざまな見地から検討を進めてまいりたいというお言葉があったので、そこで提案なんですが、静岡県に静岡県立博物館というのはないんですが、例えば今、県内の貴重な資料等を集積されている清水には東海大学の海洋科学博物館、また自然史博物館がございます。またその他にも各自治体が設置された博物館というものもあります。規模的には東海大学が非常に大きいので東海大学を引き合いに出しますが、例えば、この東海大学の博物館を県が一緒に運営をしましょうと、もしくは何らかの形で一緒にやりましょうと。その中でここが静岡県の博物館機能的なビジターセンターというようなことも1つの考え方かなと感じております。これは箱物をわざわざ新設するんではなくて、既存の箱物をさらにプラスアルファするということにもなるかと思いますが、どのようにお考えかお伺いをいたします。

 3点目、やはり本会議で豊岡議員が質問されたジオパーク、伊豆の活性化について知事が回答されたジオパークについてお伺いします。
 ジオパークについていろいろ調べさせていただきましたが、非常に日本の中でも地域的に取り組んでおられるところが多いと。また隣接する箱根は既にジオパークという指定を受けているということでもありますので、これは地元の理解、また地元のそれぞれの思いを反映できるものなのか、どう進めるべきなのかと感じておりますが、企画部としてどのようにお感じなのか方向性を確認をいたしておきます。
 また、ジオパークについて現状どのような認識をお持ちなのかお伺いをします。

 4点目、少子化対策についてお伺いをします。
 少子化対策については、行動計画の策定が来年度に迫っていると思います。ここにもきょうの説明資料にもございましたが、正直言って私は非常に不満を感じております。なぜならば、1つ具体的にお聞きするんですが、この少子化対策の関連予算として、先般アジアブライダルサミット2009というのが行われました。これが果たして少子化対策になったのかどうなのか。実際、関係した皆様に聞いたんですが、かなり県が持ち出しをして、これは本来3月に開港しているべき空港の宣伝の一環であったというのは理解していますが、そのことは説明していただかなくて結構です。
 このブライダルサミットを行ったことによって、例えば俗に言う婚活に生かされたのか。また、これを行ったことによって少子化対策にどんな好影響があったのか、それを分析されているのかお聞きをしたいと思います。

 それから、少子化について2つ目お聞きするんですが、この世界不況の中で緊急雇用経済対策が打たれています。
 これは個人的な考えとお断りをしておきますが、この雇用対策を打つときに――これは国の方針だからしようがないと言われればそれまでなのかもしれないですが――短期もしくはパート、アルバイト的な業務が多いというように見受けられます。本来雇用を安定させる、経済を向上させるためには、経済が上昇したり、下降したりする波の構造というのは、まだ世界中だれも方程式できちんと数値で何が原因でこうでというのをきれいに分析ができていません。これはなぜかと言うと、人の心――マインド的に冷え込んでしまって、ちょっとお金を使うのやめようというような心理的なものが働くのが大きいと感じているんですが、その際に、雇用をする際に一家の大黒柱である、いわば男の働き手、一家を支えていく働き手を雇うこと、これはパートの雇用を出してくると当然単価は上がるんですが、例えばパートの方3人分の費用がかかったとしても、一家の大黒柱という方を雇った場合、その人の家族は安心して今までの貯蓄を使える、子供の教育にもお金を使えるというふうに、目先ではたくさんお金を使ってしまうから、また雇用の人数もふえないから数字は上がらないかもしれない。だけれども、トータルで見ていくと、それによって背景で動き出す経済というのがあるような気がします。そういう雇用対策を打つべしと思っているんですが、少子化を考えたときに、なぜ子供を産めないかというアンケートがさまざまありますが、経済的な理由ということがよくかかわってまいります。
 という観点から見て、この雇用対策について、これは少子化担当から少しずれますが、部長答弁ぐらいいただきたいんですが、そういった意味での雇用をもう1回、一家の大黒柱をとにかく雇うんだと、その人が養っている家族まで考えて、静岡県はそっちに重点でいくというようなことを打ち出してもいいんではないかと思っているんですが、いかがお考えでしょうか。
 少子化担当として、少子化のやっぱり抜本的なところに踏み込んでいかないと、何で少子化になってしまったのか、経済的な理由があります。だから、新しい構造計画には、そこまで踏み込んだ、経済状況まで踏み込んで、また企業に理解をしてもらうというところまでかなり踏み込んで策定をしていくべきと考えますが、いかがでしょうか。

 5点目、総合交通体系戦略プランについてお聞きをします。
 来年度、平成22年度が策定の目標年次と聞いておりますが、その中でまず1点目、バスとタクシーについてお聞きをします。
 この説明資料でもわかるように、バス交通対策事業費助成というのは6億4300万円の当初予算がついています。これだけの巨額を投じて運んでいる人数と考えていくと、非常にやはり費用対効果という面で見ると厳しいのかなと思っています。ただし、やはり交通弱者を守っていくというのは、公共セクターの大切な役目でもあります。今、逆に県の交通政策室が努力をされている中で、宮バス、宮タクに代表されるような新しい公共交通の形を工夫をされていますが、これも今、資料をちょうだいしたんですが、富士宮、富士、川根本町、森町、藤枝、磐田、静岡、浜松、これだけの市町が導入をしたり、検討したりし始めています。
 バスであればバスの停留所まで行かなきゃいけない。だけどタクシーならば家まで来てくれる。交通弱者にとってこんなありがたいことはないと思います。もっとこのタクシーと、もしくはジャンボタクシーというところまで発想を、せっかくここまで取り組んだんですから、バスに固執せずに大転換するぐらいの形の新しい戦略プランを立てたらどうかと思いますが、いかがでしょうか。

 この戦略プランに関連して、公共交通に関連して2点目、天浜線についてお聞きをします。
 天浜線は、最近社長が交代されて即サービス内容が向上したという声を――私も天浜線を県庁に来るときはほとんど使わせていただいていますが――乗客の皆さんにお聞きすると、非常に運転手さんのマナーが向上されたと、車内の放送もしっかりされるし、にこやかな対応されると。これは名前を掲示されたからということもあるんでしょうが、社長がかわるとこうも飛躍的に向上できるのかということで敬意を表する限りですが、この天浜線、冷静に見ていくと、やはりこれから問題になっていくのは、よく上下分離と言われますが、列車を運行するに当たっての線路とか、まくら木とか、その他の施設、ここの部分がやはり老朽化をしてきております。
 そういうところでの支援というのは、やはりこれを利用される方の安全性を考えたときには非常に重要だと思っています。そちらに対して将来的に上下分離方式を取り入れて、経営は会社に任すけど、安全は県が守るというところまでいければ一番いいと思うんですが、どのような方向性でいく考えなのかお聞きをしたいと思います。

 最後に、広報広聴についてお聞きいたします。
 いろんな県民の方々からの意見があると思うのですが、これに対して努力をされているのはよくわかります。ただやはり専門分野、例えば空港のことになると担当部局に回してしまう。実際私の選挙区の方から何度も注意を受けたんですが、返事が来ないと。その内容についてもそんなに厳しい内容ではなかったにもかかわらず返事をしない。それは非常にやはり不信を生むことだと思います。担当部局に回したからよしではなくて、広報広聴の担当者としては、これを回していますがちゃんと答えをしてもらったかというようなケアまでしてこそサービスだと感じています。それについてどうお考えなのか。
 そしてまた、実績として毎月どの程度の意見やもろもろの県民の皆様からの声があるのかお聞きをしたいと思います。以上で終わります。

○岩瀬企画部長
 8項目ほど御質問いただきましたが、そのうちの幾つかについてお答えをしたいと思います。
 まず、箱物の見直しということでございまして、ゼロベースの見直しと知事の発言がありますが、その大方針は何かという御質問でございます。
 これはそれぞれの施設の特性がございまして、これまで地元の方の意見を聞きながら、また地元市町とも調整しながらやってきております。したがいまして、それぞれの基本的な考え方があって整備が進むというふうなことだと思います。
 ゼロベースの見直しというのは、これに限らず全事業についてもう1回見直しましょうと、その必要性を議論しましょうということですから、これは当然ふだんの事業の中でも必要なものであるというふうに思っております。

 島田のメッセにつきましても、これまでいろいろ島田市と調整しながら、去年市と県ともに発表したということでございまして、それぞれ役割分担をしながら進めてきているわけでございますが、私どもとしては、上物の施設の内容とか、今後、整備の方針とか、どういった形で整備をするのかとか、管理方法をどうするのかといったことについて今年度考え方をまとめることになっておりまして、今、作業をしております。したがってそういったものをまとめた段階で再度中で協議をしまして、どういう方向に持っていったらいいのかという方向を定めたいというふうに思っております。
 ただ、本会議でも知事からお話がございましたように、空港周辺にはいろんな自然を観察する場があったり、もっと広くいろんなもので考えていくべきだと。この地域のグランドデザインを考えながら、こうしたものについては検討していくべきだよというふうなお話もございました。あの辺の交通事情とか、あの辺の環境も大分変わってまいりますので、委員から御指摘のありました集客の図れるものが必要じゃないかというようなことでございます。そうしたことをもろもろ考えながら、私どもとしては内容を早期にまとめていきたいなというふうに思っております。

 それから博物館につきまして、知事と私のちょっとベクトルのずれがあるかというお話だったわけでございますけども、この自然系のいろんな物につきまして収集保存をして整理をしておるわけでございますが、これにつきましてはNPOといいますか、研究者の方といろいろ意見交換をしながらやっております。
 研究者の方の御意見が、基本的に静岡県は多様な自然に恵まれた非常にいいところであって、各地域にいろんな自然の見どころがあると。まさにこれは県内全体がいわゆる動態博物館のようなものだということを盛んにおっしゃっているわけでございまして、そうした中で、地域の貴重なものは残していったらどうだろうかということでいろいろ御提言をいただいているわけでございます。したがって知事も県内をいわゆる動態博物館としてとらえるのは、これは非常にいいことだと、私も同じ意見ですよということをお答えになったものだと思っております。
 ただ、具体的に施設を整備するかどうかということになりますと、やはりいろんな状況を判断しながらやっていかなきゃいけないということで、私どもとしましては、このNPOの方といろいろ意見交換をしまして、清水に整理、保管をする施設を設けまして、あそこのところで今受け入れしているのは、いろんな標本とか、植物、動物、それから化石とか鉱物とかいろいろございますが、そうした物を17万点ほど受け入れまして、それを順次整理をしていただいて、今、寄附受納したのが5万3000点ぐらいたしかあると思いましたけども、去年いろんな御意見も伺いながら、施設を従来から1.6倍ぐらいに広げて、さらに静大の学生さんの教育実習の場にしたりとか、展示会を開いたりとか、ことしは少しそういった標本を皆さんにお示しする機会もほしいということで、ホームページをつくってお示しするというようなことでできる範囲で一緒になって地道に取り組んでいるところでございます。
 また、清水の東海大の施設がございます。あそこも非常に充実した施設でございまして、先般ちょっと拝見いたしましたけども、やはり集客という面ではなかなか今苦しんでいるなというふうな感じを受けました。
 このNPOの一緒に作業していらっしゃる方にも、あそこの役員の方が入っていらっしゃいますので、そうしたこともいろいろ意見交換をしながらこれから進めてまいりたいと思っております。

 それから、雇用の関係でございます。
 私どものほうでは、経済対策連絡会議、今度は緊急経済雇用対策会議というふうに名前を改めてきたわけでございますが、国のほうの方針も、従来はいわゆる緊急的な雇用対策、金融対策というのを中心にして交付金を使って事業を執行していくというようなお話だったわけでございますが、今年度の4月に決定されましたのは、特に今後の未来への投資ということで今後の成長戦略につながるものという視点を大々的に出してまいりまして、この中には子育てとか、健康長寿とか、21世紀のインフラ整備とか、そういったものも入ってきております。
 その中で緊急雇用の創出事業の基金も、昨年来、県で予算計上いたしまして、緊急雇用創出事業臨時特例基金150億円、ふるさと雇用再生特別基金が42億円、あるいは今度まいりました公共投資の臨時交付金――これは公共投資のものですけども――95億円とか、あるいはいわゆる経済危機対策の臨時交付金が約92億円とか、いろんなお金が来ておりまして、これをいかに県庁の中でみんなで調整をしながら、どういう効果を出していくかということを今やっているところでございます。
 この金を有効に使っていくには、県としても相当大変な作業になるわけでございまして、今回の対策会議の中でも、外部の人の意見を聞きながら、これを機動的にやっていく方法を少し考えましょうということで意思統一をしてございます。
 委員のおっしゃいました、これが短期的なものでなくてもっと長期的につながるものが必要だということでございますけども、知事からも、少し教育訓練をして、それが別の面でいわゆる雇用につながっていくものと、こういったものに金を使いながら、そういったものができないか検討するようにという指示が来ておりますので、産業部とも調整をいたしまして、この対策会議の中で可能性を探ってまいりたいと思っています。以上でございます。

○伊藤企画調整局長
 まず1つは、箱物のところで沼津のコンベンションセンターの話がございました。
 現在、建設部を中心に作業等進めている状況でございますけれども、まず各室の面積、そういったものについてどのような考えを持っているのかというような話がございました。沼津につきましては、東部の中核都市ということで、コンベンションにつきましては、当然地域内の利用もあるわけでございますけれども、首都圏とか県外からもさまざまなイベントとか会議、そういったものも呼び込んで地域の活性化につなげていくというような視点が必要になってくるかと思います。そういった視点も含めますと、当然各室のスペースによって利用の増減――多い、少ないというのが多少出てくるかもしれません。むしろその施設をどういうふうに活用していくかというような視点が非常に大切になると思います。
 コンベンションというのは、まさにそういうことで、交流人口をふやす、また地域の活性化に結びつけていくというような視点も大切になっていますので、委員から御指摘のあったような点も含めまして、沼津に限らず今後いろんな施設をつくる場合については効果等も含めて検討していくことが必要になると考えております。

 そして、ジオパークについての御質問がございました。
 いわゆる特徴的な自然、地質的なものを有するということで、ユネスコでの認定に国内でもさまざまなところが手を挙げているというような状況を知事も議会の答弁の中で紹介し、また伊豆については温泉とかさまざまな地質的な特徴があるという中で、そういったものにふさわしい資質を備えているのではないかというお話がございました。
 ジオパークにつきましては、環境的な視点もありまして、企画部でもこれから環境局とかさまざまなところと調整を図りながら検討していく課題かなと考えております。ちょっと勉強させていただきまして、これから方向性につきまして考えていきたいと思っております。

 また、少子化対策の関係でブライダルサミット2009について御質問ございました。
 このサミットにつきましては、委員からも少しお話がございましたけれども、空港開港直後に開催されるというような予定の中で、空港開港を国内外にアピールする場、今回のサミットでもアジア8カ国のブライダル関係者150名が来訪されていらっしゃいます。また各国のブース出展などもございました。また各国の伝統、婚礼文化の継承に関する国際会議、婚礼技能の披露等もございまして、いわゆる東アジア圏との交流がこれから深まっていく、またグローバル化の中でアジアとの国際交流を進める契機になるということで考えております。
 また、少子化対策の話もございました。当日のサミットでは、結婚を夢見る若者たちのシンポジウム、また日本の美をアジアから世界へといった形でファッションショー等も開催されまして、県内からも多くの若者が参加していただいております。結婚といった華やか、また明るい話題を若い世代に対して提供する機会になったということで考えております。

 それと、少子化プランについての御質問もございました。後期の5年計画につきましては、これからいろいろ民間の方の御意見、また県民のニーズ等も把握する中で策定に向けて作業をしてまいります。
 委員からは少子化の抜本的な理由での経済的観点、そういった視点も伺ったところですので、そういったことも含めましていろいろ議論する中でプランについてまとめてまいりたいと考えておるところでございます。以上です。

○田澤政策推進局長
 お答えします。
 まず、総合的な公共交通対策としてのバス交通、なかんずく宮バス、宮タクのようなものをもっと全県に広めるような方針としてプランを立てたらという御提言、また御意見でございます。ありがとうございます。
 実は、私どもも本当に地域にとって必要な生活路線、バスのあり方というものを平成19年から関係者の研究会も含めまして長らく検討してきております。その報告書の中でも明らかになっておりますけれども、地域、地域の事情によってそういった大型のバスを走らせるということではなくて、本当の意味での利便性の高い交通のあり方として、宮バス、宮タクのような適正な規模での運行というのは非常に有効であるというふうな意見もありまして、我々も同様に思っております。
 こういったことから、いろいろな会議を通じて先進事例として紹介をしたり、あるいは現在のバスのあり方を見直すきっかけの時期が来ているよということも含めましていろんな機会で全県の市町の担当者等にPRも含めてお話をさせていただいているところです。
 今回この戦略プランの改定を予定しておりますけれども、そういった中でも大きくその点についてはうたっていきたいなと思っております。
 ただ、これは地域、地域の事情によって有効なところと、またそうではないところもありますので、導入に当たってはきちんと市町で考え、また住民の意見を聞きながら導入を図っていくことが必要だなというふうには考えております。

 2番目に、天浜線についてでございます。
 サービスが向上したというお話で大変ありがとうございます。我々としては、この平成21年から25年までの新しい経営計画に基づいて経営の改善と、それから利用者をふやすということに当面取り組んでいただこうと思っておりますが、これの時期の終了の際には、こういった上下分離という方法も将来を考える際の1つの手段であるというふうには思っております。
 既に現実的には現在も下の部分の維持費であるとか、それから路線の改修費用等については、県とそれから沿線の市町が、支援の資金組みの中で負担をしているという、事実上の上下分離に近い形もとっているところです。また国においても、こういった第三セクターの地方鉄道のあり方の中で新たな上下分離というのは、支援の方向性として制度もつくるというような状況にもありますので、将来この上下分離方式というのも検討の1つの方法だというふうに考えております。以上でございます。

○杉山広報局長
 広報広聴についてお答えいたします。
 県民の方々の意見を伺うという広聴部門でございますけれども、平成18年度まで広報と広聴と1つの広報局で所管しておりましたが、19年度からの組織改正によりまして、現在、県民部で所管しております。その考え方でございますが、広聴は県民に対する相談事業の一環ということですので、今現在、県民部で所管しておりますので、恐れ入りますが、私どものほうで広聴の事案件数というものについて把握しておりませんので、申しわけございません。
 それから、ケアが必要ではないかということでございますが、これは当然必要でありまして、私も事業部門で県民のこえ担当というのをしておりましたときに、県民のこえ室から照会がありまして、いついつまでにそれは回答してくださいということでもって逐一返事をして、県民のこえ室もそれをしっかり掌握していたと思いますので、空港の件については、推測で申しわけないんですが、何かの手違いがあったのではないかなというふうに感じておりますので、まことに申しわけありませんでした。
 それから、広報部門には県民からの意見云々はないのかということでございますけれども、私どものほうで発行しております県民だよりにつきまして、毎月数千件のおはがきをいただいてさまざまな意見をいただいております。これにつきましては、編集とか読みやすさといったような編集の参考としております。また読者からの意見とか要望の一部は、県民だよりのみんなの広場といったところで紹介していくといったような状況でございます。以上でございます。

○阿部(卓)委員
 御答弁ありがとうございました。再質問を何点かさせていただきます。
 まず、箱物については、大方針を今お聞きいたしました。それぞれ調整が大変かと思いますが、しっかりと地元の担当者だけのレベルではなくて、地元の真の声、その地域で何が必要とされているか、これは要らないというのか、そこまでぜひ聞いていただきたいと思います。それは要望として申し上げます。

 それから、島田に関しては、先ほど答弁がありましたように、空港周辺のグランドデザインをかきつつということで当然いいと思います。なので伊藤委員長もおいでですが、島田市さんについてはあまり焦りなさんなと、これから空港のグランドデザインを一緒にかいていきましょうよということで、全くほったらかすわけじゃないんだよと、落ちついて話をしましょうというのが適当かと思います。
 これはある意味やめることを前提ではなくて、空港とこの静岡県の繁栄のために前向きにどうやって進めていったらいいかということで建設的な意見交換をしていただけるとうれしいなと私は感じております。これも要望として申し上げます。

 それから、博物館についてちょっともう一度お聞きします。
 先ほど具体的に東海大を使ったらどうかということを申し上げたんですが、明確に東海大という名前が出なかったので、清水の施設というのが東海大の施設を指しておられたのでしょうか、確認をしたいと思います。
 東海大に限りませんが、そういう既存の博物館を利用して知事が言うような県内各地のセンターになるようなことを考えていくというのも必要だと思います。それに関してもう一度どういうお考えをお持ちかお聞きしたいと思います。民間施設も活用していくということをお聞きしたいと思います。

 それから、先に総合交通体系戦略プランについて、冷静に見せていただいて非常に努力をされてこられて、しかも具体的な努力をされてこられて、評価を僕自身はしております。

 それに対して少子化に対してはちょっと苦言を呈したいし、もう一度お聞きしたいと思います。
 少子化、どの資料を見ても、例えば結論は明確で、要因と背景――晩婚化の進行、未婚率の上昇、それから社会保障制度を支える若者の負担の増大、経済的理由、こういうものが列記されています。それに対して漠然とした少子化対策を打ちます、努力しますというのは何の解決にもなりません。静岡県が自立をしてやっていく、地方主権を実現していく、静岡県が生き残っていく、輝いていくためには、子供をふやさなきゃいけない。ここで子供を産もうという人をもっとふやさなきゃいけない。だから少子化対策こそ柱の1つにして踏み込んだ政策をつくるべきと思っています。
 先ほどもブライダルサミットについて多くの方の参加があったと。多くというのは何人でしょうか。それが本当に結婚につながっているのか。そのブライダルサミットにかかわった方々にお聞きをしたところ、非常に疑問を覚えます。いかがなものか。少子化に対して毅然たる、もっと踏み込んだ、じゃあ経済的にこういう形で静岡県が支えますから、こういう環境をつくりますから安心してここで子供を産んでください、もう1人産んでください、ここに住んでくださいというような少子化対策をつくらなければ意味がないと思っています。もう一度決意のほど、もしくは具体的に考えていることがあればお聞きをしたいと思います。

 それからもう1つ、先ほど質問漏れをしました。1問だけ新たな質問をさせていただきたいと思いますが、よろしいでしょうか。
 原子力に関してですが、所管が危機管理局とおっしゃるかもしれませんが、中間貯蔵施設について、先般の7月26日の静岡新聞です、ここに中間貯蔵施設、国策として再処理のガラス固化が六ヶ所村でうまくいってないというのは実際事実ですが、それに危機管理として中間貯蔵施設を各電力会社が用意しなきゃいけない。この事情はよくわります。
 先に断っておきますが、私は原子力発電反対派ではないので、そういった意味からも申し上げますが、この中間貯蔵施設を全電力会社の中で具体的にやろうとしているのは、中部電力と東京電力だけです。東京電力は日本原燃と共同で施設の建設をやるんですが、中部電力は単独でやる。浜岡は事実、東海地震が心配される中で、九州電力における玄海原発のように強固な岩盤の上に乗っていて、しかも全原子炉がフル稼働している状況ではないと。いろんな事故もあったりしている。まだまだ発展途上の原子力発電所です。その発電所が何も先行してやる必要があるのかと。やるんであれば、国の再処理技術の開発がおくれているんだから、国として責任を持ってこの中部電力に協力をしてやりなさいよということを、中部電力が言うように唯々諾々と従うんではなくて、県として意見を申し上げる。国と一緒にやりなさいとか、これは計画として将来的にはいいけれども一緒くたにやるのはいかがなものかと、地元の皆さんの安心・安全ということを考える中で、お考えになったほうがいいのかなというふうに感じていますが、どのようにお考えかお聞きをしたいと思います。以上です。

○岩瀬企画部長
 先ほど清水の施設と申し上げましたけども、今自然系のいろんなものをこちらで受けまして整理しており、その施設がたまたま清水の元県の施設でございまして、そこでやっているということでございます。
 それから、委員御提案の東海大学の施設は、三保にある施設でございます。
 連携をということでございますけども、先ほど申し上げましたように、東海大学の方にこちらに入ってきていただいていますので連携、意見交換は行っております。例えばこちらで持っている貴重な物を向こうにお貸しして見てもらうとか、そういうことはほかのところでもやっておりますので、これからどんな連携の仕方ができるか少し意見交換をしてみたいと思っております。

 それから、少子化対策でございますけども、これは行動計画をつくっておりまして、漠然とした対策では何もならないじゃないかということでございますけども、この計画をつくる段階では国の基本指針に基づいて各項目でつくっております。やってみてわかりますのは、少子化対策というのは、今の経済対策とか働き方の問題とか、地域で子育てを応援する仕組みとか、あるいはもう少しもっと教育的な根本的な子育ての考え方に対するものとか、非常に多岐にわたってまいります。
 したがって、この特徴というのは、1つは放課後児童クラブであるとか保育所の整備とか、待機児童の解消とか、そうした項目を全部市町村に照会をいたしまして県が市町村の計画を全部集めまして、それを国へ報告して1つのデータとして、国がこういったことをやりましょうという数値目標を定めましてやるという1つの特徴がございます。それと同時に、各県が基本方針に基づいて取り組みをしていたわけでございます。
 経済的な支援の中にも乳幼児医療の問題とか、児童手当の問題とかいろいろ出てまいりますので、それらは企画部といたしましては、関係部局とできるだけ連携をしながらやっていくというのが基本的なスタンスでございます。
 委員おっしゃいますように、少子化はこれからのかなめになると、人口がこれから大分減ってくるという状況でございますけども、1つの人口増を目指して少子化対策に取り組みなさいという知事からの方針を受けておりますので、これについては今度つくるときにいろんな意見を聞きながら積極的にやってまいりたいと思います。

 それから、ブライダルサミットにつきまして効果はというようなお話でございましたけども、私としましては、あれだけ1カ所に若い女性が集まって、結婚とか婚礼衣装とかそういうものに対して興味を示したというケースはあまりこのごろ見たことがございません。特に最後に桂先生が、「何歳になってもあなたたちに合う人は必ずいる。だから相手がいないから結婚しないというのはあなたたちの努力が足りない」という強烈なメッセージを発声いたしまして会場が非常に盛り上がったこともございます。
 ブライダル産業というのは、単にイベントをやるだけじゃなくて、すそ野の広い産業でございますし、ホテル業界から衣装の関係からございまして、そうしたイメージもありますし、産業面でも役立ちます。たまたま今回は静岡空港の開港を記念して東南アジアからいろんな方がお集まりになって、それを盛り上げていきましょうといういろんな目的がございましたので県も支援をしたわけでございます。
 今回の場合は男の人が少ないものですから婚活そのものには結びつきませんけども、こうしたイベントといいますか、催しは県が独自にやろうと思ってもなかなかできないということでございまして、今回は民間の方が主体になっていろんな催しをやってみると。それに桂先生を呼んでひとつ大々的に盛り上げていこうと。今後そうしたもので結婚する機運を盛り上げていきたいというようなことでございまして、我々もそれに同調して支援をしたということがございます。以上でございます。

○橋本地域政策室長
 使用済み燃料の貯蔵施設の関係でございます。
 先ほど委員のほうからもお話がありましたように、危機管理局でこの件につきましては所管しておりますので、承知している範囲内でお答えさせていただきたいと思います。
 この使用済み燃料につきましては、プールで2年から6年ぐらい冷却保存いたしまして、その後、再処理工場でそれまでの間事業者が保管するということになっておりまして、その再処理工場につきましては六ヶ所村の工場が今年度完成予定であるというふうに聞いております。しかしながら、すべての使用済み燃料をこの六ヶ所村にできます再処理工場で保管できる能力はないというふうに聞いておりますので、中部電力といたしましては、燃料プールがいっぱいになる前に使用済み燃料の乾式の貯蔵施設を設置したいと考えているということでございます。
 それで、例えば平成20年3月におきましては、経済産業省に対しまして使用済みMOX燃料とか、そういった高レベルの放射線廃棄物の最終処分など、燃料使用後の処理に関する課題について早期に検討し、着実に実施することという要請をいたしておりますし、あわせましてことしの6月には中部電力に対しまして、国が責任を持ってそうした使用済み燃料等については事業者と一緒に取り組むべきであると考えられるので、他の原子力事業者と連携して国に対して処理方策の早期確立を強く要請することという要請を出しているところでございます。以上でございます。

○阿部(卓)委員
 2点だけ簡潔にお伺いします。
 博物館について、ビジターセンターが県内各地にあるという考え方と清水の現在の施設で十分というようなニュアンスに聞こえたんですが、そうではなくて民間施設等の活用も含めて博物館――ビジターセンターとしての拠点づくりをするつもりがあるか否か、明確に簡潔にお答えをいただきたいと思います。それが1つ。

 2つ目、少子化対策。経済対策も含めて県のこれからの柱にするつもりがあるか否か。
 その2点お伺いをしたいと思います。

○岩瀬企画部長
 博物館につきましては、県内各地の非常にすばらしいいわゆる自然系のものが各地域に見られる。これはいわゆるビジターセンターというふうな格好になると思いますけども、それと従来から言っております自然系博物館の取り組み、これはちょっと趣が違うのかなというふうな感じがしております。
 今、大分議論になっていますのが後者のほうでございまして、こうしたものにつきましては、やはり施設をどうするかというようなお話でございますけども、先ほど申し上げてございますように、施設については、こういう時期でございますのでなかなか単体でというのは難しいということでございまして、いろんな物を集めてまいりますけども、そうした物をいろんなとこで見ていただくとか、連携して収蔵品を貸し出す、こういったことは従来もやっておりますし可能でございます。いろんな連携を図りながらやっていきたいというのが今の考えでございます。

 それから、少子化対策、柱の中には当然経済対策といいますか、そういったものも入ってまいりますし、柱立ての1つになっております。それだけではございませんので、やはりもう1つ大事なのは、地域で子育てを支える仕組みをどうするかと、こういったことも非常に重要な柱になってまいりますし、そういった点を幾つかポイントにしながら少子化対策の新しい計画をまとめていきたいと思っています。

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