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委員会会議録

質問文書

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平成26年11月次世代人材育成特別委員会 質疑・質問
質疑・質問者:三ッ谷 金秋 議員
質疑・質問日:11/17/2014
会派名:ふじのくに県議団


○三ッ谷委員
 先生に、いろいろ磐田市のことも御紹介いただいて、大変うれしく拝聴いたしました。私、磐田市なんです。ですから先生がお話しているこれは、東新町のゾーンで、特に彼の先輩になりますけど、杉田さんという方が中心で、ずっと多文化に取り組んでまいりました。ですから、私、ずっとこの流れを見ていまして、あそこの町内にブラジルを含めて海外の皆さんがおいでになった時代というのは、大変景気のいい時代で、どこの小さな工場も働いていただく方が欲しい時代でした。当時は、余りこういう小さい子供がいなかったんですよね。大人だけがどんどんふえてきて日ごろのストレスとか、あるいは同郷のよしみとかということで、町内で、日本人の言葉で言えば騒いで楽しむとか音楽のボリュームを大きくとか、そういうことで杉田さんがこういう多文化共生に取り組んだ入り口でした。今は、その家庭にそれぞれ子供さんができて、東新町の小学校に一番たくさん通っていますけれども、私、朝晩会いますけど、本当になじんで、もう日本の子供もブラジルから来ているお父さん、お母さんの子供も、同じように見ていますが、問題は途中から来る夫婦にある子供なんですよね。だから、この磐田市の中で生まれて育って、磐田の自治会にかわいがっていただいて、今のようないろんなシステムの中で育った子供というのは、どちらかといえば幸せな子。いろいろな状況を聞いてみますと、日本人と違って、職安とか何かで日本中を移動して仕事を求めるのではなくて、友達だとかいとこだとかが、こんないい仕事があるから来ないかというと、あの人たちはぱっと来るんだそうですよ。それに伴って、もし若い夫婦だけなら構いませんが子供さんがいるとなると、今、先生が御指摘のことについて、なかなか溶け込まないというようなことがあるんではないかなと思いますが、そういう点につきまして、先生はどう思いますか。

○池上重弘氏
 まず、御指摘ありがとうございました。
 例えば本学で、ここにもきょう文章がありますけれども、今、最もアクティブに活躍しているブラジル人の学生は、小学校6年生で来ているんです。日本語はゼロから来ていますけれども。やはり人によって途中から来たからだめだということはないだろうと思います。むしろ問題は、そういった子供たちに対応する仕組みがきちんとできているかどうかということで、多くの場合は、学校にまず入って、子供たち仲間同士、クラスの中で生活しながら、言葉を覚えてというようにやっていくんですけれども、日本の中でも場所によっては、いわゆる集中型で、ある一定レベルの日本語をしっかり覚えてもらって、それから学校につなげていくというやり方を取っているところもあります。これについては、いろいろな議論があるんですけれども、私自身は途中から来るからだめということはなくて、それに対する仕組みを、きちんと都道府県レベルでそろえていくのか市町でやるのか、そこは議論があると思うんですけれども、考えなければいけないだろうなと思っています。もちろん先生が御指摘のように、途中から来て、なかなかしんどいという子もいます。とりわけ中学生になってくると結構きついんです。御指摘のとおりだと思います。

○三ッ谷委員
 私も、親友の工場にブラジルの方が3人ほどいます。見ていると、もう馬車馬みたいに働くんです。きょうはこれしか仕事がないよと言っても、何でもいいから仕事をやらせてくれと言って、日本人の社員が帰っても仕事をやるというタイプなんですよね。本当に見ていて頑張るなと思いました。今は円安で、どのぐらいになっているかわかりませんけれども、その彼女がおっしゃるには、1年、一生懸命日本の国で働かせていただくと、ブラジルに帰ると1軒マンションができるんですって、本当に。だから、その彼女はうちの市の会社へ来てから、もう3度か4度来日していますが、帰るたび1軒ずつマンションがふえる。写真を社長に見せて、また、ことしも1年お願いしますと言って来るようですけど、そういう意味で見ていますと、本当にお休みも取らない、食事も健康にどうかなと思いますが、なるべく余分なものは買わないで食べて、その分蓄財をして向こうへ持っていくと。そういう姿を見ていると、先ほど先生がおっしゃったように、やっぱりこういう市のいろんなシステムで、お母さんやお父さんがいないときに、しっかりフォローしてやることを考えてやらないと、多文化共生の落とし穴になってしまう。
 あるいは、ブラジルの皆さんというのは、体格がいいんですよね。福田の小学校に、1人ブラジルの女の子がいます。小学校5年生で、僕より身長が高いんですよ。夢がすばらしい。私は、将来はブラジルに帰るんだけれども、ブラジルのナショナルチームのバレーボールのエースになりたい。今、スポーツ少年団で一生懸命頑張っています。彼女が跳ぶと、ネットから手が出ますよ。そういう姿を見ると、やっぱり地域の中のコミュニティーであるスポーツ少年団も、あるいは自治会が、最終的には、先生から御紹介いただいたような、いろんなイベントが大事だなと思いますが、そういうことを考えながら、今の現況を見てみて足らないことがあるとするなら、私たちはどこに力を入れればよろしいんでしょうか。

○池上重弘氏
 とても具体的な事例を踏まえて御質問をいただいたわけです。どこにと言われると、それもかなり具体的に答えたほうがいいのかなと思うんですけれども、やはり親世代にいかに参加してもらうかというところが、最も大事なのかなと思っています。子供たちは子供たちのつながりでいくんです。
 例えば、磐田の多文化交流センターをベースキャンプに調査をやっていると、焼き芋大会とか、あるいは、きのうはジュビロのハーフマラソンがありました。マラソンの応援とかに行く人というと、そこのセンターの先生方の名前のあとに、日本人の子供の名前や外国人の子供の名前が入っているんです。そうすると、もう子供たちは一緒に行くんですけれども、そこに親たちが一緒に行くかというのがあったり、そこをどうつなげていくか、子供がつながってその親がつながればすてきだなと思いました。
 これはやっぱり磐田なんですけれども、なかよし会というのがあって、そこなんかは、親御さんは日本人も外国人も一緒になって、バザーで物を出していたんですよね。でも一方で、中東遠に住んでいる学生が、いとこの幼稚園の送り迎えで行くと、外国人のお母さんが1人いるんだけれども、子供同士は仲よしなんだけど、お母さん同士が一言も口を利かないなんていうところもあって、非常にもったいないなという気がします。もしかすると日本人の側が、一歩踏み出すことが必要なのかなと思うんですけれども、子供同士は、先ほど来言ったとおり、今の世代はかなり近い関係になっていますので、そこに親御さんも入ってきて、入ってきた親御さんを多数派である日本人の側が声をかけてあげて、同じように会話は難しいかもしれませんけれども、ああ、ここに来てよかったなと思われるような、そういう働きかけが大事なのではないかなと思います。

○三ッ谷委員
 今、先生からいいお話をいただいて、振り返ってみました。さっきバレーボールの話をしましたけど、確かに夫婦で来るんですよね。日本人の父兄の皆さんと一緒に荷物を運んだり、どんな試合でも練習でも必ずお母さんが来るか、試合には御主人も来て応援しているのを見ると、やっぱりスポーツなんかも、そういうサークルとしてもいいのかなというのがありました。
 最後に、我々、東新町のように、磐田市の中でも一番エリアとしてはまとまっている地域、それから、さっき6番委員からも言いましたように、ぱらぱらっといるところと、なかなか同じようにするというのが難しいかなというような気がしたんですが。磐田市のように、まとまったゾーンがあるところは取り組みやすい。ぱらぱらっといるようなところについて何かいいアイデアがあれば、御指摘をいただければなと。

○池上重弘氏
 集中型あるいは集住型と分散型というような言い方をしますが、磐田市の中でも、今、話題に出ている東新町のあたりというのは集住型ですね、団地があって。また、一方で、分散型のエリアも磐田市内でもあります。県内全域を見てみると、やはりぽつんぽつんとアパートがあって住んでいるけれども、周り全体を見ると決して多くないというところが結構あろうと思うんです。どんな方法がいいのかというときに、特効薬はないだろうと私は思っています。特効薬はないんですけれども、誰かに任せっきりにしないというのが大事なんだろうなと、私は日ごろ考えています。
 例えば自治会の人たちが、その方もわかるような情報を、こんなパンフレットがあるんだけど知っていると、何かのときに見せてあげるとか、あるいは子供つながりで、友達のお母さんが、何か学校行事のことをチラシを持って行って声をかけてあげるとか、そういう多方面から働きかけがあると、孤立しているという感じではなくて、何かここで皆さんが自分のことを気にしてくれているなというのは、わかるんじゃないかなと思うんです。そういうものの積み重ねなんだろうなと私は思っています。余りアカデミックな答えになってなくて申しわけないのですけど。
 私はインドネシアに留学していました。言葉は何とかサバイバルインドネシア語ができるかできないかといったときに、御飯を食べに行って、何回か行くようになったお店のお姉さんがにっこり笑って、きょうは何食べると言ってくれたらすごくうれしいし、あるいは同じ下宿の管理人役の人が、一声かけてくれるとか、そうやって自分がここにいていいんだ、自分のいる場所がここで合っているんだと思うわけです。そうすると、こっちからも働きかけていきやすいという。
 日本の社会というのは、知らない人にはとても冷淡で、目も合わせない口も利かないというのが多いんですけれども、いろんなところでそういうコミュニケーションが始まっていけば、変わっていくだろうなと思います。

○三ッ谷委員
 ありがとうございました。

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