本会議会議録
委員会補足文書
平成25年6月子どもの人権擁護特別委員会
協議の開始、調査の方向性の協議、開催日程及び調査方法の協議、協議の終了 【 協議 】 発言日: 06/20/2013 会派名: |
○多家委員長
それではこれにより協議に入ります。
本日は、第1回委員会でお伝えしましたとおり、当特別委員会の調査の方向性、ポイントなどについて委員の皆様の御意見をいただき集約していきたいと思います。
お手元に第1回委員会でもお配りいたしました「子どもの人権擁護特別委員会の運営について」を配付してありますのでごらんください。
当委員会に付託された調査事項は、「学校におけるいじめや家庭における虐待など子どもの人権擁護に関する事項」であります。
具体的には、3の(2)の調査の観点にあるように、学校における子供へのいじめや体罰などの問題への取り組み、家庭など学校外における子供への虐待などの対策などと記載してありますが、調査事項に基づき、子供の人権擁護に関して、ある程度幅広く調査をしていきたいと考えております。
一方、原則として来年の2月定例会までに委員会としての提言を盛り込んだ報告書を作成することになっておりますので、本日、皆様の御意見を伺いながら、ある程度の調査範囲を決めていきたいと思います。
また、調査方法ですが、4の調査スケジュールにありますように、第3回では、執行部への説明を求めます。9月の県外視察をはさみまして、第4回では、有識者などの意見をお伺いしたいと考えております。
それでは、調査のポイントや調査範囲、また、調査方法など委員の皆様方から御意見を伺いたいと思います。
○三ッ谷委員
今、委員長からお話のあった(2)の調査の観点ですが、ここには子供のいじめ・体罰の問題、それから学校外の問題と2通り書いてあります。
今、例えば、マスコミが拾ってくるいじめ問題、あるいはそれに伴う諸課題を見ていくと、例えば、高校生以上の学校を考えると、私学で言ったら建学の精神だとか。あるいは県立、公立高で言ったら、スポーツにより名声を上げるために、どうしても先生方が過激な言動と同時に叱咤激励をすると。それを見ている上級生が下級生に、今度はいじめと取られかねないようなしごきを含めたものがあると。こういうものも、やっぱり1つのいじめなんだろうと思います。
確かに各私学も公立高も母校の伝統を上げるために、どうしてもいい成績を取りたいというのは、勉学もそうなんでしょうけど、スポーツでは特にそうで、そういう観点も、せっかく委員長からもらったこの説明員の名前を見ますと、私学振興課長も入っているし、あるいは教育委員会も入っていますので、その点も委員長が幅広く捉えて検討すると、こういう約束をしていただきましたので、ぜひそういう観点からも捉えていただければなと思います。
○多家委員長
わかりました。ほかに。
○伊藤委員
今、9番委員からも御意見がございましたように、私も全くそのとおりだと思うんですね。
このいただきました資料にも書いてあるとおり、今どき体罰がスポーツ界の中で行われるということがこれほど問題になって、そして世界を見たときに、日本だけだというふうな記事がここに出てましたよね。ということは、これを機会に徹底的にやる必要があるなというふうに思ってるんです。
例えば、具体的にお話をさせていただきますと、これによって自分の一生を棒に振った生徒もいるんですよ。実際、物すごく力のある野球の選手だったんですが、それが結局、高校時代のそういう体罰、いじめにも似た体罰によってやめざるを得なかった。そういうふうな子供の一生にかかわるような場合が多々ありますので、これは徹底的にやる必要があるかなっていうふうに思っています。よろしくお願いいたします。
○多家委員長
ほかにございますか。
○曳田委員
説明員の中に教育委員会、人権教育推進室長とこういう方々がいらっしゃいますけど、確かにいじめというのは現象面ですから、当然それに対する対処っていうのは大事だと思うんですが、やはり道徳教育という視点からも1回議論を深めたらどうかなという気がします。
どうしても学校が成績偏重とか、あるいは進学に向けてのいろんな形の教育は盛んですけど、道徳ということになりますと、最近の状況を見ますと、余り取り上げられていないような気がしますので、できましたらそういう議論も深めていただけたらと思います。
○多家委員長
ほかにいかがですか。
○伊藤委員
民主党の議員からそういう御意見が出るっていうのはまことにありがたいというふうに思ってるんですが、もしそうおっしゃっていただけるのであれば、それもどういう道徳教育が今学校で行われているのか、また行われていないのか。いないことのほうが問題だと思ってるんですが、これもやはり現場を見ながら課題にしていかなければならないことではあるんでしょうね。
せっかく民主党の議員からいただいた御意見ですので、9番委員、何か問題ありますか。いいですよね。
○三ッ谷委員
現場に見に行くのもいい。いいけど、私学振興課長しか入ってないのよね、今見ると。下に教育委員会が入っていますけど、やっぱり参考人でも誰でもいいから、そういう道徳教育のあり方そのものを語る人の話を聞かないと。当局側の答弁だけ聞いても、文科省からこういう通達が来てますから、このとおりやっていますよっていう話。それでは、伊藤さんがおっしゃるように前に進んでいかないとするのであれば、曳田委員が言っているように、現場の人、もしくはそういう人に教育の中の道徳のあり方はこれから盛り込まないといかんよということを教えていただいて、それが報告書の中で集約されていけばいいんじゃないかなという気がしますけど。そういうのも取り上げていただければ。
○多家委員長
この説明員の中に、教育委員会で道徳教育について窓口になるのは人権教育推進室長は当たるかな。当初の予定のメンバーに入っております。学校教育課長も入ってますね。だから、その部分については言うまでもなく入れてありますので、御安心ください。
それから今お話にありました、民間有識者についてもこれからそのことについて特化して質疑をする場合がありますので、そのことは記憶にとどめておきます。
ほかにありませんでしょうか。
○竹内委員
子供の定義、子供の範囲にもかかわる話なんですけど、静岡県では県立の大学も持っています。高校を出れば、もうそれは子供ではないのかということであれば必要ないんですけれども、今の部活動等々の話を9番委員の話からすると、大学の1年生、2年生っていうのも未成年であるなら子供なのかなという気はしているので、大学課長あたりもいてもいいのかなと。その範囲の決め方によってですけど。そんなような気もしています。以上です。
○三ッ谷委員
おっしゃるように、年が大きくなるといじめも陰湿になってくるんだよね、きっと。あるいは過激さが全然小学校とかそういうのとは違うから。だから、幅広くっていうなら委員長のほうでまとめてもらって、この人権擁護をどこからどこまでするかっていうのを逆に仕切ってもらえば、我々はその中で議論させていただきたいと思います。
○多家委員長
大学生も社会の中でコンパにおける酒の強要なんていって、死ぬまでの事件になったりしますが、答弁の中にそこまでの範囲を出せるかっていうと、なかなか出せない。大人の常識、良識の範囲に至るものもあると思いますので、そのあたりについては良識、常識の範囲内でおさめて質疑をさせていただくと。よろしいですか。
○伊藤委員
基本的に子供っていうのが何歳までっていうのは、決まってるんですか。
○多家委員長
ないでしょうけど、18歳以下でしょうね。
○伊藤委員
18歳以下っていうことは大学は入らないということになりますね。高校生が18歳ですから。
○多家委員長
20歳以下を子供と言う場合もあるでしょうし、だからそこの良識っていうのはなかなか対象によってえらい違うでしょうね。
○伊藤委員
青少年の年齢の定義も曖昧なんですよ。法律によって違うんですよね。30歳までだったり35歳までだったりするものですから、子供っていうのが18歳あたりまで・・・
○多家委員長
この場合で言う人権擁護ということを考えたら、目いっぱい高校生以下、説明員も考えて、そんなふうに理解をしているつもりです。
○天野(一)委員
この特別委員会の目的っていうか、それがよくわからないです。
例えば、人権擁護って言ってるけど、例えば、調査しますね。この委員会は、どういう形で提案したりなにかするのか。
学校の中で処理できなくて警察が入って来ざるを得ない今の状況は、教育を放棄したわけですよ。警察に頼る、そういう実態の中で、僕は今の教育委員会を含めた中で、この問題を教育委員会は自分たちが処理できなくて、やれないところへ、さらにどういうふうに提言をするのか。
この特別委員会がどういう趣旨で、どういうことを目的としてやっていこうとするかっていうことの基本的なもののみんなの同じ同意がないと。調査はもちろんするわけですね。だけども、例えば、学校、教育委員会を含めた、私学も含めて学校側に提言するのか。例えば、家庭の問題なのか。どこまで我々が学校のことについてやれるのか。この特別委員会はどこまで立ち入って、どういう提言をするのかって、凄く僕はこの委員会をつくる本当の趣旨は何だろうかっていうことを思いつつ来た。その辺のところを委員長にちょっと聞いてみたいなと。
○多家委員長
恐らく特別委員会を2つ立ち上げるにあたって、各会派から代表者会議においてどの委員会が適切であろうかどうかということの議論があったと思います。
その中で私が理解するに、子供の人権擁護ということにくくりますと、世間的に言えば、いじめを見過ごして自殺に陥るとか、学校の体罰は、これまさしくいじめであるとか、そういう問題が、くくりの中で言えば健康福祉部、教育委員会、また警察本部、こういうところで当然かかわっていかなければならない事件、事案が多々あったと思います。それがマスコミ等にも報道されておりますので、そんな事案をしっかりと対局におきながら、静岡県における子供の人権擁護というのはどこあたりが我々が触れていいものなのかということを考えて、この委員会で議論をすると。
したがいまして、特別に確固たる結論が出るものだとは、私は思いませんが、できれば、体罰、いじめ、それから親の教育力のなさ、子供の置かれた不幸の環境、そんなことまで皆さん方に御意見を出していただければよいのかなとそんなふうに思っております。
○三ッ谷委員
それであれば、今天野先生がおっしゃったようなことであれば、3つぐらいに分類して我々としても意見を集約したほうがいいと思うんです。
例えば、幼児教育。今委員長がおっしゃったように、親としての責務を放棄して食事もくれないで殺しちゃったとかって他県でもありますよね。その部門と、学校教育でいくところの低学年と高校生ぐらいの3つ。大人については、先ほど竹内さんがおっしゃってたけど、なかなか常識の範囲で議論するしかないと思うんですよ。大人になってくると。後は刑事事件になるような年齢になっちゃいますので、難しいなと思うから、3つぐらいに分けてそれぞれ委員の皆さんの意見をまとめるような格好で、委員長にまとめてもらうと、多少なりに、天野先生が言った、どうするんだという目的が見えてくるんじゃないかなという気がいたしますけど。
○多家委員長
ほかにいかがですか。
○三ッ谷委員
委員長が議長に出すよね、最終のまとめを。まとめで本議会で当然、委員長報告をするわけだけども、天野先生が言わんとするのは、そういうものが出たときにどうするかっていうことも踏まえて、天野さんは委員長に聞いたのかな。
○天野(一)委員
特別委員会ができるいきさつね。
今、もちろん教育委員会も健康福祉部もやってるわけ、対応を。だから、そのことについて特別委員会をつくって、その対応は生ぬるいのか、対策がこのままじゃだめなのかっていうことをこの特別委員会できっちり検証して指摘するのか、そういう委員会なのか。その意味がよくわからないものだから、ちょっと聞いてみたいと思って。
○多家委員長
曖昧模糊として入り口が広いから、何を取ってもどこまでも行ってしまうということがありますので、おおむね第1回から第6回で皆さんの考えの範疇を意見交換して、それをまとめさせていただくとそんなふうには考えております。
○竹内委員
先般、大阪の事案で体罰の件なんですけれど、橋下市長が学校への勤続年数が校長より多いから云々という話が出たんですが、だとすると、それがいいかどうかは別として、教育委員会の中で人事も入れといていただいたほうがいいような気はしてるんですけれども、検討していただけますか。
○伊藤委員
体罰のところで多分そういう問題に触れざるを得ないところが出てくるんじゃないかと思うんですよね。学校内の体罰を考えたときに。
○竹内委員
それは教育次長がいれば、それで済むと言えば済みそうですけど。
○三ッ谷委員
委員長、今の話ね、僕も気がついてたんですけど、私も伊藤さんも昨年まで監査委員ですから、各公立校もいろんな学校を回らせてもらった。一番ひどかったのが、監査が終わって校長から自発的にこういうことがありましたっていう発言がありました。2件しかないと。1件は既に担当の学校の先生を他校に異動して、もう職務が変わってますと。そのときに、この先生の評価内容通知書に、この先生はスポーツクラブの指導は無理だと。やらせるとこういうことになりますからって校長にわざわざ渡したといって説明を受けて、よかったですねって我々は帰ってきた。そうしたらその次の日に、新聞社がどこで内部情報を持ってきたか知らないけど、あと6件あったんですよ。校長が2件しか監査委員に言わない。ほかの6件はもみ消してしまい込んだ。それが逆に新聞社にどこがリークしてきたのか知らないけど、監査が終わった翌日ですから。全くいじめはありませんって言ったらそういうことがあるものだから、今言ったような人事っていうことは大事なことかなっていう気はいたしますよ。
だから、いじめをなくすために頑張るんだけれども、委員長ね、一番偉い人が、まとめの人がそこで握りつぶしちゃったら、いじめは下にもぐったままになっちゃうから、そういうことも議論させていただければ。教育次長が出てきますので、あわせて5番委員が言うみたいに、人事も含めてやっぱりしっかりやらないと、その母校の伝統と名誉にいつもひっかかっちゃうから。
○多家委員長
間口が広い、間口が深い、それから間口がいびつ、さまざまなことが考えられます。しかし、与えられた委員会の時間は限られておりますので、皆さん方の御意見等を踏まえながら上手に運営していきたいと思います。それでよろしいですか。
(「異議なし」と言う者あり)
それでは、意見も出尽くしたというふうに考えますので、委員協議を終了させていただきます。
いただきました御意見を参考としながら、調査を進めていきたいと思いますが、実施方針については正副委員長に一任していただくということで、よろしいでしょうか。
(「異議なし」と言う者あり)
それから、当局の説明員ですが、今の委員間協議の中で必要と感じましたら、ここに載っていない部分についても求めることといたしますので、御承知おきだけください。
次に、委員会の開催日程と内容についてであります。次回の第3回委員会につきましては、8月19日、月曜日の10時30分に開会し、調査事項に関する関係部局からの説明と質疑応答を実施することが、前回決定しております。当日の関係部局の説明員については、お手元に配付しております説明員案のとおりと考えておりますが、よろしいでしょうか。
(「異議なし」と言う者あり)
それでは、そのようにさせていただきます。
また、第4回目以降の内容につきましては、次回の委員会でお諮りすることとさせていただきます。
次に、県外視察についてであります。日程につきましては、9月11日水曜日から13日金曜日ということで、前回決定いたしております。皆様、県外視察へは御出席でよろしいですか。
(「はい」と言う者あり)
よろしくお願いいたします。
具体的な視察先案を事前に作成してありますので、配付いたします。
(視察案配付)
それでは、当委員会の調査事項を念頭に置き、A案、B案の2つの案を委員長案として作成いたしました。どちらの案がよいか、また調査箇所、方面等で御意見がありましたら、お願いいたします。
関西か、埼玉、千葉の関東か。
8、9、10番委員はA案だそうです。いかがですか。A案でよろしいですか。
それでは、視察先はA案を基本として準備させていただきますので、よろしくお願いします。
なお、先方の都合がつかない場合もあり得ることから、最終的な視察先につきましては正副委員長に一任させていただいてよろしいでしょうか。
(「異議なし」と言う者あり)
それでは、そのようにさせていただきます。
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