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委員会会議録

委員会補足文書

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平成27年11月大規模スポーツイベント対策特別委員会
ラグビーワールドカップ2019組織委員会 事務総長代理 西阪昇氏 【 意見陳述 】 発言日: 11/20/2015 会派名:


○西阪昇氏
 西阪と申します。本日は、大変、いい機会を与えていただきまして、ありがとうございます。
 また、中沢委員長を初め、先生方には2019ラグビーワールドカップの静岡開催につきまして、これまでもさまざまな形で御尽力いただいておりますことを、改めて、心から御礼申し上げたいと存じます。
 今、中沢委員長からお話がございましたように、2019日本大会、何としても世界の中に日本を発信できるような大会にしていきたいと思っておりまして、そのためには、それぞれの開催地での盛り上がりと、それから、さまざまな取り組み、その集大成が日本大会の成功ということでございますので、私ども、できるだけ各開催地でのさまざまな取り組みに対して、一緒に一体となってやっていくことで、2019を、これから準備が本格化してまいりますけれども、それぞれの開催地の自治体の関係者の方々と、一体となって力を合わせて取り組んでいきたいと思っておりますので、今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。
 ちょっと映像がありますので、見ていただきたいと思います。ラグビーワールドカップについての紹介の映像です。
(ビデオ上映)
 最後、富士山で終わりまして、どうしても、やはり日本を紹介するとなると、そうなります。見ていただきましたのは、イングランド大会、10月30日に決勝がございまして、その後の優勝のセレモニーのときに、次の開催地が日本だということで、私どものほうで、そこのトゥイッケナムの会場で流しまして、全世界に流れたものでございます。
 それでは、簡単に、先生方も御承知の部分もございますが、ラグビーワールドカップというものにつきまして、簡単に御紹介させていただきます。
 これが、トゥイッケナム・スタジアムというイングランドのラグビー専用の会場でございます。8万2000人収容で、開幕戦、それからイングランドがやった試合が2試合。それから、準決勝と決勝が、ここで行われまして、全て8万2000人満席ということでございました。ここは、ラグビーの聖地といわれております。サッカーはウェンブリーというサッカー専用球技場がロンドンにございますけれども、ラグビーはこのトゥイッケナムということでございます。
 それから、ラグビーのワールドカップが、世界三大スポーツの1つというふうに言われております。それは、まず、観客の数ということでございますが、夏のオリンピック、これが800万人以上ということで、これはもう各競技の集まりですので、特別なものでございますが、単一競技ということで見ましたら、サッカーのワールドカップ2010年ですけれども、300万人強の方々が会場に集まってきているということでございます。その次に、規模が大きいのがラグビーのワールドカップ230万人の方々ということでございます。あと、冬のオリンピックが150万人、それから日本ではなでしこが活躍いたします、女子のサッカーのワールドカップが90万人ぐらい、それからワールドベースボールクラシックが80万人ということで、これまで日本はラグビーというのは、どちらかというと、マイナーな位置づけではございましたけれども、全世界的なスポーツの世界で見たら、ラグビーというのは、こういう大きな位置づけを占めているということでございます。
 また、テレビをごらんになる方が、42億人が視聴するということで、こういう規模というところで、世界三大スポーツの1つといわれております。それで、日本政府の対応といたしましても、こういういろんな世界陸上でありますとか、スケートのフィギュアですとか、バレーボールとか、日本ではたくさん世界大会が行われますけれども、政府が特別に、そのための特別措置法という法律を設けるのは、オリンピックとサッカーのワールドカップと、今回、制定いただきましたラグビーのワールドカップだけでございます。ですから、国のほうでも、これはスポーツの大きなイベント、世界三大スポーツのイベントということでございますが、国としても、これは国家的な取り組みという位置づけをされているのが、この3つということになっております。
 そして、次回、2019年に日本ということでございますが、これをごらんいただきますと、それまで、これまでの8回の開催の場所を見ていただきますと、フランスがございますけれども、イングランド、それから南アフリカと、オーストラリアとニュージーランドということで、大変、偏った形の開催ということになっております。それで今回、日本で開催というのは、これはアジアで初めての開催ということでございますが、これまでラグビーはサッカーのワールドカップと比べましても、まだ回数で8回しかやっておりません。サッカーは、戦前からずっとワールドカップというのがございました。それだけの歴史がございます。ラグビーはずっと世界一を決めるというような思想が、ほとんどなくて、国同士がテストマッチということで、毎年定期的にイングランドとニュージーランドがやるとか、オーストラリアとフランスがやるとかということで、お互いの国に行き来をしてやる。そういうところで、お互いの交流を図るというところを、中心にやってきたんですけれども、特に、南の国、ニュージーランド、オーストラリア、南アフリカ、大変強い国でございます。それで、もともとが大英帝国の植民地だったところで、そこからラグビーが根づいたところですけれども、本国、イギリス、イングランドに対する、やっぱり対抗心というのがあって、ぜひ、世界一を決めるワールドカップをやりたいということが、南半球の方々からの話が出てきて、それで開始をしたという経緯でございます。
 それで、先ほど見ていただいたような開催でございますが、優勝国を見ていただきますと、ニュージーランドが2連勝になって3回、オーストラリアが2回、南アフリカが2回、唯一イングランドが、第5回大会のときに優勝しているという状況で、南半球の国々が大変強いというような構造になっております。
 これを見ていただきますと、20カ国の参加で、予選の参加ということになりましたら、90カ国以上のところが参加をしております。チケットの販売数、会場に足を運ぶ方々が200万人以上、イングランドは230万人、テレビの放映国が200国以上で、フランス大会のとき42億人、イングランド大会は、多分それ以上になっているんではないかという、こういうイベントでございます。
 イングランド大会、大変、日本が話題になった大会でございましたが、日本の大会のベース的には、こういう大会になりますけれども、開催期間が約7週間にわたって開催されるということになります。
 それから、イングランド大会もこのような形で、イングランドと、それからカーディフというウェールズの都市で試合が一部ございましたけれども、イングランド全土にわたって、試合が開催されたということでございます。
 それから、イングランド大会の経済効果というのを、EYさんという、コンサル、世界的なコンサルのところが推計されたものでございますが、44日間、それから、海外からの渡航客の方々が、約47万人くらい、この間、イングランドを訪れたということでございます。総算出額が、全体として日本円で3700億円ぐらいの総算出額があったのではないかと推計をされております。大変大きな経済効果も持っている大会ということでございます。
 いろんな統計的な部分をここに載っけておりますけれども、先ほど申し上げましたように40億人以上の方々が世界で、テレビを観戦をすると。それから、いろんなファンの方々、SNS等でフォローされている方も大変多いということが見ていただけると思います。
 そのほかに、ここに公式ツアーホスピタリティプログラムというのがございますけれども、これは、ラグビーのワールドカップの試合中に、それぞれの国で、このラグビーのワールドカップを観戦する、いろんな企業の方々のトップの集まりとか、さまざまな団体の方々の集まりとかというのを、プログラムを組んで、試合の観戦と観光を含めたプログラムを組まれているというのが、48カ国、それから13万4000くらいのプログラムが組まれて、団体というか、さまざまな形で観戦をされるということがございます。
 それから、このイングランド大会の期間中に、私ども日本政府と連携をいたしましてジャパンプレゼンテーション事業というのを、開催をいたしまして、ジャパンパビリオンというのを、ロンドン市内で開設をいたしました。これは2019のラグビーワールドカップについての、さまざまな情報提供をするということともに、日本のいろんな特徴というものを知っていただくということで、各観光庁の方々ですとか、あるいは、農林水産省の方々ですとか、外務省の方々、文部科学省の方々、それからオリンピック・パラリンピックの組織委員会の方々と連携をいたしまして、各開催の自治体の方々にも御協力をいただき、ジャパンパビリオンというのを設けまして、そこで、さまざまな日本の展示を行うとともにイベントを行って、このときにイングランドを訪れていただいた世界のラグビーファンの方、あるいは、さまざまな各界の方々に、日本の次回のワールドカップについての状況を知っていただくとともに、日本のよさを知っていただくということで、ジャパンパビリオンというのを開設をしたところでございます。
 ジャパンパビリオンの概要ということでございますが、10月9日から31日の間、ウェストミンスター寺院の、すぐ近く、もう本当観光客の方々も、大変、多く訪れるところで開催をいたしまして、屋外のパビリオンと、それから建物の中の展示ルームで行ったところでございます。多くの方、大変、多くの方々に来ていただいて、大変好評でございました。
 次は、2019の概要でございます。
 開催の期間が、9月20日から11月2日という、これはこの前のイングランド大会の終了のときに、期間が発表されたところでございます。試合数は、これまで大体、同じでございますが、全部で48試合ということで、予選プールが4つの、プールといっておりますけれども、各チームの予選のところに分かれまして、予選プールが全部で40試合ございます。それから決勝トーナメントが8試合ということで、全体として48試合ということでございます。
 開催都市数は12都市ということで、それから開会式、それから決勝戦。これは当初は、新国立競技場で開催の予定でございましたが、新国立競技場が間に合わないということになりましたので、その後の調整で、開会式・開幕戦が東京スタジアム、それから決勝戦は横浜の国際総合競技場ということになってございます。
 それから、特徴としましては、先ほど申し上げましたが、アジアで初めてのワールドカップになると。ラグビー伝統国以外で初のワールドカップと2番目に書いておりますけれども、ラグビー伝統国というのは、当初のラグビー連盟の構成メンバーということで、先ほど最初に見ていただきましたようなヨーロッパと、それから南半球の国々、そういう国々でございます。そういう国々以外でのワールドカップということでございます。
 そして、もう1つが、来年のリオのオリンピックから、7人制のラグビーがオリンピックの正式種目に採択をされております。東京オリンピックでももう正式種目で開催するということが決まっております。15人制ラグビーとは、また違った、すごくスピーディーな試合展開で見ていても、大変、エキサイティングなおもしろいゲームですけれども、ラグビーの7人制がオリンピック種目に、リオで採択されてから、初めてのワールドカップの大会になるということでございます。
 ラグビーの7人制につきましても、男子は11月の初めの予選会で、アジアで優勝をいたしまして、リオのオリンピックにアジア代表として参加できるということになっております。
 女子につきましては、11月の最後の土日に日本で大会がございまして、その大会と、11月の初めに香港で試合がございましたが、その試合を合わせての得点で、優勝チームがアジア代表としてオリンピックに参加できるということになっておりまして、香港大会では日本が優勝をいたしましたので、女子7人制も、オリンピックに出れる確率が大変高いということになっております。オリンピックはやはり多くの方々の注目を浴びますので、特に7人制ラグビーで日本代表がオリンピックに参加していただくと、また私どものワールドカップにつきましても大変いい刺激になるのではないかと思っておりますし、また見る方々もラグビーというもののいろいろな面を感じていただけるのではないかというふうに思っております。
 アジアで初めて、伝統国以外で初めて、7人制ラグビーがオリンピックに採択されたということで、ラグビーも今、ワールドラグビーっていうのがラグビーの世界の本部でございますけれども、ラグビーをグローバルなスポーツにしたいという意向が大変強うございます。それまではどちらかというと、伝統国同士で社交的にやってるというのがラグビーの世界でございましたけれども、やはり同じルーツのサッカーが大変グローバルなスポーツで、世界で注目を浴びておりますので、ラグビーも最近になってそういう道を追い求めている。そういうものがあらわれて、今までやったところでないところでやりたいということで、それではどこでやるかと、それはやはりアジアで第1回目からずっとアジア代表として出ている日本、それからアジアがこれからいろんな形で経済的にも世界の中で重みを増してきておりますので、アジアに広めたいという気持ちもあって日本で開催ということになっております。
 7人制もオリンピック種目に働きかけたというのは、やはりオリンピックでラグビーのことをもっともっと世界の方々に知ってもらいたいというような意向がありまして、世界のラグビー界もラグビーというものを革新していきたい、今までのラグビーという、閉じられたといいますか、昔からの関係者で育ててきたラグビーをもっと全世界的なものにしたいという考えがワールドラグビーにも強くございます。
 そのことはただ、今回サッカーのFIFAが汚職問題等で大変揺れておりますけれども、国際スポーツビジネスとして大きくなればなるだけまたそういう危険性もございます。オリンピックが大変なスポーツビジネスとして成長しておりますけれども、それともともとのスポーツの精神というものをどう調和していくかというのも大変大きな課題ではないかと思っております。ラグビーは長年、世界でオリンピックがプロ化志向した後もずっとアマチュアリズムというものを大事にしてきたというのはやはりスポーツというものの位置づけ、もともとの位置づけというものを大事にしてきたというところがあったんではないかと思います。そのことが少しグローバル化がおくれたということもございますけれども、ラグビーもそっちの方向を向いてきていて、そのことが日本開催にも結びついてるわけでございますが、そこは私はスポーツのそういう国際ビジネスというものとスポーツのあり方っていうものをやはり考えていく必要もあるんではないかと思っておりまして、日本開催のときに何かそういうところのアピールを世界にもできたらなというふうにも思っております。
 新マークが発表されておりまして、最初にあったのがもともとのものでございまして、10月27日に新しくラグビーのワールドカップの日本大会のシンボルマークが公表されたものでございます。富士山から太陽をモチーフにしたということで、日本らしさっていうものを出したもの、これがこれから日本大会のロゴと、新マークということになってまいります。今、いろんなバッジですとかそういうものを用意をしておりますので、また関係者の方々にはお配りをさせていただきたいと思っております。
 試合会場が御承知のとおり北海道から九州までございます。オリンピックは首都圏中心でございますが、私どもワールドカップは全国でやるという方針のもとで開催地も決めたところでございます。釜石も入っております。ぜひ2019年には東北地方の復興した姿というものを世界の方々に見ていただきたい。そういう大会にもしていきたいと思っております。
 それから開催の効果でございますが、経済効果、イングランド大会のところを見ていただきましたが、私どももぜひ世界の方々に日本を知っていただくいい機会だろうと。次の年にオリンピック・パラリンピックがございますので、スポーツという世界で日本が大変注目を浴びる時期になりますので、ぜひいい形で世界の方々に日本を知っていただくという、いい機会になるだろうということを思っております。今、日本政府は年間2000万人の外国客ということを目標にビジット・ジャパン事業ということでやっておりますけれども、私どもこの期間中に40万人くらいの外国の方々に来ていただければと思っております。
 それから、ラグビーのワールドカップの観客の方々、外国から訪れる方々の特徴ですけれども、富裕層の方々が多いということが言われております。4年に1回のラグビーのワールドカップを楽しみに、その期間、長期的にお休みをとってその国に観戦とともに観光で回るというパターンが多くなっております。それと最初にちょっとお話しましたが、ホスピタリティプログラムということで、企業の方々、あるいはいろんな各種団体の方々がこのイベントということでプログラムを組んで回られるということが多く見られます。そういうことで経済効果も高くなっておりますけれども、イングランドで発祥したラグビーというのが、もともと貴族層の方々のスポーツというところから始まって、パブリックスクールという、あちらの有名私立高校での人格教育の一環というような位置づけがございましたので、そういうところを出てオックスフォード、ケンブリッジを中心としたところに行った方々が結構イングランドではラグビーをされるということがございます。もともとそういう経緯がございますので、富裕層の方々、ヨーロッパの階級社会でいう上流階級の方が大変ラグビーのファンの方が多いということで、長期滞在をされてラグビーの試合を見るということがパターンとして多うございます。
 ラグビーの試合は、原則1週間に1回ということになっております。身体的なコンタクトがございますので、1週間で試合をしていくというのが基本的なんですけれども、前回日本チームは南アフリカの次にスコットランドとの試合が中3日ということで、大変スコットランド戦はそういう意味では準備、回復ができない中で行うということがございました。全体のスケジュールの中でそういう試合がどうしても出てくるんですけど、そういうときにどちらかというと伝統国はうまくやるんですけど、それ以外の国はどうしてもそういうところで貧乏くじを引かされるということもあります。日本は中3日という試合になったわけですけれども、大体1週間に1回試合がございますので、自分の応援するチームを1試合見て、あるいはそのほかの試合も見て次の試合までの間はどちらかというと近くのところを観光するということが結構ラグビーワールドカップで来られる方々のパターンということになってございます。
 ですから1都市に1週間、6日間くらい泊まって試合を見て、それで次の自分のひいきのチームの試合を見に行くということで、そういう観客の方々が楽しみにして来られるということですので、そういう人たちに開催地でさまざまな形で滞在していただくと、またそこのよさを知っていただく、あるいは経済効果ということも多く生まれてくるのではないかと思っております。
 それで、もう1つの効果といたしましては、ラグビーを通じて世界との交流、世界との接点を持ってさまざまなかたちで日本の社会を活性化していくということが考えられるのではないかということで、子供たちにスポーツを通じて夢を持ってもらう。ラグビースピリットと言っておりますけれども、ラグビーに限らずスポーツに対して子供たちにもう一度スポーツというものの意義ということを考えていただくいい機会になるんではないかと思います。特にラグビーというのは、スポーツの中でもワン・フォー・オール、オール・フォー・ワンとか、ノーサイドって言われるように、さまざまな形で子供たちの人格形成、教育ということにさまざまな効果のあるスポーツだと思っておりますので、これを機会に日本でもラグビーというものがもう一度見直されて、さまざまな形で取り組んでもらえるという機会になればと思っております。
 それから、日本、高齢化社会になっておりますけれども、まだまだ元気な方々たくさんいらっしゃいます。ラグビーワールドカップの開催のときにはさまざまな形でシニアのボランティアの方々に御協力いただくということが出てまいります。各開催地、私も今回サモア戦の前後、イングランドに行っておりましたけども、ミルトン・キーンズという開催場所の近くの、いろんな道の誘導ですとか、ファンゾーンっていうファンの方々が集まるエリアですとか、そういうところでボランティアの方々がいろんな形で働いていらっしゃいました。日本開催ということで、日本の旗を持ったり、日本語をちょっと勉強したりして、我々にも話しかけていただきましたけども、そういうことが訪れた私たちにもすごくいい思い出になっております。そういう方々にいろんな形でかかわっていただくことによって、シニアの方々にもさまざまな形で御活躍いただける場ができるんではないかと思います。
 それからもう1つは、国際交流ということで多くの方々が日本にいらっしゃいます。特に開催都市は試合のときにたくさんいらっしゃいますし、また世界にテレビで発信されますので、さまざまな形での国際交流ということのきっかけになるんではないかというふうに思っております。日本はさまざまな形でグローバル化ということがこれから進んでいかないといけないという中で、その大変大きな起爆剤になっていくのではないかというふうに思っております。
 2019年、その先2020年、オリンピックに向けてということでございますが、イングランド大会が終わって私どもの準備も本格的になってきております。来年の春以降にチームのキャンプ地というものを選定していくというプロセスが次に始まります。20カ国、20チームが参加をされます。今回、日本チームもキャンプ地は2カ所、イングランドの中で行っております。大体試合会場との関係もございますけれども、各チーム、1カ所である国もございますし、今回の日本みたいに2カ所でキャンプをするところもございますので、40カ所くらいのキャンプ地が必要になるんではないかというふうに思っております。ラグビーの練習できるスペース、あるいは屋内でのトレーニングをできる体育館の施設、それから宿泊できる――1チーム最低50人くらいのチームになりますので――その人たちが滞在するということで、そういう条件を満たしていただかないといけませんけれども、それを決めていくということになります。
 それから、組み合わせ抽せんということで、これは4つのプールと言われておりますけれども、予選のチームの区分けをまず行います。20カ国のうちで今回のイングランド大会の第3位までに入った国、日本は今回Bグループの3位でした。そういう各プールの3位まで入った国、4つのプールで12カ国ありますので、12カ国はもう次の日本大会に出れるという指定席になっております。あと8チームがこれから各地区ごとに予選をしたりして上がってくるということになっております。
 20カ国ということを前提に、それらの参加国の予選プールの区分けっていうものを、2016年の後半、あるいは2017年の前半になるかもわかりませんが、それで大体こう決まる。ただ、どこでどの試合をやるかというのは、2017年から2018年に最終的にはワールドカップの本部のほうで決定ということになるわけですけれども、そのころになっていく。それが発表された後はチケットを販売していくということになります。2019年の1年前には1年前のイベントを行って、そしていい形で2020年のオリンピック・パラリンピックにつなげていきたいというふうに思っております。
 今後のことを考えましても、来年リオでのオリンピックがございます。ここで、先ほど申し上げましたように7人制のラグビーっていうものも正式な種目となっておりますので、あるいはここで2019大会についてもいろんな形で情報発信をしていくという場になっていくと思います。2019、2020ということで大きな世界三大スポーツの大会が続けてあるということで、これはこれまで歴史でなかったことでございますので、大変日本がスポーツというもので国内的に盛り上がると思いますし、何としてもそれを世界の方々にスポーツという大きなイベントですけれども、それで世界の方々に日本のよさを知っていただくということが大変大事だと思っております。
 それと合わせまして、私ども一過性のスポーツのイベントに終わらせるのではなしに、開催地を中心に、ぜひ開催をしたというレガシーをさまざまな形で残していただきたい、そういう大会にしていきたいと思っておりまして、特に若い方々にワールドカップ、オリンピックということにもかかわっていただきたいというふうに思っております。そういう意味で前回の委員会のときにお話を聞いていただいたと思いますが、TOSSの先生方が中心となって、各地域でラグビーワールドカップのセミナーということを開催をして、ワールドカップというものの位置づけを子供たちにも知っていただく。あるいはタグラグビーを通じて、楕円のボールというものの存在に小さいうちに触れていただく。あるいはラグビーの精神というものを教育の中で知っていただく、そういうようなことをやっていただいておりまして、授業の中、学校の中でやっていただくとともに、ラグビーの交流大使ということで、子供たちに地元のことも勉強していただき、ラグビーのことも知っていただいて、そして少し英語なんかも勉強していただいて、外国から来られた観客の方々、あるいはチームの方々に地元で子供たちがさまざまな形で交流をしていただく、そういう場もここで設けられますと、世界から来られた方々にとっても大変いい思い出というか、交流になると思いますし、子供たちもめったにない世界の方々と交流できる場になるんではないかというふうに思っています。
 それと、私は、ワールドカップ、オリンピックというのがございますので、日本の中でこれだけスポーツということが大きな話題になる時期はないと思いますので、スポーツの持つ意義というものをぜひもう一度学校の中等で見直していただきたい、そういう機会にしていただきたいと思っております。「知育・体育・徳育」と教育については言われますが、どうしても学校の中では知育、学校の教科の勉強ということが中心になりますけれども、ラグビーは本当に人格形成という場面では大変いいものがあります。体を鍛えるということだけじゃなしに、徳育という面でもスポーツは大変大きな意義を持ってると思いますので、そういうスポーツの持つ人間形成における意義というもの、もともとイギリスでラグビーが近代スポーツとして学校の中でラグビーがされたのは紳士をつくるためのスポーツという位置づけで発展をしてきておりますので、単にスポーツをして勝敗をつけるということではなしに、それ以上の部分の位置づけがそのスポーツには、特にラグビーにはそういう要素があったのではないかと思っております。そういうことを受け継いで日本ではワン・フォー・オール、オール・フォー・ワン、それからノーサイド、これらの言葉はヨーロッパあるいは南半球のほかのラグビーの国ではほとんど通用しません。我々ラグビーの精神と思って外国の方々にノーサイドと言っても彼らは全然わかりません。それはやはり日本がもともとイギリスで生まれた紳士教育のそれをいい形で引き継いで、武道の要素というか、そういうことも踏まえてノーサイド、ワン・フォー・オール、オール・フォー・ワンみたいなことでラグビーを育ててきたということがありますので、ラグビーもどんどんどんどん国際スポーツビジネスという方向に向いて、オリンピックがサッカーのワールドカップの方向を向いてるわけですけれども、それはスポーツのグローバル化、ラグビーがグローバルなスポーツになるという意味で、大変すばらしいことだと思いますが、もともとのラグビーの持ってるスポーツの精神、フェアプレーの精神とか、ジェントルマンのためのという部分を、もう一度スポーツの中で再確認するという意味では、日本でラグビーをやるということについて武道の精神などが日本のスポーツの中で位置づいておりますので、そういうところも含めて世界にスポーツの持つ意義、それから日本の子供たちにもスポーツの持つ意義というものをいま一度知ってもらって、また発信できる、そういう機会になれば大変すばらしい大会になるのではないかなというふうに思っているところでございます。
 ぜひ先生方と力を合わせて、今後取り組んでいきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。これで私のひとまずの説明を終わらせていただきます。どうもありがとうございました。

○中沢(公)委員長
 ありがとうございました。
 以上で西阪様からの意見陳述が終わりました。これより質疑をしたいと思いますが、質疑については私の指名を受けてからの発言をお願いします。それではお願いします。

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