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委員会会議録

質問文書

開催別議員別委員会別検索用


平成23年6月定例会企画文化観光委員会 質疑・質問
質疑・質問者:小野 登志子 議員
質疑・質問日:07/06/2011
会派名:自民改革会議


○小野(登)委員
 よろしくお願いします。
 説明資料、ページ14、韮山反射炉の「九州・山口の近代化産業遺産群」構成資産候補への追加です。
ことしの2月に一般質問で、江川文庫の環境整備について議場でお尋ねしましたところ、これに近いようなお答えをいただいておりましたので、ひそかに期待していたわけですけど、本当になりそうでびっくり仰天しているというところです。6月6日、下関で開かれた協議会で、構成資産候補として追加をされたわけですけれど、大変喜ばしく、地元でも喜んでおります。しかしながら、多分ここの方たちの中でも、韮山反射炉って知っている方は半分くらいしかいらっしゃらないのではないか、ましてや江川坦庵公なんて言ってもほとんど知らないのではないか、というところが一番ハードルが高いのではないかなと思っている次第でございます。14ページに構成資産候補への追加とありますけど、この資産候補に追加されたわけですね。大体4年ぐらいで何とかなりそうだというようなお話を聞いています。棚ぼたと言う方が多いんですけれども、要するに日本の近代化に取り組んだ江川坦庵公の事績はもっともっと評価されるべきものです。本来なら、町じゅうが歴史遺産の韮山として発信されるべきものかと思うんですけれども、そこが至らないところが地元の弱いところと思っております。
 そこで質問をいたします。産業遺産群ですけれども、こういうものは、日本でほかにどんなところがございますでしょうか。そしてどのような効果を生み出しているのでしょうか。

 次に、登録までの手続には高いハードルが予測されます。
最もハードルが高いものはどういうことでしょうか。もちろんユネスコの登録とか、バッファーゾーンがどうのこうの、すごく大変なことがあるんですけれども、一番ハードルの高いものは何かということです。それに対して、やはり県はどういうふうな取り組みをしていただけるのかということも、また大事なことだと思います。

 次に、この遺産群は非常に珍しく、九州の佐賀や長崎、そして萩など、いろいろなところとラインとしてつながる、これが先ほど申し上げたように、世界文化遺産というものは規制が多いものですから観光との両立は難しいということですけれども、こういうラインをつなぐツアーというのは非常に期待されるわけで、九州と富士山静岡空港とのラインをつなげて利用をするべきだと思うんですけど、ここには観光ツアーが生まれてくる可能性があると思います。このことに対して、庁内にやはり特別チームをつくっていただきたいなと思うんですけど、そういうお考えはございますでしょうか。

 そして、私が一番ハードルが高いと言ったのは、認知されていないということなんです。
何よりも登録に向けて支援をしていただきたい。それには県民に認知してもらうということの難しさがありますけれども、その魅力を発信するにはどうしたらよいかということです。説明資料の10ページ、グランシップにて、「江川坦庵とゆかりの人々」という展覧会が開かれます。今度、ぜひ行ってみていただきたく思います。
そして主要事業の29ページ、ふじのくに芸術回廊創出事業4200万円。富士山の日のお金の使い方については先ほどから質問が出てきており、この芸術回廊創出事業の進捗状況はいまだわかりませんけれども、そういうものに手を挙げさせていただけるならば、ふじのくにフェスタや富士見の祭典が江川邸で、ということも十分に考えられるわけです。何しろ谷文晁。概要の表紙が谷文晁ですけれど、谷文晁とか丸山応挙、これは坦庵公のお父さんの江川秀毅さんと非常に親交が深くて、逗留していたんですね、江川邸に。ですから、谷文晁、日本一の富士山を描く方。この韮山、富士の見える場所もあるわけですから、富士見の祭典は、この江川邸に持ってきていただきたいなと思うわけです。
 そして皆さん、NHKの大河ドラマをごらんになっているかどうかわかりませんけれど、ここ3年も4年も、ずっとずっと江川邸に関係があることをやっていながら、1度も韮山という名前が出てこないんですよね。今度の「江」もです。千利休が切腹を秀吉より言い渡された理由の1つに、ひび割れの韮山竹があります。これを逆さ竹としてつくって小田原の茶会で出したために、利休に謀反の心ありとされた。この韮山竹も出していただけなかった。もう本当に私も、何年間も韮山、韮山、江川さん、江川さんと言ってきて、もう少々疲れているところでございますけれども、ひとつここで頑張らなきゃならないなと思っています。県の取り組みをお聞きしたく思います。NHKに、ぜひお願いいたしたく思います。

 次に、SPACについてお聞きします。
ふじのくに・せかい演劇祭、これ本当にすばらしい作品、今回どれもこれもすばらしかったと思います。幾つか見させていただきましたけど、実に若い青年たちの観客で満員で、チケットがとれないんです。こういうことはもっと知らせてほしいと思います。それで、県外からの、いわゆる渋谷からのバスツアーで来る方たちもおられますし、こういう人は幾人くらいいるんですか。東京から、あるいは県外からの観客層と、それから数を教えてください。そして県内の観客層、これからの観客増員計画をしようにも、劇場が小さいから入れないということがあるんですよ。まさかSPACがこんなになるとは、だれも思わなかったと思うんですけれども、これをぜひ今度は世界の演劇祭でやっていただきたい。

 驚いたことにリーディングカフェ、すごく人気があるんですけれども、これを伊豆でおやりになった。
それを見た人が、こんなにすばらしいものがあったと。しかしその人は何とグランシップの近くにお住まいだったという、笑い話にもならないようなことが現実にある。静岡の皆さん方は、近くにこれだけ質の高い演劇、芸術があるということを知らないでいる。その辺の認知度をもう少し高めていくべきではないかと思っております。

 3番目の質問は、観光の推進でございます。
午前中相坂委員から、伊豆及び静岡県の相手は株式会社である、厳しさをもっともっと自覚しなければという御指摘をいただきましたけれども、私はこのごろ観光協会について考えますと、一体この団体は何なのかと思うことがしばしばございます。
簡単でいいですから、観光協会はどういうものかということと、私は商工会と大して変わらないということを感じるんですけれど、県の観光協会も含めた観光協会の実状とあり方、今回すぐにお返事いただけなくてもいいんですけれども、お願いします。
また、観光資源を生かすコーディネーターはどうしても必要なのか、これが現在の観光協会の中の組織あるいは構成で賄えるものかどうかということ、そして、ぜひとも観光公社制度も考えていただきたい。これは早急に研究班というか研究グループをつくってやっていただきたいと思います。

 16ページの海外誘客。
これも相坂委員が質問したところでございますけれど、この中に韓国ハナツアーというのがございます。これが大変に元気がよく、よい仕事をしていると聞いておりますが、ここに書かれているような会社の商談会なんかありますけれども、簡単でいいですから、展覧会あるいは商談会の特徴をお話しいただきたい、そして、ハナツアーがなぜ強いかということについてもお話をいただけたらと思います。

 最後になりましたけど、“しずおかで過ごそう”被災地児童等招待事業費助成。この事業をつくっていただきまして、まことにありがとうございます。本当にごり押しをして無理やり頼んだところもありますけれども、とりあえず感謝申し上げたいと思っております。よろしくお願いします。

○佐野委員長
 ここでしばらく休憩します。
 再開は45分とします。

( 休 憩 )

○佐野委員長
 休憩前に引き続いて委員会を再開します。
質疑等を継続します。
では、発言願います。

○出野文化・観光部長
 私からは、韮山反射炉の認知度の関係、それから、各地域のツアーということでお話ししたいと思います。
 今回の九州・山口の近代化産業遺産というのは、鹿児島県が事務局になっておりますけれども、九州各地、鹿児島県、長崎県、佐賀県、福岡県等々、それから山口県と、静岡県の韮山反射炉と、あとは岩手県の釜石製鉄所が入っております。まだまだこれからどういうふうにやっていくかという状況でございますけれども、先般、この近代世界遺産の委員会が九州でありまして、うちの世界遺産推進課長が出席いたしまして、いろいろ今後の話、協議を進めてまいりました。そういった中で、まず構成資産になることというのが非常に重要なことでございまして。現在はまだ構成資産候補という状況でございます。そういった中で、韮山の反射炉あるいは江川邸を含めた伊豆の国市の持っている資産というのをどういうような格好で認知度を高めていくかということで、先ほどちょっとお話もございました、ふじのくに芸術回廊の中の文化資源、これには入っております。これを、ふじのくに芸術回廊で、ふじのくにが持っている地域資源、観光資源の1つとして、積極的に打っていきたいというふうに考えているところでございまして、これは5番委員も十分御承知のように、例えば坦庵公のパン祭り、これは全国的にもだんだん認知度が上がってまいりました。なんで韮山でパンなんだというところから入ると、どうしても江川公が出てくるということもございまして、こういったイベントも含めた伊豆の国市、あるいは韮山の認知度を高めるような方策も今後、地元と一体となって打っていきたいと。

 そういう中で、今回の九州・山口の近代化産業遺産というのは、やはり中心は九州でございます。
そういう意味では、現在、富士山静岡空港で就航している福岡あるいは鹿児島とのツアーというのは当然考えられることで、例えば海外からのお客さんが福岡空港に入って、新幹線で鹿児島を見て、それから飛行機で静岡に来て韮山を見ていくという、世界遺産の構成資産をめぐるツアーみたいなやつも当然のことながら考えられるということでございますので、世界遺産になっていく前に、構成資産になるということから入っていかなくちゃいけないわけですけれども、将来展望も含めた形で、伊豆の推進協議会等々とも話をしながら、せっかくめぐってきたチャンスでございますので、これを生かさない手はないということで、富士山世界遺産がまず、これは登録第一でございますけれども、あわせて韮山の反射炉の世界遺産登録というのも含めて、積極的に進めていきたいというふうに考えております。以上です。

○杉山世界遺産推進課長
 私からは、その他の構成資産群について少し御説明したいと思います。
 部長の答弁にございましたとおり、福岡、佐賀、長崎、熊本、鹿児島、山口、これが6県ございます。それからあと、静岡県と岩手県を加えた8県にわたりまして構成資産候補が30ございます。具体的には、鹿児島の集成館、あるいは佐賀の三重津海軍所跡、あるいは造船関係でいきますと   長崎造船所みたいなもの、それから炭鉱。主に製鉄と炭鉱、それから造船というようなくくりで、幕末の短い間に機械化がなし遂げられた、これがまさしくコンセプトです。

 もう1つですが、最もハードルが高いところは何かという御質問がございました。
これにつきましては、まず1つは、文化遺産として保護していくという措置でございます。先ほどの世界文化遺産につきましては、文化財保護法とか自然公園法という資産の中には、製鉄所関係で、すべて稼働している資産につきましては、何らかの公的な措置というのが、まだ検討される必要があるのかなというふうに思っています。
 それからもう1つですが、九州・山口の近代化産業遺産群というネーミングの中に、例えば静岡県の韮山の反射炉とか、あるいは岩手県の釜石の橋野高炉跡、そういったものをどうやって組み合わせていくのかということを、きちんと国内で整備をしていく必要があるのかなということがございます。特に韮山反射炉単体につきましては、完全性においても神秘性においても、ほかの資産に負けないと、私はそういうふうに自覚しておりますので、韮山反射炉だけ見ていくと、ほぼ保護的な措置もできていますし、周辺の環境もある程度景観的に保全すれば、構成資産候補から構成資産になり得るのではないかなと思っています。しかし全体、トータルとして見たら、登録資産のネーミングとかコンセプト、それから稼働している資産について、どう保護していくか、そういった問題が幾つかあると思いますので、そういったことにつきましては、鹿児島の事務局が主催します協議会へ参加していきまして、具体的に連携して検討していきたいと思っております。以上でございます。

○松下文化政策課長
 SPACについてお答えします。
 6月4日から7月3日まで、ふじのくに・せかい演劇祭が行われたわけでございますけれども、観客動員数、県内、県外の観客層という御質問でしたけれども、現在、分析を依頼しているところでございます。集計が整い次第、また御報告させていただきたいと思います。
 今回の特徴といたしましては、委員から御意見ありましたように東京からのバス、これが非常に効果がありました。日帰りバスについては平成20年度からやっておるんですけれども、今回は静岡県にお金を落としていただこうという意味も込めまして、1泊2日に仕立てたようです。乗車率につきましても、行きについては100%、帰りは公演が終わったその日のうちに帰ってしまう方もいらっしゃるものですから、7割程度というふうに聞いておりますけれども、利用した方からは非常に好評でしたという話を聞いております。
 また、県内におきましても浜松だとか三島、沼津から無料のバスを仕立てて、これも好評であったというふうに聞いております。
 観客の目標数ですけれども、最近3年間を取りますと、130講演ぐらいやっておるんですけれども、2万6000人から3万人ぐらいの間で推移しております。ですから、目標として今年度は観客数3万人を超える人を確保したいというふうに考えております。

 2番目でございます。リーディングカフェ、非常に効果があった、すばらしかったということを聞いております。
これは、やはりスタッフの劇団員が外に出ていくようになったということが非常に大きな転換だと思います。劇場に行かなくても臨場感を味わえるということで、非常に好評を得ているのではないかと分析しております。
 また、一番最後の公演で平家物語をやったんですけども、あの衣装を着たスタッフの劇団員たちが清水の戸部小学校か何かに劇の説明等に行ったんですけど、それも非常に好評でして、子供たちや保護者、先生からも感謝の手紙をかなりいただいております。それだけスタッフが地域の中にとどまることなく外に出ることによって、新たな観客を生むということがこれから必要であると思うものですから、委員会で出た御提案につきましては財団に意見を伝えたいと思っております。以上です。

○植田観光振興課長
 観光協会の関係です。
 まず観光振興の施策については、行政だけで進めるべきものではなくて、必ず各地の観光の民間事業者さんと一緒になって進めなければ、やはり施策の効果もないものと思います。こういった面で、各地の行政と観光協会の会員の皆様と協働して事業を進めるというのは非常に効果があると考えております。県の施策についても、今度7日に商談会を首都圏でやります。また、海外でも商談会をやりますが、そういったときにも観光協会を通して各地域の観光事業者さんに声をかけて一緒に行ったり、一緒に商談を行うといったことをやっておりまして、非常に効果があがっていると考えております。
 また観光協会のコーディネーターの関係なんですが、県の観光協会にはツーリズムコーディネーターとして3名が常勤でおります。商品造成の専門家で、旅行社でそういった職務についていた方を3名雇用しまして、そちらでかなりいろんな商品造成についてアドバイスをいただいております。そういったことで、各地域の観光協会からもいろんな相談を受けております。
 またそれとは別に、県に観光アドバイザーを28名登録しておりまして、それは観光の専門家、例えば広報でありますとか、マーケティングでありますとか、そういった専門的な知識を持っている方を登録してありますので、各観光協会から要望がありましたら派遣するような体制を取っております。
 また、観光公社制度なんですけども、これは今、各地域の観光協会は社団法人になっているところ、また任意団体のところ、財団法人のところ、いろいろあります。こういったところで、なかなか統一的に公社というのは難しいと思いますが、研究班ということで、一義的に県の観光協会をつくるんだったらつくるべきだと思いますので、またこういった提案がありましたことは県の観光協会に申し入れていきたいと思います。

 ハナツアーについてですけど、5月にハナツアーの博覧会がありました。こういったツアーの博覧会に出展する場合は、なるべくたくさんの方々が集まる博覧会を選ぶということと、やはり旅行会社さんにたくさん来ていただく、そういったところを選んで出展しています。ハナツアーさんなんですけども、韓国では最大手でありますし、特徴としては旅行商品の造成と販売を両方同じ会社でやっているということで、それは韓国では2つしかないんですけども、そのうちの1つだということで、静岡県が入った旅行商品の造成、販売についてアプローチできるということで、大変有効だということでハナツアーさんの博覧会に出展させていただいているところです。以上です。

○小野(登)委員
 ありがとうございます。
 観光アドバイザー、県に28名がおられるということで、まだ働いていただける余地がございますので、頑張っていただきたいと思います。

 それから先ほどのSPACの海外戦略などから申しますと、やはり観客動員が少ないのではなくて、座席が少ない。このことと、本当に増員対策をやる気持ちがあるかないかということ、そして海外戦略もやるかと、ここをもう一回お聞きいたしたいと思います。

 韮山の反射炉というのは、ただ反射炉だけでは何の意味もない。これは、やはり江川太郎左衛門という、坦庵公と言われる方が近代化のために頑張った実績。反射炉は何でできたかというと、お台場に流しの砲台をつくろうとしたけど、5つしかできなかったんですけど、その砲台の大砲がないからつくったということです。それで台場だって関係してくるということを、追加というのもおかしいですけど、その辺をもっともっとアピールしなければと思いますので、県もよろしくお願いいたします。

○松下文化政策課長
 海外戦略ですけれども、宮城監督になりましてから特に去年、ことしと中高生の舞台劇鑑賞事業、これは無料でやっておりますけれども、空いたところには学校も当てはめて、今年度は61公演、学校に招待をかけているという状況で、かなり監督自身も忙しいと聞いております。
 平成22年度につきましては、海外公演はコロンビアと韓国で行いましたけれども、今年度は忙しい時間の間を縫って、ニューヨークとコロンビアの公演に出かけるというふうに聞いております。以上です。

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