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委員会会議録

質問文書

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平成26年11月次世代人材育成特別委員会 質疑・質問
質疑・質問者:相坂 摂治 議員
質疑・質問日:11/17/2014
会派名:自民改革会議


○相坂委員
 部活動が今、いろんな限界を抱えているということは、我々もこの地域社会の中で議員活動をやっていますから、かなりそのとおりだなというところもあります。先ほど高校生の半分は部活やってないというふうな話、子供たちも忙しくて、子供会よりもほかにやることいっぱい抱えているというのも、本当によくわかるんですね。
 先生がおっしゃったことと少し違うかもしれませんけれども、例えば高校というある程度人格もできた年齢になって、部活に入らなくても自分たちが自主的に何かの組織を立ち上げて、スポーツを楽しむというところへ持っていけたらいいなというようなお話だったんだろうと思いますが、その一方で、世の中インターネットがはびこって、終ればカラオケボックスに行って、マクドナルドに行ってみたいな時代に、大人になってもできることを子供のときからみんなやってしまっている時代ですよね。カラオケなんて昔、50歳のサラリーマンがやっているようなものだったはずなんだけれども、実はカラオケボックスの経営は高校生で成り立っているようなところもあって、本当に時代は変わったなとも思います。
 そんな中で、私、この中で多分1番若いと思いますけれども、それでもやっぱり部活動で育ってきた年代で、高校時代応援団という少し特殊な部活動やっていたものですから、勝敗至上主義では全くありませんでした。勝敗ありませんでしたので。それでも、多分どの運動部よりも非常に厳しい練習をしたし、上下関係も厳しかったですし、本当にへとへとになるまで部活動やったんですね。それが窮屈だったかというと、窮屈とは思わないぐらい洗脳されていたかもしれないけれども、楽しんで、今となってはいい仲間もできたしというようなことで、部活動って必ずしも勝敗だけではなくて、例えば競争意欲を持つだとか、基礎体力をつくるだとか、仲間ができるだとか、根性論もあり、負けるということを覚えるとかですね。そういう部活動ならではの結果として、部活動をどうせやるんだから何かをもらわなきゃ、何かを得なきゃという発想が、指導者にもそこに携わっている子供たち本人にもきっとあったんだろうと思うんですね。ですので、必ずしも一概にその功罪、やっぱり部活動の負の側面ばかりでもないだろうと思うんです。そういう意味では、部活動がある一定の日本人らしい人材育成につながっていたということも否めないと思うんです。
 そこで、お伺いしたいのは、総合クラブではなく、いろんなクラブが横断的にネットワークをつくって、そのネットワークを生かして活動のフィールドをつくっていけたらいいというようなお話をしてくださいましたが、例えばそれを中学校あるいは高校が、こうした形で余り勝敗にこだわらなかったり、好きなときにできる、ルールも希薄、しかも好きな人とだけつるんでやるというような形に何となく陥ってしまいそうな、やっぱりある程度のがちっとしたものにはめ込むことで、日本の部活動という場はそこから学んできたものが多かったような感じもするんですね。ですので、先生のお話が私らに伝わってないのかもしれないんですけれども、そうした割とソフトなフラット型の楽しむためのスポーツという捉え方を、これからの次世代にとってのスポーツであるとしたならば、彼らは一体そこからどんな人材に育っていけるというふうにお考えでしょうか。

○大野木龍太郎氏
 はい、ありがとうございます。
 自分も部活動でいろんなものが育ってきた部分もあるので。でも客観的に、時間を経て見てみると、スポーツの楽しみ方、楽しむということを何かレベルを下げるとか、チャンピオンシップを求めないというのではなくて、活動自体を自分の責任でやれるから楽しいんだと思うんですよ。そこの部分が担保されない部分があるから、今の子供たちって結局誰かにやらされている、自分から本当に自己決定してやっているような部分が弱い。だからそれは、枠に入ればそこの中で鍛えられる部分はあるんだけど、枠のないところでそれができるかといったらできない、やっぱり。だってこれからの社会は、あらゆる課題はここのレールに乗っておけばうまくいくよというものではなくて、少なくともスポーツもその1つだと思うんですよ。
 スポーツでもってどう人生を豊かにするかといったときに、自分はスポーツとどういうふうにつき合っていこうかなという。そのときのスポーツの1つのつき合い方のパターンは、やっぱり自分が楽しめるという場面はどこだろうと。
 それはセルジオ越後さんという方が、彼はブラジル出身で、日本に来たときに、日本のスポーツの1番の問題点は補欠がいることだと言ったんですよ。ブラジルはないんですかと。ないよと。そのかわりグレードに分かれて、ある面では物すごい能力競争あるけど、自分はいつでもレベルは低くたってゲームはできたよと。日本は何なの一体。100人も部員いて、ずっと応援だけして、これで部活やったことになるの、スポーツやったことになるのと言われたのがまだ覚えてて、僕らがスポーツを楽しいと思えるのは、プロセス、練習じゃないんですよ、やっぱり。
 ゲームが保障されてこそ、自分たちが負けて悔しいし、自分でどうやって練習しようかと思うわけで。試合にでてない人に、おまえら何かが足りないんだ、持久走を物すごいこのタイムで走らなきゃ次の試合出さないぞみたいな、そんなかかわり方じゃなくて、要するにスポーツはそもそもプレーすることなんで、日本はそのスポーツ、プレーを体育って訳したんですね。そして、日本はプレーヤーじゃないんですよ、選手なんですよ。何で外国人はプレーヤーなんですか。何で日本人は選手なんですか。そこにセレクトして試合に出ることが価値があって、出れなくてもおまえらそこを支えたと。外国人はそれナンセンスって言うんですよ。だってスポーツ楽しんでないじゃんって。ゲームやれてこそ、自分は初めて次に何が必要かがわかるんだよと。
 日本人は、レベルを分けられるということを嫌がるじゃないですか。1軍、2軍、3軍で、それぞれ試合やらせてやるよと言ったら、えー何だ俺、やっぱり3軍かといってね。でも、それをそういうふうにしか見れないような仕組みにしてきたと思うんです、私たち。やっぱりお前何っていって。
 どんなレベルであっても、スポーツというものは、ゲームをできるという楽しさをきちっと保障してあげる。ここはあって、さらにそこから、俺はもっと上に行くために頑張るぞという子もいてもいいし。でも僕はやっぱりこのメンバーを見たときに、ここでスポーツ楽しめるところでいいじゃないかという人がいても、それは人間の成長をとめるものではないと思うんです。
 だって、スポーツってそういうふうに上を目指さない子はだめな子ですかね。僕はそうは思わないんですよ。きちんと自分のことをわきまえてやれる。そして自分の人生の中で、もうスポーツはいいやではなくて、自分が少ししんどいときに、あのスポーツをやればもう1回リフレッシュできて、あしたからの仕事も頑張れるよなみたいな。ある面ではスポーツというのは、そういう労働と切り離された遊びという面があったからこそ、ヨーロッパではずっと放課後の5時からの世界に大事なものとして位置づいてきたと思うんですよ。
 だから、子供時代のスポーツのあり方と大人になってからのスポーツの楽しみ方を、できればそこにあんまり落差をつくらないでやれたらいいかなと思うんです。何で子供のときはそんなに求道的に、禁欲的に1つのことを、2つやりたいというのを、2つなんか追えないから1つだけやれとか。いいじゃないですか、いろんな楽しみ方があっても。でも、何か日本人的に言うと、それは邪道であって、1つのことをひたすら頑張ることがいいことだみたいなね。
 でもそういう人って成功しているんですかねと。むしろだめだったら、次のことに切りかえることができる子たちのほうが、もしかしたらこの世の中はうまくいくかもしれないと、全員がうまくいくとは限りませんよ。
 だからそんなふうに考えると、スポーツというのも、自分の人生を楽しくさせてくれる、豊かなものにしてくれるためのものだというふうに考えることによって、学校の部活動も、先生たちが本当に歯を食いしばってそこもやらなきゃいけないようなものから、生徒たちでもう少し自主的にやれるほうが、本来子供のスポーツらしいんではないかとなっていくと、何か学校の先生にとっても、スポーツもあってもいいかなというふうになるけど、今は半分ぐらいの人はやっぱりスポーツ、部活の面倒見なきゃいけないなというふうに思う。僕はそれっておかしいんではないかなと思ってたんで。何とかそこのそごをなくしたいなと。
 社会で行われているスポーツは、上下関係なんてそんなないですし、さっき言ったように社長もいれば、フリーターもいるわけですから。同じスポーツを楽しむという。そうすると、中学校とか高校でも、もしかしたら地域でそういうことができるようなところに身を置く子供たちも出てもいいのかなとも思って話をしました。
 私も部活の教育的意義までを否定するつもりはないんですけど。

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