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委員会会議録

質問文書

開催別議員別委員会別検索用


令和6年2月定例会文教警察委員会 質疑・質問
質疑・質問者:和田 篤夫 議員
質疑・質問日:03/07/2024
会派名:自民改革会議


○和田委員
 分割質問方式でお伺いします。
 大災害発生時における学校の危機管理についてお伺いします。
 地震など大きな災害が発生し生徒が学校にいる場合は、子供たちの安全確保を最優先として行動するのは当たり前です。そして安全を確保した後、保護者へしっかりと受け渡す。これは学校の最低限の責任だと思います。
 そして、学校は避難所になる可能性がかなり高く、学校としてはそのための受入れ準備をやらなくてはならないと思います。もし避難所に指定されてしまえば、本来は行政が主体となって運営されるのが一般的でしょうけれども、学校としては行政に対する運営協力が主な業務になると思われます。それらと並行しながら、本来業務である学校教育の再開に向かって準備することになると考えます。
 生徒の安全確保や学校の再開については、学校の役割そのものですから学校としては十分準備していると信じていますけれども、避難所としての受入れや避難所の運営協力は本来は学校教育とは異なる分野ですので、そのことについてお伺いします。
 今回の能登半島地震、その前の阪神・淡路大震災、東日本大震災、熊本地震とこの二十数年で学校は避難所となったり防災拠点ともなっているのが事実です。
 そこで、まず学校が避難所となる場合、あるいはなることを想定して学校としてはどんな準備を、静岡県としてはどのような準備をしなさいと指導しているのかをお伺いします。

○夏目健康体育課長
 学校が避難所になる場合、基本的に避難所の指定は市町が行い、県立を含めて多くの学校が指定されている状況にあります。その場合は市町長と学校長とで覚書を結び、どういった場所を避難所としていつまで使うかを取り決めております。
 また、市町が防災倉庫を建てて発電機などの備品を置くようにしている状況がございます。
 現状では、避難所運営のための学校の具体的な行動は特に定めがない状況にございます。ただ学校ではこれまでも防災担当者等の研修会を行っています。避難所になれば職員、教員も手をお貸しすることが想定されることも重々認識しており、学校研修でHUG――避難所の運営訓練を活用した研修等を行っています。

○和田委員
 災害対応は、皆さん御承知のとおり基本的に県ではなく基礎自治体がやるわけです。だからどの学校も全部準備しておかなければならないことではないのかもしれませんが、災害はどこでどのように起きるかも分からないため、恐らく基礎自治体と学校でこういうものを預けておくので保管してくださいと決めていると理解していますけれども、それでよろしいですか。

○夏目健康体育課長
 3番委員がおっしゃるとおりの御認識でよろしいと思います。

○和田委員
 そうなると、次の段階で運営協力の要領をそのときそのときで基礎自治体と調整すると。基礎自治体の避難所に入る行政職員と調整するという認識でいいと思います。
 それに特化した訓練を実際やったことがあるのかをお答えください。

○夏目健康体育課長
 避難所の運営訓練で、いわゆる実地訓練を行ったとの情報は把握していないのが現状です。
 ただ、各学校と市町、地域の自治会の代表の方々等を含めて連絡会議を毎年開いております。私も参加したことがございますけれども、避難訓練はもちろん、避難所運営や夜間に災害が起きたときに鍵を預ける預けないといった細かなお話をしています。情報交換を行って避難所開設に備えております。

○和田委員
 学校の先生も非常に忙しいので手が回らないのが実態とは思いますけれども、災害対応は実は準備していなければスタートが遅くなるんですね。これは絶対に事実としてあるんです。だって学校の先生も一緒に災害を受けることになるんですよね。
 学校の先生も、2年か3年のローテーションでどんどん替わるし、行政の方もそうです。だからこそ定期的に年1回とか2年に1回、実際に物や人を動かす訓練が必要です。そうしないとできないというのが、私が長くそういうところにいた経験なんですね。
 別に大々的にやりなさいということではなく、工夫して何をやればいいのかを考えるだけでも大事なことですので、今後検討していただきたいと思います。
 いろんな災害現場に出向いた私の経験では、池上教育長にもお話ししたんですが、学校が避難所になり、もし高校生が避難所運営に協力してくれたら本当に大きな力です。どういうことかというと、避難所に入った人は行政の人にまず文句を言います。誰かに何かを言わないと心が落ち着かないのです。行政の人や学校の先生がいると、あれはどうなってんだ、これはどうなってんだと必ず言われます。
 そこで、高校生がおじいちゃん、おばあちゃん、私たちも一生懸命やるからみんなで何とかしようと言う。このたった一言で避難所の雰囲気が本当に変わるんです。ころっと変わるんですよ。そういうもんです。
 強制はできないけれども、子供たちにとってもある意味大災害でそういうことを経験するのは非常に大事な人間教育の1つになるんです。私たちがやっていることは、この人たちのためになってるんだっていうことをもろに感じますから。だって高校生、中学生ぐらいじゃ自分の家族と自分の仲間内としか接触していないんですよ。それが途端に避難している人、悲しんでいる人と面と向かって接触するんです。自分たちが発した言葉、自分たちが行動したことがもろに跳ね返る。ありがとうね、あなたたちが頑張るんだったら私たちも頑張るよ、もう文句なんか言わないよ、みんなで助けるようにしようよ、そういう雰囲気にさせるのは、高校生とか大学生の力なんです。行政や学校の先生ではないんです。それが私がいろんな災害現場で得た教訓です。
 学校教育というのは、ただ学校で教えることだけじゃなくて、ある意味非常に大きなチャンスと言ったら語弊がありますけれど、大災害での経験は人間教育の本当に大事な場面でもあることは事実だと思います。そのときの校長先生の判断になると思いますけれども、子供たちをどうするかも今後検討していただきたいと思います。
 阪神・淡路大震災が平成7年、東日本大震災が平成23年、熊本地震が平成28年と、いろんな災害が起きて、今回も恐らく学校自身が災害の教訓をいろいろと得ると思うんです。だからぜひとも現場の声をよく情報収集されて、必ず静岡県も巨大地震がありますので、そのときにおろおろしないように今からしっかり準備しておく、心の隅に置いておくことは大事かと思います。教育委員会は学校の指導的立場ですので、しっかりと指導する。どうかその辺もお考えになりながらやっていただきたい。長い要望になりましたけれども、質問を終わります。

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