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委員会会議録

質問文書

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平成26年10月人口減少対策特別委員会 質疑・質問
質疑・質問者:小野 達也 議員
質疑・質問日:10/21/2014
会派名:自民改革会議


○小野委員
 きょうはありがとうございます。
 私、伊東市なんですけど、やっぱり観光地なものですから、圧倒的に零細企業が多いんです。金融機関なんかに聞きますと、金融円滑化法のあと、そのときにリスケジュールをして、結局そのまま元本棚上げのまま、どちらかというとマイナスマインドというか、そういう中で、例えば再生支援というか、そういうものにも前向きな気持ちでこなかったと思うんです。イコール雇用も控えてしまう。だから何とか家族でやってしまうとか、そういう零細企業は、私の地元はとても多いんです。そこから抜け出すための、小出さんたちが行っている相談の中で、富士市とまた状況が違うんですけど。そういう場合だと、幾らこうやったらいいよという話をしても、雇用を生まないんです。成功した後には違うと思うんですけど、やろうというときに必要な人材を確保せずに、あるもので賄ってしまうというか、そういうマイナスのマインドのままだとなかなか脱却できないし、さらにこうやればよくなるよと言っても何となく身にしみないというか、そういう企業は多いと思うんです。そこを今までの経験の中で、そういうような状況の相談の中で、どうやって前向きにさせていくのか、そこを教えていただきたいんですが。

○小出宗昭氏
 結局、アドバイスに来ていただいた中小企業や小規模事業者が、これはやれると確信するようなアドバイスでないとだめだと思うんです。これならできると。なおかつ、私どものアドバイスというのは基本、お金をかけないという前提なんです。お金をかけないで流れを変えると。これは何が必要かというと知恵なんです。知恵の出せるコンサルタントは相当高度な人なんですけど、でもそれを追求し続けてるんです。お金をかけないでちょっとマーケットを変えて、あるいは見せ方を変えるだけで流れがすとんと変わるよということを提示すると、大概の人が納得します。みずから動くんです。
 例えばこれは旅館業ではないんですけれども、熱海市です。熱海は私どもに対して、熱海でも何とかこういう動きをとりたいということで、2012年から月に1度私どもがお邪魔をする形で、熱海の商工業者をお手伝いするということをやっておりまして、ちょうど2012年だったと思います。熱海のツバキ油をつくっている会社の佐藤椿さんというところから御相談を受けたんです。どういう相談だったかというと、化粧品向けのツバキ油はまあまあぼちぼちなんだけれども、食用のツバキ油が壊滅的に売れていないという話だったんです。どうしたらいいかという話。もう本当に困り果てていたんです。だから、一般消費者向けのツバキ油はやめてしまおうかぐらいの話だったんです。我々は何て言ったかというと、食用のツバキ油で一番買ってくれているところはどこですかと質問したんです。そしたら聞いてびっくり、誰でも知っている最高級の外資系のホテルのてんぷら屋なんです。物すごく僕が驚いてみてたら、僕が驚いてるのを見て、佐藤さんが驚いてるんです。彼にとってみると、ただたくさん買ってくれてる先なんです。次に多いところはどこですかと言ったら、東京の有名なてんぷら屋なんです。思い切っててんぷら専用の油に絞ってしまおうという言い方で提案をするんですね。
 説明したのは、ミシュランの効果と同じだと。最高級の外資系のホテルのてんぷら屋が使っているということは、ミシュランの三つ星のレストランが使っているてんぷら油と一緒のことでしょうと。だから明確な裏づけが効いているから、それを前面に押し出しましょうと。本人がパッケージを全部変えなければいけないかというから、お金かけさせるともうやらないので、わかりやすいステッカーつけてくださいということでステッカーを張ってもらったらどうなったかというと、食用のツバキ油の売り上げが30倍です。そういうアドバイスなんです。そういうようなことで流れを変えていく。だから、基本はお金をかけないで流れを変えると。ここにこだわっているんです。お金はかけさせない。
 だから、お金をかけないプランはどうなるかというと、仮に成果が生まれなくてもダメージにつながらないんです。借り入れが残るわけではないですから。本人たちもそこで納得すれば絶対やってくれます。そういうようなことにこだわってアドバイスをし続けてるんです。熱海から随分商工業者に来ていただいてますけれども、――観光事業者も含めてですね――皆さんそれなりのチャレンジをしてくれてると思うんです。だから、相談者が完璧に納得して頑張ろうと思うようなアドバイスができるかどうかが我々支援セクターの課されている部分だと思うんです。
 抜本的な改革が必要だと、そういうことなんです。これまではあそこが悪いだの、ここが悪いだの、ここをやってないから売れないでしょみたいなことを言うと、どうなるかというと、やる気をどんどんそぐ。モチベーションは落ちるばっかりですよ。やるはずがないんです。直るはずもないし、結果が生まれるはずないし、雇用が生まれるはずもないんです。こういうことだというふうに私は考えます。伊東市においても全く同じだろうというふうに思っています。

お問い合わせ

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静岡市葵区追手町9-6

電話番号:054-221-3482

ファックス番号:054-221-3179

メール:gikai_giji@pref.shizuoka.lg.jp