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委員会会議録

委員会補足文書

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平成21年11月障害者雇用促進特別委員会
富士障害者就業・生活支援センター 木村清子氏 【 意見陳述 】 発言日: 11/27/2009 会派名:


○木村 清子氏
 初めまして。今、委員長のほうから御紹介がありました富士障害者就業・生活支援センターチャレンジ、ちょっと長いんですが、就業のほうの担当をしております木村と申します。よろしくお願いいたします。
 済みません、では着席させてもらいます。
 何分、こんなところでお話しさせてもらうのは、そう数がありません。この先も多分ないだろうななんていうところで、皆様に上手にお話が伝えられるかなとかなり不安を抱えておりますが、その辺はちょっとお許しをいただきまして、早速、支援している中での現状ですとか、あと課題ですとかというようなところでお話を差し上げられたらよろしいかなというふうに思います。
 それでは、時間もないということなので、お話しさせていただきます。
 障害者就業・生活支援センターについて、この前の委員会のときにいろいろお話はあったと思います。国の事業としまして、我々チャレンジが18年度からこの事業を展開させてもらっております。全国では246カ所ということで、平成22年度、来年度には300カ所にふやしていきたいという国の方針が出ております。
 静岡県には、保健福祉圏域が8圏域あるんですが、7カ所で展開しております。1カ所は県の単独事業でミニセンターといいます。そこがことし稼働して、来年度には多分これも昇格をしてなかぽつに、支援センターになると思います。なので、22年度、来年度には8カ所で展開していく予定です。
 今、私、なかぽつなんて言ってしまったんですが、就業と生活の間にポツというのがありまして、単純に省略して業界用語でなかぽつ事業というふうな形で言っています。東京のほうに行きますとなかぽちなんて言ったりして、いろいろ言い方もあるんですが、とりあえず、なかぽつ、単純に中にポッテンがあるのでなかぽつという。これから私、なかぽつというような表現で言いますので、御了承ください。
 我々、18年の4月からで今年度で4年目が終わろうとしているような状態です。私ともう1人、就業支援ワーカーがいるんですが、2名、そして生活支援ワーカーが1名ということで、計3名で稼働しております。
 就労って一口に言うんですが、生活に乱れがあると就労のほうに影響が出ます。会社へ行けなくなってしまったりとか、夜遅くまで遊んでいて乱れて、それで無理をしていて欠品を出したりとか、けがにつながったりということで、生活面の安定がなければ、就労面の安定はないぞというふうな思いでいます。なので、この事業は就労面と生活面の支援を一体的に行っているところです。
 7カ所あるんですが、それぞれの地域で特性を出して、そのセンター独自のカラーがあるなという思いがあります。
 浜松にあるだんだんさんなんかは病院を併設しているところで、精神の方を主にというところです。精神の方となると、流れ作業だとかそういったものの仕事はできにくいので、農作業とか造園とか形、時間にとらわれないような、お仕事が適しているのかなというところで、本当にそれぞれの地域性もあったり、その事業所のカラーがあります。その中で特になかぽつの我々なんですが、担当者の熱意だとか、やる気だとか、誠意が必要で、その上でスキルアップも図り、常に問題意識を持って取り組んでいかなければいけないという思いでいます。
 問題ばかり多くて、自分もだめになっちゃいそうな、いっぱいいっぱいの状態ではあるんですが、何しろ3人で動かなきゃならないということで、圏域がかなり広いです。また、見ていただければわかりますが、人数的には39万都市なんですが、障害者雇用をしているところですとか、どのくらいの方が精神、その他の障害で、このくらいの方が就労していますというような表もありますので、御参考にしていただければと思います。
 なかぽつの主な業務ということに入りたいんですが、ここに羅列してあります6ポツがあるんですが、とりあえず就職の紹介。
 よく相談に来られて――仕事をください、仕事を探してくださいというような御相談があるんですが、仕事を探すというのは、私は個人的にはハローワークのほうにお願いをしています。なので、ハローワークさんに相談に行っていただきます。転職は、障害を持たれた方ですので、雇用していただいたはいいんだけれども、その後、大なり小なり必ずと言っていいほど問題が起きます。そのときに会社側さんから御依頼を受けまして、――御本人さんも定期的に訪問していますので――、苦情があったりいろいろありますので、それを会社側さんと本人、御家族とチャレンジで調整して、できるだけ長く定着、継続雇用をしていただく形で支援をさせてもらっております。
 あと、就職面では必ず生活面があります。その生活面の中には、本当に生活習慣とか金銭管理等々の日常生活の自己管理がすごく大切になってきております。金銭管理のほうも、日常生活自立支援事業ですが、うちのほうでは社協さんが扱ってくださって――、金銭管理です。――お金の扱い方ですとか、ちょっとだまされちゃってとかいろいろあるんですが、そういった対応をしてくださっております。なので、自立してひとり暮らしをしたりとかという方に関しては、そちらのほうに事業を利用するように情報提供をさせてもらっております。自己決定でお使いになったり、ならなかったり。
 ただ、考え方がさまざまで、いろいろな手続があるので、自分のお金を何で自分で使えないんだよなんて、そんな御意見もあったりもします。それは自己決定ということで、情報はお流しするような形をしております。
 あと、就職に向けた準備支援。準備訓練や職場実習のあっせんというところなんですが、このパワーポイントの4ページですね。職業能力開発・職業訓練の充実というところで、我々のところはとりあえず、例えば特別支援学校さんですとか、中学校の特別支援学級を卒業して就職しますよというときには、その方が相談に来られて、見させてもらって、こんなニーズがあり、会社側のニーズと合致したところに合わせていくような支援をします。例えば、お仕事をしていて、わけがあって離職してしまいました。それで、転職ですというときに御相談に来られた方に関しては、そのまますぐ転職してもいいのか、その方をアセスメントすると、一度、社会に出てお仕事はしていたんだけれども、例えば、知的の障害をお持ちで、社会の中に入って、なかなか自分の意見だとか自分の思うような生活ができなくて、特異行動とかを起こしてしまいますので、そうなってくると、ちょっと心のほうがだんだん寂れてきてしまって、精神を重複して、例えば統合失調になってしまったとかっていう方が多いですね。
 それで、自分の障害特性という自分の障害がわからないまま来てしまっています。御家族もそうです。周りを囲む人もそうなんですね。そのあたりを御説明をさせてもらって、医療のほうにつなげたりもします。相談に来られて、仕事を探してきたから、そのままほかの仕事があったら行こうねというような流れではなくて、その人に合った情報を提供させてもらっております。
 それで、初めて医療の門をたたきますなんていう方は、慎重にお話をさせてもらって医療のほうにつなげたりとか、あと、あいさつもできない、社会性もまだまだできていないと思われる方に関しては、仕事に入る前の訓練をもう一度やってみましょうということで、沼津と清水と浜松のテクノカレッジの販売サービス科で委託訓練、あと身体の方とか精神の方についてはパソコンなどで、テクノカレッジを利用するような情報をお流しします。
 また、職業判定、職業能力がどのくらいあるのか、どんなお仕事に合っているのかというところも見ていただくということで、静岡の障害者職業センターにもお流しします。職能判定なんかが出て、じゃあ足りないところ、マイナスの部分をスタートラインまで持っていきましょうということで、そこで準備訓練の形で最長8カ月、カリキュラムを8週から12週ぐらい立ててもらい訓練をして、そして我々がその職業センターと絡んで、その方のニーズに合った就職場所、企業を探して提供していくと。だから、職業センターとチャレンジが同時進行で支援していく流れになっております。
 あと、あしたかワークセンターも利用させてもらっております。これも一人でバスに乗り、電車に乗り、行くことが一つの勉強ですねということで、利用させてもらっております。
 あとは、事業主さんなんかもそうですね。事業主さんのほうも、雇用したはいいけれども、こんな特性的な特異行動が出てしまってわからないよとか、今、泣き出しちゃって仕事に入れないんだけど、どうしたらいいのとか、来るはずの人が来てないんだけど事故に遭ったんじゃないの、どうしてるの、ちょっと見てきてくれるみたいな、そんな本当に日がわりメニューですが、そんな形で対応させてもらっております。
 あと、関係機関との連絡会議なんかもやっております。
 あと、職場定着のための在職者の交流活動の実施ですが、資料も載せてありますが、在職者と国のほうからは言われていますが、在職者もあり、あと離職をして今、求職活動、就活をしていますよという方、それからAの事業所、Bの事業所、福祉のほうに行かれて、移行支援事業とかに行かれて、そこから一般就労を目指している方。国は在職者という狭い範囲ですが、チャレンジはもっと広くとらえて、その方たちにお知らせをして、勉強会という形で実施しております。そのときのことが、ローカル誌にも出ましたので、お示ししました。
 業務を羅列して書いただけだと簡単なように思いますが、本当に中身は濃くて、スーパーマンでなければできないかという思いがします。チャレンジはスーパーマン3人ではないので、各関係機関と連携して支援、助言なんかをさせていただいております。
 その次のページですが、チャレンジの実施状況をお示しさせていただきました。
 この3番のところの障害者に対する相談・支援件数。これは1年間の実施状況なんですが、――4年やりまして、数字は登録者ですとか、あと新規の求職者ですね、――相談の件数とか就職件数とか、多少の誤差はありますが、年間をトータルしてこの数字になっております。
 ただ、個人的には、いつも数字で評価されてしまう傾向があるんですが、数字じゃないぞと。内容で勝負したい、会議とかではこんな大きな口をたたいているんですが、なかなかシナリオどおりにはうまくいきません。相手は人間ですし生きていますので、思ったようには動いてくださらないし、会社相手もあったりとか、いろいろ関係機関との話も調整がうまくいかなかったりということで、そこですごくジレンマを抱えたり、ストレスを抱えたりもしますが、それは相手の方も一緒だろうなという思いで支援させてもらっています。
 3番の障害者に対する相談・支援件数ですが、知的の方がかなり多いのではないのかなという思いがします。逆に、知的の方で余り重度でなければ、就労をしていく、社会に出ていくには一番近い方たちなのかなと思います。精神の方でも障害によりけりで、難しい部分があります。
 相談内容ですが、仕事をしたい、就職、職を探してくださいという本当に切実な願いで相談に来られる方が多いです。
 ただ、先ほども言いましたように、自身の状態を障害認知、――自己認知というんですが――、把握されていないで、かなり高い目標設定を置かれていらっしゃる方もいます。現状を見て、すぐに就職ではなく、訓練施設だとか継続Bだとか、移行とかの情報を提供しています。
 人生相談に先日、お父様とその御本人さんがいらっしゃったんですが、その御本人さん、引きこもりがずっとあって、器物破損という形で少年院にもお世話になって、今は群馬のフリースクールにお世話になっているんだけれども、今3年生なので、群馬から富士に帰ってきて就職、就労したいんだと。そういう願いで相談に来ました。
 その相談をしているうちに、お父様のほうが、僕のほうが大変なんですということで、家庭崩壊です。話を聞いていても、本当に親がいても親のていをなしてない。支援なんか全くできないような状態だと。それではそこにいることはよくないんです。だから、母子分離は図りましょうというお話もさせてもらいました。
 人生相談もあり、年金の申請もあります。障害者年金をいただけるんですが、知らなかったという方が多く、20歳からいただけるんですけれども、自己申請なので申請をしないといただけません。申請も、例えば、どこのドクターにどのように書いてもらうのか、どんなふうな形で対応していったらいいのかということがわからずに延び延びになっていたという方もいらっしゃいます。病院に紹介をしたり、記述の仕方もお教えしたりします。
 障害者手帳の申請も、わからずにそのままになっているという方もいらっしゃいます。あと、後見人をつけなければ、本当にひとり暮らしなので、この後どうやっていったらいいかという不安があります。後見人の説明ですね。後見人とはこんなものですよ、つけられたらいかがですかというようなお話もさせてもらいます。
 それから、親のお給料の搾取の御相談もあります。また、異性問題もあります。私も何回か婦人科のほうに行って手術をしたり、そんなのにも何回か立ち会わせてもらっています。あと、今言ったように、家庭崩壊で全く家庭のていをなしていないというところですね。あとまた、お金を使い過ぎてしまって自己破産の手続なんかの相談も受けています。
 といったように、本当にいろいろな角度から相談が来るので、――私もある程度、人生長く生きてきているのですが――、本当にここはどうなんだろうと悩む部分がいっぱいあって、自分もスキルアップをしながら、いろいろな方に御相談をして、情報をもらい、勉強させてもらいながら支援させてもらっております。
 あと、5番の就職のところですが、うちのチャレンジにおけるこの27名の職種ですね。食品関係が9名で一番多くなっております。100年に一度の不況でも微動だにしなかった食品関係が強いかなと。ただ、その会社に言わせれば、やはり収入が少ないので、土、日とか祭日の遊びに出かける回数も減ったので、おにぎり、お弁当の売り上げが下がりましたという報告もありましたが、食品関係については解雇される方、自宅待機の方もなく、食品については強いという思いがしております。
 あとは、清掃ですとか、ホテルに入って清掃、ベッドメイキングとか、他には特養ですね。老人の施設とかに行って、トイレ掃除とか居室の掃除とかです。
 その他組み立て、加工、製造、クリーニング店、造園関係。あとは、事務関係は身体の方で内部障害的な方ですね。
 今、下肢麻痺で車いすを利用されている方のお仕事探しも、多いんですが、例えば合同面接会で立ち会わせてもらってお話をしても、身体障害者の求人を出しているにもかかわらず、断られる。まだ現場が車いす対応になっていませんと、それは毎年同じ会社の方が毎年同じことを言ってる。なので、ことしは毎年同じことを言ってますよね、改善できないんですかっていうような形でお願いしております。
 あと、ごみ回収ということで、パッカー車に実際に乗って補助業務をやっております。知的の方なんですが、日々、動きがある。デスクワークと違って、車に乗って、きょうは経路が変わったりしたよなんて、本当に視覚的なものも毎日変わりますので、すごくこれは楽しくお仕事をさせてもらっております。
 あと、解体業とか小売業。こんなような業種に障害者の方がお世話になっております。
 あと、雇用拡大に向けての取り組みということで、とにかく障害者雇用の啓発ということでやっているんですが、本当にどこへ行っても騒いでいるんですが、まだまだ静岡県内では、障害者雇用を本当に理解している企業さんは少ないのではないかなというふうに思います。義務があるから、雇用率1.8%を達成しなければならないから仕方なく採用しているんだよとか、雇用率に達してないから一人、木村さん、だれか連れてきて、みたいなことを考えている会社もあります。納付金を納めるよりまし、使っておいたほうが良いみたいな、そんな本当に失礼な言い方をする事業所さんもあります。問題ばかり起こすから、障害者より多少給与をちょっと払ってでも健常の方をとったほうがいいよね、なんていう事業所さんもあります。
 本当になかなか理解できにくいし、そう言われてみるとそうかななんて私も思ってしまう部分もあります。でも、障害があっても、その障害特性を利用してくださってマッチングすれば、――例えば自閉系の方は、もうとにかく右と言ったらずっと右を向いていますから、この仕事になれてやれと言ったらもうずっと、もうとにかくいいよと言うまで、血が出るまで、汗が出るまでやられます。――そこと会社のニーズがマッチしたときには、本当に企業の力になり生産力になるということを時間をかけて、こんないいところもいっぱいあるんですよということをわかっていただくということに努めています。
 逆にデメリットもいっぱいお話しします。
 精神の方で、オープンにして行くか、クローズにして行くかという問題もあるんですが、クローズで行きますという方に、できるだけオープンで行ったほうがこういうメリットがあるんですよということをお話をさせてもらって、もうチャレンジからはクローズで行く人はなくなりました。すべての方がオープンで行くような形になっているんですが、でもデメリットは、全部会社側に説明します。その中でメリットもこれだけあるんですと。メリット、これだけの中でお仕事を探してください。探すようにしていきましょうというようなお話をさせてもらいます。
 いずれにしても、時間をかけて伝えていくしか、――啓発していくしかないのかなと思っております。その方の障害特性に合った環境とか適切な支援で、幾らでも会社の力になっていきますよということでお願いをしていく状態になっております。
 プラスして助成金なんかもいただけるんですよというと、そんな助成金なんかいいですよなんていう御理解のある会社さんもございますが、最低、特定求職者雇用開発助成金――特開金というんですが、この制度があります。1年半から2年いただけますよ、トライアル雇用してくださるということになったら、じゃあこんなトライアル雇用で月々4万円ぐらいですかね、入りますよというようなことですとか、あと、これは去年からできたんですが、障害者雇用ファーストステップアップということで、初めて障害者を雇用するという事業所に対しては100万円という助成金が出ます。
 ただ、これもいろいろ縛りがあるんです。どこの事業所でもいいということではないんですね。56人以上の従業員を雇っていなければいけないとか・・。
 チーム支援ということなんですが、我々は本当にチャレンジのみだけでは、――なかぽつだけの事業では動けません。ここに書いてあります特別支援学校、医療機関、関係機関、もちろんハローワークさん、もちろん行政さんも含めて、その方の情報を共有して、いろいろな関係機関が絡んで、こんなみんなが絡んでいるんです、安心ですよというところを事業所さんにお伝えしていくというのが我々の仕事かなというふうに思っております。
 あと、職業生活を支える連携体制というところで、本当に家庭の御協力が大きいです。
 ただ、先ほど私も話をしたように、親の形をしているけど親のていをなしていないとか、家庭があっても家庭のていをなしていないというケースが多いというところです。ですが、それであきらめてはいけないので、我々と同じような御意見、我々と同じような考えでお子様の支援をしてください、注意をして見ていてくださっておかしいなとか何かあったら、とにかく我々のほうに御相談くださいということで流してあります。
 地域の御協力も大きいです。私のケースの中で脊髄小脳変性症で若い方なんですが、26歳ぐらいですね。一般就労しているんですが、突然、この変性症、進行性のもので、かなり若いので進行が早いのかなというところで、それで会社のほうにお願いをしました。こんなだけど、大丈夫ですかということで。
 それで、ヘルメットをかぶっていただき、いろいろな対応をしてもらっています。彼が働く周りには危険なものは全部排除してもらって環境を整えてもらうような形で。ただ、通勤がバスで通勤していますので、足も突っ張って、関節もなかなかかたくなってしまって動きがとれないということで、私も一度、通勤支援で歩いたんですが、かなり危ないかなという状態です。
 この病気は、とにかく仕事をしたり体を動かしたり、動いていることが維持になるということで、会社側さんにもそれをお願いしたら、それを受けてくれました。このバスに乗って自分で動いて歩いてというのが薬、一番いい薬ですよね。そして、通勤支援のヘルパーをつけてもらいました。行政のほうでもやっぱり縛りがあって、ずっとはだめだとか、ちょっと行政の方とも私、けんかをしたんですが、この子の芽をつぶしてしまうじゃないかみたいな話になって、もっとたくさんとってくださいみたいな話をして、とりあえず12月いっぱいまでとっていただくことになりました。それが終わる直前でケア会議をして、どんなところが危険なのかというところを話し合って、もう少し継続していくならいく、また新たなサービスを使うなら使いましょうという話になりました。
 そのときに、その本人から苦情というか、困っていますというお話がありまして、バスに乗って立っているときに不安定になって、バスの運転手さんは上手なので、余り急ブレーキとかはかけないでしょうが、ちょっとしたときに転んでしまうんですね。カメの甲羅ではないけれど、そんな形で立ち上がれません。そのときに何人かお客さんがいるんですが、知らん顔みたいな。バスの運転手さんもとまってくれずに、その次の駅まで走行しているというようなそういうことが三、四回ありました。
 それで、やっぱり地域ぐるみですよね。それを見て、そのバス会社さんに私のほうからも、行政さんのほうからもお話をしてもらいました。そんなことがあったときにはぜひお願いしますということで。
 それは人間的に考えてみれば普通のことですけどね。地域の方にも、例えば転んだときに乗り合わせた方たちにも、何かお願いしなければならないこの地域なのかななんて思います。私、この前、その時間のバスに乗って、障害の方も乗ったら、うちのそびな通勤寮から通っている方が二、三人乗っていました。その子たちにもげんこつですよね、何やってるのなんてことでお願いをしました。あと、会社に行かれるちょっと高齢の方たちの御利用が多いですね。その方たちに、そのバスの中でお願いをしてきました。身なりは普通なんだけれども、苦しんでいる方もいらっしゃるんですよということで、地域の協力、家庭の協力って必要なんだなと思っております。
 あと、課題は、とりあえず障害の自己認知はしていただいて、自己認知をした中で就労、生活というのが必要だなと思います。それをまた会社側さんにもお願いをして、整った環境の中で就労して、それが定着につながるのではないかなと思っております。
 あと、特別支援学校さんとは連携があるんですが、特別支援学級との絡みが今まで少なくて、その中で発達障害系の方がいらっしゃっても、何かわからないよ、何か不思議な子だな、変な子だなで流れてきていた人たちがそのまま就労して、どこの関係機関ともかかわらずに行って、二次障害を受けて三次障害を受けてしまって、統合失調とかになっている方が大勢いらっしゃいます。本当に早期発見、早期療育、適切な支援というものが必要なんだなと思います。なので、今、特別支援学級との連携も強化していかなければならない。
 それから、今言ったように発達障害、それからあと高次脳機能障害なんかも同じです。その方たちの資源を提供したいんだけど、資源も全くないという状態なので、なかなか難しいな。私も、まだ高次脳機能障害の方の相談はいっぱいあるんですが、就労に移行できた方はいません。そのあたりも私個人の課題になっております。
 またあと、在宅で埋もれている人の掘り起こしですね。地域包括支援センターとの会議で、おばあちゃんを支援に行ったら、うちに毎日いて、仕事ができるんじゃないのかな、日中活動はどこでやったらいいんだろうなんていう御相談のあった方がいらっしゃいました。そんなことの掘り起こしですね。
 あと、公的機関こそ障害者をいっぱい雇用しなければいけない立場にありながら、雇用率が未達成のところが多いです。そのあたり、市町の方たちも頑張っていかなければいけないかななんていうふうに思っております。
 本当に一人ではできることは限りがありますので、ほかのいろいろな機関と協力して、時間をかけて、じっくりとあきらめずに支援していかなければいけないと思っております。会社さんには障害者雇用の啓発をして、対象障害者には就労の意義とか意味をじっくり伝えて、社会参加、自立の大切さ、就労の継続を目指していけるように支援をしていかなければいけないと思っております。
 お時間が長くなってしまいました。申しわけございません。何かまとまりのないお話でしたが、ありがとうございました。以上です。

○藤田委員長
 ありがとうございました。
 生々しい事柄も含めて、御経験を披瀝をしていただきました。もしかしたら、障害者御自身の最も信頼の厚いお立場は、木村さんではないかなというふうに感じました。
 それでは、木村さんの意見陳述が終わりましたので、これより質疑に入りたいと思います。
 委員の方々には、わかりやすく質疑をいただくために、一問一答方式でお願いをしたいと思います。
 それでは、御意見、御質問等、御発言を願います。

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