委員会会議録

委員会補足文書

平成28年11月地方創生推進特別委員会

長泉町総務部長　髙田昌紀氏【意見陳述】発言日： 11/25/2016 会派名：

○髙田昌紀氏
　改めまして、おはようございます。
　ただいま御紹介いただきました長泉町の総務部長の髙田と申します。本日は、よろしくお願いします。このようなお時間をいただきまして、まことにありがとうございます。
　それでは、早速、今、委員長のほうからお話のありました、長泉町のまち・ひと・しごと創生の総合戦略の取り組みにつきまして、お手元にレジュメを御用意させていただきましたので、それに基づきまして、御説明のほうをさせていただきたいと思います。
　レジュメの表紙にございます「長泉町まち・ひと・しごと創生総合戦略」、市といたしましては、サブタイトルといたしまして、日本一の笑顔が輝き続けるまちを目指す、住民満足度向上戦略とさせていただきました。
　レジュメにページがふってございませんので、御案内させていただきながら、ごらんいただきたいと思います。
　次のページのほうに、まち・ひと・しごと創生が目指すものということで、これは県議会議員の皆様に今さら申すまでもございませんが、2008年に始まりました人口減少、この対応といたしまして、特に国といたしましては、2060年に１億人程度の人口確保ということの中で、人口減少克服と地方創生を合わせて行うことによりまして、将来にわたって活力ある日本社会を維持することを目指すとされてございます。
　そうした中で、次ページにございますけれども、長泉町といたしましても、全国の各自治体と同様な取り組みといたしまして、国の総合戦略、それから県の「美しい“ふじのくに”まち・ひと・しごと創生総合戦略」、こちらを勘案させていただきまして、当町のまち・ひと・しごと創生の総合戦略の策定のほうに入らさせていただきました。当町といたしましても、第４次の総合計画をもっております。その中では、基本理念、それから将来都市像を掲げて、平成23年から平成32年、この10年間の総合計画とさせていただいているところでございます。
　そうした中で、今回の総合戦略の策定につきましては、ちょうどこの総合計画の後期の基本計画、平成32年度までの後期５年間の策定をまさに取り組んでおりましたので、これと並行した形で、今回の総合戦略につきましても策定をさせていただきました。
　資料をめくっていただきまして、基本的な考え方ということで、今回について、特に仕事が人を呼ぶ、それから人が仕事を呼び込む、そういった形の好循環、そして好循環を支えますまちに活力を取り戻す、このサイクルが今回の総合戦略の大きなキーポイントではないかと考えております。
　次ページの計画期間につきましては、当町といたしましても、策定期間と重なりますけども、平成27年度から平成31年度、こちらの５年間を計画期間として地方創生に取り組むこととさせていただきました。
　資料をめくっていただきまして、目指す将来のまちの姿ということで、先ほどのサブタイトルにも少しございましたが、当町といたしましては、住んでよかった、住み続けたいと思う住民満足度の向上、それから、さまざまな世代に選ばれ続ける、魅力ある自治体、こちらをまちの姿として掲げさせていただきました。特に、人口増加が当町では現在も進んでおります。県で推計いただきました予測でも、2040年、当町だけが県下でも人口がふえ続けると予測していただいております。
　そうした中で、今回の地方創生の大きな取り組みの中で、人口減少対策という部分がクローズアップされておりますけども、当町では、現在までの取り組みをさらにレベルアップすることの中で、当町に住んでいる方々の住民満足度を上げることによって、住んでよかったと、この後も、このまちに住み続けたいと思うような取り組みが優先することが、地方創生の中での一番のポイントではないかというふうに考えてございます。
　そうした中で、同じように、まず人口の推計等を当町でもさせていただいております。
　次ページに、人口ビジョンが示す展望ということで、当町の人口の推移を掲げさせていただきました。基本的には、右肩上がりでずっと人口はふえている状況でございます。
　ただ、社人研の推計等によりますと、2030年、４万2973人をピークに、当町も減少の予想が出てございます。
　ただ、直近の平成27年の国勢調査におきましては、当町が人口４万2331人、対平成22年の国調比に対しまして3.8％の増、1,558人の増ということで、既にマスコミ報道でもございましたが、県下の人口の増加率の中では、率、それから人数ともに県下トップという状況でございました。
　そうした中で、このグラフで2002年に静岡がんセンターの開院、平成14年になりますけれども、こちらのところで非常に人数がふえてございます。その前は、非常になだらかな感じです。私は、役場に入って30年超えてございますけれども、入ったときには３万人ちょっと、25年ぐらいかけてこの間に5,000人ぐらい、1975年から2000年ですか、なだらかに上がっていたところで、このがんセンターの開院です。この５年間ぐらいで5,000人以上が一気にふえているという状況の中で、このあたりが当町としても非常にキーポイントだと考えてございます。
　ページをめくっていただきまして、年齢の３区分別の人口の推移でございます。
　御多分に漏れず、当町といたしましても老年人口の増加は顕著なものがございます。
　そうした中で、こちらでは2010年までしか出てございませんけども、平成27年度国調では年少人口が、当町の割合は16.3％、それから生産年齢人口、こちらが62.5％、それから老齢人口が21.2％、こちらも県下で一番いい状況になってございます。とはいえ、2005年からは年少人口が老年人口より下回った状況が、当町としても続いている状況がございます。
　それから、次ページでは、人口動態におけます自然増減と社会増減の推移を示してございます。
　基本的に、当町では、ほぼ横ばいの状況で死亡者数がふえている状況の中で、出生数が近年は、自然増もやや減少ぎみにはなってございます。直近ですと、平成27年では出生が477人、死亡が322人、自然増としては155人の増の状況でございます。最近20年間でも、最多は2012年で、このとき519人のお子さんが生まれている状況がございます。社会増減につきましては、近年はほぼ均衡な状況で、若干の増ではありますけども、先ほどちょっとお話をさせていただきました2002年、このオレンジ色の山が一番でかいところが525人の増となってございますけど、これは静岡がんセンターが開院したときで、この年度でございます。現在としては、このような推移をしております。こういった推移を見た中で、次ページにございます人口の将来展望でございます。
　こちらについては、合計の特殊出生率、既に皆さん御存じのとおり、直近の数字では1.82ということで、裾野市さんと並んで静岡県下では一番いい数字になってございます。直近を当町での試算をいたしましたところ、平成27年の出生率につきましては1.92ということで、若干上昇をしている状況がございます。
　それから、現在の住民基本台帳上の人口も４万3000人を若干超えたという状況になってございます。そうした状況の中で長期的な見通しでは、こちらの資料にもございますけども、社人研の推計といたしますと、2060年この段階では当町の人口は４万685人まで下がるだろうということが推計されてございます。そうした推計がある中で、当然、今回の地方創生の取り組みの中で、オール長泉の取り組みということを考えさせていただいておりますけども、雇用の場の確保ですとか、定住の促進、子育て環境の整備等を進める中で、当町といたしましては、現在の人口バランスをできるだけ維持したいと考えてございます。したがいまして、目標値といたしましては、2020年までに合計特殊出生率を2.07まで引き上げると。そうしたことによって、人口を４万3500人までは引き上げられるだろうというふうに推計をしてございます。その後につきましては、目標として2060年までに、この赤いカーブのように、人口はどうしても減少はいたしますけども、４万3000人、現在の長泉町の規模をキープしたいというふうな形での将来展望を描いてございます。
　そうした将来展望を描く中で、次ページになりますけれども、推進体制、オール長泉での推進ということの中で、各自治体と同じような形になりますけれども、民間の方々、産学金とよく言われますが、そういった方々の御協力も得ながら、全町での推進体制を組んでいるところでございます。来週にも、この民間の推進会議を開きまして、今年度の取り組みの進捗状況の確認もしていく予定がございます。
　そうした中で、次ページになりますけれども、ＰＤＣＡの確立、これも、今回の地方創生の取り組み、戦略の中では必ず各自治体に入っているものでございます。ＰＤＣＡの確立と、あとＫＰＩ、重要業績評価指標、こちらのほうも数多く掲げさせていただいた戦略となってございます。
　戦略自体の基本目標は、次ページにございますけれども、基本的視点といたしましては、冒頭に申し上げました基本コンセプトをまず掲げさせていただいて、先ほど述べました合計特殊出生率、こちらを2.07で、まずキープしたい。先ほどの人口も４万3000人程度の維持を大きく打ち出しているところでございます。この2.07の数字が非常に夢物語のような形で、なかなか数字がひとり歩きする部分がございますけれども、ちょっと次ページをごらんいただきたいと思います。長泉町と県の母親の年齢階層別の出生率を見ていただきたいと思いますけども、こちらのほうでは、長泉町が赤で、静岡県が青のグラフとなっております。当町が、基本的には県平均より上回っている状況がございますけれども、ただ、唯一25歳から29歳、こちらが当町のほうが下回っている状況がございます。ここに書かさせていただきましたけれども、当町では、先ほど言いましたが、直近では1.92ぐらいまで引き上がっている状況の中で、この年代のお母さん方に、あと60人お子さんを生んでいただければ、数字的には2.07が達成できるんではないかと。ですので、今、ある程度高い水準にある当町だからこそ、この2.07をぜひ達成したいというふうに考えているところでございます。
　そういった人口の推移がある中で、まさにその戦略の中身に入らさせていただきますけれども、次ページですが、基本目標の設定をさせていただいてございます。大きく４つ掲げさせていただいております。これは、冒頭に申し上げました国と県の戦略を勘案させていただいておりますので、ほぼ同じような体系となってございます。１点目は、安定した雇用の創出。２点目が、新しい人の流れをつくる。３点目が、若い世代の結婚・出産・子育ての希望をかなえる。４点目が、時代に合った地域をつくり、安心な暮らしを守るとともに、地域と地域を連携する。この大きな基本目標４つを掲げさせていただいております。
　これに基づきまして、ちょっと簡単に中身の説明させていただきたいと思います。
　次ページをごらんください。
　まず、基本目標の安定した雇用の創出でございます。こちらにつきましては、まず１点目ですが、工業・新産業の振興を図るということの中で、これは特に県での取り組みで内陸フロンティアを拓く取り組みという部分でございます。御存じのとおり、この取り組みの第１号として、平成27年９月にイオン長泉ロジスティックセンターがあります。これが長泉沼津のインターチェンジのすぐ下に、既にオープンをしてございます。そうした形で、この内陸フロンティアの取り組みのさらなる推進を図っていきたい。
　それから、工業団地の機能の拡充、こちらも町内にも数多く工業団地がございますけれども、今、県の企業局の御協力をいただきまして、一部この地域の拡充も図っているところでございます。
　それから、中小企業等につきましては、町単独の補助事業も引き続き活用していきたいと考えてございます。
　２点目ですが、商業の振興を図るという部分につきましては、まず、商工会等の支援、連携については、県下どこの市町でも今回の地方創生の取り組みの中で行いましたプレミアムつきの商品券、こちらを当町も行わさせていただきました。商業の発展というところが、当町はちょっと弱い部分もございますので、引き続き、こういった部分の取り組みをさせていただいております。
　それから、地域ブランドにつきましても県の御協力もいただきながら、さらにちょっと発展をさせていただきたいというふうに考えてございます。
　それから、次ページになります。
　勤労者福祉の充実を図るということで、当町におきましては、多くの企業がございますので、勤労者の方も多く住んでいただいております。その中で、特に、ここに幾つか掲げさせていただいている中で、住宅・教育資金の利子補給制度の促進ということで、ここの制度を見直しまして、利子補給型に大きくかじを切ったところでございます。多くの市町でもそのような形でやってございますけども、今回、利子補給限度額等の増額を図り、これは当然、教育資金ですとか、住宅資金の補塡をする中で、子育て支援ですとか、人口の留置にも効果があるのではないかというふうに考えてございます。
　それから、大きな基本目標の２番目となりますけども、新しい人の流れをつくるということの中で、次ページの１点目になりますが、ファルマバレープロジェクトの中核的地域としての機能集積を推進するということです。こちらも県の事業となりますけれども、県立静岡がんセンターを中心といたしましたプロジェクトの推進を、引き続き地元の町として図っていきたいというふうに考えてございます。
　特に、今回、県の医療健康産業研究開発センター、旧長泉高校のところに既にオープンしておりますけれども、来年度からテルモ、それから東海部品という、リーディングパートナーの方々の進出も決まってございます。多くの企業が、ここのところから巣立っていけるような環境づくりについて、長泉町といたしましても、近隣の土地利用の見直し等も予定をしてございますので、そういった部分で、この地域の活性化を、さらに図っていきたいというふうに考えております。
　それから、資料をめくっていただきまして、観光交流のまちづくりを推進するという部分でございます。人の流れということの中で、この観光という部分は大きなクローズアップになるわけですが、長泉町は、なかなかこの観光が弱い部分でございます。そうした中で、切り口といたしましては、この一番下にありますけど、公衆無線ＬＡＮ、ＷｉＦｉの整備ということで、当町では今、唯一といっていい観光施設が、駿河平地区にビュフェの美術館ですとか、クレマチスの丘等がございます。こちらのほうには、非常に首都圏からも多くの観光客の方がいらっしゃいますが、そこだけでは素通りしてしまいますので、この地区にＷｉＦｉの環境整備をする中で、町の観光施設、商業施設の情報提供をして、回遊できるような環境をまず整備しようということで、既に取り組んでいるところでございます。
　それ以外にも、今年度から協働のまちづくりということの中で補助金の制度を設けまして、民間の方々の活動でのイベントへの補助ですとか、それらの制度もさせていただいているところでございます。
　それから、次ページの良質な安全性の高い住まいづくりを促進するという部分でございます。こちらについては、大きく２点ございます。
　今回の地方創生の大きなテーマであります、移住定住の促進という部分でございますけれども、１点は、三世代同居支援補助金交付制度ということで、多くの自治体でもこのような制度ございますけれども、当町といたしましても住宅取得の対象経費の２分の１、100万円を限度としての補助、それから改修工事経費の２分の１、こちらは50万円限度ということで、制度をつくっています。これは、切り口といたしましては、３世代です。ですから、子世代、それから親世代、どちらかが長泉町に既に住んでいた、または住んでいる方で、そこに親とか、子世代が来てもらうと。メリットとしては、当然、子育ての関係で、おじいさん、おばあさんと一緒に見てもらいながら子育てもできるんじゃないか。それから、介護の部分でも、３世代が同居することを後押しすることで定住化も図っていきたいということを考えてございます。今年度からスタートしてございます。
　それから、もう１点ですが、長泉未来人定住応援事業の奨励金で、これは支援金とありますけど、奨励金を制度として、この４月からスタートをさせていただきました。こちらもマスコミのほうでも、新聞報道等も大きく取り上げていただきました。このようなチラシをつくりまして、近隣の高校生のほうにも全て御案内をさせていただきました。
　ただ、この制度につきましては、長泉町に今まで住んでいた高校生が、大学に行くとなると、当町はどうしても東部地域ですので、自分もそうですが、東京の大学に余り抵抗感がなく行く傾向がございます。私の同級生もほぼ東京に行っていまして、例えば静岡大学行くんだったら、東京の６大学行っちゃったほうがいいかとかというような、結構そういう意識が東部は非常に強いんです。そうした中で、若者たちが大学を卒業した後に５年間、長泉町に住んでもらって、働いてくれるところは、別に長泉町でなくてもいいよと。極端な話、東京へ通いながらでもいいけども、５年間住んでください。戻ってきてもらって、５年間勤めてもらってくれれば、ニンジンをぶら下げているわけじゃないですけど、一応30万円補助します。30万円というのは、今、多くの学生さんが奨学金を借りています。利子も払いながらということになりますので、そういった利子分、それから５年間働いて税も落としていただくわけですけども、そういった税の還元等もございます。一応この30万円という金額を５年間住んでもらえれば出しましょうということで、まず、今回はエントリーをしてもらっています。初年度としては、高校３年生はこれから受験ですので、今度は４月からがエントリーになりますけども、今の大学２年生、３年生を対象に111名の学生さんがエントリーをしていただきました。私ごとですが、私も娘が、今、女子大に毎日自宅から通っておりますので、三島駅までほぼ毎日送っておりますけれども、そのような学生も非常に多いですので、ぜひ、多くの学生に通ってもらいたいという、町としての試みをさせていただきました。
　当町は、大学進学のときの人数が、数字的にいうと約500人ございます。この年代のお子さんたちで、逆に就職の約22歳のときに戻って来る方は400人、ここでもうマイナス100人ということで、非常に引っ込みがこの年代では多いです。多分、東部の市町は非常にこれが多いと思っています。ですので、当町のように非常に東京圏に近いエリアの中では、いかに戻ってきてもらえるのかという部分で、こういう制度というのがいかがかなというふうに思っています。
　ただ、ちょっとこれは裏話になりますけど、本当はこういう制度ではなくて、自分はつくったほうの立場ですけども、国がいろいろ制度的に設計を進めているような、返さなくていい奨学金の制度を、町単体でできないかということで、いろいろ考えました。いろいろ相談もかけましたけども、結局、奨学金を、例えば200万円とか借りて、町のほうがお貸しして、もしこれと同じような制度で５年間住んでもらえれば返さなくていいよという制度にしますと、先にお金を町からお子さんといいますか、親御さんの方に渡してしまうもんですから、もし５年たたなくて３年で出ていってしまった場合は、返していただかなきゃならなくなります。そうすると返していただく事務を町が直接やるというのは、非常にリスクがあると、金融機関の方にそういったところを入っていただいて、例えばうちが１億円なら１億円出して、そのお金を原資に、そういった奨学金制度をやっていただけないかというお話をしたんですけども、なかなかやっぱり金融機関からすると、担保といいますか、親御さんに、それだけの例えばお金を貸すわけですので、そういった部分は金融機関が入るのはちょっと難しいんじゃないかということでした。なかなかこの奨学金制度の無償化の部分が、こういう制度に乗れなかったものですから、先ほどちょっとニンジンという話をしましたが、先にぶら下げといて、そこまで何とか頑張ってくれた方に、御褒美といいますか、そういった部分での制度の構築をさせていただいているのが、ちょっと裏の話としてはございます。
　今回、このような移住定住という大きなテーマの中では、制度設計もさせていただいたところでございます。
　それから、資料をめくっていただきまして、次の大きなテーマの３番目ですけれども、若い世代の結婚・出産・子育ての希望をかなえるということです。長泉町というと、非常に子育ての部分を大きく取り上げられていて、評価いただいている部分でございますので、この部分がどうかということは、多分、皆さんも御注目いただいているところではないかと思います。今回この部分につきましては、まず１点目、子育て世帯への支援の充実を図るということの中では、まず、不妊治療費の助成のところを拡充させていただきました。こちらは、今回の地方創生の交付金を使わさせていただいて、助成の回数の増ですとか、申請限度額の引き上げ等もさせていただきました。これで申請回数も伸びている状況もございます。
　それから、２点目ですけども、こども交流センターの整備でございます。資料のほうに、ちょっとイメージ図がございますけども、来年、平成29年４月にこども交流センターの開設を行う官民連携の事業です。新聞報道でも既に出ておりますけども、当町としては、児童館、それから支援センター、一時預かり機能等の施設、こちらは、町の土地も一部ございますけども、民地も借りた中で、この建物自体は大和リースが建てまして、この２階部分を長泉町が交流センターとして借り受けると。ですから、土地は長泉町が逆に貸しますけれども、この部分は町が借り受けるという形で、官民連携の事業として取り組みをさせていただきます。面積的には850㎡近くで、県東部では、一番の大きな交流センターになります。当町は、支援センターが、今まで脆弱でして、隣の清水町さんが、サントムーンという大きな商業施設の中に交流センターをお持ちです。笑い話のような話ですが、この利用者の４割ぐらいは長泉町民ということで、ほぼうちの町のお母さんとか、お子さんが使っている状況がございました。ですので、非常に支援センターの充実は、お母さん方から強く要望を受けていたところでございます。この整備場所につきましては、池田柊線ということで、県の皆さんには非常に御協力いただいておりますが、三島駅から最終的には、長泉沼津インターまで通ずる道路を整備していただいておりますけども、この沿線沿いにこの施設をつくる予定でございます。近くには、有名なハンバーグ屋が、ここの施設の100ｍぐらい東側にできますので、沼津、三島地区初出店ということで、多分、この地区がまた非常ににぎわうのかなというふうに思っております。
　それから、３点目の子育て世帯への経済支援ということで、これは当町でもいろいろ今までも取り組んでまいりましたが、今年度からは、それをさらに拡充をいたしまして、幼稚園の第２子以降の無償化、これも一応無条件で無償化になっております。それから、保育園につきましては、第２子は半額の補助ということで、ここまで拡充をしてございます。
　それから、次ページですが、働きながら産み育てるための支援の充実ということで、こちらについては、まず１点目は、保育サービスの充実です。一時保育、延長保育の実施ということで、公立の幼稚園でも延長保育は有料になりますけれども、夏休み等の長期間も含めて、保育の拡充を行っております。
　それから、当町におきましては、子供たちの数が増加している中で、待機児童の問題等も抱えているのが事実でございます。そうした待機児童ゼロを目指した中で、今回、北幼稚園という長泉町の中で一番大きな幼稚園をこども園化させていただきます。来年４月からスタートいたします。ゼロ歳児からの全ての子供を預かるこども園化ということで、ここまでの拡大は、多分、県内では初めてのような話を聞いております。給食の提供等の問題もございますので、園舎、園庭等の改築を今、急いでいるところでございます。ここのこども園化によりまして、約90名の保育園部分での増員が図られると考えてございます。
　それから、町内では、もう１園、民間の保育園が来年度夏にはオープンするということです。こちらも約90人の定員で、待機児童の解消に当たるということで、町のほうとしても力を入れているところでございます。
　それから、放課後児童会の充実ということで、こちらも小学生がふえている状況もございますので、放課後児童会を１つ、長泉小学校区に３つ目になりますけども、今、増設をやってございます。こちらも来年４月からオープンを予定しておりまして、ほかの小学校区域についても、１つずつふやしていきたいというふうに考えてございます。
　それから、資料をめくっていただきまして、小中学校の教育の充実というところでございます。こちらにつきましては、ＡＬＴです。こちらの配置を、小中学校、今は長泉町で５校ございますけれども、当初小中学校で１名ずつだったのが、昨年３名にふやしまして、この後は、各校１名の配置を予定してございます。
　それから、校内無線ＬＡＮ、こういった形のＩＣＴを活用した環境の整備も進めてございまして、電子黒板につきましても、平成30年までに約190台、全部の普通教室には電子黒板を整備する予定でございます。それ以外にも、小学校につきましては、当町は従前より非常に手厚く支援員を配置しており、小学校１年生全クラスに配置をしてございますし、それから理科支援員等も、既に配置をして、教育費につきましては、非常に充実した形での体制を、今後につきましても継続していきたいと考えてございます。
　それから、最後、大きな４番目のところですけども、時代に合った地域をつくり、安全な暮らしを守るとともに、地域と地域を連携するというページになります。
　こちらについては、まず、災害危機管理体制の充実、地域防災意識の向上を図るということで、なかなか町単体では難しい部分もございますけれども、この取り組みの中では、防災センターの整備を予定をしてございます。当町では、今、本庁舎内に災害対策本部を設置する予定で、訓練等もやっておりますけれども、平成30年をめどに、防災センターを単独で庁舎の西側に約５億円をかけて建てる予定です。こちらの災害対策本部につきましても、常設の形にしまして、災害体制の充実を図っていきたいというふうに考えております。
　それから、めくっていただきまして、施策の２番目になります。
　地域防犯活動を促進するということの中では、特に、防犯の関係になりますけども、防犯灯のＬＥＤ化につきましては、現在4,840、つまり約5,000灯、町内に防犯灯がございます。現在、ＬＥＤ化を進めてございまして、約50％が既にＬＥＤ化が済んでございます。当町は、従来より高照度化の防犯灯を使ってございまして、当町は、非常に近隣の市町に比べて明るいというふうに評判をいただいているところでございます。当時、ルミナストリート事業といって、防犯灯の拡充を進めた状況がございます。それを、今、ＬＥＤ化にして、さらに明るくし、防犯に気をつけたまちづくりを進めていこうと考えてございます。
　それから、もう１点は、防犯カメラの集中設置で、今いろんなところで、いろんな犯罪が起きてございまして、防犯カメラのあり方が問われているところでございます。当町でも、現状といたしましては、文化センターですとか、駅前ですとか、健康公園、ここら辺については、既に防犯カメラを設置してございますけれども、特に、小中学校、幼稚園です。この部分から優先しようということで、来年度については、全小中学校、幼稚園、保育園に防犯カメラの設置を約50台以上を今、予定してございますけれども、これを完了させたいと考えています。
　それから、その後に、その他の公共施設ですとか、主要道路、こちらについても、今、計画を立てておりますので、平成30年からは、そちらのほうに入っていきたいというふうに考えます。そうした中で、地域の防犯活動のほうの助けになればというふうに考えてございます。
　それから、次の広域連携体制の強化ということの中で、１つ事業を上げさせていただいてございます。こちらについては、みんなで子育てするまちシンポジウムということで、こちらは裾野市さんと平成27年度から一緒にシンポジウムをさせていただいております。先ほど冒頭のところで、合計特殊出生率の話をさせていただきましたが、裾野市さんと長泉町が県下で１位という中で、子育てに非常に優しい地域ということで、さらに、その辺の取り組みを一緒にやっていこうということで、今回、地方創生の交付金を活用させていただきました。これはシンポジウムのときのチラシでございますけども、この中でも、先ほどの1.82という、この辺の数字も使いながら、両市町が広域で子育てに優しい地域だということで、さらに、これを発展させようという取り組みをしております。
　県のほうでもやっております、イクメンですとか、イクボスという取り組みの中で、今回のこの資料では、髙村市長、それから遠藤町長が写真の真ん中におりまして、私も後段のほうにおりますが、両首長、それから各市町の部長級職員が、ここでイクボス宣言をさせていただきました。今年度につきましては、両市町お互いに大企業、中小企業の関係でのセミナー、それからお母さん方を対象とした、そのようなイベントです。年間を通じて、今やっております。これについては、一応来年度も裾野市さんと共同で、この事業については行っていこうということで、今、担当者のほうで詳細の部分を詰めているところでございます。
　これについては、なかなかどの地域でもできるものではないかもしれませんが、どうしても、こういう土壌づくりといいますか、風土づくり、これはよく、ＮＰＯ法人ファザーリング・ジャパンの安藤先生がおっしゃいますけども、風土づくりのためには、このような活動がやはり必要ではないかというふうに考えてございます。
　今、この広域連携の体制強化ということの中では、冒頭申し上げましたＫＰＩの中でも、当町も５事業ぐらい、この計画期間の中で行いたいなというふうな希望、目標を設けているわけですが、現実のところ、議員の皆さんは、御存じのとおり、なかなか東部の市町は合併もしない状況の中で、今、進んでいます。例えば、消防は今、三島市と裾野市と長泉町で組合もつくりましたが、火葬場の関係は、裾野市とも、今、いろいろ進めておりますけども、なかなかこの広域の取り組みがうまくいっていないというか、進まない状況もございますので、こういったことも１つのきっかけにさせていただきながら、広域で取り組むことが地方創生にも非常に有益ではないかというふうに考えております。
　最後のページには、今回、国が新型の交付金をいろいろ出してきた中で、当町のほうで使わせていただきました交付金を上げさせていただきました。正直言いますと、メニューがあるんですが、なかなか使いづらいといいますか、先ほど裾野市との話をさせていただきましたけれども、もう１点、裾野市とコラボした事業が、本当はございました。今年度やりたいということであったんですが、健康の関係で、ウオーキングのデータを管理しながらというようなもので、確か三島市がタニタと組んでやっておりますけども、同様な形の中で裾野市とか、広域的にやったらどうかということで、この交付金対象の事業に上げてみたんですけど、残念ながら、対象にならなかったということもございました。非常に、スケジュールが厳しい交付金の申請期間もありまして、なかなか自治体としては、ちょっと使いづらいかなというふうに、正直ちょっと思っております。町としましては、このような形で、交付金を利用させてもらいながら、今現在、取り組んできたところでございます。
　以上、当町の総合戦略に基づく部分での取り組みを簡単にお話させていただきました。いかんせん小さい町でございますので、できることが非常に限られている状況もある中で取り組んでいるところがございます。
　今回、お時間いただいた中で、いわゆる私たちのような市町と県との連携というお話もありましたので、少しその辺だけ、私見も含め話をさせていただければと思います。特に、私たちのような町のほうから、県の方に期待するのは、静岡ブランドといいますか、そのイメージアップです。これは本当に県の力じゃないとできないのかなというふうに思っております。
　特に、私も内陸フロンティアのほうを担当させていただいておりますので、その取り組みもわかっている部分がございますけれども、内陸の中でも、特に県のほうで最近力を入れていただいているのは、その防災力が非常に全国的にもレベルが高いんだということで、ＰＲしていただいております。そういった先進的な防災対策の中で、静岡県が、例えば地震で危ないんじゃないかということではなくて、安全安心な地域だという、その辺のＰＲは、ぜひ県の力でないとなかなかできないのでお願いしたい。また、より一層の防災力の向上は、やはり県ではないと無理なのかなというふうに思っています。
　それから、特に今回の地方創生で、雇用の創出という部分が大きなテーマになってございますけども、企業誘致ということが、内陸なのでまさに代表的な取り組みではないかと思いますが、企業誘致が市町単位で本当に競うものなのかというのを、ちょっと疑問に思っております。きょう曳田先生もいらっしゃいますが、私たちも沼津市境で、先ほどの内陸フロンティアのことも、県にも御協力いただきながらやってございますけども、ここまでが長泉町で、ここまでが沼津市だということでなく、本当にエリアはないんじゃないのかなと思っていますし、特に当町みたいな狭いところは、もう土地がございませんので、企業誘致したいといってもなかなかもうできない状況が、正直ございます。それであれば、人口減少をどうするんだといったときに、うちのまちの中に全部工場も建てて、人も住んでと、もう現実無理なもんですから、そうなると、県下といいますか、全体を見た中で、雇用の創出を県として取り組んでいただきたい。特に、今回内陸フロンティアで、うちが４つやったときも思いましたけど、やはりどうしても山間部で、皆さん御存じのとおり農地の関係が非常にございます。土地利用の規制というのが非常にございますので、ここの部分での県の働きかけといいますか、その部分が非常に、これからも重要になるかなとも思っています。
　あと特に大きく感じているところは、首都圏へのターゲットを絞ったアプローチです。当町といたしましても、ちょっとこれ非常にぱっと見てやぼったいんですが、このパンフレットは、移住定住をバツにしまして、引っ越しと書いてあります。黒いところは移住定住と書いてありまして、隣に白抜きで引っ越しというふうにしてありまして、これは長泉町のマークなんですが、これは今回、まちのＰＲのために新たにつくったものです。中身はありませんという言い方は悪いんですけど、新幹線で東京まですぐです、45分です、そもそも通勤圏内です、ということだけをうたってます。議員の皆さんも移住相談センターとか行かれたことがあろうかと思います。静岡県も東京にお持ちですけども、すごくパンフレットが多いです。パンフレットは、みんなやっぱりデータをいっぱい書きたいもんですから、書いてしまうと、多分とってくれないだろうということで、当町の担当者も非常に苦慮しまして、まず、何か目につくのは何だろうということで、長泉町の売りというのは、何かと言ったら、東京からすぐだと、いわゆる通勤圏内だということをアピールするのが一番じゃないかということで、そこに絞った形で、これをつくってみました。すぐそこ長泉ということで、このでかいポスターとかもつくりまして、ＰＲ動画もつくってございます。
　ただ、長泉町のような小さいまちが幾らこれをやっても、なかなか渡したい方にも届きませんし、そういうノウハウといいますか、手段もございません。そうした中で、例えばですけども、新幹線通勤、当然、うちはできますけども、静岡県内であれば、新富士からも可能だと思いますし、静岡からも十分行けるかなと思いますので、そういう新幹線通勤が可能な市町と県とでタイアップして、ターゲットを絞った中で、協調してＰＲをしていくだとか、そういった部分でぜひお力をいただければと思っています。
　また、昨年、御存じかと思いますけど、当時の県東部地域政策局長の滝浪さんが音頭をとって、沼津市初め３市３町で、市町じゃなくて、広域の静岡県東部に住もうということで、子育ての関係の支援策を長泉町のレベルに全部合わせて、さっきの交付金の話になりますけども、やろうという話がありました。例えば沼津市は、今回市長がかわりましたけども、医療費を中学生まで無料化にするというように、そこまで全部政策を合わせた形で、この東部に住もうということで県でつくっていただきました。こちらの記者クラブでも発表させていただいて、その足で東京へいって、東京の記者クラブでも公表させていただいて、取り上げていただきました。まさに、これはちょっといい例かなと思ったんですが、例えば沼津市さんを初め、この３市３町が個々でやってもなかなか発信できないものが、こういった形でやっていただくと、また１つ違った形でターゲットが広がるのかなという思いがいたしました。１つの例とさせていただきたいと思います。
　こういった中で、きょうこういうお話をさせていただく機会を得た話がある前に、東京のほうで研修を受けたときに、あの地震がある前の日だったんですけども、鳥取県知事の平井知事の話と、あと東京大学の金井教授の話を聞きました。鳥取県知事は、スタバとスナバをひっかけたりとか、いろいろＰＲも非常に上手なお話も聞いたんですが、東大の金井教授の地方創生の話の中で、ちょっと非常に興味深いというか、同感するお話がありまして、ちょっと御披露させていただきます。この先生いわく、今回の地方創生の取り組みは、地方圏の自治体、いわゆる私たちの自治体の衰亡の責任、いわゆる滅びる責任を、国のせいではなくて、自治体に押しつけてるんじゃないかと。まさに、自分は非常にそれ感じるんですが、人口の増加した、いわゆる成功した自治体があれば、要は、自分たちの自治体の自助努力の実証だという見せ物にできる。これは手前みそじゃないですけど、例えば長泉町は、今ふえてますので、大きく取り上げていただいていますけど、そういった見せ物にできるんじゃないかと。人口減少によって、消滅する地域を納得させるのは、今回の地方創生という政策の目的なんじゃないかと、この先生はおっしゃってました。衰亡して自治体がなくなっていくと、自治体は自分たちの努力が足りなかったんじゃないかと。今回の地方創生もそうですけど、お互い同じようなことをやっていくと、共食いになって、いわゆる自虐行為じゃないのかと。東京圏への人口の流出は、基本的にとまらないだろうし、これは多分、皆さんも同じ認識だと思います。周辺の自治体は、私たちも含めて、そのスピードをとめることだけ、できるだけ緩やかにすることぐらいしかできないだろうと。先生は、水の話をしていましたが、東京が一番底にありまして、ここに水が下るように、この水は多分とめられないと。例えば、長泉町がここにあって、一生懸命バケツで水をかくようにして、人口をとめても、本当に一部しかとまらないだろうと。それはやらなくてもいいということはなく、やるべきだろうけど、本当にそれが何の解決策にもならないだろうと、先生もお話をしてました。唯一の解決策は、いわゆる東京でなくても、首都圏でなくても、人々が暮らしていけるような社会保障制度が、日本全国どこでも、恵まれているような制度づくり、消費税の話もなさってましたけども、医療や介護や子育て、教育のレベルが、例えば静岡にいても、東京にいても同じような形にならないと、この流出はとまらない。増田さんの例の消滅可能性自治体の話もございましたけど、東京が生きるために、地方があるような状況が変わってないということを、このときにお話してもらいました。それを、ちょっと静岡に例えてどうかなと思ったときに、静岡で暮らしたいだとか、先ほどの学生じゃないですけど、戻ってきて暮らしたいと思うのは、どういうものなのかなと思うと、先ほど言いましたいろんな形でのイメージアップですとか、土壌づくりも当然必要だと思いますけど、いきなり大企業の誘致ですとか、大学を誘致したらどうかというお話も、まち・ひと・しごと創生の会議の中でも出ますけど、なかなか現実的ではないのかなというふうに思っています。ですので、首都圏に流れていくという、さっきの学生じゃない
ですけど、これはある程度仕方ないんですけど、戻れる魅力があるかないかというところが、一番のポイントではないかなと思っています。したがいまして、さっきの金井先生のお話じゃないですけども、例えば、先日うちの町会議員の方からも、ちょっと資料もらったんですけども、医療ですとか、介護ですとか、子育て、教育の公的な部分について、県レベルの補助じゃなく、そういった制度での静岡県の全国的なレベルというのはどこにあるのかというと、何か低いようなお話も聞きました。例えばそういった部分を引き上げることによって、静岡県が生活しやすい、暮らしやすい、暮らしてみたいような部分のレベルまでいければ、この地方創生の土壌ができるのかなというふうに考えています。
　そんな取り組みの中で、さっき私のほうでＵターンの話をさせていただきました。これは本当に１つの例としてお話を聞いていただきたいんですが、この奨学金の制度も、既に他県では結構やっております。先ほど鳥取県の平井知事のお話もいたしましたが、鳥取県でも、成長分野、ＩＴだとか、医療分野に戻ってきた学生さんを８年だったか、奨学金で、うちの30万円という規模じゃなくて、大きい金額をやっています。鹿児島県も、私も電話して聞いたんですけども、地方創生枠とか、いろんな枠を設けまして、無償の奨励金みたいな形での制度もつくっています。確か、鹿児島県は国と同じように高校での成績が４位以上だとか、何かそんなような形でやってました。まさに、さっき言ったいろんな公的な援助ということの中で、例えばこれはうちのまちはやってますけども、正直な話、この狭い長泉町から出ていったらだめですよという制度ですと、本当にこの対象になる子供たちがどの程度いるかというと、ちょっと疑問なところもあります。例えば、帰ってきて、私たち役場の職員は転勤がないからいいですけども、例えば県庁にお勤めの方ですと、うちから通えるのは、東部の総合庁舎、県庁なども通えなくはないですけど、田舎に帰ってきますと、金融機関にお勤めになれば転勤もございますし、そうすると出ていってしまう。町という単位だったら出ていってしまうことが非常に多いんですけども、例えば、こういう制度を、他県のように県単位でやっていただいて、県に戻ってこれるような、ある程度制限かけていただいても結構なんですけども、そうすると、非常に若者が帰ってきやすいアドバンテージといいますか、そういった部分での活用ができるのかなというふうな気がしております。
　他県ですと、財団等も使ってやってますので、最初にちょっと言いましたが、返却の関係等の事務も直接発生しないようなことも聞いておりましたので、そんなことも少し思ったところでございます。
　最後に、長泉町については、最初に言いました人口推計でもまだ増加を見込んでおりまして、当町としても、それに進んでいきたいというふうに考えています。ただ、先ほどの金井教授の話じゃないですけど、成功事例ということでいろいろ取り上げていただいておりますけど、私も新採の職員やいろいろな研修のときにも言っておりますが、当町は何で今の状況にあるかというと、一番は本当に三島駅が近いという交通の利便性、別に私たちが努力したものではない、ある程度地理的な優位性が、まずあります。それで財政力が非常にあるということ。ここが大きな２点でありますけども、それらの中で、最終的には子育てするには長泉町、子育てに優しいというような、そのブランド化といいますか、それが非常に成功しているというふうに思っています。これについては、町政懇談会等をやりますと、子育てするなら長泉町のくせにですとか、子育てに優しいのにこんなこともやってないのかとか、非常に厳しいお言葉も逆にいただきます。そうではありますけども、そういうブランド化をすることによって、さっきの風土づくりじゃないですけども、今回の地方創生に向かう中では、非常に大きなアドバンテージになるのかなというふうに思っています。
　今回、どうしても人口減少に非常に重きが置かれがちかなと思いますけど、今年度、私たちは小さな事業ですけど、生活満足度の向上事業を行いました。地域に自分もそうですが、職員が出て、例えば道路の危ないところですとか、カーブミラーがないところだとか、昼も夜もずっと歩きまして、地域の皆さんとも歩いて、またワークショップもやって、皆さんの小さい不満を解決するように、モデル地区も定めてちょっとやってみました。そうした中で、道路の舗装ですとか、停止線だとか、本当に小さいことなんですけども、そういった部分の満足度を上げていくことによって、本当にこの地域に住んでよかったと思ってもらえるように、そういったところから遠のくことが、本来の地方創生ではないのかなというふうに、非常に最近実感しているところであります。ですから、当町が今までやってきました、言い方悪いですけど、交付のような無料政策じゃないですけど、そういった部分を突き進むことだけが地方創生ではないというふうに、今、当町としては思っているところであります。それがありますので、最初に言いました満足度の向上というところを、今回の地方創生の取り組みとしては、冒頭にテーマとして上げさせていただいているところであります。
　ちょっと話が長くなりまして、大変申しわけありません。当町といたしましては、そのような姿勢で、今回の地方創生には取り組んでいきたいと考えております。以上であります。よろしくお願いします。

○佐野委員長
　髙田様ありがとうございました。
　最後はそこに来るということで、非常に具体的な、実践的なお話を聞かせていただきました。
　では、このあと質疑に入りたいと思います。お時間も余りないんですけれども、一問一答方式で聞いてくださったほうがいいかなと思います。いかがでしょうか。

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