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委員会会議録

質問文書

開催別議員別委員会別検索用


平成20年12月定例会企画空港委員会 質疑・質問
質疑・質問者:三ッ谷 金秋 議員
質疑・質問日:12/12/2008
会派名:平成21


○三ッ谷委員
 2点に絞って当局に質問したいと思います。今回、統計の条例以外に議案がないものですから、さきの委員会、そして今回の本会議を通じて部長答弁を含めた中から、再度多目的産業展示施設とと天竜浜名湖鉄道についてじっくり部長の御意見をいただきたいと思います。
 多目的産業展示施設については、先般の委員会では、空港の利用促進を図るためにということで、たしか答弁があって、すぐ部長がそれは表現がまずかったということで訂正がありました。ここに会議録がありますので、そのときの経緯を部長もよく覚えていただいていると思うのですが、今回、部長が本会議でうちの源馬議員にもいろいろ答弁をしています。私は不思議だなと思ったことが1つあります。
 今回の答弁で、つまり静岡空港が云々する総合計画のときから、静岡空港ができることを予定して、こういうことは地域とも絡むことだから、いろいろな御相談をしてきたという言葉遣いで、部長は総合計画の中で多目的産業展示施設が静岡空港と同じ時間帯に審議されたという意味のことを、答弁の中で述べているんです。それで、今度は再質問すると、長い経過と総合計画で調査をしてきた、調査をするというお話をした挙句に、1万平米を上回るような静岡ツインメッセ以上の物をと部長はおっしゃっています。つまり、時間をかけて、ツインメッセよりも少し大きな物にして全国規模の産業展示あるいはいろいろなものができるような多機能なものをつくりたいと、部長は言っているのです。
 それで、稼働率はどうですかと聞くと、そんな細かいことまでは検討していませんし、答えられないと言っているのです。これは、部長、おかしいじゃないですか。将来を見据えて、中長期の点に立って、多目的のそういう物をつくりたいと。部長はツインメッセを例にまで挙げて、あれより大きな物で全国規模のものができるようにすることが地域のために、あるいは静岡県の企業や産業のために役立つんだと、そこまで踏み込んでいるのに、その利用形態を聞くと、そこまではやっていません。それはおかしいのではないですか。1万平米以上と決まっているのですから、全国の調査をした挙句に、そういうお話をしているのではないですか。まず冒頭でそこの点を伺います。

 それから、皆さんがやってくれた調査結果をゆっくり読ませてもらいました。この中にいろいろ出てきます。
 これは6番委員も同じような意味のことで発言していますけれども、今回の冒頭の何で調査をしたかと。皆さんが600万円だか650万円をかけて調査をしたということだそうですが、今回の調査目標は「県内のメッセ需要や大型会場施設を利用したイベント等の創出、潜在需要の掘り起こしを狙う戦略企画」と書いてあるのです。
 静岡県で、メッセが必要かという需要調査は、将来の中ではほとんど触れられていない。既存の先ほど出ましたふじさんめっせ、あるいはツインメッセ、浜松の産業展示館の事例、結果をただ集めてここに載っけているだけであって、企業に伺ったり、あるいは全国展開をしているような展示会を行う業者と話をして、どうですかという話が、全然この文書には載っていない。
 しかし、皆さんの――今回出ていませんけれども――委員会で言葉を聞くと、中長期的に見ているのだと言うのですから、その点はどのようにお考えですか。

 それから、このヒアリングの中で一言だけ出ているのです。「大規模の施設が県内にないこともあり、大規模な展示会開催に関する問い合わせはない」と書いてあるのです。言いかえれば、解釈としては、これまではそういう産業展示場の大きな施設がないから、多分大きなことは来ないのでしょうねと書いてあるのです。しかし、今度は、現在ある調査会社が挙げた3カ所、東部と静岡と浜松の展示場の稼働率を見てみますと、平均で50%から60%なんですよ。
 ここに皆さんの出した資料がありますから、皆さんも御案内のとおりですから。そうしていくと――私は産業展示館はあるほうがいいと思いますが――1万平米以上の物であって、バックヤードのことを考えながら、いろいろなことを考えていくと、果たして本当に適材適地かな。将来を見据えた、あるいは未来を見詰めた、地域を見詰めたというのであれば、その点はどうかなという考えで、再度質問をさせてもらっています。

 それから、部長。志太榛原・中東遠地域の製造品出荷額は静岡県の4割だと書いてあります。しかし、通常、東中西に割る中で、志太榛原と中東遠地域を一緒にして皆さん考えたことはないのではないですか。こういうところだけ何で志太榛原と中東遠地域が一緒になって、ここは経済の4割をとっているのだという話になるのでしょうか。日ごろは中東遠と志太榛原は別のところでいろいろなものが出ているじゃないですか。

 この部長の答弁の中で、東名それから新東名のインターチェンジ、静岡空港、こういうもので来場者がありますよとうたっていますが、何で新幹線が抜けるのですか。故意に抜かしたのでしょうか。ふつう、現在の交通の中でいったら――新東名も将来はいいでしょう――東名高速以上に新幹線には乗っています。この部長の答弁の中で新幹線に触れられてない。静岡空港、新東名、これは部長の答弁としてはこの辺はちょっとおかしくないのかと思います。

 それから、部長がいみじくもバランスという話をよくしますよね。東中西のバランス、産業界もバランスは必要です。今回、なぜ改めて多目的産業展示施設のことも部長にお聞きするかという理由の1つに浜松市のことがあります。
 私はきのう、浜松市に確認の電話を入れさせていただきました。今、浜松は産業展示館が老朽化をしたこともありますし、浜松市東区があそこに区役所をつくったものですから、駐車場がほとんどなくなっている状態、そして産業振興の4階建てのビルがありますが、あちらも耐震を含めたいろいろな課題があって、将来的には――既にあれは浜松地域テクノポリス推進機構に管理を委託するようでありますけれども――もう新しい物も考えているんだと。できることであればビックサイトのような多目的、屋根つき円形のような産業展示場をつくって、そして静岡県の中でも西部としての光をともす一助にしたいということを考えているし、既に計画の段階に入って当局にもお願いをしているというお話でした。
 きのう、浜名湖の観光圏をあそこにつくるということで、浜松の経済界を含めた商工会議所、市を中心にして、あそこをそういうへそにしたい部分があると思うのですが、そういう中でもあって、できることであれば少し西寄りの中心地のところに、それを考えておるのだと。
 そうすると、東中西のバランスを考えながら、必要なことは私も認めますが、果たして1万平米以上の大きな物をつくるときの費用対効果、将来性を見据えたときに、どっちをとるかという話であれば……。静岡空港のときでも4つも5つも候補があったじゃないですか。方々が立候補を上げて、そういうものに対して現在の地に決まったということは皆さんも御案内のとおりです。
 ですから、こういう大きなこれからの――箱物行政とは言いませんが――新しい物を生み出すときに、やっぱり地域、東中西のバランスを考えるというのであれば、そういうものを掘り起こしながら考えることも必要ではないのでしょうか。
 伊熊さんが、以前から総合計画のお話を盛んにしていますが、結果的には、こういうことで当局が決めたことなんだから当たり前だよと、どんどんレールが引かれていって、それが計画に載っているから、それは見直しがきかないということになってくるからこそ、議会等改善検討委員会の中でも、それならこれからは議会承認にしましょうという意見がどんどん出てくるようになると思うのです。
 だから、皆さんがそういう意向を持っていても、やはり本会議なり委員会で十二分に議論をして、大勢、本当に8割、9割の皆さんからゴーサインをもらって、自信を持って、胸を張ってこういうものができるようにしないと、私はいつまでたっても、過去の失敗が生かされない。そういう政策になる危険性があると思っています。
 この前のときも、それはTSL「希望」の話も出ました。あるいは現在も12億円かかるグランシップのことも出て、随分いろいろな面で批判されていますよ。ああいう建物にしても、県があそこを使ってくれ、使ってくれと言うから、稼働率が6割ぐらいになっているんです。あれは県が声をかけなかったら、悪いけど静岡市まで出てきていなくても浜松市でも磐田市でもどこでもあのぐらいの会場はありますよ。そういうことをふだんから素直に計算の中に入れてほしいと思うのですが、とりあえず、時間ですので、質問は途中で終わりますが、いいですか。委員長。

○豊岡委員長
 質問の途中でございますが、ここでしばらく休憩します。再開は13時15分とします。
( 休 憩 )
 休憩前に引き続いて委員会を再開をいたします。
 審査に入る前に、午前中に7番委員から要求がありました資料をお手元に配付しましたので、御確認をお願いをいたします。
 では、質疑等を継続します。発言をお願いいたします。

○三ッ谷委員
 とりあえず部長にお願いしたいと思うのですが、メッセの需要調査から来る中で、県内の需要動向をどう把握しているのか。これをまず一番初めにお伺いしたいと思います。それは部長の意見だけですから。

 全国的に見て、同じように多目的なこのような展示会会場はたくさんございますが、皆さんからいただいた「平成19年度 メッセ需要と大型会場施設に関する情報収集業務調査報告書」を見ますと、2003年から2007年にかけて全国では1年間で7,500件ぐらい、いろいろな展示会が開かれているようでありまして、約5年間余り変らない。日本の景気もありましたし、いろいろな事情があったと思いますが、当局としては、今後どういうふうな見方を、あるいは静岡県としては見ているのでしょうか。
 それから、ツインメッセの平成19年のデータをいただきましたが、この展示会の開催が一月に1回から4回ぐらいなんですよ。アクトシティの稼働率で平成7年から14年の8年間、平均が56.2%から47.9%ということになっています。特にアクトシティの場合は、展示会というよりも、皆さん御案内のとおり会議施設の充実とか、研修施設、あるいはその上部にはホテルがあったり、周りのいろいろなものがあるから増加の傾向にあるのではないかと、私個人は見ていますが、こういう現状の認識の中で、従来の産業展示、つまり事業所と事業所、お客さんとバイヤーだとか、あるいは製造者と買っていただく方のような一般型の産業展示というのは減ると言われています。報告書の中でも減っていると書かれています。そこで静岡県を含めた産業展示についての減少傾向についての御意見を伺ってまいりたいと思います。

 それから、土曜、日曜と平日はえらい差があるんですよ。私もこういうのを見に行くのが好きなものですから、なかなか静岡には来れないから浜松の産業展示館で何か催しがあれば行きますが、日曜日には結構お客さんがお見えになっています。問題は平日なんですよ。それと利用される側もどうしても土曜日、日曜日にかけて展示会やそういうイベントを開きたいじゃないですか。そうすると年間の稼働率というのはしょせんは限られてくるわけです。これに年間のゴールデンウイークだとか、そういうような長期のときにはこれは別のものに使いたいということで外していくと、結構稼働する日が限られてきます。
 こういうことで、どの施設も、今のツインメッセでもアクトシティでも沼津でも、富士でもそうなんでしょうけれども、公共施設として公金でつくった施設というのは、何か内容のいいものをお願いして、県民やユーザーに見てもらうということから、いかに稼働率を上げて批判をされないようにすることに躍起になっていると報告書に書いてあるじゃないですか。
 そうすると、本来展示場でありますから、そういうものに我々の税金が生かされたとするのであれば、何でそんなことになってしまったのか。この1つの原因には、指定管理者制度というものも関係しているのかという気もしてまいります。多額な金をかけていただいて立派な物をつくっても、つくるだけつくったけれども全部お任せだよと、我々の意向はこういうもので、こういう会場は全部取り入れてやってくださいと、あるいはこういうイベントもやってくださいといって、丸投げするようでは、なかなかこういう大型の多目的の産業展示場というのは、これから難しくなるのではないかという気がいたしますが、そういう点につきましての、今回の多目的展示場については、どういうふうなお考えを持っているのか。それも伺いたいと思います。

 これは、一般質問の中でも出させていただきましたが、新たな展示場をつくるということは、大型化で世界に通用するものと考えるのであれば、それは認めます。しかし、公金をつぎ込んで、あるいは補助あるいは交付、応援、支援という言葉でいけば、既存のどの会場も静岡県のそういうものには当てはまっているのではないかと思うのです。
 ですから、一方では、新しいものを考えながら、既存の施設の需要喚起にどれだけ皆さんが力添えをしているのか、これからしていくのか。あるいはしたというのであれば、その結果をぜひ見せていただきたいと思っています。

 それから、調査報告書を読ませてもらって、気がついたことは、やはり冒頭の――部長が契約者なのか、担当課が契約者なのか、私はわかりませんが――調査の目的の重さが違うと思うのです。ここは冒頭にも読ませてもらいましたが、2行から成っています。調査の目的は本来であれば、本業務は県内のメッセ需要をしっかり調べていただくことです。しかし、附帯として、イベントなり、展示会でどういうことをやれば、こういうメッセが生きるのでしょうかという、県内のメッセ需要もイベントも同じ横並びで書いてあって、調査会社には県の意向がうまく届かなかったのではないかと、この文章からは読み取れます。
 そこで、改めてそういう調査報告書を読んだ後で、部長はどのようにこれを考えているのか、委託内容についてもお伺いをするところです。

 それから、先ほど言いました志太榛原・中東遠の関係につきましても、確かに浜松市が製造品出荷額は県下一番です。続きまして、2番か3番に多分磐田市が入っているのではないかと思いますが、これはおかげさまで、輸送機関連メーカーが西部地域に多いものですから、そういう工業出荷高があるということは承知をしています。
 志太榛原地域に、これから浜松の大企業がそこに大工場をつくりますから、これからはそういう期待を持って工業出荷高も伸びてくるのでしょうが、もし4割というのであれば志太榛原と中東遠地域の工業出荷高を案分でお願いしたいと思います。今言ったことが、午前中にそれぞれ余分な話も長く述べましたけれども、質問の趣旨です。

 最後に、総括表を読ませていただいて、静岡県に限らず、全国の見本市・展示会の開催件数が横ばいである。しかし、土曜、日曜、つまり開催日数の短縮とか、あるいはそういうことで稼働率が随分落ちていますよと。ですから、企画によっては、ひょっとすると需要が喚起できますが、本来メッセそのものが世界のこういう景気動向によって随分左右されますよというのが総括で書かれています。
 ここに、先ほど言った県内の諸施設の稼働率を上げるために、何でもかんでもやろうと努力をしているということも書かれています。ですから、こういう傾向の中で本当に適材の物をつくりながら、適地を見つける。あるいはさっき言ったバランス感覚も大事だけれども、部長が本会議で答弁したように、せっかく静岡県として1万平米以上の物を求めているのであれば、それは――全国の大きなメッセというのがこの中に全部入っているようでありますが、結構、空港から30分、40分かかるところに随分あるのです――もう少しコンベンションのバックがくっついていて、やっぱり昼間の展示会も研修会もよかったけれども、夜のいろいろな会食もよかったよ。帰りはスムーズに帰れましたよというところに、全国の一流のメッセが随分入っているんです。
 ですから、決して私は多目的の展示施設が必要ないとは思っていません、必要だろうと思います。まして、適材適所という考え、費用対効果、あるいは部長がいみじくもおっしゃるような長期を見据えたというのであれば、静岡空港を中心とすることも必要なんでしょうが、もっと全体的な流れの中で浜松市のそういう意向もあるし、いろいろなことを考えたら、競争してライバルをつくることだけが能じゃなし、6番委員ではありませんが、しっかりもう一度見詰め直すということもこの際、勇気を持ってやることは、私は静岡県、県民のためになるのだと思っています。まして、議会等改善検討委員会で総合計画の見直しを含めて議会の承認とするのかしないのかということも議論をしている最中でありますから、ぜひとも多目的のこういう施設につきましては、今言ったようなことから御意見を伺えればと思います。
 とりあえず、途中ですが、聞かせてください。

○山村企画部長
 午前中にいただいた御質問と今の御質問が趣旨は同じだと思うのですが、かなり幅があるかなという感じがしますので、午前中にいただいたことと、今、委員が言われたことをミックスさせながら答えさせていただきます。非常にたくさんあるものですから、的確に答えられるかどうかわかりませんが、よろしくお願いいたします。
 まず、午前中もあったのですが、総合計画に載っているから、それで県はやるんだよと。確かに本会議の再質問に対しては、それに近いことを申し上げました。
 それは空港建設が始まったときから、あの地域について地域活性化の観点からいろいろ議論がありました。その手法として、1つは展示施設だとか、交流施設がありました。そんなことも含めながら地域の事情、地域の優位性等を勘案してということで、総合計画に載っていたということも1つの事実であります。それも地域活性化という意味で10年間以上載っていたと。
 それと大変申しわけないのですが、あのときにこれが一番最後の答えでした。再質問に対して前段非常に長い答弁をしたものですから、私は最後に自分で本来言おうと思っていた部分を切ってしまったのです。それを言わせていただきますと、取ってつけた話ではなくて、本当にそのときに、再々質問で、総合計画に載っているからおまえらやるのかというふうに議員が言われたのですよね。「あっ、しまったな」と感じたのがそこなんです。それは、先ほどの委員の志太榛原と中東遠を何で一緒にするんだということも絡んでくるのですが、今の総合計画では、県としては東中西という形ではなくて5つの圏域に分けるようにしながら、それをベースにしながら地域振興をどうしようかということに、だんだんかじを切ってきました。圏域ごとに市町村の首長、担当者レベルを集めて、今、そういうような地域づくりについての意見交換会を開いているところであります。

 そう見ますと、志太榛原・中東遠については、空港ができるということもありまして、あの地域をひとつのエリアでくくっております。したがいまして、先ほど製造品出荷額が約4割という話をしましたが、これも突然そこをくっつけてきたわけではなくて、もとから県内の地域づくりの考え方として5つに分けたというベースがあって、そのエリアで数字をカウントすると4割ということですので、そこは御理解いただきたいと思います。

 なおかつ静岡空港の地元ということになると、志太榛原だけではなくて、空港が少し真ん中にありますので、中東遠も当然、空港の直下の地域という形でこれからいろいろな影響が出てくると考えておりますので、そういう意味で、ここは一つの地域というように考えております。
 そうしますと、5つの地域をどのように地域振興していくかといったときに、いろいろなところにいろいろな地域振興策があるんですが、志太榛原・中東遠については、来年ちょうど空港が開港する、それから何回も申し上げますが東名高速のインターチェンジがある、新東名もある、港もある等々そういうことがありますので、あの地域については、県内では非常に大きな交通の要所であるということを考えておりますので、そういう意味で、あそこの地域にそういう地理的な条件を加味したときに何が地域振興に役立つのか、なおかつ地域振興だけではなくて県内全体のレベルアップにつながるものというように考えた結果、最終的にはこの多目的産業展示施設というものが1つの候補に、今現在上がってきているわけです。そういうことをまず御理解いただきたいと思います。

 それから、先ほど新幹線が出ていないというお話がありましたが、済みません、答えの中では鉄道駅ということの言い方をしております。新幹線の駅は今のところないものですから、直接はお答えしませんでしたが、答弁の中では鉄道駅ということを一応申し上げたつもりでおります。

 それから、今回の質問でございますが、県内の需要動向、全国も同じなんですが、いずれにしても、今の経済状況なりなんなり、確かに経済成長が今急激に悪くなりましたが、その前は若干なりともプラスに推移していたと。しかしながらそれほど大きな経済成長というものは実感できておりませんので、そうなってくると、なかなかこの展示関係については、余りふえていかない。どちらかというと横ばい傾向だというのは今の経済状況を反映したものだと理解をしております。
 今後、こういうものが果たしてどうなるのかということでありますが、これは今ある機能をベースに考えることも1つの考え方ですが、今ない機能――静岡県内にはない、ところが例えば大都会には相当の規模の展示機能は持っている――その動向をこれからも踏まえながら、やはりそれなりの物を県内につくれたらという思いが強いわけです。

 ただ、具体的に調査そのものはしていないではないか。具体的に県内の企業だとか、展示主催企業へのヒアリングもしていないというお話でしたが、今回の調査は県内もしくは全国のメッセの動向を把握するというのがメーンでございます。個々の具体的なものについては、これから来年度以降、我々は具体的な調査をしてまいるつもりでおります。
 したがいまして、そこの中で、いろいろな使い方を調査しながら、そうしますと、機能もそこでどういう機能の物をつくればいいかということがだんだん見えてくるのかなと思っております。
 今はとりあえず、県内にないようなそこそこ県内で一番上位に行くような規模の物を考えておりますが、中の機能については、今後の調査結果により、先ほどの土曜、日曜と平日の差の話もありますので、では平日にどういう使い方をすると皆さんに使っていただけるのか、そのことを考える必要もないのか、いろいろなことを踏まえてシミュレーションをしながら、ここは調査結果を踏まえながら決めていきたいと思っております。

 あとは各施設が稼働率で一生懸命頑張っているけれども、どうも指定管理者制度が悪い影響をしているのではないかというようなお話もございました。
 管理運営形態につきましても、ここが何をメーンに運営するかによって、何を主体に管理運営したらいいのかというのがだんだん見えてくるかと思いますので、その辺を念頭に置きながら、ここについては考えていきたいと思っております。

 それから、既存施設の需要喚起策ということであります。我々は、グランシップは産業展示施設という位置づけを持っておりませんので、申しわけありませんが、グランシップはちょっと外させていただくと、県が直接運営する産業関係の展示施設というのは、今のところありません。
 したがいまして、基本的に今あるのは、ほとんど市町村立の展示施設でありますので、そこへの需要喚起策というのを県がどこまでやるかという問題もありますので、当面はまだそこの部分については何か特別なことをやっているかと言うと、今までのことを考えますと、そこには手を出していないのではないかと思います。

 それから、先ほどの東中西のバランスというお話、これは午前中もございましたが、浜松でそういう要望が出ている。そういうところのほうがいいのではないかという御趣旨の御発言かと思います。
 それはそれで、浜松がどういう物をつくろうとしているのか、それに対して県としてどういうふうにコンタクトできるのか、別途考えていかなければいけないことだと思っております。
 今は、志太榛原・中東遠地域、空港が開港するに当たって、あの地域にどういう機能の物を持っていったらあの地域の活性化につながる、もしくはその影響が県内全体に広がっていくかという視点でもって考えておりますので、その辺は御理解をいただきたいと思います。

 調査報告書につきましては、先ほどもお話ししましたように、先ほど委員の質問の中で六百何十万円というような調査費のお話をされましたが、この部分についてかかってるのが200万円弱でございまして、ですから比較的簡単な県内もしくは全国のメッセの需要動向、現状を把握するというような調査であったかと思っております。
 さらに、細かい調査については、これからきちっとしたものをやっていかなければいけないと考えております。
 
○三ッ谷委員
 部長の基本的な意見は、本会議でやったって、ここでやったって、お互いに変わるわけではありませんが、私はやっぱり「ありき」はよくないと思うんですよね、「ありき」は。
 だから、それは知事と島田市長がどのような契約を結んだのか、どのようなお話をしたのかは、新聞で我々は読むしか知りませんでしたけれども。将来を見据えて長期的な視野に立ってと、部長はあのとき言っているのですから、仮に浜松市に総予算150億円のドーム型でという物ができた場合に、我々が仮に島田の地域につくったとしてライバル争いをしていることが、静岡県の県政運営上、本当に将来を見据えた施策になるというお考えなんでしょうか。だから、これはやるとかやらないではないのです。私は必要であると言っているのですから、その場合の基本的な長期的な視野というときは、部長、どんな判断をするのでしょうか。

 もう1つは、はっきりこれから需要の調査ももう一遍やり直し、いろいろなことを聞きますよと言うのであれば、もう一度、県内の立候補地を言わせてもいいぐらいの案件ではないかと考えます。これは今までにも、県がこれはと思って知事以下、部局の皆さんが頑張った施策の中で、随分失敗例があるではないですか。そのときにも委員会で質疑応答をやっても、みんな自信満々でやってきたのです。TSL「希望」のときにもいざ事があれば、災害救助船で出ていってすばらしい成果を上げますよ。その間は産業の展示会場の展示船として全国を回って、静岡県の物産をPRして歩くのですよと、企画の委員会でこうやったんですよ。しかし結果的には、最終的には何百万円のお金しか入ってこないで、ああいう結果になったんじゃないですか。
 ですから、慎重の上にも慎重にやるのが必要だろうと思うのです。その理由は、今言った過去の事例もあるけれども、今の経済状態を考えながら、静岡空港の今の片肺の運用で、完全運用がいつになるかわからないような状態の中で、この企画は5年、6年先だとは言いますが、今からしっかり議論をして地域の皆さんにも御理解いただくところはいただかないといけないし、出すものも出してもらわないといけないだろうし、あるいは頑張りも必要でしょう。しかしライバルができた場合のことも考えながら、地域の振興策を合わせて考えてやらないと、私は中途半端なものにならないかなと考えるものですから、今のような再質問を部長、お願いしているところです。

 それから、指定管理者制度のことに触れましたが、私はうまくいって、県の職員、OBの力をかりてやれるなら、どこの物も別に指定管理者でやらなくてもいいと思っているのです。県が言うほど、そんなにもうかるよ、人も来るよ、地域のためになるよというのに、何で泡を食って指定管理者なんかに出そう、出そうと、県はしてきたのか、よくわからない。これはきょうの産業展示施設のことではありませんよ。でもいつもそういうことがあって、つくるだけはつくるけれども、あとは基本姿勢に基づいて、君がやるんだぞと、県がやったら1億円かかるけども、年間8000万円で上げなさいよというような、そういう事業では、これからの静岡県の県政の課題をクリアする意味では、そうならないだろうと考えています。
 ですから、いみじくもそういうお話をしたところで、自信があるなら、胸を張って「うちは若い連中5人で行ってできますよ」ぐらいの事業をやってほしいです。そういうことが今現在、名目は経費の削減、いろいろな格好いい説明が並んでいますが、結果的には判断ミスとか、いろいろなことで経費がかかり過ぎてしまうから、どんどん回っていくということに結びついているのではないかと思います。
 グランシップを例にとりますが、今年度予算もきのう、部長からヒアリングで承りました。約12億円余、修理代入っていますが、それだけの多額の後年度の経費がかかって、職員挙げてなおかつ指定管理者も含めていろいろなもので稼働率を上げるために頑張ってくれていますよ。そういうことを考えていくと、ほかの事業もそうだけれども、そんなに自信があるなら、何でそんなことになってしまうのかなと考えるのは私一人ではないような気がしますが、その点につきましてもう一度お伺いします。

 それから、大きさとかはこれから決めますよ。決めますよと言っているけれども、静岡空港は1日も休みなしで、機材の故障、飛行機事故、あるいはその他の天変地異がない限り365日稼働すると思います。しかしこういう産業展示施設、今言ったように土曜、日曜に集中するというと、仮に半分としても365日の2分の1掛ける7分の2です。それぞれの主催者がやりたいという。それと、この前の委員会では、富士の例をとって予算を挙げていただきました。約45億円から50億円ぐらいかかるだろうと。しかし、実際にきょうの午前中あるいは本会議の部長の答弁のように、今までのような箱物で、商品や製品だけを展示するのであれば、それでもよかったかもしれない。しかし、ここの説明書に書いてあるように、音楽、プロレス、ありとあらゆるものをやりたい。やることによって稼働率を上げますよというと、45億円のお金ではできない。部長もいみじくも高いところは200億円ぐらいかかると発言しましたよね。安いところは何十億円でできるかもしれない。そうすると、規模も我々のさきの委員会で40〜50億円かかるでしょうというお話でしたが、実際ふたをあけたら、今後は逆にもっとかかるということもあるじゃないですか。そうすると、前の私の意見に結びついていくと、もうちょっとしっかりやらないとどんどんふろしきが広がるばっかりで、結果的にもし稼働率が悪くて、島田市だけでは背負い切れないで、静岡県も応分のということになりかねないということを大変心配もするし、反面、地域の振興策で欲しいということはよくわかっています。よくわかっているけれども、こういう意見を言うことも必要だろうと思って、信念持って私はお願いしているのですが、今言った2、3点のことにつきまして、もう一度答弁お願いします。

○山村企画部長
 「ありき」はだめですよと。確かにこれから細部の議論をしていきます。ただ、方向性だけは一応この間出して、こういう方向でいこうという思いは持っておりますので、その方向の中でどういう形が最適かというのは求めていきたいと、現状はこんなふうに考えております。
 それで、もしほかにそれを凌駕するような候補地が出たらどうするんだと。これはやはり時間軸がどうなっていくのかによって変わってくると思います。もう1つは、もし万が一こちらの計画がまだそれほどに煮詰らない段階で非常に大きな物、この志太榛原・中東遠地区に設置をしようとする規模よりも大きな物がもしでき、なおかつその影響が非常に強いようであれば、それは当然考えていかなきゃいけない。当然、修正もしくはもう一回練り直しをするということも起きてこようかと思います。
 ただ、それは時間軸との関係がありますので、どこまでの時間軸が視野に入ってくるかということによって変わってこようかと思います。

 それから、最後しっかりやらなきゃだめだというのはわかりました。どちらにしても、議会から相当いろいろな御意見を伺っております。したがいまして、そのことは十分踏まえた上で、今後、こちらも詰めをし、なおかつ途中経過なり結果というものは議会にお示しをしていき、その中で議論をしていただくという場はつくりたいと思っております。

 それから、もう1つ、指定管理者の話でございます。
 自信があるなら自前でやれという話なんですが、結局、県の職員がやってもいいですし、民間がやってもいいのですが、もうかる施設であるならば、最初から公共ではやらないというふうに私は思っております。
 まさに、社会インフラというのは一体何だという議論に行き着くと思うのですが、そういう観点から、そこから生まれるいろいろな経済波及効果なり、いろいろな効果を踏まえてトータルで判断したときに公共でつくり、そのときに単純に運営というものにかかるだけ出すのでは問題がありますので、そこはできるだけ精査をしながら、その手法の1つとして指定管理者があると思っております。最初から丸々、税金を投入しないでもできるのであるのであれば、行政が手を出すこともないのかなという思いを持っております。以上であります。

○三ッ谷委員
 今、時間軸の話と、それから公共の社会の福祉に寄与するということ、2つ大事なことを部長がおっしゃっていますが、部長がこう言うから、こういう質問を逆にしなければいけなくなってしまうのですが、仮に時間軸と言うのであれば、来年の7月には知事選がありますよ。今の知事さんがやるのか、新しい知事さんが出るのかわかりませんが、総合計画だって5年の見直しの時期に入っていて、部長はそう言いますけど、じゃ、知事が新しく見直しますよと言ったら時間軸の中ではどういうことになるのですか。私が部長だからやりますよという意見は、時間軸の中で、多少のことがあっても、公共の福祉に反しない限り……。でも、公共の福祉というのは、部長、違うんじゃないでしょうかね。
 税収がどんどん右肩上がりでいくような時代は、それは相当知事権限の中で、あるいはそれぞれ担当部長の権限の中で、使える幅は広かったと思うんですよね。今は、これからも往年のような税収豊かな時代が長く続くような時代が二度と来るとは、私はそんな時代はあまり来ないと思ってますよ。どうにか、県も市もいただいた税金の範囲の中で最低限度の小さな県、小さな市で、市民や県民の皆さんが幸せになるような施策ができる時代が長く続く時代がきっと来ると思いますよ。そのときに、いみじくも公共の福祉とは何ごとかというときに、建物を建てたり何か、病院は別ですよ、病院とか介護施設なんかっていうのは、これは別ものなんでしょうけども、私は、こういうものが公共の福祉の中の社会資本の整備とは思っていません。ましてや初めからそれはマイナスでいいだよという考えてやるんであれば、先ほど言ったような天竜浜名湖鉄道の話だって、当たり前じゃないですかって押し切られちゃうと思うんですよね。だから、努力していくよという話も先ほど来部長、しているわけでありますから、時間軸にしても、公共の福祉に資する社会資本の整備というのであれば、当然マイナスなんか出さないでプラスマイナスゼロでいかないかん。そして、みんなに喜んでもらうことになるんじゃないですか。
 時間軸につきましても、一応、総合計画の中には載っていても、もし、来年7月以降の知事がやるのか、それともこういうことによっては、その時間軸そのものも変わるっていうことがあるんですか。

○山村企画部長
 非常に来年の7月以降の話というのは、私もよくわかりません。
 というのは、今、総合計画については、ちょうど下準備というのですか、改定の準備をしております。今は、現状の分析等をして問題点の抽出というのを行っておりまして、来年――21年度に入ったときに、どういう基本構想、基本計画に持っていくかという作業をやるつもりでおります。その作業の本格化はどちらかといえば7月以降に考えておりますので、今、委員がおっしゃられたようなことがもしあるとすれば、その時点で当然新しい総合計画には何らかの形で反映されてくるというふうに今、考えております。
 ただし、今私が、一生懸命言っているのは、従来から今ある総合計画、それから従来からずっと引き継いできた総合計画をベースにしながらお話をしておりますので、今のこの段階では、私としてはあの地域についてはこういう方向でこういうものをつくっていきたいということで、県としてはある意味では方向性を示したというふうに考えておりますので、それに向かっていろいろな諸準備を進めようというふうに考えております。
 また、公共の福祉の話については、これは、少しいろいろな角度から議論していかないと、なかなか難しいのかなというふうに思います。要するにプラスマイナスゼロでっていう、意気込みとすれば、当然できるだけコストをかけないということが大前提でありますけれども、じゃ、赤字が出るからその施策、その施設そのものはけしからんというふうなことには、即ならないというふうに私考えておりますので、そこは、どういう効果があるのか。そういうところまでやっぱり議論をした上で私は判断をしたいと思っておりますので、申しわけありませんけども、私の答えは以上であります。

○三ッ谷委員
 時間軸のことについては、よくわかりました。
 しかし、公共の福祉についての話は、それは、やっぱりなかなか譲れませんよ。
 だから、公共の福祉の社会資本整備という中で――きょう答えをもらわなくてもいいけどね――部長ね、逆に公共の福祉という公共施設は何と何か教えてくださいよ、マイナスでいいと言うなら。
 つまり、県の中だって、公共の福祉っていうような公共施設が何と何ですかって聞かれたって、答えられないでしょ。だから、公共の福祉はマイナスになってもいいのよという考え方は私はおかしいといっているだけであって、中には、部長がおっしゃるとおり赤字でしょうがないのがあるじゃないですか。これは、やむを得ませんよ。
 しかし、初めから、公共の福祉だからっていって、民間がやれんから県がやるわよっていう話では、私はイコールにはならんだろうなと思いますので、この議論は、部長、またゆっくりやりますから。
 それから、多目的産業展示施設につきましても、今後とも皆さんの御意見も聞きたいし、我々議会側の意見も反映させないかんもんですから、こういうお話をさせてもらっています。続けてまた2度や3度や、また議論させてもらいますが、きょうはそれにつきましては、その辺で終わりにしたいなと思います。

 それから、午前中に出ました天竜浜名湖鉄道につきましてお話を承りたいと思いますが、これも、部長のところからもらった会議録、計画、いろいろなデータをいただいて、本当言ったら全議員がもっとまじめにこれを読ませていただいて、何か感じるところを感じなきゃいかんかもしれませんが、私も何日か前に初めて読ませてもらったところで、こういうデータそのものの存在も知りませんでした。
 これ、きょうも午前中からいろいろな意見が出ているようでありますが、乗り込み客数っていうんでしょうか、これを見てみますとね、皆さんからいただいたこの図を見ると、真ん中がこんな谷になっているんですよね。ちょうど静岡空港の谷を埋めたようになっている。新所原に近いほうが左肩上がりで乗客数多いです。掛川駅においても多いんですよ。
 それで部長ね、まずお聞きせにゃいかんのは、確かに現場も頑張ってくれているし、部長のところも叱咤激励しているでしょう。本社の地域が一番低いっていうのは、どういうことですか。
 部長は見ていないからな。わかりかねたら、天竜浜名湖鉄道地域公共交通総合計画計画作成調査報告書というのがあるんですけど。その何ページだったかな。その乗客数のグラフを見てくださいよ、グラフ。今、私が説明しましたとおり、周りに行くほどお客さんはふえている。特に掛川の周辺、それから新所原の周辺では本当にお客さんの数がふえてて、ありがたいなと感じますが、これは40ページに駅通過を含めて、大体、天竜二俣、二俣本町、西鹿島、上野部、この周辺の真ん中の落ち込み一番多いじゃないですか。ここに本社があるでしょ。本社の周辺の地域が、駅の通過人員が一番少なくてということになってきますと、何か、意気込みと本社が一生懸命頑張っている姿がこのグラフにあらわれないなという気がしますが、そんなに天竜浜名湖鉄道の二俣周辺の環境というのは、天竜浜名湖鉄道には優しくないとお考えですか。これがまず第1点目、お願いします。

 それから、部長は答弁の中で、今後、少子・高齢化になって、おじいちゃん、おばちゃんに乗ってもらわないといかん。身近な交通手段としてどうしても鉄道が必要ですよって、本会議の中で多分お話をしています。ちょっと今、答弁書を探す時間がないから再質問のときに読ませてもらいますが、そんな意味のことを部長は述べてますよ。
 先ほど、僕、午前中7番委員の話を聞いて、「ああ、いいことを言ってくれたな」と思って感心していたんですが、7番委員は、ちょっと冗談で、タクシー呼んだら日が暮れちゃうよって話をしていますが、私も磐田市に住んでいますから、天竜浜名湖鉄道はうちの旧豊岡村周辺を走っています。確かに電車は信号がないから車よりも速い。それは、絶対ですよ。しかし、おりた後の次の交通手段がないんです。デマンドのバスだろうがタクシーだろうが含めて、そういうところにこの天竜浜名湖鉄道の次の支援策を持っていかなかったら、ますますお客さんは離れていきますよ。

 部長、JRに対してはエスカレーター、エレベーターの設置を随分、ことしも予算をつけてもらって、使ってくれるお年寄りにはありがたいなと思っていますが、残念ながらなかなか天竜浜名湖鉄道にエレベーターをつけるところがないのでいいけども、そういうフォローアップの面では欠けているんじゃないかなという気がしますが、この点はいかがでしょうか。
 それと、磐田駅で観光協会が、ここの具体的な利用促進策に入っているレンタサイクルサービスをしています。磐田駅は、一番多いのが電動自転車なんです。電動自転車をヤマハとか東洋ベアリングさんとか、関連の企業に来たビジネスマンが借りていくんですよ。1日乗り放題でたしか600円なんですよ。それと、やっぱりほかの駅でやっているようないいことはどんどんどんどんやればいいけども、1台10万円もする自転車だから天竜浜名湖鉄道の各駅に置けって言ったって、相当な金額になっちゃいますよ。私は、そういうところに県としてぜひ御支援をいただいて、「せっかくだから、こういう自転車買ってやるから、ちょっと頑張ってみたらどうだ」とか、あるいはおじいちゃん、おばあちゃんの足になるようなところのことをどうするのかということをフォローする必要がこれから出てくるんじゃないかなと。

 部長、5年間の不退転の決意でと言うもんだから、私は電子辞書で不退転ということを何回も読み直しましたよ。部長、不退転という意味わかりますか。部長が自分で言ったんだから、わかると思いますけど、国語の勉強をこのごろ一生懸命やっているもんですから調べました。そしたら、修行のときに退歩しないこととか、新たに心構えをしたことについて絶対に後ろ向きにならないという意味のことが書いてありましたけれども、今回のこれも5年間で、議員の中にも、それは赤字の垂れ流しって批判を受ける方もいるわけですから、そうなってくると、本当に現場サイドで頑張ってもらう。これは、県だけじゃないですよ。出資会社ですから、磐田市も掛川市も袋井市も浜松市も、みんながやっぱり力を合わせていかないと、天竜浜名湖鉄道の再生というのはできない。首長の中には、もうあそこやめちゃって、自動車専用道路とか、自転車専用道路にして、もっと何か流れのいいことを考えることも天竜浜名湖鉄道を生かす1つの考えだねって言っている人もいるんですよ。そういうことを総合的に考えて、部長が5年間、不退転の決意で頑張るというんですから、細かいところにも気を遣っていただきながら、年間200万人も乗った鉄道ですので、現在百六十五、六万人しか乗っていないようでありますけれども、生かせるところを生かす。
 それから、もう1つ。これは、後ほどうちの先輩委員から次に質問が出るんでしょうけども、浜松駅への乗り入れもしっかり考えていただく。ただ掛川と新所原を運行されるだけじゃなくて、そういうことも含めて考えることが天竜浜名湖鉄道のやっぱりこれからの命の源だろうと思うんですが。
 それから、北海道で走っているDMVなんていう考え方は、私もやめたほうがいいなと思います。1台2000万円の車両で17人しか乗れないですよ。これから幾ら改良したって、そんな物で……。今、ワンマンカーで運転手ひとりで運行させているんですよ。あれだけの1両200人も乗れるような車両でさえも赤字になっているのに、鉄道の免許証と自動車の二種免許証、それがなかったらDMVは運転できないんですよ。そしたら、バス1台が2000万円するんですから、その営業用にはあれを10台、20台買わないといけないじゃないですか。運転手も20人雇わないといかんということを考えると、あんまり6番委員、7番委員がおっしゃったように、うちの天竜浜名湖鉄道にああいう物があればとは思えないなという気はします。ですから、我々決して天竜浜名湖鉄道をどうでもいいよなんて考えてません、天竜浜名湖鉄道は残していこうと。
 部長が決心したんですから、逆にこれはさっきの多目的産業展示施設と違って、不退転で臨んでいただいて結構ですよ。ただし、伊豆半島の山の中を走っている鉄道もあることだし、大井川鉄道のような大井川の横を走って、土砂崩れのたびに赤字になって困っているところもある。そういうことをバランス的に配慮した中で、天竜浜名湖鉄道に対する部長の思いをぜひなし遂げていただければと思いますが、合わせて四つ、五つ聞きましたけども、お願いいたします。

○山村企画部長
 天竜浜名湖鉄道についてお答えをいたします。
 まさに、おっしゃるように真ん中部分の乗客が少ないというのはもう如実であります。
 今、何をやろうとしているかといいますと、掛川駅と遠州森駅の間はシャトル便、それから新所原駅と三ヶ日駅の間もシャトル便、真ん中は少し間引こうと。そういうような計画を持っております。あと間引くときに、我々はその区間についてDMVを入れたいと思っています。
 ただ、DMVについては先ほど疑問点が出されましたけれども、それらについては一つ一つ本当にそこが改良できないのか、あとは使い方としてどうなんだろうかということは十分詰めながら進めていきたいと思います。ただ、まだ実用化するには数年先の話になりますので、そのときは大分変わってくるんじゃないかなと思っています。

 それから、真ん中が少ないのは何でだと。本社がありながらと。こういう話です。
 これは、もともと国鉄から移譲を受けたときに、あそこにもともと二俣線の本拠地があったわけですね。時代の変化に伴って、じゃ、本社機能をどこかにというようなことを考えればよかったんですけども、受けたときからそこまでお金をかける余裕がとてもない会社でありましたので、恐らくそのまま引き継いで今、あるんだろうと思います。
 何で二俣地区については、乗降客が少ないんだということですが、基本的には浜松へ向かっている方がほとんどです。二俣から天竜二俣駅まで、もしくは西鹿島まで来るというのは、ほとんど北から南へ下りてきます。これは、もう車かバスしかないんですね。この人たちがわざわざ天竜浜名湖鉄道に乗るかといったら、それは無理ですね。この人たちは、全部そこから遠鉄に乗るなり、もしくは車でそのまま……。しかもあそこの地域の道路というのは、放射状にできています。そういうことを考えると、やはり、今のモータリゼーションと道路のやっぱり発達によって、あそこの地区については、ほとんど利用される方が非常に少なくなってしまったというのが現状ではないかというふうに考えております。

 それから、アクセスが悪いと。これは、確かに物すごく反省しなきゃいけないと思います。
 調査すると、天竜浜名湖鉄道に乗って、おりたときにバスとの連結が悪いとか、こういう話はたくさん出てまいります。したがって、そこは、きっちりと二次アクセスをバスなり、タクシーが果たして――お客さんがいないところにはなかなかタクシーは来てくれませんので、その場合には例えば、常に連絡すれば来てもらえるような、地域の足のようなものですね、そういうものがミックスされれば、一つは解決方法になるかなと。いずれにしても、天竜浜名湖鉄道のダイヤをふやす、減らすということはありますけれども、それとあわせて今言ったアクセスをよくしなければいけない。これは、おっしゃるとおりで、それはもう、会社にとにかく頑張って、そこは一生懸命やってもらわざるを得ないと、こんなふうに思っています。

 それから、天竜浜名湖鉄道へのフォローアップがないんではないかというお話でしたけれども、国鉄から移譲を受けて以降、最近になって累積赤字が5億円を超えるぐらいになってきて、資本金が6億3000万円ですから、もう一回今のような赤字を出せば債務超過に陥ると、こういうことになります。
 かつては、お客さんもいました。それから、県と沿線市町村でその改良経費ですね、安全のための改良経費については常に基金を積んで一生懸命支援をしてまいりましたので、フォローアップをしていないどころか、少なくとも、県と沿線市町村で支えてきたといっても過言ではないと思います。
 それからあと、電動自転車のようなそういうもう少し細かいところも配慮して、支援したらどうだというんですけども、今回の我々の5年間の支援は経常赤字に対してまで補てんをしようとしています、単年度で見たときにこれ以上、もう赤字を出させない。当然、ハード整備に対する助成と赤字分の補てんも5年間はしていきます。これ以上出しますと完全に会社が転びますので、そうはさせない。もうそうなってはいけませんよという意味合いも込めて、今回の計画をつくっております。
 そういう意味では、我々も不退転でありますけれども、会社そのものも、もし最悪のことを想定すれば、今働いている人たちがひょっとすると働く場所がなくなってしまう可能性もないわけじゃない。そうなると、今、それでも利用者が少なくとも160万人いますので、そう簡単な話ではないとは思っております。
 ですから、そういうことについては、十分と少なくとも5年間、その実績を見せなきゃいけない。会社がこれだけやる気になっているんだというのが見えたときに初めて周りの住民、それから企業、それから関係する市町も……。先ほど首長の中にはあんなもの取っ払っちゃって専用のバス路線にすればと、私も話は聞いております。おりますけれども、一たん鉄道をはがしたら、あそこには二度と鉄道はできません。そう考えると、私は、あそこに鉄道を何としても残したいなと思いますので、そういう意味で、ぜひ会社には頑張ってもらいたいし、我々もそれなりの厳しいことをこれから言っていこうと思っています。

 それから、県内全体に民間鉄道が幾つかあります。大井川鉄道もなかなか経営状態が厳しい。ただし、先ほど7番委員からありましたように大井川鉄道の料金というのは非常に高いです。高いけれども、SLでもって観光客で稼いでいるんですね。今は、経常は黒字なんです。借入金が若干大きいものですから、その辺で四苦八苦している部分はあるんですけれども、とにかく、今、大井川鉄道は、非常に頑張って経営しております。
 それからあと、若干問題なのは、伊豆半島の東側を走っている伊豆急なんですけども、あれは、もう地域にとっては本当に生命線であるというふうに我々思っております。ただし、会社そのものは分社化されて、今は一応黒字経営をしております。ただし、あそこの問題は急ながけのところを通ったりですね、トンネルが多かったりするもんですから、その安全対策上、これから非常にお金がかかってくるということがありますので、そういうものに対しては、県はそれ相応の支援をしていかなきゃいけないのかなと。そういうことによって、県内の私鉄の鉄道交通網というのを守っていきたいなと、こんなふうに思っています。

○三ッ谷委員
 部長、弁舌さわやかなもんだから、こういう部長のペースで運ぶ演説というのは、聞いててほれぼれしますよ。意気込みを感じるって、本当にそう思っています。
 私がさっき言った何もしていないじゃないかという話は、部長、意味がちょっと違うんです。
 今言ったように、経常赤字を含めて応援しようという話は予算で聞いているわけですから、そうじゃなくて、全体の会社があって、個々の支援をする市があるわけですから、その市が風を運ぶような空気を運ぶようなバスを走らせているお金があるんであれば、せめて病院へ通う朝晩ぐらいデマンドのような対応にして、おじいちゃんここから乗ってくれれば、おばあちゃんここから乗ってくれりゃ、おうちまで病院から帰ってきたら運びますよぐらいのことを、市がやっぱりもっと率先して会社に提案するべきだと思うんですよね。そういうことも県がやっぱり働きかける。
 バスも県から低床バスの補助金をたくさん出してもらって、遠鉄を含めて、今、低床の乗りやすいバスにかわってますよ。
 電車は正直言って、天竜浜名湖鉄道を見ると階段でプラットフォームも上がらないかんとこもありますが、ちょっとコンクリートで流しちゃえば、スロープになるわけですから、そんなに問題にならない。やっぱり問題は、あとやっぱりフォローする交通手段だろうと。こういう点は、ぜひ実質を求めるという意味で県の力強いリーダーシップで市町にお願いをして、なるべく空気を運ぶバスは減らそうやと、それこそ部長、間引きで、その分だけ何とか足を確保してもらうと、うちの7番委員みたいに日暮れまで待たんでもタクシー乗れるようになりますので、ひとつそういう点をお願いをしたいなと思います。

 また、あわせて、それぞれこういうような社会の中の交通システムが、巨額な投資がかかるものですから、伊豆急、大井川鉄道含めて、今部長のお話のとおりと思います。ですから、我々としても、地域の足ですし、せっかく残そうって地方自治体が率先して決めた鉄道でありますので、ぜひ残してあげたいなという気持ちもなりますが、5年間という期限を今度切ってくれましたので、激励もするし応援もしますので、各担当の皆さんのやる気とアイデアで1つでも2つでもいい報告を委員会にいただくことをお願いをして、きょうの質問を終わります。

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