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委員会会議録

質問文書

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平成28年2月定例会産業委員会 質疑・質問
質疑・質問者:相坂 摂治 議員
質疑・質問日:03/09/2016
会派名:自民改革会議


○相坂委員
 よろしくお願いいたします。
 ほかの委員の方々が質問されたテーマと重なるところがありますので、質問内容そのものは重ならないように気をつけますが、よろしくお願いいたします。
 一問一答方式でお願いしますけれども、最初にマーケティング・ブランディング戦略について伺いたいと思います。
 戦略を策定しますということだけ書かれているので、この戦略の中身、戦略の構成、内容についてどんなものになるのか、最初に教えていただきたいと思います。

○黒柳マーケティング推進課長
 戦略の中身についてお答えいたします。
 マーケティング・ブランディング戦略のまずブランディング戦略についてでございます。県産品が選ばれる商品になるために、静岡の県産品ブランドをつくって、そのブランドを育てていく戦略のイメージを持ってございます。
 静岡の県産品のイメージは、今までいろいろなところでお話が出ておりますけれども、安全・安心で品質が非常にすぐれているとか、健康長寿を支えるものであるとか、自然豊かな中でとれているものであるとか、多品目であるとか、さまざまございますけれども、そういったものをどう静岡のイメージとしてつくり上げていくのかというところについて、専門家の先生方の知見をいただきながら取りまとめ、それを周知というんですか、消費者に認知していただくための戦略としてまとめていきたいと考えています。
 それから、マーケティング戦略につきましては、マーケティングは売れる仕組みづくりと解釈いたしますと、県産品の商品力を高めるとか、流通販売力を強化する、それから情報発信力を強化していって、そういったことをどうしていけば強化することにつながるのか、仕組みであるとか、どういう方策をすればいいのかということも同じように、専門家の方々の知見を入れながら、戦略としてまとめていくイメージを持ってございます。

○相坂委員
 はい、わかりました。
 ここからちょっと聞いていきたいのですけれども、きのうの議論で、つくったものを売りましょうという考え方に立つのか、売れる物が何かを見つけ出して、それをつくるという発想に立つのかという議論がありましたけれども、この県産品については、どちらの考え方に立っているのか、イメージ、ブランドをつくり上げていくことは、せっかくマーケティングという名前もつけています。今伺った限りでいきますと、マーケティング機能はほとんど入ってないように聞こえるんですね。ブランディングはやろうとされていると思いますが、マーケティングは市場調査ですから、どんなものが売れるのかを見定めていくことだと思うんですが、それがどんなふうにこれに盛り込まれているのかということが1つと、それからそれにちなんで、どんな品目あるいは製品が想定されていますでしょうか。お願いします。

○黒柳マーケティング推進課長
 まず、プロダクトアウトとマーケットインの話が出ました。
 もちろんプロダクトアウトの商品も現在ございますので、そういったものを売っていくのももちろんありますが、やはり今後につきましては、マーケットインの思想であるとか、8番委員からもお話があったウオンツというところまで取り込むこともやはり想定する中で、今1番委員から御指摘のありました市場情報の収集力を強化して、それを県内事業者にフィードバックすることも、もちろん重要なことでありますし、それからマーケットインの商品をつくっていくときに、プラットホームのようなものが必要ではないかということもいろいろ考えられるので、そういったことの中身はまだ全然詰まっておりませんけれども、専門家の知見をいただきながら検討というか議論していただきたいと思っています。
 それから、どういった商品をというところにつきましては、まずどこまで細かくそういったコンセプトを取り上げていくかというところには、ちょっとまだ入ってございませんので、今後検討していきたいと思っておりますが、特に国内と海外ではかなり違ってくるのではないかと思っておりまして、海外については少しそういったところも入ってくるものも考えられると思っています。

○相坂委員
 県産品はどんな品目になるか、製品をまだ見通せていないということでしたけれども、ここでつくっていく戦略を生かした効果を出したいという対象ですね、この戦略をつくった効果の対象というのは、生産者ですか、加工業者ですか。どんなふうに考えていますか。

○黒柳マーケティング推進課長
 商品につきましては、委員会説明資料の33ページにありますとおり、農林水産物から加工品、それから工芸品のような物も含まれると考えております。

○相坂委員
 ちょっと見えにくいなという感じがします。
 そうすると、県産品といっても一連で全部扱って、農作物も扱っていくし、例えば伝統工芸品であったり、あるいは工業製品、自動車やら何やらも入っていくのか。その辺の考え方がいまいちわからないので、もう一度教えてください。

○芦川振興局長
 マーケティング推進課が取り扱ってきた農産物とか、もしくは6次産業化の食品もありますが、それ以外にも当然ながら、お茶もそうでしょうし、水産物もそうでしょうし、あと工芸品も含めて全部視野に入れています。そういう意味で、全部の商品力を1つの静岡県の商品としてイメージアップするということで、ブランディングも意識して、しかもできれば海外に通用するブランディングを何か仕掛けられないかということで、半年ぐらいかけて検討していきたいという企てでございます。

○相坂委員
 いろんなところで、例えば原産地呼称制度をやっているところであるとか、産業委員会の視察でも見に行かせていただきましたけれど、四国のタオルであるとか、そういうことにつなげて行こうとされているのかなと思いますが、実はちょっと時代が遅いんじゃないかっていう気がします。マーケティング機能をつくる、ブランド化を図っていくって民間の仕事だと思いますよ。本当に売れていく強い企業は、自分たちでどんどんやっているはずだし、ここに行政が手を入れなければいけなくなってしまった静岡県の企業の力といいますか、それはどんなふうに判断をされて、何でもかんでも静岡県産だから売っている物全部に手を出せばいいと考えるのか、その辺の考え方の整理はどんなふうに今のところ考えていらっしゃいますか。

○芦川振興局長
 力のある企業は、それぞれの戦略に基づいていきます。ブランディングの発想ですが、企業のブランドがありますし、商品のブランドもありますし、その中間のマスターブランドやサブブランドもあるんですけれども、私どもとしては、産地ブランドのようなイメージのものを意識しています。その中でそのブランド力を使って、商品ごと、農産物ごとのまだブランディングが確立していないところを一気に高めていきたいという狙いでございます。

○相坂委員
 ありがとうございます。
 ちょっとくどくなってしまって申しわけないですが、このマーケティング・ブランディング戦略を立ち上げようと思われたきっかけになった業界はどの業界ですか。

○芦川振興局長
 私どものマーケティング推進課で扱っている商品で、例えば今御質問があったように、商談会を経たとか、もしくは海外からバイヤーを招いてだとか、そういう中で感じておりましたので、もっと求心力のある、例えば大きい話になっちゃいますけど、ミラノだったらファッションというイメージがありますし、南仏だったらワインがありますので、静岡県だったらもっと健康にいいもの、食べ物があるんだよという何か仕掛けみたいなものができないのか、そういう発想で問題意識を持って、この事業を企画いたしました。

○相坂委員
 わかりました。ありがとうございました。
 今伺っていると、どうしてもマーケットインというよりも、地元でつくっている人たちがいるので何とか助けてやらなければいけないから、ブランディング戦略を県庁が手助けをして、何とか買ってくれる人を探しましょうというふうにしかちょっと聞こえなかったのですね。
 やっぱりこれ、私らもいろんなところを見させていただいて、これからTPPで海外にもいろんなものを売っていく、農産品を売っていくことになると、これはかなりの量の話であって、ブランドとか質の問題では余りないんじゃないかという気が私はしています。せっかくマーケティング、ブランディングをやるということであるならば、やっぱりマーケットの中である程度大きなシェアを持っていて、静岡県で生産につながる、商品化につながるものが何かを見定めて、それを生産者にフィードバックをする。
 それでひいては、例えば農地の集積も目標高く掲げていますが、まだ平成28年度に達成できるかどうかわからない。耕作放棄地の問題等もあって、一方でそういう問題も抱えていたり、伝統産業に携わっている方々の中小企業の話なんかもあったりする中で、やっぱり売れるものを探して、今のそういったものと政策マッチングをしながら、そういうマーケティング戦略をぜひつくるべきじゃないかと思いますので、ぜひ御検討いただきたいと思っています。

○篠原経済産業部長
 このマーケティングとブランディングの話がどういう形で出てきたかということです。
 実は産業成長戦略会議をやって、県内のそれなりの企業の方々が来て、コンサルティングを受けているわけですが、その中でやっぱりマーケティングの考え方が非常に不足していると。それなりの企業たちですけれども、そういう御意見が出ております。農業についても、それぞれの農家は大きな資本で動いているわけではありませんので、当然マーケティング的な発想がなくて、また我々も反省はしておるんですが、マーケティング推進課もプロモーションをやっているだけで、マーケティング自体をやっていないという御批判を今まで委員会等でも受けてきたと承知をしています。
 そういう中で、実は今お茶の海外戦略については、いわゆるマーケティングらしい形で進んでいます。有機のお茶をつくろうとか、抹茶が海外で売れるということで、生産者にフィードバックする仕組みを進めております。今1番委員からもお話があったように、市場と生産者、生産とをリンクさせていく考え方をしっかり県庁の中でも確立をして、何か問題があれば応援をしていく体制をとりたいということであります。

○相坂委員
 篠原経済産業部長にお答えいただきましてありがとうございました。
 ぜひそんなことで、このお茶が成功をするモデルになっていながら、次の作物は何か、次の製品は何かという展開で、政策パッケージのような形で当てはめられるといいのかなという気はしますね。またよろしくお願いします。

 それから、次の質問に行かせていただきますが、またこのテーマかと言われてしまいますけれども、茶の都について、私はもうほとんどの方がいろんなことを聞いてくださったので、聞かなきゃいけないことは余りないですけれども、1点、2点伺いたいと思います。
 島田市が運営してきたお茶の郷を県で買い取って新たにやろうとしていったことの皆さんの目的意識とか、何をやるかということはよくわかりましたが、経緯がわからなかったんですね。なぜ島田市は、自分たちでこれをやらず、どんな経過で県にこの話が持ち込まれてきたのか、そこを教えてください。

○岡茶業農産課長
 先ほど小澤経済産業部理事からもお茶を振興するために文化や学術とか、幅広い情報を発信していくという話がございましたけれども、県としては有識者会議を設けたりしまして、都をキーワードに、今後どういう施策をしていったらいいかを検討していただきました。その中で、幾つか産業はこう、文化はこう、それから人づくりはこうというようなことの中で、1つはやっぱり拠点が必要であろうということが結論として出てきました。
 その拠点をどうするかというさらにもう一歩進んだ具体的な検討の中で、場所の面、それから経費的な面を考えると、せっかくあるすばらしい施設を活用することが一番いいだろうと。
 それに対して、島田市としても、施設を運営してきたわけですが、今、市のものだけれども、あれが県の拠点となるならば、市長の言葉の中にも市民としての誇りにもなるということをおっしゃっていただきまして、市との調整の中で、県に移管させていただくことになりました。

○相坂委員
 わかりました。
 お茶の生産をされている方々、加工する方々、販売をする方々、あるいは文化等にかかわっている学者の方々といろんな方々がいらっしゃるじゃないですか。空港も含めて、ガーデンシティ構想が動いていて、その茶の都を県でやりましょうということがあると思うんですが、この拠点をつくっていくことについて、こうした関係者からはどんな要望とか期待が寄せられていますか。

○岡茶業農産課長
 先ほど申し上げました都をキーワードにした検討会の中にも、お茶の団体の方、生産者の方、あるいは消費地の茶商の方が入っておりまして、そういった方々からもやはり、博物館というか、文化を備えた施設がやっぱり欲しいんだと。
 それから、消費地のお茶の問屋といいますか、扱っている方は、お客さんをこちらに案内したときに行けるシンボル的なところがぜひ欲しいんだという意見もありまして、そういったものをいろいろと取り込んで計画させていただきました。

○相坂委員
 茶の都のことをあと2つ聞きたいんですけれど、今言ってくださったとおり、やっぱりいろんな期待が集められていると思うんですね。ここからなんですけれども、きょうの新聞にも県の箱物云々という記事が出ていましたが、これやっぱり、純粋な文化拠点ではないはずで産業振興施設なんですね。つまり受益者がいるはずの施設です。受益者負担という考え方、国が進めている地方創生の
中でも、かなり銀行や地元の投資家を含めた出資という形をとって、ファンドを組んだりしながら民間の力を巻き込んでという取り組みがいろんなところで今なされているはずなんです。
 これが産業振興施設の位置づけであるならば、この施設があることによって、果実がもたらされるであろう業界の方々等は、ここにこういう出資をしてこんなことをやらせてくれないかというアイデアとか、あるいはこの運営、4500万円程度のランニングコストだという話でしたが、そんなに高いわけではないかもしれませんが、そういう考え方は、私はこれからしていってもいいんじゃないかと思っているんですね。ほったらかしておくとグランシップみたいに毎年9億円かかったりするものが次から次につくられていますよね、実際ですね。
 なので、文化も芸術も景観もといろんなものを盛り込んでいくんでしょうけれども、これによって茶の生産者が本当に潤うのならば、あるいは販売業者がここでいろんな作品市ができるのであれば、これはやっぱり受益者負担の考え方に立って出資をさせる、投資をしてもらう、あるいはPFIのような形でこれに参画をしてもらう方法というのがあるべきだと思うんですが、その点についての考え方はいかがですか。

○小澤経済産業部理事(茶と食の振興担当)
 新しくなるお茶の郷の運営につきまして、民間あるいは受益者負担をとったらどうかという御質問だと思います。
 先ほど申しましたように、お茶の情勢がかなり厳しいということでありまして、そこを何とか元気にして、お茶の関係者に勇気というか希望を与える施設にしていきたいと思っています。そういう点では、やはり県がまずリーダーシップをとって、そういう施設を整備していくと。
 実際の運営面は、これからの検討になりますけれども、やはり受益者負担という視点も取り入れながら、使用料なり、参加料なり、あるいは出資ということで、実際運営をしていく中では、そういうところは検討していきたいとは思っております。ハードの購入に当たりましても、地元島田市からは、その評価額の半分を減免していただいて御協力も得ておりますので、そういう点では県だけではなくて、市の負担もいただいております。

○相坂委員
 ありがとうございました。
 今元気がないと言われているお茶の皆さんから金を取れと決して言っているわけじゃないんですよ、私も。せっかくやるし、こういうことが多分お茶に限らず、いろんな形でこれから行政が業界支援に入ってくる、多分ふえるでしょう。何でもかんでもやりゃいい、そういうつもりもないんだけれど、そのときに一定のかかわっている方々やそれによって利益を得られる方々が、やっぱり責任を持ってそれを守っていく姿勢をつくっていくためにも、そういう発想は必要なんじゃないかなと思うんですね。それでそんな要望をさせていただきました。

 最後の質問にさせていただきますが、この委員会説明資料の65ページのものづくり革新プロジェクト(IoTの活用)の推進の最後の行に書いてある分科会の研究活動だということですから、まだ研究段階なんだろうと思いますが、効率的なトラック運行システムの研究があります。
 これトラック協会の皆さんだとか、会社の皆さんなんかと話をすると、これでき上がったらすごいなあと思うので、これの実現のめどとか、どんな内容になるかをちょっと説明していただけたらと思います。

○野村経営支援課長
 ものづくり革新プロジェクト(IoT活用)の推進の中の物流効率化部会の取り組みテーマというところでございます。
 この物流効率化部会ですけれども、これは製造、運送などの複数の事業者がIoTを活用いたしまして、空車の相互利用ですとか、各社製品の共同保管ですとか、共同配送を実施することによりまして、その人的、物的資源の効率的な活用、コスト削減、納期短縮、生産の平準化などを実現した実例を収拾いたしまして検討、研究し、その研究会の会員企業の皆さんが自社への応用の可能性を検討するための情報を提供してまいりたいと考えています。
 実は、この資料では取り組みテーマとして効率的なトラック運行システムを挙げておりますけれども、分科会の中では、最も効果的な例として取り上げたということでございまして、実際の分科会の中では、運送業者に限らず製造業の共同保管であるとか、共同配送の取り組みなどを含めて参加いただいた皆様の意向、御意見に基づいてテーマを絞り込んでいるところでございまして、まだこれからというところです。分科会の参加者の希望を今少しずつ聞いているところです。

○相坂委員
 ありがとうございました。
 最後に1点、IoTのところのいろんな分野でいろんな研究がなされているということでしたけれども、トラックのこの物流に限らず、いろんな同業者組合がありますでしょ。なんだけど、それに入らない方々が結構ふえてきているんですよね。入っても何のメリットもないよみたいなところがあって、一社一社でも戦うことになって今のトラックのように人手がいない、コストが高い、細かく小ロットで回ることができないので、この商品については、もう取りに行かない。実際には、加工業者が困ったりという事態がやっぱり起こっていると思うんですね。なのでその点については、やっぱりこういう仕組みができますよという提示を各業界の皆さん等に投げながら、その業界同士のつなぎをしていくことは、多分これもビジネスとして成り立っているわけではないでしょうから、いろんな分野にあるということでしたので、また報告をいただきながら、ぜひ業界同士のつなぎをしていただけたらと思いますので、その点を要望して終わらせていただきます。ありがとうございました。

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